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ポルトガル語とは?
【
表記体系】
ラテン文字
【公的地位】
【公用語】
話者分布参照
【統制機関】
Instituto Internacional de Língua Portuguesa; CPLP
【言語コード】
【
ISO 639-1】
pt
【
ISO 639-2】
por
【
ISO 639-3】
por
ポルトガル語(Português [puɾtuˈgeʃ / poɾtuˈges], língua portuguesa)は、主にポルトガルおよびブラジルとその他の9の国と地域で公用語として使われている言語である。俗ラテン語から発展して形成されたロマンス語の1つで、スペイン語などと共にインド・ヨーロッパ語族イタリック語派に属する。
スペインの作家セルバンテスはポルトガル語を「甘美な言語」と評し、ブラジルの詩人オラーヴォ・ビラックは「ラティウムの最後の、粗野で美しい花」と評している。
ポルトガル語は、大航海時代のポルトガル海上帝国の成長とともにアジア・アフリカ地域に広まった。日本では最初に伝播したヨーロッパの言語であり、古くからの外来語として定着しているいくつかの単語は、ポルトガル語由来である。代表的な例として「パン」があり、戦国時代にキリスト教と共に伝わった。
話者分布
ポルトガル語の分布
ポルトガル語の話される地域
国または地域
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母語話者
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話者
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人口 (2005年)
|
アフリカ州
|
アンゴラ | 60% | 約80% | 11,190,786
カーボベルデ | 4% | 72% | 418,224
ギニアビサウ | 不明 | 14% | 1,416,027
モザンビーク | 9% | 40% | 19,406,703
サントメ・プリンシペ | 50% | 95% | 187,410
赤道ギニア | 50% | 95% | 523,040
非公式:
ナミビア | 20% | 20% | 2,030,692
南アフリカ共和国 | 2% | 2% | 44,344,136
アジア州
|
日本 | 0 | 0.21% | 127,214,499
東ティモール | 不明 | 15% | 1,040,880
中華人民共和国(マカオを含む) | 2% | 3% | 449,198
非公式:
ダマンとディーウ, インド | 10% | 10% | 不明
ゴア, インド | 3-5% | 5% | 不明
ヨーロッパ州
|
ポルトガル | 100% | 100% | 10,566,212
非公式:
ルクセンブルク | 14% | 14% | 468,571
アンドラ | 4-13% | 4-13% | 70,549
フランス | 2% | 2% | 60,656,178
スイス | 2% | 2% | 7,489,370
アメリカ州
|
ブラジル | 98-99% | 100% | 194,000,000
非公式:
パラグアイ | 7% | 7% | 6,347,884
バミューダ | 4% | 4% | 65,365
ベネズエラ | 1-2% | 1-2% | 25,375,281
カナダ | 1-2% | 1-2% | 32,805,041
オランダ領アンティル | 1% | 1% | 219,958
アメリカ合衆国 | 0.5-0.7% | 0.5-0.7% | 295,900,500
- ^ 公式統計、モザンビーク - 1997年; アンゴラ - 1983年
- ^ ポルトガル語系ピジン言語と簡易ポルトガル語が共通語として他部族とのやり取りに使われている。アンゴラ人の30%はポルトガル語のみを解するモノリンガルである。他の国民もポルトガル語を第二言語とする。
- ^ ポルトガル語系クレオール言語の話者数
- ^ 政府、カトリック教会による予測
- ^ ポルトガル語系クレオール言語話者の大部分
- ^ 公的なポルトガル語教育
- ^ 移民の人数から
ポルトガル語を母語とする人口は、約2億5000万人である。ポルトガルの人口は1000万人程度だが、約2億人の人口を抱えるブラジルの公用語になっているため、話者人口は多い。81%(約2億人)がブラジル国内で、残りの5,000万人は、ポルトガルおよびその旧植民地に分布し、世界で7番目または8番目に大きな話者人口を有する。複数の大陸にまたがって話される数少ない言語の1つでもある。現在ポルトガル語を公用語としているのは、以下の諸国と地域である。
