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シベリア超特急とは?

シベリア超特急』(シベリアちょうとっきゅう)は、マイク・ミズノ(水野晴郎)が監督する劇映画および演劇の作品シリーズ。略称の『シベ超』(シベちょう)は、みうらじゅんによるもの。

目次

  • 1 作品概要
  • 2 作品解説
  • 3 評価
  • 4 シリーズ作品
  • 5 シベリア超特急
    • 5.1 あらすじ
    • 5.2 キャスト
    • 5.3 スタッフ
    • 5.4 バージョン違い
      • 5.4.1 ハンガリー・バージョン
      • 5.4.2 アメリカ・バージョン
      • 5.4.3 ダブル・マーダーバージョン
      • 5.4.4 劇場公開完全版
      • 5.4.5 上映版
      • 5.4.6 放送各局版
    • 5.5 主題歌
  • 6 シベリア超特急2
    • 6.1 あらすじ
    • 6.2 キャスト
    • 6.3 スタッフ
    • 6.4 作品解説
  • 7 シベリア超特急3
    • 7.1 あらすじ
    • 7.2 キャスト
    • 7.3 スタッフ
    • 7.4 作品解説
    • 7.5 主題歌
    • 7.6 受賞
  • 8 シベリア超特急4
    • 8.1 あらすじ
    • 8.2 キャスト
    • 8.3 スタッフ
    • 8.4 劇場公開
    • 8.5 評価
  • 9 シベリア超特急5
    • 9.1 あらすじ
    • 9.2 キャスト
    • 9.3 作品解説
  • 10 シベリア超特急00・7~モスクワより愛をこめて
    • 10.1 キャスト
    • 10.2 作品解説
    • 10.3 評価
  • 11 コミカライズ作品
    • 11.1 評価
  • 12 脚注
  • 13 関連項目
  • 14 外部リンク

作品概要

本作品では映画評論家水野晴郎自身が出演の他、監督・原作・脚本・製作・主題歌の作詞をこなしている。映画は5本、舞台は2本製作されている。

物語は第二次世界大戦前後に満州国に向かうシベリア超特急(シベリア鉄道)列車内における殺人事件の解明である。水野晴郎演じる“マレーの虎”日本陸軍大将山下奉文が密室となっている走行中の列車内を不動のまま事件を解決に導く安楽椅子探偵の形をとっている。物語そのものはフィクションであるが、1941年にヨーロッパ視察を終えた帰りにシベリア鉄道で帰国した山下の実際の行動をストーリーの基本設定としている。

作品解説

監督の水野によると、「アルフレッド・ヒッチコック作品をモチーフにした密室劇を描いたサスペンス映画である」とのこと。またタイトルはヒッチコックの『バルカン超特急』のもじりである。作品では、水野による「階段落ち」「長回し」など名作映画へのオマージュと反戦のメッセージが色濃く反映されている。

シリーズ各作品のラストにおいて、それぞれに「ドンデン返し」が用意されているため、冒頭で「ネタバレ厳禁」という主旨のテロップが表示されるのが恒例となっている。

ラスト・サムライ』の演技で、渡辺謙がアカデミー賞ノミネートされた時、水野晴郎は「私も頑張るぞ」と意味深なコメントを残している。生前の水野は、日本全国で「シベ超」の興行を行う「シベ超祭り」を精力的に開催していた。

「ファイナル」と銘打った新作の製作も進められていたが、水野が2008年6月に逝去したことで一時的に制作が途絶えていた。その後水野の一番弟子でありシリーズへのレギュラー出演者でもある西田和昭が脚本・監督を行う事で2014年初頭にクランクインすることが明らかになっており、片岡愛之助荒木レナなどの起用が予定されると報道されたが、2018年現在続報はない。

評価

低予算で製作され、低品質な作品にできあがっており、総じてB級映画と評される。DVDのオーディオコメンタリーで水野、西田らが自ら言及しているほか、「シベリア超特急ファンブック」(ソニー・マガジンズ)にも記載されている。

これらの点は独特の味わいとして好事家に受け止められ、カルト映画ともいえる高い人気を誇っており、公開年次はB級映画愛好者でもあるみうらじゅんなどの高い評価を受けた(1996年、第3回みうらじゅん賞映画賞受賞)ため、第2作以降は集客力を高めるに至ったという。

