このキーワード
友達に教える
URLをコピー

ジャガイモとは?

ジャガイモ
地下茎

分類
 | : | 植物界 Plantae
階級なし | : | 被子植物 Angiosperms
階級なし | : | 真正双子葉類 Eudicots
階級なし | : | キク類 Asterids
 | : | ナス目 Solanales
 | : | ナス科 Solanaceae
 | : | ナス属 Solanum
 | : | ジャガイモ S. tuberosum

学名
Solanum tuberosum L.
和名
ジャガイモ
英名
potato
ジャガイモアミノ酸スコア

ジャガイモ(馬鈴薯〈ばれいしょ〉、: potato、学名:Solanum tuberosum L.)は、ナス科ナス属多年草植物南アメリカアンデス山脈原産。デンプンが多く蓄えられる地下茎の一種として食用される。

目次

  • 1 名称
    • 1.1 日本における地方名
  • 2 歴史
    • 2.1 ジャガイモの利用史
    • 2.2 日本への伝来
  • 3 植物概要
    • 3.1 連作障害
    • 3.2 毒性
  • 4 生産
  • 5 利用法
    • 5.1 料理
    • 5.2 加工食品
    • 5.3 保存食
    • 5.4 デンプン採取
    • 5.5 酒造
  • 6 主要品種
  • 7 各国とジャガイモのかかわり
    • 7.1 イングランド
    • 7.2 アイルランド
    • 7.3 ドイツ
    • 7.4 フランス
    • 7.5 北朝鮮
  • 8 保存
    • 8.1 品種の影響
    • 8.2 茹でた場合
    • 8.3 貯蔵中の発芽抑制
      • 8.3.1 低温貯蔵
      • 8.3.2 CA貯蔵
      • 8.3.3 発芽防止剤
      • 8.3.4 放射線照射
      • 8.3.5 エチレンガス噴入
  • 9 主要病害虫
  • 10 脚注
  • 11 参考文献
  • 12 関連項目
  • 13 外部リンク

名称

日本語の呼び名は様々ある。「ジャガイモ」という名称については、17世紀初めにジャワのジャガトラ(ジャカルタ)から伝来、「ジャガタライモ」と呼ばれたものが変化して「ジャガイモ」になった。異説もあり、ジャワ島の芋の意味のジャワイモが変化したもの、天保の大飢饉でジャガイモのおかげで餓死を免れたことから呼称された「御助芋」が転じたものなどともされる。

「馬鈴薯」(ばれいしょ)という呼び名もよく用いられる。中国語音ではマーリンシュー(ピン音 mǎlíngshǔ)となる。18世紀に日本人の小野蘭山『耋筵小牘』(1807年)が命名したといわれている。一説には、ジャガイモの形が馬につける鈴に似ることから、この名前になったという。また、「マレーの芋」という意味からこの名前が付けられたという説もある。なお、中国では他に「土豆」(トゥードウ)、「洋芋」(ヤンユー)、「薯仔」(シューザイ)などとも呼ぶ。なお、日本の行政では馬鈴薯と呼ぶ。

英語potatoの語源は、タイノ族の言葉でサツマイモを意味するbatataスペイン語patataに変化したものによる。なお、ジャガイモの原産地で古くから使われている言語の一つであるケチュア語ではpapaというが、これはそのまま中南米スペイン語で使われる。スペイン語でbatatapatataに変化したのはこのpapaの影響であると考えられている。Papaローマ教皇を意味する単語と同じであったため、これを忌避してPatataに変遷したともいわれる。

日本における地方名

江戸時代以降、米の収穫に不利な山間・寒冷地での栽培が広まったため、地方名や地方品種も多い。

歴史

en:History of the potato」も参照

ジャガイモの利用史

インカ帝国時代の耕作風景。チャキタクリャ(踏み鋤)で耕し、種芋を植え付ける。ワマン・ポマの絵文書より

ジャガイモは南米アンデス中南部のペルー南部に位置するチチカカ湖畔が発祥とされる。もっとも初期に栽培化されたジャガイモは Solanum stenotomum と呼ばれる染色体数24本の二倍体のもので、その後四倍体の Solanum tuberosum が栽培化され、現在世界中で広く普及するに至ったとされている。

