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カレン族とは?

この記事には参考文献や外部リンクの一覧が含まれていますが、脚注による参照が不十分であるため、情報源が依然不明確です。適切な位置に脚注を追加して、記事の信頼性向上にご協力ください。(2017年9月)
カレン族(カイン族)
カレン族の女性

【総人口】

4,000,000
【居住地域】

ミャンマー
3,500,000
タイ
400,000
【言語】

カレン諸語
【宗教】

上座仏教,キリスト教,精霊信仰
【関連する民族】

カレンニー族,パーオー族

カレン族(: Karen: 克倫族、ビルマ語ではカイン)は、タイ北部・西部から、ミャンマー東部・南部にかけて居住する、カレン系言語を母語とする山地民の総称である。広義にはカレンニー(赤カレン)などのカレン系諸族すべてを含み、狭義にはスゴー・カレンとポー・カレンを中心とする白カレン・グループが主なカレン族と見なされる。伝統的には半農半狩猟である。

目次

  • 1 概要
  • 2 歴史
  • 3 カレン系諸部族
    • 3.1 白カレン
    • 3.2 赤カレン
    • 3.3 黒カレン
    • 3.4 他のカレン系
  • 4 独立闘争・難民
    • 4.1 難民キャンプ
  • 5 脚注
    • 5.1 注釈
    • 5.2 出典
  • 6 参考文献
  • 7 関連項目

概要

「カレン」という呼称はミャンマーやタイで彼らに対して用いられる他称を英語化したもので、ビルマ語ではカイン、タイ語ではカリアンと呼ばれている。これらの他称は教育を受けた人で無ければ、自分たちの呼称であると認識するカレンは少ない。ポー・カレン語ではプロウン、スゴー・カレン語ではパグニョと呼ぶように、カレン族の自称は地域や言語グループによって様々である。タイでは一部の知識人のあいだではパグニョで一般化している。

上述のようにカレン族は総称であるため、その社会・文化の特性は多様である。スゴー・カレンとポー・カレンに関して言えば、山の中腹の川沿いに居住域を設け、焼畑水田耕作を営んでいる。各村には「水と大地の主」と呼ばれる守護霊のための儀礼を統括する世襲のリーダーがおり、村の決め事の中心ともなる。スゴーもポーも親族は双形的で父母両側をたどるが、母系を軸とした祖霊儀礼が社会・生活上重要な位置を占めている。これらの精霊・祖霊信仰が生活の核をなす一方で、キリスト教・仏教信仰もカレンの民族形成上重要なものとなっている。

カレン族はロングハウスと呼ばれる長屋形式の高床式共同住居に複数世帯が居住する。未婚の女性は白いワンピースの民族衣装を着用し、カヤン族(パダウン族)のように過度な装飾をするグループがいる。

歴史

言語学から見た現在のカレン系言語話者の分布から、最も古いカレン系言語の分布地はミャンマーのシャン州南部と見られている。一方、カレンは中国西南部から南下してきたという伝承に基づいた説が、ミャンマーのカレン・ナショナリスト達の共有する公式見解となっている。

歴史的にカレン族に属する民族は、生業や居住地によって個々に統治されてきた。19世紀になりミャンマーの植民地化とキリスト教宣教活動を通してカレン族の総称が認知され、現在の同定が固まった。一方、タイでは、20世紀に国家の近代化が進む過程で山地民族という用語が用いられるようになり、1950年代の山地民政策の対象としてカレン族を含む6つの民族が数えられるようになった。

ミャンマーでは、ミャンマー連邦の構成員たる135民族のうち、カヤー(Kayah)、ザイェイン(Zayein)、カヤン(Ka-Yun; パダウン(Padaung))、ゲーコー(Gheko)、ゲーバー(Kebar)、ブレー(Bre; カヨー(Ka-Yaw))、マヌ-マノー(Manu Manaw)、インタレー(Yin Talai)、インボー(Yin Baw)、カイン(Kayin)、カインピュー(Kayinpyu)、パレーチー(Pa-Le-Chi)、モンカイン(Mon Kayin; サーピュー (Sarpyu))、スゴー(Sgaw)、タレーボワ(Ta-Lay-Pwa)、パクー(Paku)、ボエ(Bwe)、モーネーボワ(Monnepwa)、モーボワ(Mopwa)、シュー(Shu; ポー (Pwo))、パオ(Pa-O)の21民族がカレン系民族に属する。しかし、このリストは、スゴーやシュー(ポー)を含む総称であるところのカインを下位グループ名と同等に並べてしまっている等の点で、大きな問題を抱える。ミャンマー側における最も狭義のカレン族は、スゴーとシュー(ポー)である。カヤーやパオ、首長族として知られるパダウンなどは、一般的に別個の民族と見なされる。

カレン系諸部族

白カレン、赤カレン、黒カレンといった用語は、特定種族を指す呼称ではない点留意されたい。以下に紹介するのは、タイ側における民間分類である。ミャンマー側では、「赤カレン」(Kayinni)と言えばカレンニー族(カヤー族)のことを指す。同じくミャンマー側で「白カレン」(Kayinpyu)と呼ばれるのは、ペグー山脈に住む山地スゴー・カレンのことである。また、ミャンマー側で「黒カレン」(Kayinnet)というのは、モン・クメール系言語を話すリアン族のことである。ミャンマー側における民間分類と、カレン系諸民族の言語学的見地による正確な分類については、新谷忠彦(2002)に詳しい。

