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処女とは?

この記事には独自研究が含まれているおそれがあります。問題箇所を検証し出典を追加して、記事の改善にご協力ください。議論はノートを参照してください。(2010年1月)
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この記事で示されている出典について、該当する記述が具体的にその文献の何ページあるいはどの章節にあるのか、特定が求められています。ご存知の方は加筆をお願いします。(2011年12月)

フランスの画家ウィリアム・アドルフ・ブグローによる「Youth」。白は伝統的に、儀式の純粋さ、無邪気さ、処女と結びついてきた。

処女(しょじょ)とは、性行為の経験がない女性のこと。また、その女性の状態。広義には男女を問わず性行為をしたことがない人のことを指す。「バージンヴァージン(英語: virginから)」とも呼ぶ。対義語は非処女。主に未婚の女性に対して特別な価値と重要性を置く文化的および宗教的伝統があり、個人的な純度、名誉、および価値の概念に関連付けられている。

純潔と同様に処女の概念には伝統的に性的禁欲が含まれている。処女の概念には通常、道徳的または宗教的な問題が含まれ、社会的地位そして対人関係の点で影響を及ぼしうる。処女は過去のある社会では社会的な意味合いを持ち、重大な法的な意味合いを持っていたが、今日のほとんどの社会では法的な影響はない。

処女という言葉はもともと性的に経験がない女性だけを指していたが、伝統的、現代的、倫理的な概念に見られるように、さまざまな定義を含むように進化していった。異性愛者は、処女喪失について陰茎が腟へ挿入されることと考えている場合もあれば、そうでない場合もあるが、他の性的指向を持つ人は、処女喪失の定義としてオーラルセックスアナルセックス、そしてお互いのマスターベーションを含む場合もしばしば見られる。処女の社会的意味は多くの社会に残っており、その社会において個人の社会的な機関に様々な影響を与える可能性がある。

処女は学術的な研究や調査の対象としても扱われる。後述するように、医学では処女検査や性感染症といった側面で処女は言及され、進化心理学では男女での純潔の価値の差や選好の差などで言及され、文化人類学フェミニズムにおいても処女は研究テーマになることがある。他にも非処女と離婚との相関性といった調査は古くから行われてきた。

語源と用法

「virgin」(処女)の語源

virgin(処女)という言葉は、古フランス語のvirgineという単語が由来になっている。この単語はラテン語のvirgoが語源となっており、性的処女、文字通り「乙女」または「処女」を意味し、性的に無傷の若い女性もしくは「性的に未経験の女性」のことを指す。ラテン語の用法と同様に、英語におけるvirginも年齢、性別、性的な基準を緩和することで、より広い意味で使われることが多い。この場合、より成熟した女性は処女(ザ・ヴァージン・クイーン)であり、男性は処女であり、多くの分野へ初めて参入することは口語的に処女と呼ばれる。たとえば、スカイダイビング「処女」という様に。後者の用法では、処女は未開始を意味する。

ラテン語の単語はおそらく、「緑、新鮮、繁栄」を意味するvireoに基づく語彙素の組との類推から生じた可能性が高く、大部分は植物に関する言及であり、特にvirgaは「木片」を意味する。

英語で処女という単語が最初に使われている例は、1200年にケンブリッジ大学トリニティ・カレッジで開催された中世英語写本に次のようにある。

Ðar haueð ... martirs, and confessors, and uirgines maked faier bode inne to women.

この文脈とその後の多くの文脈において、言及は具体的にはキリスト教であり、オルド聖母(聖母騎士団)のメンバーをほのめかしている。そしてこれは、教父の著作から、初期の教会以来存在していたことが知られている聖処女にあてはまる。 1300年頃までには、この語は拡張されてイエスの母であるマリアにも適用されるようになり、性の純潔にも明確に適用されるようになった。

Conceiud o þe hali gast, born o þe virgine marie.

この言葉がさらに広がり、高潔な(または純粋な)若い女性が含まれるようになった。これは宗教的な関係とは無関係であり、1400年までに次のようになった。

Voide & vacand of vices as virgyns it ware.