このジャガイモがヨーロッパ大陸に伝えられたのは、インカ帝国の時代、15世紀から16世紀頃とされている。当初、インカ帝国の食の基盤はトウモロコシではないかと伝えられていたが、ワマン・ポマが1615年に残した記録やマチュ・ピチュの段々畑の史跡研究、気象地理条件、食生活の解析など、複数方面からの結果が、食基盤がジャガイモであったことを示しており、近年見直しが図られている。しかし、具体的に「いつ」「誰が」伝えたのかについてはっきりとした資料は残っておらず、スペイン人がジャガイモを本国に持ち帰ったのは1570年頃で、新大陸の「お土産」として船乗りや兵士たちによってもたらされたものであろうと推測付けられている。さらに1600年頃になるとスペインからヨーロッパ諸国に伝播するが、この伝播方法にも諸説あり、はっきりとは判明していない。いずれにせよ16世紀末から17世紀にかけては植物学者による菜園栽培が主であり、ヨーロッパの一般家庭に食料としてジャガイモが普及するのは、さらに時を待たねばならない。普及は、プロイセン王国三十年戦争により荒廃し、飢饉が頻発した際に作付け(栽培)が国王の勅命により強制、奨励されたことや、踏み荒らされると収穫が著しく減少するムギに代わり、地下に実るため踏み荒らしの影響を受け難い作物として、農民に容易に受け入れられた結果である。さらにジャガイモは18世紀には、アイルランド移民の手により北アメリカへ渡り、アメリカ独立戦争における兵士たちの胃袋を満たす貴重な食料源となった。

アイルランドと1750年からのヨーロッパの人口の変動。1845年から49年にかけてのアイルランドでのジャガイモ飢饉の悲惨な結果とそれ以前の人口増加を表している。

アイルランドの小作農家たちは元来は主にムギを栽培していたが、地主に地代を納めなくてもよい自分らの小さな庭地で、生産性の非常に高いジャガイモの栽培を始めた。それによって、ジャガイモが貧農の唯一の食料となってゆき、飢饉直前には人口の3割がジャガイモに食料を依存する状態になっていた。ジャガイモは寒冷地でも良く育ち、アイルランド人口の増加を支えた。しかし、1845年から1849年の4年間にわたってヨーロッパ全域でジャガイモの疫病が大発生し、壊滅的な被害を受けた。ジャガイモを主食としていた被支配層のアイルランド人の間からは、ジャガイモ飢饉で100万人以上ともいわれる多数の餓死者を出した。また、イギリス、北アメリカ、オーストラリアなどへ、計200万人以上が移住したといわれる。アメリカ合衆国に渡ったアイルランド人移民はアメリカ社会で大きなグループを形成し、経済界や特に政治の世界で大きな影響力を持つようになった。この時代のアメリカへの移民の中には、ケネディ家の先祖も含まれていた。

アイルランドでのジャガイモ飢饉があったものの、寒冷地にも強く、年に複数回の栽培が可能で、地中に作られることから鳥害にも影響されないジャガイモは庶民の食料として爆発的な普及を見せた。アダム・スミスは『国富論』において「小麦の三倍の生産量がある」と評価しており、瞬く間にトウモロコシに並ぶ「世界四大作物」としてその地位を確立した。

日本への伝来

諸説あるが、1598年にオランダ人によって持ち込まれたとされる。ジャワ島ジャガタラを経由して伝来したためジャガタライモと呼称されたが、それが短縮されジャガイモとなった。

江戸時代後期の18世紀末にはロシア人の影響で北海道東北地方に移入され、飢饉対策として栽培された。蘭学者高野長英はジャガイモ栽培を奨励している。また、江戸後期には甲斐国の代官であった中井清太夫がジャガイモ栽培を奨励したとされ、享和元年(1801年)には小野蘭山が甲斐国黒平村(甲府市)においてジャガイモの栽培を記録している(『甲駿豆相採薬記』)。また、江戸時代後期には北海道のアイヌもジャガイモを栽培していた。寛政年間、探検家の最上徳内がアブタ場所(現在の洞爺湖町虻田地区)に種イモを持ち込み、地域のアイヌに栽培させたのが北海道でのジャガイモ伝来だという。

本格的に導入されたのは明治維新後で、北海道の開拓に利用された。アメリカでウィリアム・スミス・クラークに学び、後に「いも判官」と呼ばれた初代根室県令湯地定基により普及し、川田龍吉男爵により特に男爵いもが定着した。当初は西洋料理の素材としての需要であったが、洋食の普及とともに、徐々に日本の家庭料理にも取り入れられるようになっていった。