映画そのものの評価とは別に寺島しのぶ大塚千弘尾上松也片岡愛之助ら当シリーズ出演後に人気が上昇した俳優も見られる。歌舞伎関係の俳優が多いのは、水野自身が歌舞伎愛好者であり、梨園に人脈を持っていたことによる。

シリーズ作品

シベリア超特急

【シベリア超特急】

SIBERIAN EXPRESS
【監督】
MIKE MIZNO
【脚本】
MIKE MIZNO
【製作】
MIKE MIZNO
【ナレーター】
油井昌由樹
【出演者】
水野晴郎
かたせ梨乃
菊池孝典
西田和晃
【主題歌】
「戻らないロマンス」
藤吉じゅん
【撮影】
安藤庄平
【編集】
荒川鎮雄
【公開】
1996年2月24日
【上映時間】
90分
【製作国】
日本
【言語】
日本語

第1作。

あらすじ

1941年、走行中のシベリア超特急の車内で発生した殺人事件の解決に山下閣下が乗り出す。

キャスト

スタッフ

バージョン違い

1996年の劇場公開版以外に、水野自ら再編集したバージョンが、いくつか存在する(後述)。基本的には、「ラストのどんでん返しの扱い」と「劇場公開版ではカットした未公開シーンの追加」の2点がバージョンの相違となっている。 また、ソフト化されたものでも6バージョンが存在し、TVなどで放送される際には、その局のバージョンを依頼され再編集をしたことから、最終的には水野自身もバージョンの違いを把握していなかった。

西田和昭は、劇場公開版の編集は市川崑が担当したと語っているが、確かではない。水野に「監督ってのはパクリから入るんだ」「でもオリジナルを超える作品を作ったらその人は天才になる」などのアドバイスを与えていたことはあったとのこと。

また、李蘭が倒れる際の俯瞰シーンでドレスの裾が広がるシーンがあるが、そのシーンのドレスはスカート部分の裾が通常の3倍必要であり、コスチュームデザイナーのコシノジュンコが思案の挙句自分のデザインスタジオの縫製担当に頼めずに、自らミシンを使い縫製までしている。ミシンを使ったのは10年振りと語っていた。

ハンガリー・バージョン

ラストのどんでん返しが全てカットされているバージョン。水野いわく「かたせと菊池のロマンスを中心に編集してある」。2人のラブストーリーが行われたのがハンガリーだからというのが名称の理由であり、『ハンガリー公開バージョン』というわけではない。実際の所は初ビデオ化の際に「内容が酷すぎる」と言う理由でどんでん返しの全編カットをビデオ会社の社長に命ぜられたもの。初ビデオ化はカムテック。その際エンディング・テーマがカットされた。後にエスピーオーより「特別編集版」としてDVD化され、同映像のものは、エースデュースエンタテインメントよりリリース。一部のソフトはシベ超祭り会場でも販売された。

アメリカ・バージョン

アメリカ公開を意識して編集したショート・バージョンでアリゾナ映画祭で上映された。どんでん返しは全編収録されているが、名台詞「ボルシチ-」のくだりや幕張メッセでのかたせと菊池の抱き合うシーンなどがカットされている。後にエスピーオーより「特別編集版」としてDVD化。初ビデオ化はエースデュースエンタテインメントよりリリース。一部のソフトはシベ超祭り会場でも販売された。

ダブル・マーダーバージョン

反戦・戦争の恐ろしさを前面に出したバーション。このバージョンに限り、同じシーンでも未発表の別カットが幾つか使われている。どんでん返しが1段だけ入っているがここでも未公開カットが見られる。後にエスピーオーより「特別編集版」としてDVD化。初ビデオ化はエースデュースエンタテインメントよりリリース。一部のソフトはシベ超祭り会場でも販売された。

劇場公開完全版

「ボルシチも結構うまかったぞ」の台詞はもとより、作品の代名詞であるどんでん返しも二回見ることができる。他のソフト化されたバージョンと異なり、著作権の問題から収録されなかったテーマ曲「戻らないロマンス」が収録され、その際映像ではNGカットであるはずの再生の文字も確認できる。パイオニアからDVDリリース。

