このキーワード
友達に教える
URLをコピー

ハードディスクドライブとは?

 | 
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。
出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(2018年1月)

ノートPC用内蔵HDD。片手に収まるほど小さい。
(ウェスタン・デジタル製)

ハードディスクドライブ(: hard disk drive, HDD)とは、磁性体を塗布した円盤を高速回転し、磁気ヘッドを移動することで、情報を記録し読み出す補助記憶装置の一種である。SSDと比べ、大容量でも低価格なことが特徴。

目次

  • 1 名称
  • 2 概要
  • 3 歴史
  • 4 構造
    • 4.1 基本構造
    • 4.2 プラッタ
    • 4.3 モーター
    • 4.4 軸受
    • 4.5 ヘッド
    • 4.6 インターフェース
    • 4.7 コントローラ
    • 4.8 フレーム
  • 5 パーティション
  • 6 フォーマット
  • 7 容量の壁
  • 8 サイズ
    • 8.1 ドライブ底面の大きさ
    • 8.2 ドライブの厚さ
  • 9 外付けタイプ
  • 10 リムーバブル・ハードディスク
    • 10.1 リムーバブル・ハードディスクドライブケース
    • 10.2 ハードディスクドライブそのものをカートリッジにした物
      • 10.2.1 リムーバブル・ケースとカートリッジ・タイプの比較
  • 11 問題点
    • 11.1 品質
    • 11.2 製品寿命
    • 11.3 衝撃
    • 11.4 制御基板
    • 11.5 データ漏洩
      • 11.5.1 論理的消去
      • 11.5.2 上書き
      • 11.5.3 データ消去ソフト
      • 11.5.4 物理的破壊
      • 11.5.5 暗号化
  • 12 今後の見通し
  • 13 符号位置
  • 14 類似用途の記憶装置
  • 15 主な製造企業
    • 15.1 シェア
    • 15.2 主な製造企業
    • 15.3 要素部品の製造に関係するメーカー
    • 15.4 過去に製造を行っていた主な企業
  • 16 脚注
  • 17 関連項目
  • 18 外部リンク

名称[ソースを編集]

「ハードディスクドライブ (HDD)」「ハードディスク」「ハードドライブ」「磁気ディスク」「固定ディスク (Fixed Disk)」などと呼ばれる。JIS情報処理用語では「ハードディスク」である。

構造上、本来は回転する円盤(円板)が「磁気ディスク」または「ハードディスク」で、回転軸やモーターなどの駆動装置を含めた全体が「磁気ディスクドライブ」または「ハードディスクドライブ」であるが、特に区別せず呼ばれることも多い。また、ディスクが駆動装置やコンピュータ本体などに固定され、容易には着脱できないものが多かったために「固定ディスク」とも呼ばれる。2013年現在、市場へ出回る全てのハードディスクドライブは金属製の筐体でほぼ密閉されているため、「密閉型ハードディスクドライブ」とも呼ばれている。

名称の歴史には様々ある。「磁気ディスク記憶装置」または単に「ディスク装置」と呼ばれていたり、コンピュータから見たアクセス特性によって当時の磁気ドラムなども含めて「DASD」とも呼ばれたが、これは直列記録方式であるテープと対比してのものである。「柔らかいディスク」を意味する「フロッピーディスク」(または「フレキシブルディスク」)が登場すると、その対比で「硬いディスク」を意味する「ハードディスク」の名称が一般化した。なお、「ウインチェスター・ディスク」 (Winchester Disk) もハードディスクの別名として用いられることがあるが、本来はIBM 3340の開発コード名である。

概要[ソースを編集]

円盤(プラッタ)がアルミニウムガラス等の硬い(ハードな)素材で作られていることから「ハードディスクドライブ」と呼ばれる。プラスチック製で柔らかいフロッピーディスクに比べて、遥かに大きい記憶容量を持ちアクセス速度も非常に高速である。

元々はメインフレーム補助記憶装置として利用されていたが、価格の低下とともにパーソナルコンピュータからスーパーコンピュータを含めたコンピュータに加えて、カーナビゲーションDVD/BDレコーダーゲーム機などでも用いられている。