植物概要

地上部
ジャガイモの果実

一般的な栽培をする場合、ジャガイモは「種芋」を植え付け培土し育成する。種芋の数を意図的に増やすために、一般的には種芋は、芋から発芽した芽を中心にして適度な大きさ(半分~数個程度)に切り分け、芋が腐敗を防ぐために切断面に灰などを塗布、切断面を下に向け地面に置き、土をかぶせる。(人の手による意図的な栽培ではなく)放置されているジャガイモの場合は、前年に寒くなって地上茎が枯れた後も地中に残留している芋は、越冬し、その芋から特に何もしなくても自然に発芽し、成長する。

直立する地上茎は50cmから1m程度の高さにまで生長する。葉は奇数羽状複葉。葉の付け根から花茎が長く伸び、先端に多数の花をつける。花は星形で黄色い花心と5枚の花弁をもち、色は品種によって異なり赤・白・紫と様々である。受粉能力は低いが、品種や条件によっては受粉してミニトマトに似た小型の実をつける。実は熟するにしたがい緑から黄色、さらに赤へと変化するが、落果しやすく完熟に至るものは極希である。果実の中には種子があり、これを発芽させて生長させることも可能である。ジャガイモの交配はこの種子を利用して行われるが、種芋から育たないため、生長しても全体的に小柄である。これを親株と同様の大きさ程度にまで育てるには3年(3代)程度かかるため、草本性植物としては交配に時間のかかる植物といえる。

地下茎は種芋より上(地表に近い位置)にできるため、ジャガイモを収穫するためには、この肥大する地下茎を日光に晒さないように土寄せが行われる。

様々な品種の塊茎

栽培にはpH6前後の酸性の土地が適している。また冷涼な気候や硬く痩せた土地にも強い。その反面、病害や虫の被害を受けやすく連作障害も発生しやすい。ジャガイモの地下茎は水分と栄養が豊富なため、病原菌が繁殖しやすく、保存状態の悪い種芋や、収穫から漏れて地中へ残された芋は病害の原因となる。そのため、日本では植物防疫法の指定種苗となっており、種芋の売買が規制されている。

連作障害

前述の通り、ジャガイモは連作障害が発生しやすい。連作を行うと土壌のバランスが崩れ、単純に生育が悪くなるだけでなく、病害や寄生虫が発生しやすくなる。ジャガイモに限らず、ナス科の植物は基本的にこの性質を持ち、さらに例えばジャガイモの後にナスを植えた場合にも連作障害を起こす場合がある。

特にジャガイモに大きな被害を与える原因として、ジャガイモシストセンチュウによる生育阻害がある。このセンチュウは地中で増殖し、高密度になるとジャガイモの生育を大きく妨げる。例えば乾土1g中に100卵が存在する状態(高密度)では、収穫量が60%程度低下する。センチュウは宿主(ジャガイモ等)がない状態でも、卵状態(シスト)になり10年以上も生存し続ける場合があり、シスト状態は薬剤にも強いため根絶が難しい。卵を含む可能性のある土を移動させない、付着の恐れのある農具や運搬具の洗浄、といった拡散防止策がとられている。また、長期の休閑や非宿主の作付なども対策として行われているが、センチュウ密度の低減には効果は低く、最も有効な密度低減対策は抵抗性品種の作付である。ただし、センチュウはジャガイモには被害を与えるが、人体には無害である。このセンチュウは、種苗付着土や動物糞から伝染するとされている。そのため日本では、アイルランド経由以外の、検疫を受けていない塊茎類の直接持ち込みは禁止されている。植物防疫法の指定種苗とされ、種芋の販売が規制されて検査が義務づけられている。

ジャガイモシストセンチュウ」も参照

ジャガイモの原産地であるアンデス中央高地では、古くから連作障害について認識されており、長期の休閑と輪作が行われている。ジャガイモの次は別の作物を植えるようにするだけでなく、3から4サイクルで一つの区画を利用したあと長期の休閑をとる。休閑の長さは、人口密度や畑の大きさによって様々である。ただし、1950年代に行われた農地改革などで、共有地が崩壊し始め、耕作地が私有地化され、個人が所有する土地区画が狭くなったため、長期の休閑が行えず、シストセンチュウが再び問題になってきている。また、アンデスのいくつかの地域では、マシュア(イサーニョとも、学名:Tropaeolum tuberosum)と呼ばれるノウゼンハレン科の塊茎類を混植することで、シストセンチュウの発生を抑えている。マシュアは、その根からシストセンチュウを避ける分泌物を発生することが科学的に確認されている。また、インカ時代には、このマシュアは男性の性欲を抑える働きがあることが知られており、長期間にわたる兵士の出征や労働賦役に際して性衝動をコントロールする目的で利用されていたことが、スペイン人の記録文書に記されている。

