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ネコとは?

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イエネコ
生息年代: 0.0095–0 Ma


保全状況評価
愛玩動物
Domesticated
地質時代
約9,500年前 - 現世
(新生代第四紀完新世)
分類
 | : | 動物界 Animalia
 | : | 脊索動物門 Chordata
亜門 | : | 脊椎動物亜門 Vertebrata
 | : | 哺乳綱 Mammalia
 | : | 食肉目 Carnivora
亜目 | : | ネコ亜目 Feliformia
 | : | ネコ科 Felidae
 | : | ネコ属 Felis
 | : | ヨーロッパヤマネコ F. silvestris
または F. catus
亜種 | : | イエネコ F. s. catus


学名
Felis silvestris catus
Linnaeus, 1758
シノニム

Felis silvestris domesticus
Felis catus domestica


和名
ネコ、イエネコ
英名
Cat
Domestic cat
Housecat

水槽の金魚を狙うネコ
威嚇をするネコ

ネコ()は、狭義には食肉目ネコ科ネコ属に分類されるヨーロッパヤマネコが家畜化されたイエネコ(家猫、Felis silvestris catus)に対する通称である 。人間によく懐くため、イヌ(犬)と並ぶ代表的なペットとして日本をはじめ世界中で広く飼われている。

より広義には、ヤマネコやネコ科動物全般を指すこともある(後述)。

目次

  • 1 定義
  • 2 起源
  • 3 身体的特徴
    • 3.1 概要
    • 3.2 年齢と寿命
    • 3.3 体格
    • 3.4 体の柔軟性
    • 3.5 運動能力
    • 3.6 被毛
    • 3.7 眼・視覚
      • 3.7.1 眼の色
    • 3.8 耳・聴覚
    • 3.9 鼻・嗅覚
      • 3.9.1 フレーメン反応
    • 3.10 舌・味覚
    • 3.11 牙
    • 3.12 ひげ
    • 3.13 尾
    • 3.14 襟首
    • 3.15 指
    • 3.16 肛門嚢
    • 3.17 鳴き声
      • 3.17.1 喉鳴らし
      • 3.17.2 クラッキング(チャタリング)
    • 3.18 知能
    • 3.19 社会性
  • 4 繁殖
    • 4.1 発情
      • 4.1.1 メスの発情
      • 4.1.2 オスの発情
    • 4.2 交尾
    • 4.3 妊娠・出産
    • 4.4 子猫の性別の見分け方
    • 4.5 子猫の排泄
  • 5 食性
    • 5.1 一日に成猫が必要とする栄養素
    • 5.2 一日の食餌必要量
  • 6 ネコにとって危険な物質
    • 6.1 ネコに与えてはいけない食べ物
    • 6.2 食べ物以外の危険な生活物質
  • 7 自然生態系への影響
  • 8 病気
  • 9 習性
    • 9.1 睡眠
    • 9.2 爪とぎ
    • 9.3 攻撃手段
    • 9.4 体をなめる
    • 9.5 尾と感情との関係
    • 9.6 けんか
    • 9.7 暖かい場所
    • 9.8 死期の前兆にとる行動
      • 9.8.1 現代における見解
    • 9.9 習性に関する参考画像
  • 10 人間との関わり
    • 10.1 世界で飼育されているネコの数
  • 11 脚注
    • 11.1 注釈
    • 11.2 出典
  • 12 参考文献
  • 13 関連項目

定義

イエネコの起源は、ネズミを捕獲させる目的で飼われ始めたヨーロッパヤマネコの家畜化であり、ヨーロッパヤマネコの亜種とされることもある。その場合イエネコを含むヨーロッパヤマネコの学名は、記載が古いFelis catusとなるのが命名法上の原則である。しかしこれを原則通りに運用すると様々な支障が出ることから、2003年にICZNの強権によりFelis silvestrisをイエネコを含むヨーロッパヤマネコの学名として使用できることが認められた。つまりヨーロッパヤマネコの亜種としてのイエネコの学名は、Felis silvestris catusとすることができる。なおイエネコをヨーロッパヤマネコと別種として扱う場合には、イエネコの学名はFelis catusが正しい。