ハードディスクドライブはその構造上、使用過程において故障する可能性も高く、消耗品として扱われる場合も多い。外部からのショック(衝撃)やダスト(埃)の侵入に弱く、熱にも弱い、そのためヘッドクラッシュを引き起こしディスクを傷つけ致命的な障害を与えやすい。加えて経年変化でベアリングの磨耗を引き起こし機械部品のがたつき等が発生し読み書きの障害が発生する恐れがあるほか、何の前触れも無く動作不能に陥ることもある。こうした障害の発生頻度を低減させるために、装置に加わる衝撃を吸収緩和できる構造や、ヘッドを安全な位置へ退避させるリトラクト機能などといった装置の改良が行われている。加えて、障害発生時のデータ喪失を未然に防ぐために、ハードディスクドライブの健康度を検知し障害回避に役立つS.M.A.R.T.や、冗長化を行うRAIDといった技術が普及している。しかし完全に障害を回避することはできないことから、重要なデータは定期的にバックアップを取ることが一般的となっている。バックアップを取っておらずにデータが消えた場合のユーザー向けに、データ復旧ソフトウェアやデータ復旧サービスを提供する業者も存在する。

歴史[ソースを編集]

詳細は「ハードディスクドライブの歴史」を参照

世界初のハードディスクは1956年IBM 305 RAMACの一部として登場した、IBM 350ディスク記憶装置である。直径24インチ(約60cm)のディスクを50枚も重ねたもので、ドライブユニットのサイズは大型冷蔵庫2台分程もあるが、約4.8MB(原稿用紙5000枚程度)の記憶容量しかなかった(IBMのディスク記憶装置を参照)。

2000年代に入り家庭電化製品のデジタル化が進み、音声映像等のデータをデジタルデータとして記録する用途が生じてきたことから一般の家電製品での利用も増え始めた。容量単位の価格が安価で大容量、ランダムアクセスが可能で、下記のRAMディスクには劣るがアクセス速度も比較的速く、さらに書き換え可能という特性を生かし、2003年以降、特にハードディスクレコーダーデジタルオーディオプレーヤーといった用途での搭載が増加しているほか、カーナビゲーションにも搭載され、地図情報の保存などに利用されている。

2009年現在、上記の家電製品やパーソナルコンピュータ等での使用においては、筐体内に内蔵する方式が多いが、本体とは別の外付ユニットをUSBIEEE 1394等の通信ケーブルで接続する方式も増設用途などで存在する。また、ネットワーク上で特定コンピュータ装置に従属しない独立した外部記憶装置として利用できるネットワークアタッチトストレージ (NAS) と呼ばれる製品も存在する。

ハードディスクドライブは半導体メモリと比較して読出・書込には時間が掛かる。そのためOSから見てハードディスクドライブと同様のオペレーションで、より高速なアクセスを実現するための工夫もされてきた。2016年現在では、主流である3.5インチサイズのHDDの記憶容量は、1台で最大10TB(9.31TiB程度)に達した。また、2.5インチサイズでは、ノートパソコンでよく用いられている9.5mm厚サイズ以下で1台で最大2TB(1.86TiB程度)に、15mm厚では4TB(3.73Tib程度)に達している。

近年では小型化や低消費電力を重視する傾向が強まり、出荷台数ではPC用で主流の3.5インチサイズばかりでなく、それまではノートPCが主な用途だった2.5インチサイズ以下のHDDがゲーム機(PlayStation 3Xbox 360)やサーバ用途を中心に需要が広がっている。2007年のHDD国内出荷台数は、2.5インチ以下のHDDが全体の53%となっている。

ちなみに、日本においても1990年代の後半辺りからは安価なハードディスクが出回り始める事となるが、それ以前の日本のハードディスクに対し、ビル・ゲイツは「日本のHDDはまるで金塊だ」という言葉を残している。

構造[ソースを編集]

ハードディスクドライブ外観
ハードディスクドライブ内部
磁気ヘッド部分。プラッタが鏡の様にヘッドの姿を写している
磁気ヘッドの拡大
トラックとセクタ
プラッタ

基本構造[ソースを編集]

ハードディスクドライブの基本構造は、音楽レコードプレーヤーに類似している。レコード盤に当たる円板がプラッタ(ディスク)、針に当たる物が磁気ヘッド、および磁気ヘッドを搭載するアームから成り立つ。アームは円板上を1秒間に最高100回程度の速度で往復でき、これによって円板上のどの位置に記録されたデータへも瞬時にヘッドを移動して読み取り、書き込みが可能である(ただし円板上の記録情報は、レコードでは螺旋状だが、HDDでは同心円である)。