毒性

ジャガイモの摂食による中毒報告状況
年 発生件数 患者総数 摂食者総数
2009年 1件 | 35人 | 56人
2010年 3件 | 42人 | 82人
2011年 1件 | 5人 | 47人
2012年 3件 | 28人 | 62人
2013年 3件 | 9人 | 38人
2014年 3件 | 106人 | 223人
2015年 2件 | 41人 | 63人
2016年 2件 | 32人 | 254人

ジャガイモは、ポテトグリコアルカロイド (Potato Glycoalkaloids; PGA) として総称されるソラニンチャコニン(カコニン、: α-chaconine)、ソラマリン、コマソニン、デミツシンなどの有毒なアルカロイド配糖体を含む。これらはジャガイモ全体に含まれるが、品種や大きさによりばらつきがあり、特に皮層や芽、果実に多く含まれる。そのため、食べる際には芽や緑色を帯びた皮は取り除かなければならない。PGAは加熱による分解が少ない。PGAなどの中毒症状は、喫食後の30分から半日後までに頭痛・嘔吐・腹痛・疲労感などの症状を示す。毒性はそれほど強くはないが、小児は発症量が10分の1程度と成人より少なく、保育園小学校の自家栽培による発育不良の小芋などは特にPGAの量が多いため、中毒例が多い。芽を大量に食べて死に至った事例もある。対策としては芋を日光に当てず、暗所で保存し、芽を(緑色になった場合は皮も)丁寧に取り除く。PGAは水溶性のため、皮をむいて茹でたり水にさらすことである程度除くことはできるが、粉吹き芋で中毒した例が報告されているように、除ききれない場合がある。果実は芽ほどではないにせよ、塊茎と比べPGAの含有量が高いため食用に向かない。

ソラニン」および「ステロイドアルカロイド」も参照

生産

国際連合食糧農業機関 (FAO) の統計資料 (FAOSTAT)によると、2014年の全世界におけるジャガイモの生産量は3億8168万トン、主食となるイモ類では生産量は最大。生産地域は大陸別ではアジアとヨーロッパが4割ずつを占め、インドを除くといずれも中緯度から高緯度北部に分布。上位5カ国で全生産量の57%を占める。日本の生産量は245万トン(世界シェア0.64%)。

  1. 中国 9557万トン (25.0%)
  2. インド 4640万トン (12.2%)
  3. ロシア 3150万トン (8.3%)
  4. ウクライナ 2369万トン (6.2%)
  5. アメリカ合衆国 2005万トン (5.3%)
  6. ドイツ 1160万トン (3.0%)
  7. バングラデシュ 895万トン (2.3%)
  8. フランス 809万トン (2.1%)
  9. ポーランド 769万トン (2.0%)
  10. オランダ 710万トン (1.9%)

農林水産省の統計資料による平成28年度の都道府県別収穫量では、全国約216万トン中北海道が約170万トンと全国の8割を占める。

  1. 北海道 171.5万トン (79.5%)
  2. 長崎県 6.8万トン (3.1%)
  3. 鹿児島県 6.01万トン (3.8%)
  4. 茨城県 4.74万トン (2.2%)
  5. 千葉県 2.87万トン (0.9%)

利用法

ジャガイモの利用形態は、生食(青果)、加工デンプン原料の3種類に大別される。加工用としては、ポテトサラダ、スナック菓子(ポテトチップスなど)、フライドポテト、冷凍食品(コロッケなど)がある。デンプンは、いわゆる片栗粉として流通している粉末の原料であり、インスタント麺などの原料にもなる。ジャガイモは、デンプン源だけでなくビタミンカリウムも多く含んでいる。特にビタミンCが豊富で、フランスでは「大地のリンゴ(pomme de terre:ポム・ド・テール)」と呼ばれ、ドイツ語や上述のオランダ語でも同様の表現が存在する。ジャガイモのビタミンCはデンプンに保護されるため、加熱による損失が少ないという。またジャガイモの皮は、ガラスや鏡を磨くと曇り止めになる。なお、ジャガイモの品種の説明における「生食用」とは、家庭や飲食店での調理素材として利用することを指しており、通常、加熱して食することを意味する。つまり「生食」の辞書的な意味である、非加熱で食用とする意味ではないことに留意が必要である(本項の説明において以下同様)。

ジャガイモの栄養価
じゃがいも 塊茎 生
【100 gあたりの栄養価】

エネルギー
318 kJ (76 kcal)

