このキーワード
友達に教える
URLをコピー

デーヴァナーガリーとは?

【類型:】
アブギダ
【言語:】
サンスクリットヒンディー語マラーティー語ネパール語等のいくつかの北インド言語
【時期:】
1200年頃から現在
【親の文字体系:】
ブラーフミー文字

【子の文字体系:】
グジャラーティー文字
Unicode範囲: U+0900-U+097F
U+A8E0-U+A8FF
ISO 15924 コード: Deva
注意: このページはUnicodeで書かれた国際音声記号 (IPA) を含む場合があります。
デーヴァナーガリーの表記例。「ヒンディー」と書かれている。
ナーガリー文字の銅板文書(1035年)
デーヴァナーガリーが描かれた垂れ幕 ヒンドゥー教の聖地バラナシ市街の様子
ブラーフミー系文字

ブラーフミー 前6世紀-前3世紀-
北インド系

南インド系


デーヴァナーガリー(サンスクリット語: देवनागरी, devanāgarī)はインド文字アブギダに属する音素文字で、ヒンディー語マラーティー語ネパール語などの表記に用いられるほか、古典語のサンスクリットなどの表記にも用いる。

インド憲法第343条では、デーヴァナーガリーで表記されたヒンディー語を連邦公用語と規定している。

歴史

紀元前3世紀頃から用いられてきたブラーフミー文字は地方によってさまざまな文字に分化した。まず南部と北部で分かれ、北部からはグプタ文字が生まれた。グプタ文字からシッダマートリカー文字(いわゆる梵字)が発展した。ナーガリー文字はシッダマートリカー文字の文字の上部の横線が伸び、全体に角張った形に変形したものである。

ナーガリーナガラ(都市)の文字という意味である。それがのちに神聖化されデーヴァ(神)を加え、デーヴァナーガリー(神聖なる都市文字)と呼ばれるようになった。

ナーガリー文字の出現時期を7世紀あるいは8世紀とする説もあるが、年代が確実にわかるものは9世紀後半のものがもっとも古い。11世紀になると字体がほぼ現在のものと同じになり、シッダマートリカー文字にとってかわった。ほかの文字が地方ごと・言語ごとに異なっていたのに対し、デーヴァナーガリーはサンスクリットを書くための地域をこえた文字として発達し、北部インドだけでなく、デカン地方南インドでも使用された。

インドでは多種多様なブラーフミー系文字が発達したが、デーヴァナーガリーは20世紀なかばまでにその使用範囲を広げ、北インドの地方文字であるマイティリー文字カイティー文字ランダー文字モーディー文字ドーグリー文字タークリー文字などはデーヴァナーガリーに置き換えられて衰退していった。しかしベンガル文字オリヤー文字グルムキー文字グジャラーティー文字などの地位を脅かすには至っていない。

特徴

一目で分かるデーヴァナーガリーの特徴としては、各文字がシローレーカー(śirorekhā、頭線)と呼ばれる上部の横線画で繋がっている点が挙げられる(例外的に頭線を含まない文字や途切れている文字もある)。この横棒は、書き順から言えば、最後に「仕上げ」として書かれる。複数文字が連なる単語・文の場合は、先に横棒以外を(「単語・分かち書き」単位を目安に)まとめて書き、最後にそれらをつなげる形で、横棒を引く。現代語では、この線が単語毎に一繋がりになっているが、一文を区切らずに書くサンスクリットの伝統的書法では、文全体が長く連なって書かれる(ただし、母音・アヌスヴァーラヴィサルガで終わる語の次に子音で始まる語が続くときは、そこで切れる)。この最後に書き加えられるシローレーカーを省くと、グジャラーティー文字に近い字形になる。

デーヴァナーガリーは、子音字が随伴母音aを伴った音節として読まれるアブギダであり、子音字に母音符号を付加することで、随伴母音以外の母音を伴う音節を表すことができる。左から右へ書かれる。

古典サンスクリットを表すためには、33種の子音字と10種の母音字、加えて9種の母音符号や鼻音、無声気音や省略などを表す幾つかの記号、それに10種の数字を使用する。言語によって使用する文字の種類に多少の出入りがある。ヒンディー語の表記では、外来語音や新たに発達した音を表すために、ヌクターと呼ばれる点()を付加した7種の子音字が加えられている。