磁気ヘッドを搭載するアームは、初期のディスクパック時代はリニアモーターが用いられていた。その後、密閉型ハードディスクに移行すると、ステッピングモーターによって駆動されるロータリー型へと進化する。さらに、半径方向の密度であるトラック密度を向上させるため、ボイスコイルモータによるサーボ制御が導入された。当初はプラッタの一面はサーボの位置情報によって占有されていた(サーボ面サーボ)が、1980年代後半から1990年代初頭にかけて、データの合間にサーボの位置情報が織り交ぜられる現在の方式(データ面サーボ)になっている(光学ディスク装置と比較すると、光学ディスクではヘッドを円盤回転軸の中心へ直線に走査する点が異なる)。サーボ面サーボ方式とを比較すると、データの記憶面積によるメリットのみならず、熱変形などによる機械的な位置ずれ精度でデータ面サーボが勝る。

プラッタ[ソースを編集]

データを記録する円板部分を「プラッタ」と呼び、プラッタの各面のことを「サーフェス」と呼ぶ。通常、ハードディスクドライブは1枚以上のプラッタで構成されていて、それぞれのプラッタの両面または片面にデータが記録される。プラッタの数は少ない方が軽量で、故障に対する信頼性が高いことから、1枚当たりの記録密度を高くすることは性能向上のひとつの手段である。ガラス製プラッタはHOYAによって発明され、ガラス製の3.5インチハードディスク・プラッタを使った世界初の製品は、2000年にIBMから発売されたIBM Deskstar DTLA-307020である。

広く普及しているCSS (Contact Start Stop) 方式を採用したものは、ディスク停止時には磁気ヘッドとプラッタは接触している。磁性体の層の上にはライナーと呼ばれる潤滑被膜が形成されていて、回転速度が低いうちはライナーの上をヘッドが滑る。回転速度が上がるにつれてプラッタ表面近傍の粘性空気が磁気ヘッドに対し気流となり、磁気ヘッドが揚力を発生して極わずかに浮き上がる(浮上開始原理を「地面効果に因るもの」とする誤記が書籍やウェブサイトに散見されるが、浮上後に大きく効果が生じるのであり、浮上開始、すなわちヘッドを持ち上げ始めることにはほとんど寄与していない)。一旦浮上した磁気ヘッドはディスクとの間に気流をはらむため地面効果が働きプラッタへの接触を抑制する。ライナーが劣化すると摩擦によりヘッドが損傷し、ヘッドクラッシュという現象を起こす。一般に、密閉式のハードディスクドライブは準消耗品的な扱いを受ける場合が多く、ライナーの寿命がハードディスクドライブそのものの寿命となる。

これに対し、Load/unload方式を採用したHDDでは停止時にプラッタの外側のシッピングゾーンと呼ばれる退避位置にヘッドを退避させていて、プラッタの回転速度が規定の速度に安定した段階でプラッタ上へ移動させる機構となっている。

古い時代(1980年代)のハードディスクドライブは、停止命令を送ると(NECPC-9800シリーズでは「STOP」キーを押すと)ヘッドをプラッタから引き上げ、退避位置に移動させるようになっていた。しかし、部品点数削減と停止命令を送らないOS(代表的にはMS-DOS)の普及などといった理由から、ヘッドがプラッタ上に置かれたままで停止するCSS方式が採用されるようになった。これに伴い、「はりつき」と呼ばれる現象が発生するようになった。これは、鏡のようになめらかな面を持つ2つの物体が接触した状態で時間が経過した場合などに発生する現象で、ハードディスクドライブが起動しなくなる深刻な障害として現れる。回復させるために、電源を入れながら(水が入ったバケツから水をこぼさずに振り回すが如く)筐体に遠心力を与えたり、クッションに包んでハードディスクドライブを床に落として衝撃を与えたり、筐体を分解してディスクを手で強制的に回転させたりというような、さまざまな民間療法が考案された。後にプラッターの一部に凹凸を付けた領域(シッピング・ゾーン)を設け、停止時にヘッドをそこへ移動させる方式が採用されて「はりつき」の問題は解消された。今日のOSはハードディスクドライブに停止命令を送るようになり、特に耐衝撃性能が要求される携帯機器向けのハードディスクドライブではヘッドを退避領域に戻す機構(ドロップ・センサー機能)が再び採用されている。

