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リスボン条約とは?

【欧州連合条約および欧州共同体設立条約を修正するリスボン条約】


【通称・略称】
リスボン条約
署名
2007年12月13日、
ポルトガル、リスボン
効力発生
2009年12月1日
寄託者
イタリア政府
【言語】
23の欧州連合の各公用語
【主な内容】
既存の条約の修正
【関連条約】
マーストリヒト条約ローマ条約
欧州連合

欧州連合の政治
議会
ダヴィド・サッソリ
マンフレート・ヴェーバー: EPP
イラチェ・ガルシア: S&D
副議長

閣僚理事会
フィンランド
  • 理事会:
総務
外務
経済・財務
ユーログループ
イェッペ・トランホルム=ミッケルセン

欧州理事会
シャルル・ミシェル

委員会
ウルズラ・フォン・デア・ライエン
フランス・ティンメルマンス
マルグレーテ・ヴェステアー
ヴァルディス・ドンブロウスキス
ジョセップ・ボレル
マロシュ・シェフチョビッチ
ヴェラ・ヨウロヴァー
ドゥブラヴカ・シュイツァ
マルガリティス・スキナス
イルゼ・ユハンソネ (代行)

裁判所

他の機構
総裁
ESCB
ユーロ
EMU
ユーロ圏
予算
OLAF

政策と課題
経済領域
共同市場
自由・安全・正義の領域
  • 政策
農業
資源
漁業
地域
汎欧州主義
親欧州主義
懐疑主義
スープラナショナリズム
連邦主義
ヨーロッパ合衆国
マルチスピード
適用除外
強化された協力
脱退

外交
ジョセップ・ボレル

選挙
人民党
社会党
保守改革同盟
自由民主改革党
緑の党
左翼党
諸国民自由連合
直接民主主義連合
自由同盟
民主党
ほか5党
EU民主
EPP
S&D
ECR
ALDE
EUL-NGL
G-EFA
EFD
ENL

ローマ(1957年)
統合(1965年)
SEA(1986年)
マーストリヒト(1992年)
アムステルダム(1997年)
ニース(2001年)
リスボン(2007年)


リスボン条約(リスボンじょうやく)は、既存の欧州連合基本条約を修正する条約。改革条約(かいかくじょうやく)とも呼ばれる。本条約の正式な名称は「欧州連合条約および欧州共同体設立条約を修正するリスボン条約」。2007年12月13日にリスボンジェロニモス修道院において加盟国の代表らによって署名され、2009年12月1日に発効した。

2005年にフランスオランダにおける国民投票欧州憲法条約の批准が否決された。欧州連合の基本条約の枠組み改定には全加盟国の賛成が必要であるため、欧州憲法条約は発効が断念された。これを受けて2007年6月、欧州理事会において新条約の枠組みが合意され、政府間協議 (IGC) において起草、条約案が承認された。草案は2007年10月19日に合意に達し、欧州憲法条約に大幅な変更が加えられたものの欧州憲法条約とは異なり、既存の基本条約と置き換えるのではなく、修正する形をとっている。

リスボン条約では欧州憲法条約に盛り込まれていた機構改革や、市民の欧州連合への関与を強化することが規定されている。その一方で欧州憲法条約にあった欧州連合の旗のような超国家機関的な性格は取り除かれ、また特定の国には適用除外条項が規定されている。

リスボン条約の第6条第2項では、発効にはすべての欧州連合加盟国の批准手続の完了を要することが規定されている。条文では2009年1月1日の発効をうたっているが、すべての加盟国による批准手続の完了に遅れが生じた場合には、完了した日の翌月の1日に発効することになっている。実際にアイルランドが本条約批准に必要な憲法改正手続に遅れが生じるなどしたため、条約発効は2009年12月1日となった。

背景 - 欧州憲法条約

詳細は「欧州憲法」を参照

2004年の10か国が新規加盟するということが差し迫るなどの状況で、2001年のニース条約で付帯された宣言書に定められた欧州連合の基本的な枠組みの再検討が求められるようになった。ニース条約では将来の加盟に備えて議決手続の改革が行われたが、それでは不十分であったとされている。2001年12月のラーケン宣言では、欧州連合の民主性、透明性、効率性を高め、欧州憲法条約の制定に向けた過程を定めた。また欧州の将来に関する協議会が設置され、議長に元フランス大統領ヴァレリー・ジスカール・デスタンが就任、ヨーロッパ諸国に広く受け入れられるような憲法草案の起草という作業が与えられた。協議会は主に、既存の加盟国だけでなく加盟候補国からの各国議会の代表者で構成され、このほかに各国政府の代表も加わった。2003年6月最終草案が発行され、条約案はアイルランド議長国を務める2004年6月18-19日の欧州理事会において合意された。