赤道ギニアについては主要公用語はスペイン語だが、ポルトガル領であった歴史もあることから2007年にポルトガル語が公用語に追加された
上記のポルトガル語を公用語とする国家、およびポルトガル語話者の非常に多い地域は合わせてルゾフォニア(ポルトガルの古称であるルシタニアからとられた言葉で、「ルシタニア語(ポルトガル語)の世界」を指す)と呼ばれ、1990年代以降ポルトガル主導のもとで連携を強めている。ポルトガル語を公用語とする国家のうち、マカオと赤道ギニアを除く8カ国は1996年にポルトガル語諸国共同体を結成し、政治・経済・文化各面での協力およびポルトガル語の普及において協力体制を構築している。2006年に第一回大会がマカオで開催され、以降4年に1度開催されているポルトガル語圏競技大会などの交流も盛んに行われている。ポルトガル語による文学も盛んであり、多くの文学作品が輩出されている。ポルトガル語で書かれた作品を対象にポルトガルとブラジルが共同で選出するカモンイス賞は、ポルトガル語世界において最も権威のある文学賞であるとされる。
ほかにカリブ海の諸島やポルトガル語公用語アフリカ諸国などにおいては、ポルトガル語と現地の諸言語が接触し形成されたクレオール諸語 (Crioulos) が、ポルトガル語と並んで話される地域もある。こうしたポルトガル語をベースとしたクレオール言語としては、オランダ領西インド諸島のアルバ島とボネール島、そしてキュラソー島(ABC諸島)で話されるパピアメント語や、カーボベルデのカーボベルデ・クレオール語、ギニアビサウのギニアビサウ・クレオール語、サントメ・プリンシペのフォロ語、ンゴラ語、プリンシペンセ語、赤道ギニアのアノボネセ語、マカオのマカオ語などがある。このほか、欧州連合の公用語としても扱われている。
ポルトガル語と最も近い主要言語は隣国のスペイン語である。ポルトガルは1129年にレオン王国から独立した国家であり、現在のポルトガル語の祖先は、ドウロ川以北のポルトガル北部と、隣接するスペイン北西部のガリシア地方にあたる古代ローマの属州ガラエキアで話されていた俗ラテン語である。したがってガリシア州で話されているガリシア語とは極めて近い関係にある。現在、ガリシア語はガリシア州の公用語となっており、ポルトガル語との、特に北部ポルトガルで話されているポルトガル語との差異は小さい。ただし、16世紀以降ポルトガルの中心地域はポルトガル北部から首都リスボンを中心とするポルトガル中南部へと移り、この過程で現在のポルトガル語の祖形が成立した。現在、イベリアポルトガル語の標準はポルトガル中南部方言に基づいている。
方言
-
イベリアポルトガル語 - ポルトガルで話されるポルトガル語を指す。
-
アフリカポルトガル語 - 1970年代までポルトガル植民地だったこともあり、ブラジルポルトガル語よりもイベリアポルトガル語のほうに近いが、独自の単語もある。
-
ブラジルポルトガル語 - ブラジルのポルトガル語では、イベリアポルトガル語と異なる発音や単語、用法も多い。ただ、ポルトガルよりもブラジルとのつながりのほうが圧倒的に強い日本では、標準ポルトガル語としてはこちらが教えられていることが多い。
|
音韻と表記
ポルトガル語圏で最大の人口を擁するブラジルとそれ以外では、文法や語法などに若干の違いが生じている。その違いに配慮しつつ、以下ポルトガル語の特徴を記す。
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前舌
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中舌
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後舌
|
狭
|
i | (ɨ) | u
半狭
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e | ɐ | o
半広
|
ɛ | ɔ
広
|
| a |
記号が2つ並んでいるものは、右が円唇、左が非円唇。
- ブラジルではイの音になりがちな語末の e がポルトガルでは非円唇中舌狭母音になる。
- 例: tarde - /ˈtaɾdɨ/(Pt), /ˈtaɾdʒi/(Br)
- 多くの母音が無強勢部で狭母音になる。以下は無強勢部の発音。
- a: /ɐ/
- e: 語頭 /i/, 他の位置/ɨ/
- i: 全ての位置 /i/
- o: 語頭の o, ho- /ɔ/, 他の位置・"honesto" とその派生語 /u/