上映版

各地で上映されたフィルムには、殺人トリック版、アメリカ版、マーダートレイン版、完全版の4種バージョン違いが存在する。
いずれも「ボルシチも~」の台詞あり。
  • 殺人トリック版は、ソフト化されたダブルマーダー版に近い編集。李蘭が殺されるカットが入れ替わっている。主題歌は無し。
  • アメリカ版は、ソフト化されたものと異なり「ボルシチも~」の台詞が入っている。どんでん返しは2段。主題歌は無し。
  • マーダートレイン版は、水野によると「カットした際の余ったフィルムを使用した」との発言もあり、冒頭に赤い線が入るなど状態が悪いもの。主題歌あり。モノローグが付きどんでん返し3段。
  • 完全版は海外での上映用とされ、全編字幕が入っている。どんでん返しは2段。主題歌あり。
このほかイベントデジタル上映用として、マーダートレイン版A、Bがあり、山下将軍の記録映像が入ったもの『落陽』からと思われる映像が入ったものも確認されている。

放送各局版

日本テレビ放送版、WOWOW版、衛星劇場版、ソネット版、等が存在する。このうち日本テレビで初めて放送されたものは、劇場公開完全版に加え「戻らないロマンス」をバックミュージックに声がカットされたNGシーンが追加されていた。

主題歌

シベリア超特急2

【シベリア超特急2】

SIBERIAN EXPRESS 2
【監督】
MIKE MIZNO
【脚本】
北里宇一郎
【製作】
岡田裕
水野晴郎
【ナレーター】
油井昌由樹
【出演者】
水野晴郎
淡島千景
草笛光子
光本幸子
二宮さよ子
寺島しのぶ
加茂さくら
竹田高利
長門裕之
安井昌二
【音楽】
ジムダディ
【撮影】
鈴木耕一
【編集】
冨田伸子
【配給】
アルゴ・ピクチャーズ
【公開】
2001年1月13日
【上映時間】
106分
【製作国】
日本
【言語】
日本語

第2作。

あらすじ

爆破事件でシベリア超特急が止まってしまい、乗客は菊富士ホテルに宿泊することになった。そこで、起きた殺人事件を一人の老人が語り出す。

キャスト

スタッフ

作品解説

映画の序盤には、水野曰く「ブライアン・デ・パルマに挑戦した」長回しシーンが登場するほか、中盤にはやはりデ・パルマの手法で知られる画面分割も登場する。

寺島しのぶ及び第7回国民的美少女コンテストグランプリ・須藤温子の映画デビュー作。尾上松也(2代目)も(水野自身を投影した)少年役で出演している。

前作で佐伯大尉役を務めた西田和昭がNHK大河ドラマ八代将軍吉宗』出演のためにスケジュールが合わず、代わりに竹田高利 が演じている。また、2005年に発売されたDVD-BOXでは、西田と中野ダンキチの出演シーンが追加されている。

シベリア超特急3

【シベリア超特急3】

SIBERIAN EXPRESS 3
【監督】
MIKE MIZNO
【脚本】
上代務
北里宇一郎
水野晴郎
【製作】
伊藤直克
【ナレーター】
油井昌由樹
【出演者】
三田佳子
宇津井健
内藤武敏
大浦みずき
水野晴郎
【主題歌】
ビギン・ザ・ビギン
西村協
【撮影】
鈴木耕一
【配給】
T&M PICTURES
【公開】
2003年1月2日
【上映時間】
114分
【製作国】
日本
【言語】
日本語

第3作。

あらすじ

キャスト

スタッフ

作品解説

『2』を上回る長さの長回しシーンが序盤にあるが、その中に「とんでもない大NG」がある。

次男の不祥事により女優業を休止していた三田佳子の復帰作。ほかにも宇津井健や内藤武敏といった大物俳優を起用し、「シベ超」ブームの高まりを象徴する作品である。なお、前作で出演を見合わせた西田が佐伯大尉役で復帰している。