一方、広義の「ネコ」は、ネコ類(ネコ科動物)の一部、あるいはその全ての包括的分類を指し、家畜種のイエネコに加えて広義のヤマネコ類を含む。特に学術用語としては、英語の「cat」と同様、トラライオンなどといった大型種を含む全てのネコ科動物を指すことがある。

学名(ラテン語名)「Felis silvestris catus(仮名転写:フェーリス・シルウェストリス・カトゥス)」の語義は「ネコ属、野生の、ネコ」である。これは、ヨーロッパヤマネコFelis silvestris(野生のネコの意)の中の「ネコという一群」との命名意図がある。

以下、本項では特記なき限りネコ=イエネコとして解説する。

起源

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この節は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(2009年11月)

イエネコの原種とされるリビアヤマネコ
家畜化以前の特徴を維持している。
南アフリカ共和国ハウテン州ヨハネスブルグ動物園

イエネコは、形態学的分析を主とする伝統的な生物学的知見によって、以前からヨーロッパヤマネコの亜種リビアヤマネコ Felis silvestris lybicaが原種とされてきた。20世紀後半から発展した分子系統学等による新たな知見も、従来説を裏付ける形となった。米英独等の国際チームによる2007年6月29日の『サイエンス』誌(電子版)への発表では、世界のイエネコ計979匹をサンプルとしたミトコンドリアDNAの解析結果により、イエネコの祖先は約13万1000年前(更新世末期〈アレレード期〉)に中東砂漠などに生息していた亜種リビアヤマネコであることが判明した。

愛玩用家畜として同じく一般的なイヌ Canis lupus familiarisに比して、ネコは飼育開始の時期が遅いが、これは家畜化の経緯の相違による。イヌは狩猟採集民猟犬番犬として必要とされ、早くから人の社会に組み込まれたが、ネコは、農耕の開始に伴い鼠害(ネズミの害)が深刻にならない限り有用性がなく、むしろ狩猟者としては競合相手ですらあった。その競合的捕食動物が人のパートナーとなり得たのは、穀物という「一定期間の保管を要する食害を受けやすい財産」を人類が保有するようになり、財産の番人としてのネコの役割が登場したことによる。また、伝染病を媒介する鼠を駆除することは、結果的に疫病の予防にもなった。さらに、記録媒体として紙など食害されやすい材料が現れると、これを守ることも期待された。日本には平安時代に倉庫の穀物や経典類の番人として輸入されたことにより渡来してきたものと考えられてきたが、近年の研究では移入期が紀元前2世紀の弥生時代までさかのぼる可能性が出てきた。

ネコは農耕の開始に伴い人に飼われるようになった。

農耕が開始され集落が出現した時期の中東周辺で、山野でネズミノウサギを追っていたネコがネズミが数多く集まる穀物の貯蔵場所に現れ、棲みついたのが始まりと考えられている(リビアヤマネコの生息地と農耕文化圏が重なった地域で、複数回起こっていたと考えられる)。穀物には手を出さず、それを食害する害獣害虫のみを捕食することから、双方の利益が一致。穀物を守るネコは益獣として大切にされるようになり、やがて家畜化に繋がった。

初めて人に飼われたネコから現在のイエネコに直接血統が連続しているかは不明確。最古の飼育例は、キプロス島の約9,500年前の遺跡から見出される。また、今日のイエネコの直接的・系統的起源は明らかではないが、紀元前3000年ごろ古代エジプトで固定化されたものといわれている。

なお、さらに遡るとネコの祖先はミアキスという約6000万年前の中型肉食獣に遡る。ミアキスの特性に近いままプロアイルルスを経て進化した種がネコであり、平原に出て集団狩猟を行う種を経て現在の姿に進化した種がイヌである。

