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ヒトラーユーゲントとは?

この記事には参考文献や外部リンクの一覧が含まれていますが、脚注による参照が不十分であるため、情報源が依然不明確です。適切な位置に脚注を追加して、記事の信頼性向上にご協力ください。(2016年10月)
ヒトラーユーゲント隊旗

ヒトラーユーゲント(: Hitlerjugend, : Hitler Youth)は、1926年に設けられたドイツナチス党内の青少年組織に端を発した学校外の放課後における地域の党青少年教化組織で、1936年の法律によって国家の唯一の青少年団体(10歳から18歳の青少年全員の加入が義務づけられた)となった。「ヒトラー青少年団」とも訳される。略号はHJ

概要

ヒトラーユーゲントの隊員(1933年5月)

ヒトラーユーゲントにおいては、同世代の指導者から肉体の鍛練、準軍事訓練、祖国愛が、民族共同体の一員である青少年に集団活動を通じて教え込まれた。1936年ヒトラーユーゲント法により青少年(女も10歳〜21歳、女子グループは「ドイツ少女団」と呼ばれた)の参加が義務づけられ、1939年には、800万人を擁する集団へと成長した。戦局の悪化とともに1944年に国民突撃隊に併合された。茶色の開襟シャツが制服(なお支給はなく、自費で用意を求められた)。

結成と経過

ヒトラーユーゲントの前身は、1922年3月に設立された「Jugendbund der NSDAP」(JdN、国家社会主義ドイツ労働者党青年同盟)である。「JdN」の入隊資格は14歳から18歳までの男子で、そのうち14歳から16歳までは「Jungmannschaften」(青年チーム、意訳)としてグループ化され、年長になると「Jungsturm Adolf Hitler」(アドルフ・ヒトラー青年前衛隊、意訳)とされた。組織は突撃隊 (SA) によって管理され、アドルフ・レンク (de:Adolf Lenk) によって率いられた。JdNは1923年ミュンヘン一揆の首謀者だったヒトラーが逮捕、収監されると崩壊した。

その後、JdN の空白を埋めるために多くの地方青年組織がオーストリアおよびドイツで組織され、レンクおよびクルト・グルーバー (de:Kurt Gruber (NSDAP)) の「Großdeutsche Jugendbewegung」(大ドイツ青年運動)や「Schilljugend」(シル青年団)といった組織が結成された。

1926年にグルーバーの「Großdeutsche Jugendbewegung」がヒトラーユーゲントに改名され、これが後ヒトラーユーゲントの基礎となる。当時のヒトラーユーゲント指導者が党機関内を占めていた地位は明確でなかったが、やがて他の指導者(フランケン・グウゲルなど)の下に多数のヒトラーユーゲント群が結成された。

東京駅前で敬礼するヒトラーユーゲントの隊員(1938年)

1928年以降は、アルフレート・ローゼンベルクがナチス青少年運動に助力し、各地の指導者が率いた青少年団体を統一に導いた。同年にヒトラーユーゲントは10歳から14歳の男子部門、 Deutsche Knabenschaft(ドイツ少年団)を結成、1931年には Deutsches Jungvolk in der Hitler-Jugend(ヒトラーユーゲント内ドイツ少国民団、意訳)と改名した。茶色の開襟シャツが制服であった。

1929年の党大会には、初めて2千人のヒトラーユーゲントが行進した。また、Schwesternschaft der Hitler-Jugend と呼ばれた14歳から18歳の女子部門も同年に結成された。それは1930年に Bund Deutscher Mädel(BDM、ドイツ少女団)と改名され、より若い女子部門の Jungmädelgruppe(ドイツ幼女団)は1931年に付け加えられた。

1931年からはバルドゥール・フォン・シーラッハが党の青少年全国指導者となり、ヒトラーユーゲントの育成にあたった。1933年ヒトラー内閣成立以降、ヒトラーユーゲントはなかば公的な組織となり、1934年6月以降は各種青少年団体を吸収して拡大された。1936年12月に「ヒトラーユーゲント法」が成立すると、ヒトラーユーゲントは国家の公式な青少年団体となり、10歳から18歳の青少年全員の加入が義務づけられるとともに、他の青少年団体は禁止された。宗教団体については、1933年以降に数十万人の青少年がカトリック教諸団体からヒトラーユーゲントに移ったが、青年団そのものは暫く宗教指導者の下で活動していた。

1940年アルトゥール・アクスマンがヒトラーユーゲントの指導者に就任した。アクスマンは戦争の激化で枯渇していた人的資源の代替としてヒトラーユーゲントを利用した。消防・郵便・ラジオなどの分野にユーゲントの隊員が投入された。1943年以降、戦局が悪化するとユーゲント隊員は兵として動員されたが、十分な装備や訓練を受けない彼らは多くの死傷者を出した。ヒトラーユーゲントはベルリンの戦いにおいても戦闘に参加し、多くの戦死者を出した。その後、ドイツの降伏により解体消滅した。