25か国からの合意を得た憲法条約は2004年10月29日にローマにおいて署名式典が行われ調印された。欧州憲法条約が発効するにはすべての加盟国の批准がなされなければならないとされていたが、2005年にフランスとオランダにおいて国民投票が実施された結果、欧州憲法条約は拒否された。多くの加盟国が批准手続を完了させていた一方で、基本条約の修正には全加盟国の承認が求められるため、この両国での国民投票の結果を受けて「熟慮期間」が設定され、その後欧州憲法条約案は政治的に終焉を迎えることになった。

新たな動き

2007年、ドイツが議長国となり、熟慮期間の終焉を宣言した。3月、欧州経済共同体設立条約調印50周年を迎え、全加盟国によりベルリン宣言が採択された。この宣言では全加盟国が2009年中ごろの欧州議会議員選挙までに新たな基本条約を策定・批准することが盛り込まれている。

ベルリン宣言が出されるまでに、バローゾ委員会から2人の委員も加わったヨーロッパの政治家で構成される「ヨーロッパの民主主義のための行動委員会」(通称、アマート委員会)では非公式ながらも欧州憲法条約の改訂に着手していた。2007年6月4日、フランス語において63,000語、448条からなる欧州憲法条約が、12,800語、70条にまで簡素化された改訂版が発表された。また加盟国首脳の間では非公式に新たな条約に向けた以下のようなタイムラインを策定していた。

リスボン条約調印式

2007年6月欧州理事会

2007年6月21日、欧州理事会の会合がブリュッセルで行われ、拒絶された欧州憲法条約に代わって新条約を作成することで合意された。会合はドイツが議長国を務めるもとで行われ、ドイツ連邦首相アンゲラ・メルケルが議長として協議を牽引した。会合ではキプロスマルタユーロ導入決定など、ほかの分野に関する議論が手早く行われ、その後新条約の協議が6月23日の午前5時まで続けられた。

IGC に付託する16ページにわたる文書に合意がまとまり、その中で欧州憲法条約から「憲法」のような性格を持つ用語や欧州連合のシンボルといったものが除去される内容が盛り込まれた。そのうえで IGC に対して、欧州連合理事会での立法手続や外交政策といった重要な点について欧州憲法条約の規定の修正を求めた。イギリスポーランドの圧力を受け、潜在的にイギリスに対する例外条項を設けるなど、欧州連合基本権憲章の適用に関して限定的にするよう求めている。また特定分野の立法手続に関しては例外的な対処がなされる余地を含めており、さらに欧州憲法条約で規定されていた新たな議決制度については2014年まで凍結することとされた。

6月の会合において新条約について「改革条約」という名称がつけられ、このため「欧州憲法」という名称は消し去られることになった。正確には改革条約によって欧州連合条約と欧州共同体設立条約の条文を、欧州憲法条約にあった多くの内容に修正することとなるが、両条約を完全に統合するようなものにはなっていない。また実質的に EU法の主要な規定のほとんどが含まれ、また法的に実効性を持つ文書である「欧州共同体設立条約」を「欧州連合の機能に関する条約」に改称することが決められた。さらに、欧州憲法条約では基本的人権条項が含まれていた点とは異なり、改革条約では既存の欧州連合基本権憲章に法的拘束力を持たせることをうたい、独立した文書とすることとなった。修正の多くはアマート委員会が提示した内容となっている。

政府間協議

ポルトガルはドイツを後押しし、IGC への付託に対する合意取りまとめを支えた。6月の協議や16ページにわたる改革条約の枠組みが決まり、同月23日に IGC での新条約の起草作業が開始された。ドイツの後を受け議長国となったポルトガルは「欧州連合条約および欧州共同体設立条約を修正する条約草案」と題した、145ページにわたる条約本体文書と132ページにわたる12の付帯議定書および51の宣言書を提示し、起草作業の開始点として欧州連合理事会のウェブサイト上に公開した。IGC には各国政府の代表や法学者のほかに欧州議会からも欧州人民党・民主主義グループからエルマー・ブロク欧州社会党グループからエンリケ・バロン・クレスポ欧州自由民主同盟からアンドルー・ダフの3人の代表が送られた。