母音が続かない単一の子音を表すには、ヴィラーマ(ヒンディー語ではハラントと呼ぶ)という脱母音記号()を使う。子音連結のために複雑な結合文字が作られるが、現代では簡略化される傾向にある。

文字

母音

デーヴァナーガリー(及び、近親の類似文字)での母音表現は、子音が付かない場合に独立した「母音字」で書かれる場合と、子音が付く場合に子音字に「母音記号」(半体)を付加して表現される場合の2通りがある。

サンスクリットでは、短母音は a i u の 3種類のみであり、e o は常に長い。

などは、本来は音節主音化した接近音だったが、現在のインドにこの音は存在しないため、慣例的に母音を加えて ri と同様に発音する。地域によっては ru、ra などのようにも発音される。

以下の表に示す「発音」は、サンスクリットの古代音の推定音価であり、ヒンディー語の発音はこれとは異なることに注意。

文字(記号) 転写
(IAST) 発音
(IPA) 文字(記号) 転写
(IAST) 発音
(IPA)
母音字
(子音なし) 母音記号
(子音あり) 母音字
(子音なし) 母音記号
(子音あり)
अ | ◌ | a | [ɐ] or [ə] | आ | ा | ā | [ɑː]
इ | ि | i | [i] | ई | ी | ī | [iː]
उ | ु | u | [u] | ऊ | ू | ū | [uː]
ऋ | ृ |  | [ɹ̩] | ॠ | ॄ |  | [ɹ̩ː]
ऌ | ॢ |  | [l̩] | ॡ | ॣ |  | [l̩ː]
ए | े | e | [eː] | ऐ | ै | ai | [əi]
ओ | ो | o | [oː] | औ | ौ | au | [əu]

(※「」は子音字を表す。)

(※なお、子音字「र」(r)と、母音記号の「ु」(u)や「ू」(ū)が組み合わされる場合、これらの記号は、視認性を高めるために、「रु」「रू」のように、下ではなく右に付される点に、注意が必要。)


サンスクリットに存在しない区別を表すための以下の母音字も用いられる。このうち、左の2つは e/o の長短の区別のあるドラヴィダ語の文字を翻字するために存在する。チャンドラ記号と呼ばれる記号のついた右の2つは英語からの借用語に使われることがある。

文字(記号) 転写 発音
(IPA) 文字(記号) 転写 発音
(IPA)
母音字
(子音なし) 母音記号
(子音あり) 母音字
(子音なし) 母音記号
(子音あり)
ऎ | ॆ | ĕ | [ĕ] | ऍ | ॅ | ê | [ɛ]
ऒ | ॊ | ŏ | [ŏ] | ऑ | ॉ | ô | [ɔ]

音節末子音

記号 名称 転写
(IAST) 発音
(IPA) 意味
ं | アヌスヴァーラ、ビンドゥ |  | - | 同器官的鼻音の記号
ँ | アヌナーシカ、チャンドラビンドゥ |  | [˜] | 本来はアヌスヴァーラに同じ(※)。現代では鼻母音を表すのに用いられる。
ः | ヴィサルガ |  | [h] | 母音に後続する[h]

(※ちなみに、インド系宗教における聖音「オーン」(Oṃ)を表す特殊文字「」は、「」(o) と鼻母音を表すアヌナーシカ()が癒着したものである。)

子音

無声音 有声音 鼻音
無気音 有気音 無気音 有気音
軟口蓋音 k(a) [k(ə)] |  kh(a) [kʰ(ə)] |  g(a) [ɡ(ə)] |  gh(a) [ɡʱ(ə)] |  (a) [ŋ(ə)]
硬口蓋音 c(a) [c(ə)] |  ch(a) [cʰ(ə)] |  j(a) [ɟ(ə)] |  jh(a) [ɟʱ(ə)] |  ñ(a) [ɲ(ə)]
そり舌音 (a) [ʈ(ə)] |  h(a) [ʈʰ(ə)] |  (a) [ɖ(ə)] |  h(a) [ɖʱ(ə)] |  (a) [ɳ(ə)]
歯音 t(a) [t̪(ə)] |  th(a) [t̪ʰ(ə)] |  d(a) [d̪(ə)] |  dh(a) [d̪ʱ(ə)] |  n(a) [n(ə)]
唇音 p(a) [p(ə)] |  ph(a) [pʰ(ə)] |  b(a) [b(ə)] |  bh(a) [bʱ(ə)] |  m(a) [m(ə)]