オックスフォード英語辞典(OED1、230~232ページ)の初版に収録されている18の処女の定義のうちの3つである。ただし、オックスフォード英語辞典の定義のほとんどは類似している。

ドイツ語で「処女」を意味するのはユングフラウ(Jungfrau)という単語である。ユングフラウは文字通り「若い女性」を意味するが、現代ではこの意味はもはや使われていない。代わりに「ジャンジュ・フラウ」(junge Frau)という単語が使われる。ユングフラウは特に性的経験のない人を指す言葉である。フラウ(Frau)は「女」という意味であり、女性の指示対象を示唆している。英語とは異なり、ドイツ語には男性の処女を指すユングリング(Jüngling)(Youngling)という特別な言葉もある。しかし、その言葉は古く、めったに使われることはない。ユングフラウには男性的な修飾語もあり、その例はドイツ語で「ユングフラウ(40)、メンリッヒ、そのように...」と題された40歳の男性の処女を描いた映画「The 40-Old Virgin」などが典型的なものである。なお、ドイツ語でも若い女性と少女を区別しており、彼女たちはメルヘン(Mädchen)と呼ばれている。英国の同族「メイド」は、特に詩において処女性を暗示するためにしばしば使用された。例えば、英国の民間伝承における伝説的な無法者であるロビン・フッドが愛したメイド・マリアンなど。

男性の処女性に対して特定の名前を持つ言語はドイツ語だけではなく、フランス語では男性の処女を「プソー」(puceau)と呼ぶ。ギリシャ語で「処女」を意味する単語はパルテノス(パルテテノンを参照)である。典型的には英語のように女性に用いられるが、男性にも用いられ、どちらの場合も特に性的経験がないことを意味する。男性に使用される場合、それは「未婚」状態との強い関連はないが、女性に関しては、歴史的には、婚約中の女性を指すために時々使用されていた。この区別が必要なのは、ギリシャ語に妻(夫)を表す特別な単語がないためである。処女が過去の親密な関係や経験から変わらず性的な「空白な石版」を持っているという考えは、その一次的な意味から拡張すると、その人が純潔であることを暗示している。

「処女」の語源および過去における用法

白川静によれば、処女は聖所を指す「処」に仕える年齢に達した女性で、ヲトメも本来「わちかへり」成人になった女性を表した。

漢語の「処女」の本来の解釈は、「処」は「居る」の意味であり、「結婚前で実家に居る女性」という意味であり、「未婚」と「性交の未経験」がほとんど同義語として捉えられていた。以下、このような意味合いでの「処女」の用例をいくつか挙げる。

「処女」の現代における用法

女性が初めて性行為を経験することを「処女を失う(なくす・喪失する・奪われる・捧げる・捨てる)」あるいは単に「処女喪失」、また「ロストバージン」などという。

処女膜」という日本語自体が示すとおり、しばしば、女性が性行為を初めて経験する場合は処女膜の損傷と出血を伴うものと認識されていることが多いが、実際には性行為を経験しても処女膜が損傷しない場合もあり、逆に性行為以外の原因によって処女膜が損傷する場合もある。詳細は処女膜の項目参照。

「処女」のネットにおける用法

インターネット上では、「処女」という言葉は性交未経験の女に限らず、初体験の相手と結婚した女も「処女」に含まれることがあり、辞書的な意味よりも広く使われることがある。つまり、「未婚のときに結婚相手以外とセックスしていない女」が「処女」と表現される。そのため「非処女」は単にセックスを経験した女という意味ではなく、「初経験の相手と結婚しない女」が「非処女」と呼ばれる。

論理学に関する著作が多い哲学者の三浦俊彦は、インターネットを中心に用いられている上記の定義を記号論理学などの表記や規則を用い、洗練させて論理的に正確な定義(文法的に対になっていて、排他的かつ網羅的な定義)を作成した。その定義では、処女とは「未婚のときに最初の結婚相手以外とセックスしていない女」となり、非処女とは「未婚のときに最初の結婚相手以外とセックスしている女」である。