プラッタに埃などの異物が付着するとヘッドを損傷する原因となるため、プラッタとヘッドの周辺は密閉されている。開封するには特殊な工具を必要としたり、「開封後は保証対象外」と書かれた封印が貼られている場合が多い。ただし、完全密閉されているわけではなく、温度変化に伴う筐体内の気圧変化を開放するため、埃フィルタを備えた圧抜き開口部が設けられている。ヘッドに働く揚力の大小は空気密度(すなわち気圧)の影響を受けることから、ヘッドとプラッタサーフェスの距離を安定に保つためには筐体内の気圧が大きく変化してはならないためである。一方、高地などの気圧が低い環境下ではヘッドに発生する揚力が小さくなり、ヘッドがぶつかりやすくなるため、それぞれの製品には使用環境の気圧(高度)に関する仕様もある。

プラッタは様々な表面処理技術によって進化している。

モーター[ソースを編集]

ハードディスクドライブに使用されているモーターには2つあり、1つはプラッタを回転させるスピンドルモーター、もう1つはスイングアームを駆動するシークモーターである。

スピンドルモーターはダイレクトドライブ方式であり、逆起電力を検出してセンサレスで回転数が制御されている。4,200・5,400・7,200・10,000・15,000rpmが主な回転数である。

シークモーターにはボイスコイルモーターが用いられる。ボイスコイルモーターはリニアモーターの一種で、2枚の磁石(主にネオジム磁石を使う)の間に配置されたコイルにかかるローレンツ力を作動原理としている。コイルはスイングアームの端部に固定されていて、スイングアームの軸を中心とした扇形の周に沿って動く。ボイスコイルモーターを利用したアームの駆動方式は小型化や高速化に有利で、1980年代後半から普及しはじめ1993年頃に一般化した。それ以前のハードディスクドライブにはステッピングモーターとリンク機構が用いられていた。ステッピングモーターでは初期位置を設定すれば直接モーターの回転角度を制御できたが、ボイスコイルモーターの採用によりアームの現在位置をフィードバックするサーボ機構による制御が必要となった。初期の頃は、プラッターの1面に座標情報を記録した検出部としてサーボ制御を行っていた。記憶容量を増やす技術の一環として、サーボ面サーボ方式は廃れ、アドレス情報を記録データと混在させるデータ面サーボ方式に切り変わった。

ハードディスクドライブは起動時にサーボ情報を収集するキャリブレーションと、定期的にサーボ情報を補正するリキャリブレーションを行う。いずれもサーボ情報をメモリに保持し、ヘッドの動作速度を向上させるための動作である。時にこのリキャブレーションが問題となることがあった。Windowsなどで使われたコンシューマー用ハードディスクはサーボ情報収集中、ドライブへのアクセスを待機させても支障は無かった。しかし、FreeBSDなど一部のOSではこの待たされている間にタイムアウトが発生してドライブが切り離され、場合によってはOSがクラッシュするという事態が生じた。このため両者はそれぞれ改良を行い、サーボ情報収集中にアクセスがあった場合にはリキャリブレーション動作を中断してアクセスを受け入れ、またOSはリキャリブレーション動作の可能性を含めたタイムアウト時間を設定した。近年のハードディスクドライブは一度にサーボ情報を読むのではなく、定期的に通常のディスクI/Oに1トラック/1秒程度の間隔で割り込ませ、サーボ情報の補正を行っている製品が多い。アクセスの少ない深夜などに、ハードディスクドライブが「カリカリ」という音を立てることがあるのはこのためである。

軸受[ソースを編集]

ハードディスクドライブを構成する回転構造のうち、プラッタの回転軸には、玉軸受(ボールベアリング)や流体動圧軸受 (Fluid Dynamic Bearing : FDB)、流体軸受が用いられている。

玉軸受を使用する場合には、軸受から発生する磨耗粉などの侵入を防ぐためにシールが不可欠であり、シール性能の高い磁性流体シールが主流となった。

流体動圧軸受はモーターの軸と軸受の間がオイルで満たされている。停止しているときは軸と軸受が接しているが、回転することにより潤滑油に動圧が発生して軸と軸受が非接触状態となる。そのため回転抵抗が非常に低く、静音で長寿命であるため主流となっている。オイルシール部は撥油膜(オイルを撥ねる)で被われており、大きな衝撃を加えない限りは潤滑油は飛散しない。停止している状態や回転数が低いうちは接触による摩擦抵抗が大きいため、大きな起動トルクが必要となる。このため、流体軸受を採用したドライブの最大消費電力はボールベアリングを採用したドライブよりも高めになる。また、極端に環境温度が低下するとオイルの粘度が高くなり、十分な動圧を発生できるほどの流動性を失うことから、機器の使用環境温度の下限が軸受の特性によって支配される場合がある。