炭水化物

17.6 g

デンプン 正確性注意 16.9 g
食物繊維
1.3 g

脂肪

0.1 g

飽和脂肪酸
0.01 g
多価不飽和
0.02 g

タンパク質

1.6 g


ビタミン

チアミン (B1)
(8%)
0.09 mg
リボフラビン (B2)
(3%)
0.03 mg
ナイアシン (B3)
(9%)
1.3 mg
パントテン酸 (B5)
(9%)
0.47 mg
ビタミンB6
(14%)
0.18 mg
葉酸 (B9)
(5%)
21 μg
ビタミンC
(42%)
35 mg

ミネラル

ナトリウム
(0%)
1 mg
カリウム
(9%)
410 mg
カルシウム
(0%)
3 mg
マグネシウム
(6%)
20 mg
リン
(6%)
40 mg
鉄分
(3%)
0.4 mg
亜鉛
(2%)
0.2 mg

(5%)
0.10 mg
マンガン
(5%)
0.11 mg

【他の成分】

水分
79.8 g
水溶性食物繊維
0.6 g
不溶性食物繊維
0.7 g
ビオチン (B7) 0.4 µg
有機酸
0.5 g


%はアメリカ合衆国における
成人栄養摂取目標 (RDI) の割合。

料理

ジャガイモを用いた料理の一例、左上からポテトチップスハッシュドポテトテイタートッツベークドポテトマッシュポテト

ジャガイモは各地域で様々な料理に用いられる。形状・加熱の具合や水分量によって多種多様な食感になり、様々な調味料や油脂・乳製品などとの相性が良い。

かつて、デザイナーフーズ計画のピラミッドで3群に属しており、3群の中でも、ローズマリー、セージ、大麦、ベリーと共に3群の最下位に属するが、癌予防効果のある食材であると位置づけられていた。

日本では一般家庭料理の範疇に属するものとして、肉じゃが粉吹芋ポテトサラダいももちなど、じゃがいもを主な食材とする料理がある他、カレーシチューグラタンおでん味噌汁などの具にも広く用いられる。じゃがバターもポピュラーである。

フライドポテトマッシュポテトベイクドポテトヴィシソワーズスープコロッケなど、欧米ではジャガイモを主体とした料理が多くあり、そのまま蒸かして主食する食べ方もある。他にジャガイモ料理としてアイリッシュシチュートルティージャなどが挙げられる。

中国では、千切りしたジャガイモの炒め物も一般的である。また、日本以外では、パンの材料に用いられる。他にパスタ(ニョッキ)にも使われる。電気炊飯器でご飯を炊くときに、落とし蓋を入れてその上にジャガイモを置くと、手間をかけずに茹でられる。

加工食品

スナック菓子としてポテトチップスが広く食べられている。ただし、タンパク質の成分としてトリプトファンが多く、焦がした場合ニトロソアミンに変化することがあるので注意が必要である。なお、ポテトチップス用の品種も存在し、そのような品種は揚げても焦げにくい(無論、焦げないわけではない)という特徴を持つ。現在、日本では、日本で生産されるジャガイモの15%が、ポテトチップスへと加工されている。

保存食

ジャガイモは、古くから凍結乾燥させるという方法で保存性を高め、保存食として利用されてきた。先コロンブス時代、中央アンデス地域において、冷凍したジャガイモを踏みつけることを繰り返すことで水分と毒を抜く方法が発明され、長期にわたる保存・備蓄が可能になった。この凍結乾燥したジャガイモのことを「チューニョ」と呼ぶ。現在でもボリビアやペルーの高地(アルティプラーノ)ではチューニョが利用されている。乾燥したチューニョはまるで小石のように見える。塩味のスープに入れて長時間煮込んで食べるが、質の悪いチューニョはアンモニアのような臭いがすることがある。また、若干作り方が異なり、イモの種類も異なるが、原理的にはチューニョと同じ凍結乾燥ジャガイモに「トゥンタ」と呼ばれるものがある。これもペルー南部やボリビアなどで広く食べられている。

日本でも、山梨県の鳴沢村や長野県の一部地域では、ジャガイモを寒冷期の外気温で冷凍させ、踏みつけることを繰り返して、重量と体積を減らし、保存性を高める方法が存在する。「しみいも」「ちぢみいも」などと呼ぶ。