訪日

国際写真新聞』表紙:ようこそ若き盟友

1936年(昭和11年)11月25日日独防共協定の締結によりヒトラーユーゲント指導者バルドゥール・フォン・シーラッハが日独の青少年相互訪問を提案。日本政府がこれを受け入れた結果、1938年(昭和13年)8月から11月にかけてヒトラーユーゲントの訪日が行われた。

滞在中は、明治神宮及び靖国神社を参拝した他、東京陸軍幼年学校も訪問した。

朝日新聞社の依頼により、北原白秋作詞、高階哲夫作曲、藤原義江歌唱による歓迎歌『萬歳ヒットラー・ユウゲント:獨逸青少年團歡迎の歌』が作られ、1938年(昭和13年)10月には日本ビクターからレコードが販売されるなど日本国民を挙げての大歓迎を受け、親独気運の醸成に大きく寄与した。

同時期に日本からは各地の学生、青少年団体職員、若手公務員から成る「大日本連合青年団」(現在の日本青年団協議会)の訪独団がドイツに派遣され、ナチス党大会の参観、ヒトラーと会見して同盟国のドイツの見聞を広めた。

第12SS装甲師団

詳細は「第12SS装甲師団」を参照

第12SS装甲師団“ヒトラーユーゲント” (12. SS-Panzer-Division Hitlerjugend) は、上記のヒトラーユーゲント団員から選抜された少年兵(ほとんどが16、17歳であった)及び第1SS装甲師団から抽出された士官下士官を中心に編制された武装親衛隊の部隊。士官の数が足りず、国防軍の士官を出向させた他、下士官は成績優秀で急進的なユーゲント兵士からも選抜して昇格させた。未成年兵士には成年兵士に支給されるタバコの代わりにチョコレートなどが支給された。

当初1943年装甲擲弾兵師団として編制を開始、間もなく戦車部隊をより強力にした装甲師団に格上げされた。実戦経験豊かな士官が多かったので、実戦に即した猛訓練を積む。連合軍は、同師団を「ベイビー師団」「ミルク師団」と揶揄する宣伝を行ったが、1944年ノルマンディーにおける戦闘では、連合国上陸翌日にカーン攻略を目指すイギリス軍に損害を与え、フリッツ・ヴィット (de:Fritz Witt) 師団長と彼の戦死後に師団長を引き継いだクルト・マイヤーが率いる同師団が2カ月近くも勇猛に交戦するのを目の当たりにすることとなった。

しかし、カーン攻防戦で重装備のほとんどを失い、マイヤー師団長が撤退途中、捕虜となる。その後の再編・補充も充分でないままアルデンヌ攻勢に投入される。1945年、東部戦線に転じてハンガリーにおける武装親衛隊を主力とする最後の大攻勢(春の目覚め作戦)に参加し、壊滅的な打撃を受けた。その後、数少ない残部はオーストリアで終戦を迎えた。

文献

ヒトラーユーゲントに反抗する少年たち
日本にやってきたヒトラーユーゲント

映画

1932年に発行された『Hitlerjunge Quex』をナチ党の権力掌握後にウーファが1933年に映画化した物。主人公のモデルヘルベルト・ノルクスはヒトラーユーゲントであり、共産主義者によって殺害された。彼の死は即座にナチ党のプロパガンダに用いられた。
1990年フランス・ドイツ合作映画。旧ソ連西部に住んでいたユダヤ人少年(容姿は純ゲルマン風)が、侵攻してきたドイツ将校に見込まれて(ユダヤ人でピオネール団員である経歴を伏せ)養子縁組を結んでもらい、ヒトラー・ユーゲントに入団。ユダヤ教徒の印の割礼を必死に隠したりなど苦労を重ねつつ、皮肉にも成績優秀者として認められていく物語(実話)。
アメリカ映画。ナチス政権下、ハンブルクに住む三人のスウィング・ジャズ好き青年の物語。仲間の内の一人がヒトラー・ユーゲントに入団し、段々、思想的に傾倒して主人公と袂を分かってしまう様などを描く。
映画・ミュージカル・アニメなど様々な形で作品化。ナチスを嫌うオーストリア将校が家長の音楽一家の長女の恋人がヒトラーユーゲントの団員。終盤、スイスへ脱出する一家を目撃し、通報の自粛を懇願する長女を裏切る。