転用

コロンブスアメリカ大陸「発見」を象徴的に描いた壁画。「新世界」が先住民の若い女性によって象徴されている。

上述の意味から転じて、「初めての」(例:「処女作」、「処女航海」(これはが女性として表現される事にもちなむ))、また「人がまだ足を踏み入れていない」(例:「処女地」、「処女雪」)という意味でも使われる。また、食品など原材料との関係でバージンと呼ばれるものも存在する。

文化

処女の概念は、特定の社会的、文化的、道徳的背景においてのみ重要であるという人もいる。ハンネ・ブランは、「処女は既知の生物学的命令を反映せず、明らかな進化的利点を与えない」と述べる。

処女喪失の定義

壊れた甕ジャン=バティスト・グルーズによる絵画。処女喪失を表している。

どのような性的行為が処女の喪失をもたらすかについては、さまざまな考えがある。伝統的な見解では、同意しようがしまいが処女は陰茎の腟への挿入によってのみ失われ、オーラルセックスアナルセックス、お互いのマスターベーションなどの膣への貫通を伴わないセックスでは処女喪失はしないとされている。膣への貫通を伴う性交をしないでアナルセックスや互いにマスターべションしあう行為などをした人は、しばしば異性間性交や研究者の間で「形式上は処女」とみなされる。対照的に、ゲイレズビアンの人々は、その行為で処女を失ったように表現することが多い。ゲイの男性の中には、陰茎を肛門に挿入することは処女の喪失ということになるが、オーラルセックスまたは非挿入性セックスは処女喪失にはならないと判断する人がいる。また、レズビアンはオーラルセックスやフィンガリングを処女の喪失とみなすことがある。従来の定義について議論する一部のレズビアンは、ペニスではないものが膣へ挿入されることが処女喪失になりうるかどうかを検討している。他のゲイやレズビアンは、一般的な従来の定義による処女という言葉は自分たちにとっては無意味なものであると主張する。レイプによって処女を失うことができるのかについても研究者の間では議論の対象となっており、処女は合意の上でのセックスによってのみ失われるという考えが一部の研究で広まっている。研究者で作家のローラ・M・カーペンターの研究では、多くの男女がレイプでは処女を奪うことができないと感じていることに関して議論をしている。そうした人たちの考えでは、処女が失われるのは「贈り物、汚名、プロセスの一部」の3つの方法のいずれかの場合であるという。

カーペンターは、処女喪失を決定するものは同性愛者の間でも異性愛者の間でも同じように多様であり、場合によっては前者の間でより多様であるという認識があるにもかかわらず、この問題は、処女喪失に関連する性的行為を「自身の性的指向に対応する行為」と見なしている人々としてその問題が示されていると主張している。このことはつまり「あなたがゲイなら、ゲイはアナルセックスをすることになっている。そして、あなたがレズビアンならレズビアンはオーラルセックスをすることになっている。いずれもそれらはゲイやレズビアンがすることであるから。こういったことは処女喪失の標識のようになっている」。

オーラルセックスを利用した性的禁欲である「形式的処女」の概念は、青少年の間で人気が高い。例えば、オーラルセックスは、処女を保つためだけでなく、親密さを維持するため、または妊娠を避けるために彼氏の気を引く思春期の少女の間では一般的である。JAMA誌に発表された1999年の研究(米国医師会雑誌)では、米国29州の599人の大学生から無作為に抽出した1991人のサンプルに基づいて、セックスの定義が検討された。その結果、60%が口と生殖器の接触(フェラチオクンニリングスのように)は性行為を構成するものではないと答えている。本研究の共著者であるキンゼイ研究所のステファニー・サンダースは、「それが今起きている『形式的処女』である」と述べた。これとは対照的に、同研究所が2008年に発表した「次のような場合、『セックスしたことがある』と言えますか?」と質問する研究では、所見の著者であるローラ・リンドバーグは、「10代の若者は形式的には処女であると主張しながら、性的に活発になる手段として、膣の外のセックス、特にオーラルセックスに参加するということは広く信じられていることだ」と述べたが、彼女の研究は「膣性交の代わりをオーラルセックスがつとめていると思われていることは、主に神話であることを研究が示している」という結論を導いた。