身体的特徴

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概要

ネコ(オス)の体の構造
赤=主に呼吸器系 緑=主に消化器系 金色=神経系とその他
通常の生理
体温 | 38.6°C
心拍数 | 120–140 毎分間の拍動の数
呼吸数 | 16–40 毎分呼吸

体の大きさは現生するネコ科の他のほとんどの動物に比べて小さく、体重は2.5 - 7.5kgの範囲に収まるものが多いものの、大型のものでは、体長(頭胴長)75cm(比較資料:「長さの比較」)、尾長40cm、肩高35cmに達する。

樹上生の傾向が強く、また、待ち伏せ型捕食者の典型であるネコの特性は、様々な身体的特徴として見ることができる。非常に優れた平衡感覚に、柔軟性と瞬発力のきわめて高い体の構造、武器である鋭い鉤爪(かぎづめ)やを持ち、足音が非常に小さく、体臭が少ないことも挙げられる。また、爪を自由に出し入れできることはその鋭さを常に保持できることを意味し、ほとんどのネコ科動物に共通する特徴である。爪は何時も研いで鋭くする。長く追うことで疲弊させる、あるいは、組織的な罠によって追い詰める追跡型捕食者であるイヌ科動物とは対照的である。

吻部(眼窩下部から口先もしくは鼻先までの部位)が突出していない丸い頭部を持ち、正対視するのに有利な前面に眼窩(がんか)が開いている。このことはネコとヒトに共通の身体的特徴で、眼による感情表現が豊かであることも意味し、これがヒトがネコに対して抱く親近感の理由ではないかとも考えられている。

他のネコ科動物にも見られる「ゴロゴロ(purr)」と(のど)を振動させる音のメカニズムには複数の説があり、はっきりとしていない。この音は、親子間のコミュニケーションにも用いられる(後述「#喉鳴らし」)。

年齢と寿命

ネコは1歳くらいになると生殖可能年齢を迎え、5歳くらいで落ち着いた雰囲気を醸し出し、7歳あたりから高齢期に差し掛かり、20歳超えはかなりの長寿とされる。

屋外で暮らさなければならない野良ネコと人間に室内で飼われているネコの寿命には、歴然とした差がある。多くの天敵や事故・怪我・病気やそれに伴うストレスに晒されており、大学機関や自治体関連部門によれば野良ネコの寿命は3年から5年といわれており、その大半が子ネコの内に死亡する。ネコの年齢をヒトに換算すると、室内ネコの場合は例として1歳で人間でいう17 - 20歳、2歳で23 - 25歳、以降は1年ごとに4、5歳ずつ比例していく計算となるが、成熟期が短く中年期が長いため単純な比較はできない。

ネコの年齢
6ヶ月
 | 
1歳
 | 
3歳
 | 
6歳
 | 
8歳
 | 
9歳
 | 
10歳
 | 
13歳
 | 
16歳
 | 
20歳

ヒトの年齢
14歳
 | 
16歳
 | 
20歳
 | 
30歳
 | 
40歳
 | 
50歳
 | 
60歳
 | 
70歳
 | 
80歳
 | 
90歳

体格

コビーを代表するペルシャ。丸みを帯びたシルエットはぬいぐるみのようである。
オリエンタルを代表するシャム。四肢は長く、肩幅は狭い。

ネコは骨格や筋肉の付きかた、脚の長さなどによっていくつかの種類に分類することができる。コビーと呼ばれる種類は短い胴にがっしりとした肩や腰、やや短めの尾を持ち、この代表とされるのがペルシャである。一方、逆三角形の顔に長い四肢、鞭のような尾をもつオリエンタルというタイプを代表する種はシャムである。この二種の間を分割し、セミコビー、セミフォーリン、フォーリン、そしてそれらの種類とまた違うロング&サブスタンシャル(長く、がっしりとした、という意味)という種類を加えた6種がネコの体格に関する基本的区分である。