接近音 y(a) [j(ə)] |  r(a) [r(ə)] |  l(a) [l(ə)] |  v(a) [ʋ(ə)]
歯擦音摩擦音 ś(a) [ɕ(ə)] |  (a) [ʂ(ə)] |  s(a) [s(ə)] |  h(a) [ɦ(ə)]

更に、「」((a) [ɭ(ə)])も、これらの後に追加される。

結合文字(合字)

デーヴァナーガリー文字の合字の例
द् + ध् + र् + य = द्ध्र्य
ラテン文字では ddhrya

子音連結は、結合文字(合字)によって表されることが多い。


2文字の結合において、先行子音字を縦、後続子音字を横に並べて表にすると、以下の表のようになる。ただしこのほとんどは現実には用いられない(※特殊な字形は背景をオレンジ、ヴィラーマ「」を用いるものは背景を灰色で表示する)。

【】
【क】
【ख】
【ग】
【घ】
【ङ】
【च】
【छ】
【ज】
【झ】
【ञ】
【ट】
【ठ】
【ड】
【ढ】
【ण】
【त】
【थ】
【द】
【ध】
【न】
【प】
【फ】
【ब】
【भ】
【म】
【य】
【र】
【ल】
【व】
【श】
【ष】
【स】
【ह】
【ळ】
【क्ष】
ज्ञ
क्क | क्ख | क्ग | क्घ | क्ङ | क्च | क्छ | क्ज | क्झ | क्ञ | क्ट | क्ठ | क्ड | क्ढ | क्ण | क्त | क्थ | क्द | क्ध | क्न | क्प | क्फ | क्ब | क्भ | क्म | क्य | क्र | क्ल | क्व | क्श | क्ष | क्स | क्ह | क्ळ | क्क्ष | क्ज्ञ
ख्क | ख्ख | ख्ग | ख्घ | ख्ङ | ख्च | ख्छ | ख्ज | ख्झ | ख्ञ | ख्ट | ख्ठ | ख्ड | ख्ढ | ख्ण | ख्त | ख्थ | ख्द | ख्ध | ख्न | ख्प | ख्फ | ख्ब | ख्भ | ख्म | ख्य | ख्र | ख्ल | ख्व | ख्श | ख्ष | ख्स | ख्ह | ख्ळ | ख्क्ष | ख्ज्ञ
ग्क | ग्ख | ग्ग | ग्घ | ग्ङ | ग्च | ग्छ | ग्ज | ग्झ | ग्ञ | ग्ट | ग्ठ | ग्ड | ग्ढ | ग्ण | ग्त | ग्थ | ग्द | ग्ध | ग्न | ग्प | ग्फ | ग्ब | ग्भ | ग्म | ग्य | ग्र | ग्ल | ग्व | ग्श | ग्ष | ग्स | ग्ह | ग्ळ | ग्क्ष | ग्ज्ञ
घ्क | घ्ख | घ्ग | घ्घ | घ्ङ | घ्च | घ्छ | घ्ज | घ्झ | घ्ञ | घ्ट | घ्ठ | घ्ड | घ्ढ | घ्ण | घ्त | घ्थ | घ्द | घ्ध | घ्न | घ्प | घ्फ | घ्ब | घ्भ | घ्म | घ्य | घ्र | घ्ल | घ्व | घ्श | घ्ष | घ्स | घ्ह | घ्ळ | घ्क्ष | घ्ज्ञ
ङ्क | ङ्ख | ङ्ग | ङ्घ | ङ्ङ | ङ्च | ङ्छ | ङ्ज | ङ्झ | ङ्ञ | ङ्ट | ङ्ठ | ङ्ड | ङ्ढ | ङ्ण | ङ्त | ङ्थ | ङ्द | ङ्ध | ङ्न | ङ्प | ङ्फ | ङ्ब | ङ्भ | ङ्म | ङ्य | ङ्र | ङ्ल | ङ्व | ङ्श | ङ्ष | ङ्स | ङ्ह | ङ्ळ | ङ्क्ष | ङ्ज्ञ