IGC が開かれるまで、ポーランドは6月に合意された内容の撤回を求めており、とくに議決方式について反発していた。その一方で協議の進行をただ1か国が妨害すると見られることを恐れ、またほかの加盟国からの政治的圧力を受けてその姿勢を弱めた。しかし一部の報道によると起草過程の期間中に、ポーランドとアイルランドはイギリスとともに人権条項の例外規定を設けることを求め、またポーランドは加盟国が立法手続を遅らせることができる規定を加えるよう求めていたとされている。アイルランドに対する例外規定が協議されていたにもかかわらず、アイルランド労働組合会議 (ICTU) は、例外規定が適用されていれば国民投票での反対を呼びかけていたという声明を出した。結局アイルランドに対する人権分野に関する適用除外は実施されなかった。

2007年10月欧州理事会

2007年10月18-19日の欧州理事会の会合において全加盟国の主に法学者が参加する協議の場はその役割を終えた。10月にリスボンにおいて IGC および欧州理事会の会合が開かれ、新条約を1992年のマーストリヒト条約、1997年のアムステルダム条約、2001年のニース条約といった過去の基本条約にならって「リスボン条約」とすることが決まった。新条約は同年12月に調印されることになった。欧州理事会の会合は議長国ポルトガル、同国首相ジョゼ・ソクラテスのもとで進められた。

この会合の最後に条約の調印に向けて寸前の協議が行われ、以下のことが合意された。

構成

 |  | 
欧州憲法条約では従来の諸条約を統合することになっていた(左)。リスボン条約ではかつての諸条約を修正することになっている(右)。


リスボン条約
欧州連合の
機能に関する
条約

リスボン条約は以下のような構成となっている。

リスボン条約第5条において、欧州共同体設立条約は「欧州連合の機能に関する条約」と改称され、条文番号も変更される。欧州憲法条約が2つの主要な基本条約と欧州連合基本権憲章に代わり、またこれらを単一の条約に統合する形をとっていたのとは異なり、リスボン条約は既存の条約の修正と基本権憲章の法的拘束力を与えるものとなっている。リスボン条約草案で提唱されている変更を理解するためには、既存の複数の条約にまたがっている規定の相互の関連性を把握しなければならない。このためリスボン条約は可読性が低く見苦しいと評されることが多い。典型的な例として、次の規定文が挙げられる(マーストリヒト条約第7条の修正に関する規定)。

Article 7 shall be amended as follows:

(a) throughout the Article, the word “assent” shall be replaced by “consent”, the reference to breach “of principles mentioned in Article 6(1)” shall be replaced by a reference to breach “of the values referred to in Article 2” and the words “of this Treaty” shall be replaced by “of the Treaties”;

(日本語仮訳)第7条は以下の通り修正する。

(a) 本条を通して、「同意 (assent)」という単語は「承諾 (consent)」と置き換え、「第6条 (1) で規定されている諸原則 (of principles mentioned in Article 6(1))」の違反に対するくだりは、「第2条で言及されている価値観」の背信と置き換え、「この条約 (of this Treaty)」という語句は「諸条約 (of the Treaties)」と置き換える。

内容

特筆される点

基本権憲章
2000年に発布された欧州連合基本権憲章に法的拘束力を与える。
外交担当職の統合
欧州委員会の対外関係担当委員と共通外交・安全保障政策上級代表の役職をまとめる。
欧州議会の権限拡張
直接選挙による欧州議会について、共同決定手続による議決の対象分野を拡大する。国内議会についてもその役割を拡張する。
欧州連合の政策分野の再構成
2014年以降の欧州理事会における「二重の多数決」での表決対象分野を拡大する。
欧州理事会議長
従来の半年ごとの輪番制を廃し、任期2年半の常任の議長を設置する。
単一の国際法人格
国際法人格を有することで、欧州連合として条約を調印することができるようになる。

リスボン条約では欧州憲法条約で合意されていた、常任の欧州理事会議長や欧州連合外相(「欧州連合外交・安全保障政策上級代表」に改称)、欧州議会の国別の議席数の配分、欧州委員会委員の削減、欧州連合からの脱退、国際協定調印など外交政策で独立した機関として活動することが認められる国際法人格の付与(従来は欧州共同体にのみ付与されていた)といった機構改革に関する規定の多くが継承されている。加えて欧州憲法条約における政治的変更や既存の条約の修正なども含まれている。以下に挙げる点は欧州連合条約や既存の条約と比べて大きく変更されているものである。