体の柔軟性

ネコの体は非常に柔軟性が高い。関節が緩やかで、筋肉靭帯も柔らかいため、頭の周り以外は体のほぼ全ての場所を自分で舐めることができる。特に肩の関節は可動性が高く、鎖骨は退化しているが、小さいながらも存在しており(犬や馬など鎖骨がない動物は前腕を内側に曲げ抱きつく所作がとれず木登りができない)、筋肉でつながっている。これらは高い所から着地した場合の衝撃を吸収することに役立っている。また、内臓を前後に移動させることができ、これを利用する形で狭い場所を通れるよう身体の幅を自在に調節することが可能となっている。

運動能力

待ち伏せ型の肉食獣であるネコは俊敏な運動能力をもっている。瞬発力が高く、跳躍力にも長けている。跳躍力は、およそ体高の5倍程度(約1.5m程度)の所に飛び上がることができる。走るスピードは最高でおおよそ時速48kmといわれ、瞬間的に最高速に達する代わりに長くは続かない。その運動能力にもかかわらず、ネコが自動車に轢かれることは多いが、それは運動能力の問題ではなく、想像を超える大きさの物体(自動車)に突然遭遇してしまったとき、判断力を失ってその場で体の動きを止めてしまうからであるとされるが異説もある(「#眼・視覚」を参照)。平衡感覚を司る三半規管の能力とは別に、ネコには小脳の視覚による優れた水平線検出能力が備わっており、これによって、三半規管が失調した状態でも、正向反射として空中で正しく上下を判断した上で四本の足を使い着地を行う。

被毛

被毛品種により、さまざまな毛色や毛質のパターンを持つ。同品種でも多様な色彩や模様を持つ珍しい動物である。毛色や毛質の決定には遺伝子の働きによるところが大きいことが分かっているが、遺伝子がどのように活性化、不活性化するかなど、不明な点も多い。毛色は子宮内の状態にも影響を受けるともいわれる。例えば、世界初のクローンネコ「CC」の毛色は、遺伝子が全く同じにもかかわらず、クローン親のものと異なっていることが知られている。

毛色を司る遺伝子は、すでにいくつか解明されており、色を薄めるダイリュート遺伝子や、被毛に縞模様を描くタビー遺伝子などの存在が知られている。品種によっては、突然変異体の遺伝子や、伴性遺伝子の存在もあることから、生まれてくる仔猫の毛色・毛質等をおおよそ判定することは可能であるが、不明な部分も多い。

シルバー・ブロッチド(クラシック)タビーのアメリカン・ショートヘア。ブロッチドタビーはアメリカン・ショートヘアの要件ではないが、日本でアメリカン・ショートヘアというとまずシルバー・ブロッチドタビーの個体がイメージされる。

以下に、現在解明されている主要な遺伝子を例示する。

優性
遺伝子 役割 対立(劣性)
遺伝子 役割
A アグーティ(縞模様) a ノン・アグーティ(単色)
B 黒 b 茶色(チョコレート)
b 薄茶(シナモン)
C 単色(濃淡なし) c セピア(バーミーズ)
c ポインテッド(シャム模様)
D 濃暗色 d 淡明色(ダイリュート)
I 抑圧(銀化) i 基底に及ぶ色素沈着
L 短毛 l 長毛
O オレンジ(または伴性遺伝の赤) o 黒味を帯びた非赤色
S 白の斑 s ソリッドカラー(体全体)
T 縞(マッカレルタビー) t アビシニアン(ティックドタビー)
t ブロッチド(クラシック)タビー
W 体全体が白 w 白以外

これらの遺伝子の組み合わせによって、複雑な模様を形作る。これら以外にも毛色を決定する遺伝子もあり、解明されていない遺伝子も多数存在する。

O遺伝子および対立遺伝子o遺伝子はX染色体上にあることが分かっており、このため両方の遺伝子を持つネコは通常メスであり、オスでは染色体異常(X染色体過剰、ヒトでいうクラインフェルター症候群相当)またはモザイク染色体のネコだけである。両方の遺伝子を持つネコはトーティシェル(いわゆる錆び猫〈さびねこ〉)あるいはトーティ・アンド・ホワイト(いわゆる三毛猫)と呼ばれるが、これらのネコにオスネコが珍しいのは、染色体異常のネコが非常に少ないためである。