- u: 全ての位置 /u/
- pronúncia /pɾuˈnũsiɐ/, elemento /ilɨˈmẽtu/
- ポルトガルでは語末の e, o が発音されないことがある。
- 強勢のある /ɐ/ は、a または â で書かれ、多く鼻音の前に現れる。
二重母音:
- ai: /aj/
- ei: /ɐj/ (ブラジルでは/ej/)
- êi: /ej/
- éi: /ɛj/
- oi: /oj/
- ói: /ɔj/
- ui: /uj/
- au: /aw/
- eu: /ew/
- éu: /ɛw/
- iu: /iw/
- ポルトガルでは ei はアイに近い発音になる。
- ou は二重母音だったが、今は普通単母音 /o/ で発音される。(ブラジルに於いては必ずしもこの限りではなく、例えば動詞soubesseを/su'bεssi/のように発音をする人も居れば全ての単語でそのままouと発音する人もいる。)
鼻母音
- /ĩ/
-
/ẽ/: en
-
/ũ/: un
-
/ɐ̃/: an
-
/õ/: on
- ã の発音は、ブラジルでは後舌のア(暗いア)の鼻母音なのに対し、ポルトガルでは前舌のア(明るいア)の鼻母音であるが、両者共に /ɐ̃/ で表される。
- ão, 語末-am /ɐ̃w̃/
- ãe, ãi /ɐ̃j̃/
- ãe /ẽj̃/
- õe /õj̃/
- ui /ũj̃/
- フランス語同様鼻母音を有するが、二重鼻母音はポルトガル語独自である。
- bom dia /bõ di.ɐ/(Pt), /bõ dʒi.a/(Br)
- muitas estações /mũj̃tɐz iʃtɐsõj̃ʃ/(Pt), /mũj̃tas estasõj̃s/(Br)
|
唇音
|
歯音/ 歯茎音
|
舌背音
|
後部歯茎音
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無唇音化
|
唇音化
|
鼻音
|
m | n | ɲ | |
破裂音
|
無声音
|
p | t | k | kʷ | (tʃ)
有声音
|
b | d | ɡ | ɡʷ | (dʒ)
摩擦音
|
無声音
|
f | s | | | ʃ
有声音
|
v | z | | | ʒ
接近音
|
半母音
|
| | j | w |
側面音
|
| l | ʎ | |
R音
|
ふるえ音/摩擦音
|
| ʁ | |
はじき音
|
| ɾ | | |
記号が2つ並んでいるものは、右が有声音、左が無声音。網掛けは調音が不可能と考えられる部分。
- ti や di, あるいは語末の te や de はブラジルではチやヂという発音になるが、ポルトガルではティやディ(あるいはトゥやドゥ)のままである。
- 音節末の s や z は、リオやポルトガルではシュの発音になる。
- R はスペイン語とほぼ同じ。すなわち、語頭の r と 他の位置での rr は /r/ で、語頭以外の r は /ɾ/ で発音される。ただし、ブラジルでは /r/ は [x, h] と発音する(もとは有声口蓋垂摩擦音やそれが無声化した[χ]でも発音した)ので、特にブラジル音の表記には /x/ を用いる。なお、近年ポルトガルでもブラジル式に発音する傾向がある。
- ポルトガル綴り(旧正書法のみ)における音節末の c, p は、ブラジル綴りでは脱落する。これらの多くはポルトガル、ブラジルともに読まない。また、新正書法の場合、ポルトガルでもこれら子音は記さない。ブラジル綴りで脱落しないものは常に発音するが、ポルトガルでは一定しない。またこの子音字の前の母音は、ポルトガルでは無強勢部でも必ず a /a/, e /ɛ/, o /ɔ/ で読む。
- 例:acção(ポルトガル)、ação(ブラジル)/aˈsɐ̃w̃/
- 語頭で無声子音の前の ex- は、ポルトガルでは "ech" または "eich" のように読む。
- expôr /ɨʃˈpoɾ/ または /ɐjʃˈpoɾ/
-
硬口蓋音 ch /ʃ/, j /ʒ/, lh /ʎ/, nh /ɲ/ の前の強勢のある e は、ポルトガルでは /ɐ/ と読む。
- qu はポルトガルでは前母音(e, i)の前で /k/ とも /kʷ/ とも読むが、ブラジルでは /kʷ/ は qü と書く。/ɡʷ/ も同様。
- 音節末のLは、いわゆるdark L(暗い L)で発音するが、ブラジルではウと発音することがある。
- Pt: Portugal /puɾtuˈɣaɫ/
- Br: Brasil /bɾaˈziɫ/, /bɾaˈziw/