名称、基本的原理

欧州共同体設立条約は「欧州連合の機能に関する条約」に改称される。欧州憲法条約と異なるのは、欧州連合の2つの主要な基本条約が単一の条約文書に統合されないという点である。

さらに欧州連合の機構にも変更がなされる。

一方で、欧州連合のシンボル(旗、歌、標語)や「憲法」といった、国家のような特徴を表す規定や表現は取り除かれている。しかし、このようなシンボルはすでに使われていて、欧州旗については1980年代に使用されており、これらについて欧州憲法条約では正式に法的地位を与えられるはずだった。条文からは除かれたものの今後もシンボルは使用されることになっており、欧州議会でもそのことが確認されている。「国歌のような」用語やシンボルが取り除かれたことと同様に、欧州連合のさまざまな形態の法令に関して従来の規則や指令といった用語が「EU法」と改められることについても断念された。ただ16の加盟国はこれらのシンボルについて、付帯宣言書で法的拘束力を持たないにもかかわらず、それに準じて扱うことを宣言している。

基本権憲章

詳細は「欧州連合基本権憲章」を参照

54か条からなる欧州連合基本権憲章では、連合市民の政治、社会、経済に関する権利がうたわれている。同憲章では欧州連合の規則指令が、欧州連合のすべての加盟国が批准している(また欧州連合としてもこの条約に加わっているとみなされている)人権と基本的自由の保護のための条約に反してはならないとされている。廃案となった欧州憲法条約では欧州連合基本権憲章が憲法条約の一部として取り込まれ、法的拘束力を持つことになっていた。ところが欧州連合でコモン・ローの制度を持つ2つの国の1つで、憲法が成典化されていないイギリスは欧州連合基本権憲章が法的拘束力を持つことに強く反対した。議長国ドイツは改革条約において1か条で基本権憲章に言及し、そのうえで法的拘束力を持たせようとした。その条文により基本権憲章は欧州連合条約や欧州連合の機能に関する条約と法的に同等の価値を持つこととなる。

(日本語仮訳)欧州連合条約(修正後)第6条

  1. 連合は2000年12月7日の基本権憲章で定められた権利、自由、原則を2007年12月13日にリスボンにおいて採択され、諸条約と同等の価値を持つものとして承認する。憲章の規定は諸条約で定義されている連合の能力を超えて適用されることはない。憲章に定めのある権利、自由、原則は、解釈や適用を司る憲章の第7部の一般規定に従い、また憲章において言及されている規定の由来を定めた解説によって解釈されるものとする。
  2. 連合は人権と基本的自由の保護のための条約に加わる。この加入は諸条約で定義されている連合の能力に影響を与えないものとする。
  3. 人権と基本的自由の保護のための条約で保障されている基本権および加盟国に共通するそれらの権利に由来する慣習は連合の法の一般原則であり続けるものとする。

対外関係

詳細は「欧州連合外務・安全保障政策上級代表」を参照
キャサリン・アシュトン
2009年11月に初代外交・安全保障政策上級代表に指名することで合意された。

リスボン条約では、対外関係は加盟国が一致した意見を要する政策分野であるとされている。また同条約で欧州委員会委員の人数を削減する一環として共通外交・安全保障政策上級代表と、欧州委員会対外関係担当委員の統合がなされ、上級代表は欧州委員会の副委員長となり外交を一手に引き受けることになる。欧州憲法条約では欧州連合外相として規定されていたが、リスボン条約では欧州連合外務・安全保障政策上級代表として言及されている。加盟国の中にはこの役職が各国独自の外交政策を蔑ろにするのではないかという不安があるが、欧州理事会では IGC が次の宣言について合意することを求めている。

(日本語仮訳)条約本文第11条の第1段において言及されている特定の手続に加えて IGC は、欧州連合外務・安全保障政策上級代表と対外使節などの共通外交・安全保障政策についての規定が、第三国との関係や国際連合安全保障理事会の理事国に就くといった国際機関への参加などに関する外交の方針や運営、使節について、加盟国の既存の法的原則や義務、権限に影響しないことを明確にする。 IGC はまた、共通外交・安全保障政策についての規定が欧州委員会に対して新たな決定権を与えたり、欧州議会の役割を増やしたりしないよう配慮する。さらに IGC は共通外交・安全保障政策を司る規定が加盟国の安全保障や防衛に関する政策の特性を阻害しないことを確認する。(議長声明)

対外関係に関する変更点は一部で、単一欧州議定書における単一市場の設置や、欧州連合条約におけるユーロの導入、アムステルダム条約における ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

出典:wikipedia
2020/06/03 00:33

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