ノン・アグーティ遺伝子はタビー遺伝子よりも上位であるため、ノン・アグーティを2つ (aa) 持つネコ(黒猫など)には通常、縞模様は見られない。タビー遺伝子を持つネコには、仔猫のときなどにうっすらと縞模様が現れることがあり、ゴースト・マーキングといわれる。

全身が白い白猫は通常において『白色遺伝子』の持ち主である。

c遺伝子(サイアミーズ)は独特の遺伝子で、本来は色素の出現を抑える役割を持つが、温度が低いとその働きが抑制される。そのため、これを持つネコは温度の低い体の末端部(鼻、耳、足先など)のみに色素が出現し、シャムネコのようなポイント模様が現れる。温度が低い環境でも色素が出現し、色が濃くなる。

白毛を発現させる遺伝子のうちの『白色遺伝子』は全ての色に対して優性であるため、これを持つネコは他の遺伝子にかかわらず、白猫になる。

眼・視覚

ネコの眼。顔の大きさの割に大きい。

顔の大きさの割に、かなり大きなを持っている。他の動物における幼獣の眼の大きさの比率に近く、これがネコを「可愛い」と思わせる一因にもなっている。

視覚については、特に対象の動きを捉えることを得意とする。8m位の距離ならば人間の顔を識別することが可能である。20m以内のものであれば、じっと見ることによって距離感をかなり正確に測ることができる。瞳孔は人間と異なり縦に細長くなっており、これは瞬時に瞳孔の大きさを変えることに有利という説や、野生状態で草むらのような縦長の視界で視覚を働かせるのに有利と考える説がある。瞳孔は調整の範囲が広く、明るい所では細長く、暗い所では目一杯開いて光の入る量を多くすることが可能なため、暗所での視力はよい。時計が一般的でなかった時代、猫の眼の瞳孔の広さは時間帯によって変わり、時間が真昼に近づけば近づくほど瞳孔の広さは狭くなり、逆に真夜中に近づくほど広くなることを利用して時間を知ることが行われていた。これとは別に、獲物などに狙いを定めてから飛びかかるまでの間も非常に大きく開く。

子猫の瞳。

他の多くの夜行性動物と同様、ネコの眼には輝板(タペタム)と呼ばれる層が網膜の下に備わっている。この層が光を反射するため、入射光と反射光の両方の光が網膜を通過することになり、わずかな光でも物を見ることができる。この反射光のため、暗所で観察者側から照明を当てたとき眼が光って見えることがある。この現象はシカなどの野生動物でも同様であり、ライトで照らして光って見えた眼の数で個体数を割り出す「ライトセンサス」にも利用されている。なお、「ネコの眼が光を増幅する原理は暗視鏡(ナイトビジョン)に活用されている」といわれることがあるが、実際の暗視装置ではマイクロチャンネルプレートで電気的に増幅しているものであるため、全くの出鱈目である。夜でもよく見えるネコの眼は非常に敏感で、フラッシュ撮影をしたりすると嫌がったりストレスを与えることとなり、目を痛めてしまう可能性もあることが指摘されており、プロカメラマンは猫の撮影の際にはフラッシュを控えるか、外付フラッシュで猫ではなく天井に向けて光らせる等の方法を薦めている。

色覚については、光の三原色のうちの全てを一応は認識できるが、赤の場合薄いピンクにしか認識できない。基本的にはモノトーンの視界である。

瞬膜が、わりと大きく、体調の悪い時等に眼球の前に出てくる事がある(チェリーアイ)。

目が開いてから授乳期後半頃までの幼猫は、やや外斜視である。

眼の色

オッドアイ。この個体では、左眼が暗色、右眼が青になっている。

虹彩が大きな割合を占めており、人間でいう「白目」(球結膜)は通常見られない。ネコの眼の色、といった場合、虹彩の色を指す。眼の色は、色の濃淡などの違いがあるものの、おおむね以下の4種類に分けられる。