いずれの軸受の場合でも、長期にわたる使用により摩耗したり劣化して回転抵抗が増加する。これによりプラッタの回転速度が不安定となりデータの読み書きにエラーを発生するようになるのが、軸受の寿命によるハードディスクドライブの故障として多い例である。

ヘッド[ソースを編集]

プラッタ上の磁性体に磁気を与えたり、読み取ったりする部分をヘッドと呼ぶ。

基本構造は磁性体にコイルを巻いた電磁石で、アクセス領域の微小化に伴いコイルをエッチングによって磁性体の表面に生成した薄膜ヘッドが用いられている。また、読み取り用には磁気抵抗効果の利用により高い感度を持つMRヘッド (Magneto Resistive head) が採用され、記録密度の高密度化を可能にした。MRヘッドにはさらに高感度な巨大磁気抵抗効果を利用したGMRヘッド (Giant Magneto Resistive head) や、GMRヘッドよりも高感度なトンネル磁気抵抗効果を利用したTMRヘッド (Tunnel Magneto Resistive head) といった物が開発され、現在ではTMRヘッドが主流となっている。一方、書き込み用のヘッドはコイルと磁性体の組み合わせによる原理に変わりがないが、記録する磁気の方向がプラッタ面に平行な水平磁気記録 (LMR, Longitudinal Magnetic Recording) から、プラッタ面に垂直な垂直磁気記録 (PMR, Perpendicular Magnetic Recording) へと移行して記録密度の高密度化を実現している。また、シングル磁気記録方式/瓦磁気記録方式 (SMR, Shingled Magnetic Recording)ではトラックを重ね書きする事で高密度化を実現している。

シングル磁気記録方式」も参照

シングル磁気記録方式はその特質上ニアラインストレージ用途に適しており、システム用途やデータベース用途などのランダムアクセス書き込みが多い用途には不向きである。パーティションに置かれるファイルシステムのインデックスも一般にはデータベースの一種であるため、ホスト(OS)側の対応も必要な場合がある。

インターフェース[ソースを編集]

ATA端子とケーブル

2015年現在使用されているハードディスクドライブの内蔵インターフェースには、大きく分けてシリアルATA(以下SATA)系とSAS系がある。 それ以前ではATA系とSCSI系が主に使われていた。

コンシューマー市場の主流は、1990年代のDOS/Vブーム以降シリアルATAに切り替わるまで一貫してATAインターフェースを採用した製品であった。ATAは低コストで急速に普及してデファクトスタンダードとなり、PC/AT互換機チップセットにATAコントローラーが内蔵されるようになった。その結果ATAハードディスクドライブは量産効果によって更に安価になった。これに対して、SCSIハードディスクは1990年代末頃まではコンシューマー市場にも存在したが、単体でもATAディスクより高価な上、SCSIインターフェースボード(SCSIホストバスアダプター)という追加コストを要した。SCSIハードディスクは制御コマンドがATAハードディスクより充実しており、転送速度やランダムアクセス性能に優れるため、2000年代以降はサーバワークステーションでの業務用途が主となった。

ATAとSCSIは共に度重なる転送速度の高速化によって、複数本の信号線に同時にデータを流すパラレル転送では限界が来ており(クロックスキュー)、2000年11月にはATAをシリアル転送とした発展型であるSATAが、2003年5月には同じくSCSIをシリアル転送としたSASが策定された。 コンシューマ向けであるSATAの規格策定後、対応製品が随時出荷され、以後ATAからSATAへと順次切り替わっていった。

外付けインタフェースとしては、古くから使われているSCSIの他にUSBIEEE 1394で接続するのが一般的となってきているが、ハードディスクドライブ本体のインターフェースはSATA(過去ではATA)であり、ハードディスクドライブ・ケースに内蔵された変換基板により相互変換されている。また一部の外付けHDDケースではeSATA接続対応の製品もあるが、コネクタ形状やケーブルの構造が違うだけで、eSATAの内部信号はSATAそのものである。外付けインターフェースの一種として、ネットワークからTCP/IP接続出来る様にしたネットワークアタッチトストレージ (NAS) も徐々に普及してきているが、これもハードディスクドライブ本体にはSATA(過去ではATA)のものが使われる。