北海道のアイヌ民族も、秋に収穫し切れなかったジャガイモや傷のあるジャガイモを畑に放置し、雪に埋もれて凍るに任せる。放置されたイモは凍結と解凍を繰り返し、干からびて体積が減る。この工程を経て作られた保存食を「ポッチェイモ」「ペネコショイモ」などと呼び、食べる際は水で戻して丸め、団子にして脂を引いた平鍋で焼く。

こうした保存食とは異なるが、現代の北海道では、低温で一年半ほど保管して熟成させ、デンプンを糖化させて甘くしたジャガイモが商品化されている。

デンプン採取

ジャガイモは、そのものが調理に使われるだけでなく、豊富に含まれるデンプンを抽出したものが片栗粉として販売されている(片栗粉は本来はカタクリのデンプンを粉にしたものであるが、現在市場に出回っている片栗粉のほとんどはジャガイモのデンプンである)。

酒造

豊富なデンプンを持つジャガイモは、ウォッカジンアクアビット焼酎ソジュ(韓国焼酎)など蒸留酒の原料にも用いられる。

日本においても、近年、北海道では特産のジャガイモを使ったジャガイモ焼酎(しょうちゅう乙類)の生産が広く行われるようになっている。また、長崎県でも特産品としてジャガイモ焼酎を製造している酒蔵がある。1979年4月に、北海道斜里郡清里町の清里町焼酎醸造事業所が、日本で最初のジャガイモ焼酎を製造販売した。以後、北海道の多くの焼酎メーカーがジャガイモ焼酎に参入している。ジャガイモ焼酎は、サツマイモで作る芋焼酎と比べると癖が少なく飲みやすいものとなる。

主要品種

en:List of potato cultivars」も参照

日本では99品種が品種登録されている。現在では公的機関ばかりでなく、農家により突然変異を基にした新種育成もまれに行われている。なお、先述した通り以下の説明における「生食用」は家庭や飲食店での調理素材であることを意味し、非加熱で食用とする意味ではない

男爵薯(だんしゃくいも)
男爵薯
生食用品種。英名は「アイリッシュ・コブラー(Irish Cobbler,「アイルランドの靴直し職人」)」といい、1876年ごろにアメリカで赤い「アーリーローズ」の白色変異種として発見され、発見者にちなみ命名されたと伝えられているが、近年の調査で「アーリーローズ」由来説は否定されており、何らかの雑種由来と考えられている。明治時代の1908年に川田龍吉男爵がイギリスから持ち込んで日本に定着させた品種(品種の正体が「アイリッシュ・コブラー」であることは後に判明した)。デンプンが多くホクホクした食感が得られるが、煮くずれしやすい。このため、粉吹き芋マッシュポテトコロッケなど潰してから使う料理に適している。芽の部分が大きく窪んでおり、でこぼこした形状なので皮をむきにくい。主に、東日本で主流の品種である。花は薄い紫色、雄性不稔のため父親とはならないが、直接の母として「キタアカリ」「農林一号」などがあり、交配によらないものとしてプロトクローンから「ホワイトバロン」が選抜された。
メークイン
メークイン
生食用品種。英名は"May Queen"。イギリスで民間に栽培されていたのが1900年に登録され、大正時代に日本に持ち込まれた品種。北海道厚沢部町の道立試験場で初めて栽培されたことから、同町はメークイン国内発祥の地として自認しており、毎年、夏祭りで世界最大のコロッケを揚げてPRしている。
男爵イモよりもねっとりしていて、煮くずれしにくい。このため、カレーやシチューや肉じゃがなど、煮て調理する料理に適している。男爵薯に比べて長い形状で、でこぼこもそれほどひどくなく、皮はむきやすい。主に西日本での消費が多い。世界的に見ても、特に日本で人気がある種(イギリスでも今日では忘れ去られている)。「メイクイーン」と呼ばれることも多いが、品種名としてはメークインが正しい名前である。花は紫色で雄性不稔。長年派生種は存在しなかったが、21世紀に入って俵正彦により突然変異から「タワラ小判」「タワラ長右衛門宇内」が選抜された。
キタアカリ
出典:wikipedia
2020/01/29 23:06

HAPPY Wikipedia

あなたの考える「ジャガイモ」の意味を投稿しよう
「ジャガイモ」のコンテンツはまだ投稿されていません。

ジャガイモスレッド一覧

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ジャガイモ」のスレッドを作成する
ジャガイモの」
友達を探す
掲示板を探す
このページ
友達に教える
URLをコピー

注目のキーワード

キーワードで探す

 
友達を探す
掲示板を探す
ハッピーランド
HAPPY NEWS
2010Happy Mail