青い眼は白猫シャム系のネコ(ポイントのあるネコ)に多く、白猫の場合は高い割合で聴覚障害を持っている。白猫の場合はオッドアイと言われる、左右の眼の色が違う場合も多い。この場合、青い眼の側の耳に聴覚障害を抱えることがある。一方が黄色で、もう一方が黄味のない淡銀灰色/あるいは淡青色というオッドアイは、日本では『金目銀目(きんめぎんめ)』と呼ばれ、縁起が良いものとして珍重されてきた。シャム系のネコの場合、立体視力に問題がある場合があるが、品種改良の結果、このようなネコは多くない。

これらの眼の色の違いは、虹彩におけるメラニン色素の量で決まり、色素が多い順にカッパー、ヘーゼル、緑、青となる。人間など他の哺乳類の眼でも同様である。色素の量の違いは、元々生息していた地域の日光量の違いに由来するといわれる(日光量が多い地域では色素が多くなる)が、交雑の結果、現在では地域による違いはほとんどなくなっている。シャムネコの青い眼は北アジア由来といわれ、熱帯タイ原産のシャムネコであるが、先祖の眼の色に由来するという。

生まれて間もない仔猫の場合、品種に関わらず、虹彩に色素が沈着していない場合が多く、青目に見えることが多い。これを「キトゥン・ブルー」(Kitten Blue、「仔猫の青」の意)という。生後7週間くらいから虹彩に色素がつき始め、徐々に本来の眼の色になっていく。

耳・聴覚

ネコの五感で最も優れているのは聴覚である。可聴周波数は60Hz - 65kHzとされ、イヌの40Hz - 47kHz、ヒトの20Hz - 20kHz に比べて高音域に強い。これはネズミなどが発する高音に反応するよう適応したためといわれている。は片方ずつ別々に動かすことができ、異なる方向の音を聞き分けることができる。そのため、指向性が強く、音源の場所をかなり正確に特定することができる。音の聞き分けの能力も高く、例えば飼い主が帰ってきた足音を判別することは簡単にできる。これらの能力は、夜間に待ち伏せ型の狩りをするのに適応し発達したものと考えられている。耳の動きは感情にも左右され、特にネコがおびえているときは耳はうしろ向きに伏せられる。

鼻・嗅覚

ネコの鼻

は、他の動物に比べてそれほど優れているわけでもないが、それでもヒトと比べれば数万から数十万倍と言われる嗅覚を持つ。体のバランスに比べて小さくできているが、鼻腔内部は凹凸に富み、大きな表面積を生み出しているため、小さな鼻の外観だけからは予想できない優れた嗅覚がある。

ネコの鼻紋

また、ネコの鼻は個体によって異なる紋様を持っており、これは「鼻紋」と呼ばれ、人でいうところの指紋と同じものであり、個体の識別に用いることが可能である。

嗅覚の優れた動物の代表であるイヌとは狩りの仕方が異なり、嗅覚を狩りに利用することはほとんどなく、ネコの嗅覚は食物の峻別や縄張りの確認に主に使うと考えられている。ネコは頬腺などから出る分泌物尿などによって自分の臭いを付け、縄張り、あるいは仲間同士のコミュニケーションのために臭い付けをする行動を、飼い主やほかのネコに対して行う場合がある。例えば、ネコが飼い主の足に顔をすり寄せるのは、頬腺などから出る分泌物を付け、「自分の物」というマーキングをしているわけである。

フレーメン反応

フェロモンを感じる器官が口内の上顎にあり、ヤコブソン器官(鋤鼻〈じょび〉器官)という。

自分のにおいでフレーメン反応を示すネコ

フェロモンを感じると口を半開きにし、目を半分閉じて笑っているような表情を示す場合があり、これをフレーメン反応といい、フェロモンを分析している行動である。これにより、主に相手のネコがどういう状態にあるかを分析する。また毛づくろいで自分の肛門の周囲をなめたときにもこの反応を示すことがある。マタタビの果実やイヌハッカの匂いを嗅ぐと、ネコは恍惚として身悶えるような反応を示す。これは匂いに含まれるマタタビラクトンネペタラクトンなどの物質にヤコブソン器官が反応し、ネコに陶酔感をもたらすためといわれており、これはネコ科全般の動物に起こる反応である。

