小学生のお年玉・投資に関する調査、半数以上が「使う」より「増やす」ことに興味
読者アンケートのデータをもとに、男子小学生のリアルを定期レポートおよび分析するコロコロコミック研究所は、小学生のお年玉・投資に関する調査の結果を発表した。
この調査は、男子小学生を中心とした読者を対象に「お年玉・投資」に関するアンケート調査を行い、お年玉の受け取り方、使える金額、使い道、投資・NISAを知っているかなどについて、まとめたもの。
まず、コロコロコミックが毎年小学生を対象に行っている「お年玉はいくらもらいましたか?」という質問では、「1万1円〜2万円」が最も多く、全体の約3割を占めた。続いて「5,001円〜1万円」が約19%、「2万1円〜3万円」が約18%という結果となっており、昨年までの傾向と比べても、もらう金額の中心はおよそ1万円前後で安定していることがうかがえる。
また、もらったお年玉で使っていい金額については、「3,001円〜5,000円」(25.7%)が最も多く、次いで「1,001円〜3,000円」(20.6%)、「5,001円〜1万円」(19.3%)に。5,000円以内と答えた小学生は合計67.1%とおよそ7割を占め、多くの家庭において、子どもの金銭の使い方に対して一定の自立を促しつつも、適切な範囲での制限を設けている実態がうかがえる。さらに、10%以上が「0円」と回答しており、すべて貯金などに回す家庭も一定数存在することがわかった。
次に「お年玉は何でもらいましたか?」と質問。これは「現金」が97.2%と圧倒的多数を占めた一方で、「PayPayなどのスマホのお金」(0.3%)や「銀行振込」(1.8%)といった受け取り方、「商品券(図書カード、QUOカードなど)」(5.1%)など、家庭ごとの多様な受け取り方の実態も浮かび上がった。
さらに、近年、投資への関心が高まる中で、「おうちの人から『投資』や『NISA』という言葉を聞いたことがありますか?」と質問したところ、約5人に1人が「聞いたことがある」(23.7%)と回答。また、「聞いたことはあるが、意味はよく知らない」(18.0%)を合わせると、41.7%の子どもがすでに金融に関する言葉に触れていることが明らかになった。この背景には、親世代からの影響や、学校での金融教育の普及などが考えられ、子どもたちが日常生活の中で少しずつ金融への理解を深めつつあることがうかがえる。
そして「お年玉を『使う』のではなく、『増やす』ことに興味はありますか?」という質問に対しては、「少し興味がある」(36.0%)、「すごく興味がある」(24.6%)を合わせて、全体の60.6%が肯定的な回答。投資という選択肢に興味をもつ可能性がある子どもの存在が明らかになった。
最後に"お年玉の使い道"についても調査。その結果、1位は「貯金」で、子どもたちがお金を計画的に管理する意識が高いことがわかった。続いて、憧れのホビーや遊びに使うケースも多く、2位は「ベイブレード X」、3位は「コロコロコミック」、4位は「ポケモンカード」に。また、5位は「クレーンゲーム」で、チャレンジ感のある遊びにお年玉を使う子どもも少なくないことがわかった。
今回の調査結果について、コロコロコミック研究所の小林浩一所長は「今回の調査では、小学生たちが『使って終わりのお金』ではなく、『自分で育てるお金』に目を向け始めている姿が浮かび上がりました。家庭の会話や授業の中でNISAといった言葉に触れる機会が増え、お金の仕組みを前向きに学ぼうとする空気が確実に広がっています。その一方で、好きなホビーへの投資や推し活も全力で楽しむ――そんな『未来の自分への投資』と『今のワクワク』を両立させる、コロコロ読者らしい感性も健在です。コロコロコミック研究所は、子どもたちのこうしたリアルな変化を丁寧に拾い上げ、遊びと金融のちょうどいい関係を社会に提案していきます」とコメントしている。