- ポルトガルではスペイン語と同様に /b/, /d/, /g/ が口母音間で摩擦音 [β], [ð], [ɣ] になる。前後に鼻母音がある場合は摩擦音にならない。
- e, i の前で c は /s/, g は /ʒ/で発音する。
アクセント
- 強勢の位置は、必ず語末から1~3番目の音節にある。アクセント符号などがないときは、2番目にある。語末に子音 l, r, z や、 i, u の口母音または鼻母音、ã またはティルの付いた二重母音字がある場合は、語末に強勢がおかれる。他の音節に強勢が来る場合は、アクセント符号が付く。語末の s の有無は強勢位置の変化に影響しない。
- スペイン語学で a, e, o を強母音、i, u を弱母音というが、ポルトガル語学では「全て強母音」である。すなわち「―学」を意味する接尾語は -logia だが、強勢は -gi- にある。
例1「技術」
- ポ tecnologia 「テクヌルジア(テクノロジア)」・・・アクセントの位置は太字で記載。以下同様。
- ス tecnología 「テクノロヒア」。仮にアクセント記号がなければ、「テクノロヒア」。
例2「歴史・物語」
- ポ história 「イストリア」。仮にアクセント記号がなければ、「イストリア」。
- ス historia 「イストリア」
例3「警察」
- ポ polícia 「プリシア」。仮にアクセント記号がなければ、「プリシア」。
- ス policía 「ポリシア」。仮にアクセント記号がなければ、「ポリシア」。
- 標準的ではないが、(例えばサンパウロ方言に於いて)アクセントのある音節が s あるいは z で終わる語はブラジルではイが付いた発音になることがある。
- 例:vocês /voˈsejs/ rapaz /xaˈpajs/ português /portug'ejs/ inglês /ingl'ejs/
音韻対応
p, b の後の l の多くは r へと変化した。
- 例(スペイン語との比較)
- blanco(西)- branco(ポ)「白」
- playa(西)- praia(ポ)「浜辺」
アルファベット
ポルトガル語アルファベット
|
A | B | C | D | E | F | G | H | I | J | K | L | M | N | O | P | Q | R | S | T | U | V | W | X | Y | Z | Á | É | Í | Ó | Ú | Â | Ê | Ô | Ã | Õ | À | Ü | Ç
a | b | c | d | e | f | g | h | i | j | k | l | m | n | o | p | q | r | s | t | u | v | w | x | y | z | á | é | í | ó | ú | â | ê | ô | ã | õ | à | ü | ç
ポルトガル語の新正書法
子音のところでも記述した通り、ポルトガルとブラジルでは違う綴りで書かれる単語が少なくないが、2008年5月にポルトガル議会は今後6年かけて綴りを現在のものからブラジル風のものに変更する法案を可決した。旧植民地での表記法に旧宗主国が従うという珍しい事態になっているが、これはポルトガル語圏におけるブラジルの圧倒的な人口から来る経済的・文化的・学術的影響力を反映したものである。ブラジルでも2008年9月に大統領令として公布され、2012年末までの移行期間を経た上で2013年以降はこの新正書法が採用される。この正書法により、今後は一部の単語を除いて以下のような綴りとなる。
- 従来ôoと綴っていた単語が、単にooとなる(例:vôo(フライト)>voo)
- 二重母音eiあるいはoiに強勢が来る場合、従来つけていたアクセント記号が不要となる(例: Coréia(韓国)>Coreia、apóio(支援)>apoio)
- ポルトガル式では発音されないにも関わらずに表記されていた子音が表記されなくなる(例: acção (行動) > ação)
- ブラジル式では従来使用されていたトレマが廃止され、qüi, qüe, güi, güeがqui, que, gui, gueという表記に変わる。
ただ、新正書法の施行後も、ポルトガル式とブラジル式の綴りの間では相違が残る。mおよびnの前のoおよびeに強勢が来る場合、両国における発音の差を反映して、ポルトガルではóおよびéが、ブラジルではôおよびêが使用される。例: アントニオ(人名): António(ポルトガル)、Antônio(ブラジル)
文法