舌・味覚

は薄く締まっており、表の面には多数の状突起があってザラザラしているが、これは骨に付いた肉をしゃぶりとるのに適応したものである。この突起は毛づくろいや水を飲む際にも役立つ。この特質と形状を模してパソコンのポインティング・スティックには猫の舌状のものが製品化されている。 また、掃除機のゴミ圧縮ブレードにも応用されている。この糸状乳頭と呼ばれる突起の形状は管を半分に割ったような形をしており、そこに唾液などを含むことができることが解明された。

熱い食べ物が苦手な人を「猫舌」と俗称するが、ネコのみが特に熱いものを嫌うというわけではない。野生動物は山火事などの後に屍肉を漁るくらいしか熱を持った食物を口にする機会がなく、全般的に熱いものに慣れていないためである。

ネコ科の動物に共通する特徴であるが、味蕾が他の哺乳類とは異なっており、甘味を認識することができない。アメリカのMonell Chemical Senses CenterとイギリスのWaltham Centre for Pet Nutritionの両所の科学者達が行った研究において、砂糖を含んだ水と普通の水を数十匹のネコに与えたところ、どちらの水も同程度飲んだことが確認された。それ以前の研究で、ネコが砂糖に関心を持たないことは示されていた。彼らはネコのDNAを調べ、甘味を受容する器官を構成する二つのたんぱく質の内の一つであるT1R2に対応する遺伝子の欠陥により、その器官をもはや作ることができないことを見いだした。一匹のライオンと一匹のチーターのDNAでも同じ結果を確認した。また極端な肉食性が砂糖に対する味覚を無関係のものとし、甘味の受容器官に変異を生じさせることを許したということを提唱している。猫のような肉食動物は、糖新生の酵素活性が高く、タンパク質から分解されて得られた糖原性アミノ酸から糖新生を行って体内で必要な糖分を生成している。

アミノ酸に対する反応が強く、特に苦味を認識する味蕾は多くある。これはアミノ酸が腐敗したときの苦味を強く感じることによって、腐肉を食べることを避ける役割を担っていると考えられている。ネコの食物に対する嗜好は、これらの味蕾の構成の違いが要因の一つと考えられている。

永久歯への生え変わり

猫の牙は生後2ヶ月 - 8ヶ月で乳歯の脇から永久歯が生え始め、やがて乳歯が抜け落ちる。

ひげ

眉上毛頬毛 上唇毛 下唇毛 口角毛
各部位のヒゲの名称
前肢のひげ(洞毛)

ネコのひげ(洞毛)は感覚器として重要な役割を果たしており、ネコを象徴する特徴の一つとしてその印象を大きく左右する。品種や個体によってその数は異なり、少ないもので6-8対、多いもので27対程度と幅広い。スフィンクスのように口ひげがほとんどあるいはまったくない個体がいる品種もある。ネコのひげは毛根部分に感覚神経血管が密に分布しており、非常に鋭敏で、先端に何かが少し触れても感じ取れる。ひげの状態はネコの感情によって変化する。たとえば目の前にあるものに好奇心を持つとひげは前に向き、おびえているときはぴったり頬にくっつくことが多い。口の周りだけでなく、眼の上、の横にもあり、それらの先端を結ぶと顔を一周する大きなになり、これで狭い通路を通り抜けられるかどうかを判断できるので、獲物の追跡、敵からの逃走に重要な役割を果たす(ただし、一部に否定説あり)。顔以外では、前肢の関節付近の裏側にも生えている。長さは若いほど長く、歳をとったものほど短い。ひげは生え変わるが、無理に抜くとひどい場合はストレスで死んでしまうこともある。

尾はおお

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出典:wikipedia
2019/10/12 09:58

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