च्क | च्ख | च्ग | च्घ | च्ङ | च्च | च्छ | च्ज | च्झ | च्ञ | च्ट | च्ठ | च्ड | च्ढ | च्ण | च्त | च्थ | च्द | च्ध | च्न | च्प | च्फ | च्ब | च्भ | च्म | च्य | च्र | च्ल | च्व | च्श | च्ष | च्स | च्ह | च्ळ | च्क्ष | च्ज्ञ
छ्क | छ्ख | छ्ग | छ्घ | छ्ङ | छ्च | छ्छ | छ्ज | छ्झ | छ्ञ | छ्ट | छ्ठ | छ्ड | छ्ढ | छ्ण | छ्त | छ्थ | छ्द | छ्ध | छ्न | छ्प | छ्फ | छ्ब | छ्भ | छ्म | छ्य | छ्र | छ्ल | छ्व | छ्श | छ्ष | छ्स | छ्ह | छ्ळ | छ्क्ष | छ्ज्ञ
ज्क | ज्ख | ज्ग | ज्घ | ज्ङ | ज्च | ज्छ | ज्ज | ज्झ | ज्ञ | ज्ट | ज्ठ | ज्ड | ज्ढ | ज्ण | ज्त | ज्थ | ज्द | ज्ध | ज्न | ज्प | ज्फ | ज्ब | ज्भ | ज्म | ज्य | ज्र | ज्ल | ज्व | ज्श | ज्ष | ज्स | ज्ह | ज्ळ | ज्क्ष | ज्ज्ञ
झ्क | झ्ख | झ्ग | झ्घ | झ्ङ | झ्च | झ्छ | झ्ज | झ्झ | झ्ञ | झ्ट | झ्ठ | झ्ड | झ्ढ | झ्ण | झ्त | झ्थ | झ्द | झ्ध | झ्न | झ्प | झ्फ | झ्ब | झ्भ | झ्म | झ्य | झ्र | झ्ल | झ्व | झ्श | झ्ष | झ्स | झ्ह | झ्ळ | झ्क्ष | झ्ज्ञ
ञ्क | ञ्ख | ञ्ग | ञ्घ | ञ्ङ | ञ्च | ञ्छ | ञ्ज | ञ्झ | ञ्ञ | ञ्ट | ञ्ठ | ञ्ड | ञ्ढ | ञ्ण | ञ्त | ञ्थ | ञ्द | ञ्ध | ञ्न | ञ्प | ञ्फ | ञ्ब | ञ्भ | ञ्म | ञ्य | ञ्र | ञ्ल | ञ्व | ञ्श | ञ्ष | ञ्स | ञ्ह | ञ्ळ | ञ्क्ष | ञ्ज्ञ
ट्क | ट्ख | ट्ग | ट्घ | ट्ङ | ट्च | ट्छ | ट्ज | ट्झ | ट्ञ | ट्ट | ट्ठ | ट्ड | ट्ढ | ट्ण | ट्त | ट्थ | ट्द |  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
出典:wikipedia
2020/06/06 04:15

HAPPY Wikipedia

あなたの考える「デーヴァナーガリー」の意味を投稿しよう
「デーヴァナーガリー」のコンテンツはまだ投稿されていません。
全部読む・投稿 

デーヴァナーガリースレッド一覧

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「デーヴァナーガリー」のスレッドを作成する
デーヴァナーガリーの」
友達を探す
掲示板を探す
このページ
友達に教える
URLをコピー

注目のキーワード

錦織圭/北島康介/2014_FIFAワールドカップ・アジア予選/サッカー日本女子代表/消費税/東京スカイツリー/ダルビッシュ有/イチロー/香川真司/野田内閣/復興庁/石川遼/HKT48/AKB48/ワールド・ベースボール・クラシック日本代表/黒田博樹/尖閣諸島/バレンタインデー/ONE_PIECE

キーワードで探す

 
友達を探す
掲示板を探す
ハッピーWiki
ハッピーメール
ハッピーランド
HAPPY NEWS
2010Happy Mail