なお、SASホストコントローラはSATA互換でも動作するよう設計されている為、SASホストコントローラにSATAのHDDを接続することが可能となっている。

コントローラ[ソースを編集]

ヘッドにケーブル、もしくはフィルム基板の形で直結されているピックアップアンプからインターフェースまでの間に、コントローラ基板を搭載している(メインフレームの時代には別体であった時代もあった)。一般的にこの基板は、それ自体が独立したマイコンで、モーターやヘッドのサーボ制御・位置決め・トラック位置に応じた書き込み電圧の制御・読み書きする際の変調・インターフェースとのデータの入出力・キャッシュメモリの制御等を行う。1990年頃から更にタグ付キューイング遅延書き込みを担当し、OSの負荷を軽減した。1990年半ばからIDEハードディスクドライブでは、DMA転送モードに対応し始めたが、専用の増設インターフェースボードを使った外付け型以外ではUltra DMAの登場まで活用されなかった。

高機能なコントローラ(主にSCSIで)は、ハードディスクドライブ間の通信をサポートしている。例えば、ファイルを別のハードディスクドライブにコピーする時、コントローラがセクタを読み取って別のハードディスクドライブに転送して書き込むといったことができる(ホストCPUのメモリにはアクセスしない。言い換えればその操作中CPUは別の仕事ができる)。また、他のハードディスクドライブのサーボ情報と連携を取り、複数のハードディスクドライブのスピンドル・モーターの回転を同調することができる(スピンロック)。これはRAIDにおいてアクセス速度を向上させるのに役立ったが、データ読み書き速度の向上と、大容量のキャッシュメモリを備えること、バスマスター転送による非同期I/Oの普及により、この機能は廃れている。この機能の廃止に伴いハードディスクドライブ同士の共振による振動がアクセス速度や信頼性に影響を与えることになったが、ハードディスクドライブ・メーカーは振動を検知して共振を打ち消すようにモーターを制御する技術をスピンロックに代わり提供するようになった。

SASIインターフェースを備えたSASIハードディスクドライブが主流であった頃、コントローラは2種類のインターフェースを持っていた。一つはホストCPUとつながるためのSASIインターフェース、もう一つはスレーブコントローラ(ST-506仕様)を接続するための拡張インターフェースである。しかしベアドライブを除くスレーブとなる製品が市場にほとんど出回らなかったことから、SASIハードディスクドライブはホストCPUに一台しか繋がらなかった(PC-9800シリーズ用SASI外付けドライブは、コントローラ内蔵の1台目用と、ST-506だけの増設用が別々にあった)。SASIハードディスクドライブは時代の変遷と共にその座をSCSIハードディスクドライブに譲った。時代的誤認が散見され、SASIの後継がIDEと認識されている場合があるが、SASIはSCSIの直接の先祖であり、電気的特性も近く、ソフトウエアで工夫することでSASIインターフェースをSCSIインターフェースとして動作させられるほど、この2者の関係は近い。

特殊なコントローラとして、ESDIインターフェースとSCSI・SASI・IDEインターフェースを仲介する外付けコントローラが存在した。このコントローラは旧時代のESDIハードディスクドライブ・インターフェースと、近代的なハードディスクドライブ・インターフェースの橋渡し役として機能した(初期のSASI・SCSI・IDEハードディスクドライブはこのコントローラを内蔵していた)。SCSI/SASI/IDE→ESDIに変換するタイプのコントローラの中身は、現代のハードディスクドライブのコントローラそのものに近い。ESDIはそのベースとなったST-506を改良したインターフェースIDEが作られ、その座をIDEハードディスクドライブに譲った。

フレーム[ソースを編集]

フレームは構成部品を保持する部品で、今日ではアルミダイカスト製の箱形として気密構造を形成するケースと一体化した物が広く普及している。初期の大型の物はケースとは独立したフレームになっていたことからこの呼び方が残っている。スピンドルやスイングアームピボットの取り付け部は特に高い寸法精度を要求されるため、単一部品のフレームにすべての部品が保持されている。フレーム内部は空気の流れをコントロールする形状に作られていて、ダストトラップと呼ばれる部品に空気を誘導して、内部で発生した塵をトラップで永久に固定する。