2003年にCanadian Journal of Human Sexualityに発表された、アメリカ、イギリス、オーストラリアの大学生を対象にした、性交の定義と注意点に焦点を当てた研究では、「これらの研究では、回答者の大多数(97%以上)が性行為の定義にペニスを用いた膣性交を含めており、陰茎を用いたアナルセックスを性行為とみなす回答者は(70%から90%で)少なかった」、「口を用いた性交の行動は、回答者の32%から58%の間でセックスと定義された」と報告している。キンゼイ研究所は別の調査で、18歳から96歳までの484人を対象に調査を行い、 「この調査に参加した人のほぼ95%が、ペニスと膣を使った性交は『セックスをした』ことを意味すると考えている。

キンゼイ研究所の別の研究では、18歳から96歳の484人を対象に調査を実施した。「調査に参加した人の95%近くが、ペニスと膣を使った性交は「セックスをした」ことを意味すると考えているが、質問がより具体的になるにつれて、その数は変化した。11%の回答者が、男性がオルガスムを達成したかどうかに基づいて「セックスした」と答え、オルガスムがないことはセックスを構成しないと結論づけている。「回答者の約80%が、ペニスと肛門を用いた性交は「セックスをした」と答え、約70%の人がオーラルセックスはセックスだと考えている」。

異性愛の10代の若者や若い成人が行う処女誓約(または禁欲誓約)には、「形式的な処女」の実践が含まれる場合がある。社会学者ピーター・ベアマンとハンナ・ブリュックナーによる査読を経た研究では、誓約後5年経った処女誓約者を調査し、誓約者は他の人と比べて性感染症(STDs)の割合がほぼ同じであり、少なくとも処女誓約をしていない者と同等の高い割合でアナルセックスと口を使った性交があったことが明らかになり、誓約者は膣を使った性交の代わりに口を使った性交とアナルセックスをしていると推定された。しかし、男性が報告した膣を使った性交を伴わないアナルセックスのデータでは、このことを直接反映したものではなかった。

早期の処女喪失

早期の処女喪失は、教育レベル、独立性、年齢や性別などの生物学的な因子、親の監督や宗教の所属などの社会的因子をはじめとする色々な因子と関連しており、最も一般的なものは社会人口の統計学的変数であることが示されている。これに加えて、性的虐待は、後の危険な性行動と若いころの自発的なセックスとの関連性も示されている。より若い年齢で性的な事柄を行うことは、コンドームの使用頻度の低下、満足度の低下、そして最初の性的接触に対する非自律的な理由の頻度の増加と関連している。幼年期に処女を失うことの悪影響には、経済的安定の可能性の低下、教育水準の低下、社会的孤立、夫婦間の不和、医学的影響の増大などがある。こういった医学的な結果をもたらすのは、STD、子宮頸癌、骨盤内炎症性疾患、妊孕性、そして望まない妊娠の増加によるものである。

処女の価値

文化的価値

経済学者のファビオ・マリアーニが発表した論文によると、様々な社会を比較調査した結果、純潔(処女)の価値は女性が結婚市場で持っている価値と密接に関わっていることが明らかになった。このことはつまり、金持ちの男が貧しい女性を好きになり、その彼女が処女であれば喜んで結婚するが、非処女である場合は、必ずしも愛していなくても処女である金持ちの女性と結婚するということを意味している。実際に、多くの文化圏では、女性における最初のセックスは、重要な個人的に画期的出来事であると一般的に考えられている。「自分を大切に」、「処女を失う」、「誰かの処女を奪う」、「破瓜」などの表現にその意味が反映されており、時には、純真さ、誠実さ、純潔さといったものの終わり、そしてその人が性的見られることの終わりみなされることもある。