- 名詞と形容詞は性数一致する。複数形は他の西ロマンス語と同様、語末に -s または -es をつける。ただし -al, el など l で終わるものは -l を -is に変え、 -ais, -eis などにするが、-il はその語末音節に強勢があれば -is, なければ -eis となる。また -ão は基本的に -ões になるが、-ães または -ãos になるものもある。女性形はスペイン語と同様、男性形が -o に終わるものは -a に変え、子音で終わるものは -o をつける。-ão の女性形は -ã か -ona となる。-es や -a などを付加した結果音節が増えた場合、単数形にあったアクセント記号はなくなることがある。綴字 m による鼻母音で終わる語は、-ns になる。
- ポルトガルでは2人称代名詞としての親称 tu(単数)と vos(複数)が残っているが、ブラジルでは3人称の活用になる você(s) のみにほぼ代替されている。そのため、ブラジル式で勉強する場合、動詞の活用は各時制ごとに6つではなく4つ覚えればよい。ただし、2人称目的格の te は用いるなど、同じ相手に対して(文法上の)2人称と3人称の混同使用も見られる。また、ブラジル南部の移民はアルゼンチンなまりのためしばしば2人称単数代名詞として vos を用いる。
- 英語では be + 現在分詞で表現する現在進行形を、ブラジルでは estar + 現在分詞で表す。一方、ポルトガルでは estar a + 不定詞と言う。
- 例:Sandra está cantando.(ブラジル)、Sandra está a cantar.(ポルトガル)。意味はどちらも「サンドラは歌っている」
- ラテン語になかった接続法未来が存在する(この時制は中世ガリシア語、中世スペイン語では使用されたが、現在では一部の格言などに残っているだけで、日常生活では使わない)。
- 例:Liguem-me quando vocês chegarem à França.(きみたちがフランスに着いたら電話をしてくれ)
-
不定詞に人称語尾の付いた「人称不定詞」がある。規則動詞では接続法未来と同形である。
- 例:É natural ficarmos tristes após a morte do nosso melhor amigo.(われわれの最良の友人の死をわれわれが悲しむのは当然です)
語彙
参考として、食べ物を表すポルトガル語とラテン語、そして英語の単語を示す。順にポルトガル語、ラテン語、英語、日本語である。
- água aqua water 水
- limão citreum lemon レモン
- manteiga butyrum butter バター
- pão panis bread パン
- queijo caseus cheese チーズ
- sal sal salt 塩
- vinho vinum wine ワイン
ポルトガル語もスペイン語と同様にアラビア語からの借用語はあるが、スペイン語に比べて少ない。レコンキスタが早期に完了したポルトガルではイスラム教徒の強制改宗や追放などもスペインより早く行われ、それに伴いアラビア語系の借用語も追放されていった。現在でもポルトガル人がスペイン人を指して「あいつ等スペイン人はモーロ人との混血だ」と優越感に浸る事があるという(同様の感情は、アンダルシア、ムルシア人に対するスペインの他の地域の住民の反応にも見られる)。
ポルトガル語の挨拶
- Bom dia. - おはようございます
- Boa tarde. - こんにちは
- Boa noite. - こんばんは、おやすみなさい(両方の意味で用いる)
- Durma bem. - おやすみなさい
- Tchau. / Adeus. - さようなら
- Passe bem. / Fique bem. - お元気で
- Até amanhã. - また明日
- Obrigado. (男性形) / Obrigada. (女性形) - ありがとう
- Tudo bem? - お元気ですか?(「調子はどう?」といった(英語におけるHow are you?のような)挨拶にも用いる)
- Tudo bem. / Bem. / Mais ou menos. / Mal. / Tudo mal. - 元気です / 良好です / まあまあです / 悪いです / 最悪です
- (Há) Quanto tempo! - お久しぶりです(Quanto tempo não o vejo!の略)
- Quem está a falar? (葡) / Quem está falando? (伯) - どちら様ですか?(電話を受けたとき等。直訳すると「誰が話していますか?」)
- Quem é você? - どちら様ですか?(見知らぬ人と遭遇したとき)
- Socorro! - 助けて!