主題歌

受賞

シベリア超特急4

2003年1月18日に新宿シアターアプルで1度限りで上演された舞台版。

本作は、みうらじゅんの「シベ超の舞台が見たい」という発言がきっかけで制作された。

あらすじ

映画「シベリア超特急4」制作開始の寸前、監督の水野晴郎が何者かによって殺される。その謎を解き明かそうと、関係者達は台本通りに「シベ超4」を演じる。

キャスト

スタッフ

劇場公開

ビデオ収録したものが劇場公開された。

評価

これまでの映画3作に出演した俳優・女優が総出演するほか、大御所・丹波哲郎を招聘した「感謝祭」「学芸会」的内容で、ミステリー要素は薄められ、コメディ色が強い。

水野がセリフを完全に忘れてしまい出演者に指摘されたり、丹波の出演シーンが丹波と水野のトークショーになるなど、芝居としては破綻気味だが、「お約束」といえる水野が反戦メッセージを語るシーンや西田のロープアクションもしっかり入れられ、ファンを大いに喜ばせた。

シベリア超特急5

【シベリア超特急5】

SIBERIAN EXPRESS 5
【監督】
MIKE MIZNO
【脚本】
MIKE MIZNO
【製作】
MIKE MIZNO
【出演者】
片岡愛之助
片岡進之介
西條三恵
岡田真澄
ガッツ石松
淡島千景
大槻ケンヂ
西田和晃
水野晴郎
【配給】
T&M PICTURES
【公開】
2005年2月11日
【上映時間】
95分
【製作国】
日本
【言語】
日本語

第4作。シベ超ムーブメントの退潮を色濃く反映した作品である。

あらすじ

源義経が隠したとされる財宝を記した地図が何者かに盗まれる。主人公達は地図を追ってシベリア超特急へ。

キャスト

作品解説

『3』をさらに上回る長さの長回しシーン、万里の長城を用いた壮大な階段落ちシーンがある。

岡田眞澄の映画としては最後の作品。CGなどを導入するなど意欲的な部分も多く見られるものの、スタジオセットに予算を投下したことで、キャスティングが小粒になったことは否めない。(当時は)知名度に劣る歌舞伎俳優の起用も多いが、主演の片岡愛之助はのちにドラマ『半沢直樹』で大ブレイクすることになる。

シベリア超特急00・7~モスクワより愛をこめて

舞台版の再演。

キャスト

作品解説

『6』の製作が予定されていたこと、上演されたのが7月だったこと、水野が宣伝担当だった『007シリーズ』のパロディとして「00・7」となった。

コンセプトとしては『4』と同じで、映画版のキャストが集合している。

version1「ベルリンからの密使」とversion2「W佐伯大尉」が上演され、二つの舞台の映像を水野が再構成したDVD「シベリア超特急7」が発売されている。

評価

ファンでしか分からないような小ネタを散りばめた上、佐伯大尉役を演じた西田・竹田による「W佐伯」の滑稽なシーンや、水野によく似た「謎のレスラー・シベリアンタイガー」が登場するなど、完全にコメディ志向の舞台となっている。

コミカライズ作品

秋田書店サスペリアミステリー」誌において、2006年3月特大号より2008年7月特大号まで長尾文子作画によるコミカライズが長期連載された。

シリーズ完結編である「シベリア超特急FINAL」においては、水野晴郎の面影を残しつつも端正な美青年である、若き日の山下奉文陸軍中佐が活躍。エピローグでは敗戦から軍事裁判、山下大将の死後までが描かれている。

評価

影丸穣也のアシスタント出身であり、高い作画能力を持つ長尾によって描かれた山下奉文大将は、水野晴郎に酷似しながらも耽美的なアレンジがほどこされている。

脚注

  1. ^ 水野は過去に山下を演じており、『本人に瓜二つ』と評されたという。
  2. ^ 片岡愛之助 水野晴郎『シベリア超特急』最新作出演計画浮上 - 週刊ポスト、2013年10月11日号、2013年9月30日閲覧。ただし実際には片岡や西田のスケジュールの都合により、2014年中は着手されなかった。
  3. ^ 東京スポーツ・2008年2月15日付 19面
  4. ^ 西田とは「お笑いスター誕生!!」以来の芸人仲間である。
  5. ^ 先述のように水野が「見切れ」ているもの。水野によれば「わざと」であるというが、真偽は不明。
  6. ^ シベリア超特急4 - Amazon.co.jp

関連項目

外部リンク

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出典:wikipedia
2019/11/16 00:57

HAPPY Wikipedia

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