伝統的に、女性は婚前交渉をしないで処女として結婚式に参加して、結婚を終える段階で処女を新しい夫に「捧げる」という文化的期待があった。女性の性行為は、女性が結婚するまでセックスすることを控えるという考え方を中心にして展開されてきた。

以前に性的に活発であった(あるいは処女膜が破れた)女性の中には、処女の証拠として、処女膜を修復したり置換するために処女膜縫合ないし処女膜形成術と呼ばれる外科的手術を受け、次にセックスした時に腟出血を引き起こせるようにすることがある(下記参照)。一部の文化圏では、未婚の女性が処女でないことが判明した場合、処女喪失がその女性自身の選択によるものであろうと強姦の結果であろうと、恥や排斥、さらには名誉殺人の対象となりうる。このような文化では、女性の処女は個人的な名誉や家族の名誉、特に結婚前に処女を喪失することが深い恥辱の問題とされる恥の社会として知られるものと密接に絡み合っている。アフリカの一部の地域では、処女とのセックスがHIVエイズを治すという神話が広まり続けており、少女や女性がレイプされている。現代の多くの西洋文化に代表される他の社会では、結婚前に性的禁欲が欠如することは、以前にあった文化ほど社会的に非難されているわけではない。

処女は一部の文化では貴重な商品とみなされている。かつては、ほとんどの社会で、女性の結婚の選択肢は処女としての地位に大きく依存していた。処女でない女性は社会的に有利な結婚の機会が劇的に減少し、場合によっては結婚前に処女を喪失によって結婚の機会が完全に失われた。ナタリー・ディランなどの現代における処女性オークションは2013年のドキュメンタリーHow to Lose Your Virginity(『あなたの処女性を失わせる方法』)で論じられていまる。

聖書においては、処女を誘惑したりレイプしたりした男に、花嫁料を父親に支払って娘と結婚することを要求させている。20世紀末までは、処女を奪ったが結婚しなかった男性を女性が訴える国もあった。一部の言語では、これらの損害に対する補償を「花冠の金(リースマネー)」と呼ぶ。

処女オークション

現代では処女に価値があるので、オークションで処女との性交を出品した場合に高額の落札価格になる事例がいくつも見られる。例えば、アメリカの21歳の女子大生であるナタリー・ディランが、高額な学費ローンを返済するために、自身の処女をオークションに出品した結果、1万人ほどが入札し入札額は約3億3000万円にまで達した。また、ドイツの36歳の処女の女性もオークションを通じて自身の処女が3000万円ほどで落札された事例や、イタリアの18歳のモデルも自身の処女をオークションに登録し1億3500万円まで落札価格が高騰した事例、ルーマニア出身の18歳の女性が自身の処女を香港のビジネスマンに約3億円で売った事例、イギリスの26歳の女子大生が自身の処女をハリウッドスターに約1億5000万円で売った事例、東京の政治家がゼルバイジャン出身の23歳のモデルの処女を約2億8800万円で落札した事例や、2018年5月にはウォールストリートの銀行家がジャスミーヌというパリ在住の20歳の女性の「処女」に対して約1億5600万円を支払った事例がある。

処女ビジネスの分野で最も成長しているサイトはシンデレラ・エスコートというドイツのサイトであり、ヤン・ザコビエルスキという27歳の男性が始めたサイトである。このサイトは大手新聞やテレビにも度々登場し企業の成長指数も急上昇しており、2017年4月の時点で400名の処女候補者を受け付けていたが、今後2年間で2万人近くに伸びると考えられている。ただし、処女であることを確証するため、心理テストや医学テストなどの様々な選考を通過しなければ、処女は採用されない。なお、この様な処女ビジネスに関して、処女の参入障壁はその性質上ほぼ無く、また米国のメキシコ国境地域などでは処女の価格はおよそ4万円ほどであるため、完全に競争が確保されている純潔(処女)市場において、実際に男性が払う金額はもっと低いものであるだろうと考える経済学者もいる。