白カレン

赤カレン

黒カレン

他のカレン系

独立闘争・難民

ミャンマーでは1947年の独立以来、カレン民族同盟(KNU)のカレン民族解放軍及びカレンニー民族進歩党(カヤー州)のカレンニー軍が、軍事政権国家平和発展評議会及び民主カレン仏教徒軍に対して国境地域にあるコートレイ(en)解放区(コートレイ共和国, 1949年6月14日 - 1950年3月)の独立闘争を行っている。

1984年以来、KNU傘下の難民委員会の援助によって戦乱を避けてタイに流入した難民は、1980年から90年にかけてのタイ経済の好調に乗って安価な労働力を提供した。1990年に欧米の投資によってタンニタイ管区を通過する天然ガスパイプライン計画が持ち上がり、市民を強制移住させた上でのKNU掃討作戦が開始され、さらに多くの難民が発生した。1995年はマナプロウにあったKNU本部は掃討され、その兵力は半減した。マヌプロウ陥落後に難民は急増し、1998年には国連によってタイの西側2か所に難民キャンプが設けられた。

2011年の調査報告によると、タイとミャンマーの国境付近には14万人以上の難民が約30年に渡って滞在していた。国連難民高等弁務官(UNHCR)では難民問題解消のために、難民キャンプ当事国以外への移住を推進する「第三国定住プログラム」を世界的に展開しており、2011年時点での移住候補難民は出身国別で見るとミャンマーが最大の21,290名、続いてイラクの19,994名、ソマリアの15,719名となっている。定住先はアメリカ合衆国が万単位と圧倒的に多いものの、日本でも2010年から試験的に第三国定住プログラムの受け入れ国として事業に協力しており、2012年11月までに45名を受け入れている。

また、2016年にはタイ政府とミャンマー政府間で難民の任意帰還計画が合意に達している。この帰還にもUNHCRが両国政府の仲介役として支援参加している。その後、2019年2月には700名強がミャンマーに帰還しているものの、2019年7月時点でミャンマー難民は未だ約96,000名に上り、9か所の収容所に分かれて暮らしている。難民の大多数は白カレン族、赤カレン族(カレンニー)、およびビルマ族で構成されている。タイとミャンマーの国境沿いにある最大のメラ難民キャンプを例に取ると、2008年時点の難民数は43,000名に達していたが、2019年7月時点では約35,000名まで減少している。

国外に脱出したカレン族の中には、国際社会にミャンマーの現状を伝える外部圧力団体として活動している人びともいる。

現在、バルーチャウン川下流のサルウィン川にも大型水力ダムハッジーダム(Hat Gyi Dam, Dams in Burma)建設計画が出ており、さらに大規模な民族浄化に繋がる懸念が出ている。

難民キャンプ

主にカレン族が居住する難民キャンプは7カ所ある。

キャンプ名 県 郡
メラウ難民キャンプ | メーホンソーン県 | ソップムーイ郡
メラマルアン難民キャンプ | ターク県 | ターソーンヤーン郡
メラ難民キャンプ | ターク県 | ターソーンヤーン郡
ウンピヤム難民キャンプ | ターク県 | ウムパーン郡
ヌポ難民キャンプ | ターク県 | ウムパーン郡
バンドンヤン難民キャンプ | カーンチャナブリー県 | サンクラブリー郡
タムヒン難民キャンプ | ラーチャブリー県 | スワンプン郡

脚注

注釈

出典

  1. ^ 速水 2005, pp. 35-48.
  2. ^ 布野 2017, p. 17.
  3. ^ 三浦 2013, p. 49.
  4. ^ 第三国定住”. 国連難民高等弁務官事務所 日本. 2020年2月13日閲覧。
  5. ^ Harrison, Jennifer (2019年7月29日). “After decades in Thailand, Myanmar refugees head home | Around 300 refugees are returning to south-east Myanmar, among them a family of four generations.” [タイで数十年を経て、ミャンマー難民が帰国へ | 約300名と共にミャンマー南東部へと向かう4世代家族のストーリー] (英語). メラ難民キャンプ (Mae La Temporary Shelter, Thailand): 国連難民高等弁務官事務所 (UNHCR). 2020年2月13日閲覧。
  6. ^ Challenger, David. “Karen refugees a 'forgotten story'” [カレン難民は忘れ去られた問題] (英語). CNN. 2020年2月13日閲覧。

参考文献

関連項目

ウィキメディア・コモンズには、カレン族に関するカテゴリがあります。

ミャンマーの民族
チベット・ビルマ語派 | 

ビルマ族 - アカ族 - ヤカイン族(アラカン族ラカイン族) - インター族 - カチン族 - カヤン族(首長族) - カレン族(ポー族スゴー族) - カレンニー族(カヤー族) - ナガ族 - チン族 - パオー族 - ブエ族(カヨー族) - ラフ族 - リス族


シナ語派 | 

華人 - コーカン族


タイ・カダイ語族 | 

タイ族(シャン族) - タイ・ヤイ、タイ・カムティ、タイ・マオ、タイ・クーン


オーストロネシア語族 | 

モーケン族


ミャオ・ヤオ語族 | 

メオ族


オーストロアジア語族 | 

モン族 - ワ族


インド・ヨーロッパ語族 | 

イギリス系 - インド人 - ベンガル人 - ロヒンギャ族



タイの民族
シナ語派 | 

タイ・カダイ語族 | 

チベット・ビルマ語派 | 

ミャオ・ヤオ語族 | 

モン・クメール語派 | 

マレー・ポリネシア語派 | 

他にもベトナム人・カンボジア人・ラオス人・ミャンマー人・マレー人、インド・中東系等の移民がいる。
※()内はタイ称

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
出典:wikipedia
2020/02/15 13:45

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