コンピュータ本体へ固定するためのネジ穴は4点で1組の構成となっているが、複数ある規格に対応できるように複数組用意されていて、一般に3.5インチドライブのネジ穴は3組、それより小さいドライブは2組以下である。

パーティション[ソースを編集]

ハードディスクドライブは1台で大容量を利用出来るため、利用方法に合わせて内部を区画(パーティション)に分割出来る。個々の区画を別々のOSで利用することも出来る。

フォーマット[ソースを編集]

フォーマット (ストレージ)」も参照

かつてハードディスクドライブの総容量が10 - 100MB台であった1980年代末頃までは、ハードディスクドライブはフォーマットして使用するデバイスであった。このフォーマットは、物理フォーマットと論理フォーマットにわけられ、前者はサーボ情報からセクタ情報まで全てを再構築するものであり、後者は前述のパーティションを作成する際に不良セクタ情報を集めて、それらを予備領域で代替し、ファイルシステムを構築するものである。

1980年代末頃からヘッドの位置決め追従方式(フォロイングサーボ)が導入され、間もなく総容量1GB台に突入すると、通常利用環境での物理フォーマット(ローレベルフォーマット)は困難になり始めた。今日のハードディスクドライブは物理フォーマットを行う為の条件が厳しく、温度・湿度・振動・電源・またその他いくつかの条件を厳密に管理された、工場内の特殊環境下でサーボ情報を書き込まないと、設計された容量でフォーマットする事はおろか、正常に動作させる事すら難しい。外乱を受けると、その瞬間に扱っていたセクタないしトラックが利用不可になる。このため、今日のハードディスクドライブは物理フォーマットコマンドを廃止したり無視する傾向にある。

今日のハードディスクドライブは内部に不良セクタの欠陥リストを保持しており、これには工場出荷時点での欠陥リスト(Pリスト:Primary defect list)と、ユーザー利用開始以降に生じた欠陥リスト(Gリスト:Grown defect list)がある。おおよそSCSIインターフェースが主流であった時代までのハードディスクドライブは、欠陥セクタリストがアクセス可能であった。あるいは、もっと古い時代のドライブの欠陥セクタ処理はOSの仕事であった。今日では欠陥セクタリストが見かけ上0である「ディフェクトフリー」ドライブとして発売されているが、物理的にそのようなハードディスクドライブを製造することは不可能で、内部に隠蔽されたPリストが一定数以下と言うような品質基準に基づき出荷されている。

欠陥のあるセクタはいずれの場合でもそのまま放置される訳ではない。ユーザーがアクセス不可能な予備領域に冗長として領域が確保されており、物理フォーマットの時点で問題のあるセクタ/トラックは予備領域内のセクタに自動的にアサインし直される。これにより欠陥セクタは自動的にスキップ(代替)される。またデータ記録にはリード・ソロモン符号等を使うことでエラー訂正を行い、ビットレベルの点欠陥は事実上無視できる。記録密度向上によってS/N比は低下する一方なのでエラー訂正技術は今日のハードディスクドライブにとって不可欠な技術である。

実際に欠陥セクタであるかどうかは書き込み時には検出できず、ベリファイを含む読み取り時にしか検出できない。通常のOSではハードディスクドライブの信頼性は十分なものと見なしており、またパフォーマンスの低下を招くため書き込み直後のベリファイ動作はデフォルトでオンになっていないのが通常である。さて、物理フォーマット後あるいは書き込みの後に、前述のエラー訂正によっても回復不能なセクタのビット列変化が起きれば、それは欠陥セクタであり、読み取り動作時に直ちに検出される。該当セクタがOSによって使用中である場合、データの損失を招く。実際には、一定基準以上のエラー訂正が発生したセクタは、ドライブのファームウェアによって再書き込みされるか、あるいは事前に予備セクタに代替処理され、データ損失を防いでいる。