非処女の扱い

前述の通り、処女に関してそれは高く評価されるが、未婚の非処女に対してはそうではないため、処女検査は世界の少なくとも20カ国で文書化されていて、国によっては非処女罪というものが存在する。インドネシアでは陸海空の軍、警察が女性を採用する際の採用条件として「未婚である」とともに「性交未経験」を求めている。このため採用予定の女性に対し、処女検査が義務化され、非処女は不採用とする内部方針が長らく続いていた。また、アフガニスタンには、未婚の非処女は三ヶ月以下の懲役という法律が実在し、非処女の疑いをかけられた女性は警察に逮捕され処女検査を受けることになり、非処女とされたら投獄がなされる。2018年10月に行われた調査では、190人の女性が非処女罪で服役していた。また、初体験の際に出血しない花嫁は、夫によって父親に戻されて、即座に離婚が成立し、場合によっては殺されることさえあるという。

アフガニスタンほどのことはなくとも、一般に非処女が結婚において避けられる一つの理由としては、セックスに関するコストやリスクが男女それぞれで大きく異なるため、非処女である女性は結婚に適さないためである。つまり、女性がセックスする場合は、妊娠の危険性があり、男性よりも性病に感染しやすく、またその性病の影響も男性よりも大きいため、セックスして結婚しなかったことは、その女性が重要な局面で判断ミスをする人物と見なされるということである。

童貞との比較

歴史的に、そして現代において、処女は童貞より重要であると考えられてきた。性欲が男らしさの基本であるという認識は、その人の社会的地位を低下させることなく、童貞への期待を低下させてきた。例えば、イスラム文化の中には、性的に活発だったりレイプされたりした未婚の女性は、名前を呼ばれたり、遠まわしにされたり、家族に恥をかかせたりすることがある一方で、コーランでは男女ともに婚前交渉は禁止されているにも関わらず、未婚の男性は童貞を失っても女性のようにはならない。さまざまな国や文化の中で、男性は性的衝動を感じることや性的経験を積んだりすることを期待されたり、勧められたりしている。これらの基準に従わないと、他の男性からからかわれたり嘲笑されたりすることがよくみられる。ガットマッハー研究所が2003年に行った研究によると、ほとんどの国では、ほとんどの男性が20歳の誕生日までに性交を経験している。

男性のセクシャリティは、生まれつき競争的なものであり、女性のセクシャリティや処女とは異なる文化的価値観やスティグマを示すものと考えられている。ウェンガーとバーガーの研究者はある研究で、童貞は社会において現実の物事であると理解されているが、社会学の研究では無視されていることを発見した。特にアメリカ文化の中では、『42年の夏』や『アメリカン・パイ』のような映画の中で、童貞は恥と嘲笑の対象とされており、典型的に童貞は社会的に無能であると表現されている。このようなことから、男性の中には童貞であることを秘密にしている人もいる。

また、現代では女性は花婿が童貞であることに価値を見出さないのに対して、男性は花嫁が処女であることを高く評価する。アメリカで行なわれた配偶者選択に関する世代間比較調査では、男性が女性よりも、未来の配偶者の純潔性を重視する傾向がはっきりと見られた。こういった傾向は、処女喪失には魅力や努力がほとんど必要がないのに比べて、童貞喪失には一般的に選り好みの激しい女性を魅了するのに多くの魅力や努力などが必要とされるためだと説明できる。つまり、男は魅力がないと風俗嬢以外のセックス相手を得ることができず、童貞を脱するのが難しいということである。

日本の裁判においても、婚約後双方が童貞処女を喪失し、その後婚約が破棄された場合「慰藉料を請求し得るのは女子のみであつて、男子は之を請求し得ない。これ女子の貞操の喪失、即ち其の純潔の喪失に対する社会的評價」は男子と異なるとした事例が存在する。