漫画

関連書籍

関連項目

ヒトラーユーゲントに参加していた著名人
諸外国における、ヒトラーユーゲントに類似した性質を持つ青少年組織

脚注

  1. ^ 平井正, p124-126
  2. ^ 平井正, p125-127

参考文献

外部リンク

国家社会主義ドイツ労働者党(ナチ党)
【思想】

ナチズム / 指導者原理 / 人種主義 / アーリア人至上主義 / 反共主義 / 反ユダヤ主義 / 支配人種 / 権威主義 / 民族共同体 / 血と土 / 生存圏 / 第三帝国 / 強制的同一化 / 新秩序(ナチズム)


【人物】
総統

アドルフ・ヒトラー


【後継指名者】

ルドルフ・ヘス / ヘルマン・ゲーリング


全国指導者

ヘルマン・エッサー / フランツ・クサーヴァー・シュヴァルツ / ヴァルター・ブーフ / マックス・アマン / ヨーゼフ・ゲッベルス / オットー・ディートリヒ / マルティン・ボルマン / フィリップ・ボウラー / ロベルト・ライ / ハンス・フランク / リヒャルト・ヴァルター・ダレ / ヴィルヘルム・フリック / コンスタンティン・ヒールル / ヴィルヘルム・グリム / バルドゥール・フォン・シーラッハ / アルトゥール・アクスマン / アルフレート・ローゼンベルク / カール・フィーラー / フランツ・フォン・エップ / ハインリヒ・ヒムラー / エルンスト・レーム / ヴィクトール・ルッツェ


突撃隊幹部

フランツ・プフェファー・フォン・ザロモン / エルンスト・レーム / エドムント・ハイネス / ヴィクトール・ルッツェ / ヴィルヘルム・シェップマン / Category:突撃隊隊員


親衛隊幹部

ハインリヒ・ヒムラー / ラインハルト・ハイドリヒ / エルンスト・カルテンブルンナー / クルト・ダリューゲ / カール・ヴォルフ / オズヴァルト・ポール / ゴットロープ・ベルガー / ハンス・ユットナー / Category:親衛隊将軍


武装親衛隊幹部

ヨーゼフ・ディートリヒ / パウル・ハウサー / フェリックス・シュタイナー / テオドール・アイケ / ヘルベルト・オットー・ギレ / ヴィルヘルム・ビットリヒ / フリードリヒ・ヴィルヘルム・クリューガー / ヴァルター・クリューガー


【初期の幹部】

アントン・ドレクスラー / ディートリヒ・エッカート / マックス・エルヴィン・フォン・ショイブナー=リヒター / ゴットフリート・フェーダー


ナチス左派

グレゴール・シュトラッサー / オットー・シュトラッサー / ヨーゼフ・ゲッベルス



【歴史】
【草創期】

ドイツ労働者党 / 25カ条綱領 / ミュンヘン一揆 / 国家社会主義自由運動 / 大ドイツ民族共同体 / ハノーファー会議 / バンベルク会議 / シュテンネスの反乱 / 権力掌握


ナチス・ドイツ

ヒトラー内閣 / ドイツ国会議事堂放火事件 / 全権委任法 / 長いナイフの夜 / ベルリンオリンピック / アンシュルス / チェコスロバキア解体


第二次世界大戦

T4作戦 / ホロコースト / ヒトラー暗殺計画 / ヒトラーの死 / ドイツ降伏


第二次世界大戦後

ニュルンベルク裁判 / ニュルンベルク継続裁判 / 非ナチ化 / 戦う民主主義 / フランクフルト・アウシュビッツ裁判



【組織】

総統 / 全国指導者 / 突撃隊 / 親衛隊 / 武装親衛隊 / 大管区 / 帝国大管区 / 国外大管区 / RSD / 国家社会主義航空軍団 / 国家社会主義自動車軍団 / 国家社会主義女性同盟 / ヒトラーユーゲント / ドイツ女子同盟 / アドルフ・ヒトラー・シューレ / 国家労働奉仕団 / ドイツ労働戦線 / 国家社会主義公共福祉


【シンボル】

ハーケンクロイツ / ビュルガーブロイケラー / 褐色館 / 総統官邸 / ベルリン・スポーツ宮殿 / ベルクホーフ / ニュルンベルク党大会 / 国家党大会広場 / ナチス式敬礼 / ジークハイル / 旗を高く掲げよ / 突撃隊は行進する / 意志の勝利 / オリンピア / 血染めの党旗


【書籍・新聞】

我が闘争 / 二十世紀の神話 / フェルキッシャー・ベオバハター / デア・アングリフ / 闘争出版社 / ダス・シュヴァルツェ・コーア / シュテュルマー


【付随用語】

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出典:wikipedia
2020/05/25 08:23

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