もし利用経過によって予備領域が枯渇し、あるいはOSによって使用中の欠陥セクタが発生した場合には、アクセスするとエラーが発生し、システムまたはデータの損失が生じる。元より、OSのファイルシステムによって欠陥クラスタを回避する機能は備わっており、論理フォーマットによってスーパービットマップなどで「蓋をする」処理が行われる。古い時代のハードディスクは前述の予備代替処理機能そのものを備えておらず、欠陥セクタを取り除いた領域がユーザー領域となるため、リストの長短がハードディスクドライブのクオリティであり、また使用中にこのリストがどれだけ増えるかが、管理者の頭痛の種であった。今日では一定基準以上のエラー訂正が発生したセクタやデータ損失前に事前に予備セクタに代替処理されたセクタの数をS.M.A.R.Tで検出が可能であり、その様なドライブは要注意ドライブとして事前に新しい製品に交換される事が行われている。

当初からハードディスクドライブのセクタサイズは1セクタあたり512バイトであったが、大容量化に伴い、セクタサイズが4,096バイト(これまでの8倍)となっているハードディスクドライブが2009年終わりごろから出回っている。これらは4kと呼ばれ(メーカー毎に「Advanced Format Technology」(AFT) など、別の名称を用いている場合もある)、Windows Vista以降のオペレーティングシステムではそのまま利用可能であるが、Windows 2000/XPでは、512バイト以外のセクタサイズのHDDではパフォーマンスを引き出せないため、ベンダー提供のツールもしくはジャンパピンなどの再設定が必要である。

容量の壁[ソースを編集]

詳細は「容量の壁」を参照

ハードディスクの容量は常に拡大し続けている一方、古いファイルフォーマットやOS、BIOS等が対応できる容量には上限が存在し、これが通常「」と称される。主なものとしては、512MB、540MB、1GB、2GB(FAT16の最大値、パーティション毎)、4GB、8GB(BIOSの制限)、32GB(一部のAWARD BIOSの問題)、64GB(Windows98のFdiskの問題。修正プログラムがある)、128GB、137GB(Big Driveに対応していない場合の制限値)、2TB(FAT32の最大値、パーティション毎 およびMBR方式のパーティションテーブルのセクタサイズ512バイトでの最大値)などがある。古いBIOSによる制限の場合には、BIOSをアップデートすることで解決する場合もあるが、メーカー製パソコンではアップデートができない場合が多い(どこのメーカーのBIOSを使っているのか公開しないことが多いため。普通はAward、American Megatrendsのいずれかなのだがそれさえも非公開の場合も多い)。

理論上は、128PB(Big Driveの最大値)などにも壁が存在し、今後も順調に容量の増加が続いた場合、その容量に到達した時点で問題になることになる。

ドライブによっては、ジャンパピンの設定等でHDDの認識可能容量を下げられるものもある。

サイズ[ソースを編集]

 | 
この記事の正確性に疑問が呈されています。問題箇所に信頼できる情報源を示して、記事の改善にご協力ください。議論はノートを参照してください。(2019年1月)

HDDのサイズ比較の一例
左から5.25インチ、3.5インチ、2.5インチ、PCMCIA-HDD

ドライブ底面の大きさ[ソースを編集]

14インチディスクとの比較
中央は14インチディスク 右下5インチディスク 左下3.5インチディスク

底面の大きさにはいくつかの標準があり、それぞれで一般的なプラッタの直径をもとに名前がつけられている。HDDの物理的なサイズという場合、これを指すことが多い。

現在、市場に出回るHDDの大半が3.5インチや2.5インチサイズのプラッタを採用している。過去には、コンパクトフラッシュサイズの ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

出典:wikipedia
2020/02/17 06:38

HAPPY Wikipedia

あなたの考える「ハードディスクドライブ」の意味を投稿しよう
「ハードディスクドライブ」のコンテンツはまだ投稿されていません。
全部読む・投稿 

ハードディスクドライブスレッド一覧

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ハードディスクドライブ」のスレッドを作成する
ハードディスクドライブの」
友達を探す
掲示板を探す
このページ
友達に教える
URLをコピー

注目のキーワード

錦織圭/北島康介/2014_FIFAワールドカップ・アジア予選/サッカー日本女子代表/消費税/東京スカイツリー/ダルビッシュ有/イチロー/香川真司/野田内閣/復興庁/石川遼/HKT48/AKB48/ワールド・ベースボール・クラシック日本代表/黒田博樹/尖閣諸島/バレンタインデー/ONE_PIECE

キーワードで探す

 
友達を探す
掲示板を探す
ハッピーWiki
ハッピーメール
ハッピーランド
HAPPY NEWS
2010Happy Mail