処女厨とアンチ処女厨

処女厨

論理学の著作も多い哲学者の三浦俊彦は、『下半身の論理学』という本の中で「処女厨」について分析をしている。まず、三浦はニコニコ大百科「処女厨」の項目の定義である「処女信仰の中でも度を超えた迷惑行為をするものに対する呼称」を示し、さらにその内容を引用している。ニコニコ大百科の説明する処女厨では、基本的に女性アイドル声優、アニメやゲームの女性キャラクターに処女であることを過度に要求する者たちに限定しているが、三浦はそれを狭義の処女厨として、リアル世界の三次元女性のうち処女に固執するものや、自身が恋愛しているかの有無に関わらず恋愛関係のネット掲示板質問サイトブログなどで非処女罵倒の荒らしなどの迷惑行為をする者たちなどを広義の処女厨(三次元処女厨を含む)として、三浦は広義の処女厨に基づいて議論を展開していく。

三浦によると、処女厨の主流を占めるのは、「結婚相手は絶対に処女」「付き合っていても非処女なら結婚相手とは考えない」「非処女が諸悪の根源」と公言する男性であるという。また、ネット用語での処女は前述の「『処女』のネットにおける用法」にある通り「夫以外の男とセックスしていない女」であるので、処女膜が貫通されたかどうかを第一の問題とするいわゆる「処女膜フェチ」とは異なり、過去の人間関係つまり「純潔」によって処女と非処女に差別をつける精神主義者であるとされる。そのため、事故やレイプで処女膜を失った女は、処女厨による批判対象にはなっていない。前者は本人の意思と関係ない事故によるもので啓蒙の対象外となり、後者は結婚の規範を守っているのでともに「非処女」の定義から除外される。また、処女厨の大半は、個人として非処女を嫌っているわけではなく、風俗嬢AV女優に対して嫌悪を感じる男がめったにいないのと同じように、結婚以外の文脈で非処女に対して嫌悪感を抱くということは一般にない。

処女厨の身元や実態については詳細は不明だが、「非処女は恋人にできない」とこだわる童貞は少ないという。そして、一般にはよく言われ、特に非処女が信じているとされる「モテない男が処女厨になるんでしょ」といったイメージは実態と異なり、結婚市場で高スペックに分類される経済力が確かな男ほど処女厨率が高いとされる。実際にネットで職業を明かしている処女厨には、医師や医学生といった高スペック男が異様に多い。これは江戸時代に上流階級武家で貞操道徳が厳しかったことや、総合的に高スペックに分類される芸能人文化人などによる「処女じゃなきゃダメ」「処女がいい」「処女だから結婚した」系統の発言がネットで度々コピペされていること、現代でも世界中で地位や財産と配偶者防衛の度合いが比例する事実と整合的である。また、処女厨がただの迷信家でありそういった人に非処女が興味なければ、処女厨から結婚対象外にされても非処女が怒る必要はないが、実際には非処女が怒っているのは、「処女厨の主力は高スペックなセレブ男たち」という事実に非処女がうすうす気がついていると指摘されている。

処女厨の主張は「結婚後に貞操道徳を要求するなら、結婚前にも貞操道徳を適用せよ」というものであると考えられる。処女厨は質問サイトの各種振る舞いから、その動機として、私的怨嵯だけではなく、「男の本音(付き合う相手としては非処女、結婚相手としては処女という常識)をあまりにもわかっていない女全般に対する苛立ち」が大きな比重を占めているとされている。そのため、処女厨が特に敵視しているのは、「結婚前に自由意志で、結婚相手以外と、タダ同然でセックスした専業主婦志向の女」にであり、セックスの真価を理解できていない勘違いをした女が攻撃対象となっている。

なお、一般に相手に処女であることを求めて、自身も童貞を守るつもりである人は処女厨ではなく、「OEO(Only Each Ohter)思想」の信奉者とされ処女厨とは区別される。この思想に近い用語としては「オンリー・ユー・フォーエヴァー症候群」や「ロマンティック・ラブ・イデオロギー」などが挙げられる。また、処女厨は処女崇拝という積極的意図よりも、非処女蔑視という消極的意図の方が処女厨の主流を形作っているとされている。