- Pare com isso! - 止めろ!
- Vem cá! - こっちに来い!
日本語とポルトガル語
16世紀中頃にポルトガル人が種子島に漂着した(鉄砲伝来)。それ以来、イエズス会によるキリシタン布教とマラッカ・マカオを相手とする南蛮貿易(主に近畿から九州地方)において、ポルトガル人が主要な役割を果たした。ポルトガル語は日本に最も早く伝来した西欧の言語の一つであり、この時代に入った文物とともに、名詞などが日本語に定着した(オランダやイギリスといった日本語特有の外国名の慣用も多くがポルトガル語に由来する)。英語やフランス語など、主に19世紀以降に流入した外来語はもっぱら片仮名で表記されるのに対し、ポルトガル語由来の借用語は漢字の当て字や平仮名で表記する名詞も多く、深い浸透が伺える。アゴスティニョ(小西行長)、内藤如安、細川ガラシャなど、当時のキリシタンの洗礼名もポルトガル語に由来する。
1603年から1604年にかけて長崎でイエズス会によって出版された『日葡辞書』は、出版されたものとしては最古の日葡辞典であり、当時の日本語の語彙や発音を知る上で貴重な資料となっている。
16世紀末から、マニラ貿易およびフランシスコ会・ドミニコ会などの布教活動を通じてスペイン人との接触も密になった。そのため、ポルトガル語とスペイン語には同源・同形の単語も多いのでいずれが起源か判別しがたく、両者から同時に広まった可能性が高いものもある。
ポルトガル語から日本語への借用の例
日本語
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漢字による当て字
|
ポルトガル語
|
備考
|
アルヘイトウ | 有平糖 | alféloa | 「アルフェニン(alfenim)」に由来するという説もある。
イギリス | 英吉利 | Inglês
イルマン | 伊留満、入満、由婁漫 | irmão | 助修士、平修道士。バテレンの下。
オランダ | 和蘭陀 | Holanda
オルガン | | órgão
カッパ | 合羽 | capa
カボチャ | 南瓜 | abóbora | 「ぼうぶら」「ボーボラ」などの地方名も、ポルトガル語でカボチャやウリ類を意味する「abóbora」に由来するとされる。
カステラ | | castella
カピタン | 甲比丹 | capitão
カルタ | 歌留多 | cartas
カルメラ/キャラメル | | caramelo
ギヤマン | | diamante | 元は原義と同じくダイヤモンドを意味し、切子細工にそれを用いたことに由来する。
キリシタン | 切支丹 | cristão
ギリシャ | | Grécia
キリスト | | Cristo
クルス | 久留子 | cruz
コレジオ | | collegio
コロッケ | | croquete | オランダ語に由来するという説もある。
コンペイトー | 金平糖 | confeito
サラサ | 更紗 | saraça
ザボン | 朱欒、謝文 | zamboa
シャボン | | sabão
ジバン | 襦袢 | gibão
ジョウロ | 如雨露 | jarro | 異説あり。
セミナリヨ | | seminário
タバコ | 煙草 | tabaco
チャルメラ | | charamela |
チョッキ | | jaque | 英語の「jacket」に由来するという説もある。
デウス | | deus
テンプラ | 天麩羅、天婦羅 | tempero | 当時のイエズス会宣教師達が行なっていた肉を断食する儀式、またその時期に食べていた精進料理に似た揚げ物「Têmporas」に由来するという説もある。
トタン | | tutanaga
トルコ | 土耳古 | Turco
ノビシャド | | noviciado
バテレン | 伴天連、破天連 | padre
バッテラ | | bateira
パン | 麺麭 | pão
バンコ | | banco | 縁台、腰掛けを指す九州地方の方言。
ビードロ | | vidro | ビー玉も同語源。
ビスケット | | biscoito
ビルマ | | Birma | オランダ語に由来するという説もある。
ビロード | | veludo
ピン | | pinta | 「賽の目の一の数」「最上等のもの」を意味する方。ピン芸人はこれに由来。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
出典:wikipedia
2019/02/18 08:48
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