アンチ処女厨

処女厨に反感を持つものは「非処女厨」と呼ばれるが、「非・処女厨」(処女厨でない者)か「非処女・厨」(非処女を好み処女を貶める者)かはっきりせず曖昧であるので、ネットでは「非処女厨」という言葉は必ずしも推奨されいない。実際のところ、ネットでは「アンチ処女厨」という意味で用いられていることが圧倒的に多い。

処女厨やアンチ処女厨がよく見られる場所は、2ちゃんねるの掲示板やYahoo!知恵袋などの質問サイトが代表的である。恋愛・結婚ネタでは処女厨やアンチ処女厨が集まるスレッドがたくさん作られているが、アンチ処女厨が連携する場所はあまり見られず、各々が単独で処女厨スレに叩きに来る傾向がある。なお、エロゲー掲示板ではアンチ処女厨が集まったスレッドである「処女厨アンチスレ」などが異様に多く、逆は少ないという。

アンチ処女厨の身元や実態については詳細は不明であるが、当然、処女厨の攻撃対象である非処女がその主力であると考えられているものの、非処女になりすました男もそのうちの何割かいるとする推測がしばしば見られる。具体的には非処女と結婚した男、女に本音がバレるとセックスのチャンスが減ってまずいと危惧するチャラ男、処女言説を家父長制イデオロギーとして警戒するフェミニスト、処女厨の必死さが単に気に食わない人々、掲示板を荒らしたいだけの愉快犯などなどである。処女厨は当の処女に嫌われているという書き込みも、こういった人によるなりすましであると考えている人は多いという。

フェミニズムにおける位置づけ

処女は歴史的に純粋さや価値と関連付けられてきたが、多くのフェミニスト学者は、処女は神話であると信じている。それによると、処女の標準化された医学的定義は存在せず、処女喪失において科学的に検証可能な証拠はなく、セックスは人格の変化をもたらさないと主張している。フェミニスト作家で『純潔の神話(The Purity Myth)』の著者であるジェシカ・ヴァレンティは、処女喪失の多くの個々の定義のため処女の概念という概念は疑わしいとし、処女を評価することが女性の道徳を「両脚の間」に置いたとする理由を説明し、性行為は道徳や倫理に何らかの影響を及ぼすという考えを批判している。

処女の証明

詳細は「Virginity test」を参照
思春期後の処女膜。外観は非常に多様である。
矢印は、挿入性交をしたことのない人の処女膜の処女膜痕(残り)を指している。

一部の文化では、結婚前に花嫁が処女であることを証明する必要がある。これは伝統的には正常な処女膜があることが検査されている。処女であることは、身体診察を行い医師によって発行される「処女証明書」を得るか、最初に許可されたセックスの後に処女膜を裂いた結果生じる膣出血である「血液の証拠」により確認される。いくつかの文化では、婚姻がなされたことと花嫁が処女であったことを証明するものとして婚姻の斑点のあるベッドシーツが展示された。強制的な処女検査は世界の多くの地域で行われているが、今日では女性虐待の一形態として非難されている。世界保健機関(WHO)によると、「性的暴力には、女性の性器切除や処女の義務的な検査など、女性の性的完全性に対する暴力行為を含む幅広い行為が含まれている」。

研究者らは、処女膜の有無は、女性が膣に挿入されたかどうかの信頼できる指標ではないことを強調している。処女膜は外陰部のすぐ内側にある薄い膜で、膣管の入口を部分的に塞ぐことができる。柔軟性があり、最初に腟と性交するときに伸びたり裂けたりすることがある。しかしながら、処女膜は身体活動中に破壊されることもある。多くの女性は、生まれたときに容易に引き伸ばされ、すでに穿孔しているような薄くてもろい処女膜を有しているので、処女である時にしばしば運動活動を介して少女に気づかれることもなく処女膜が敗れることがある。例えば、自転車に乗っている間にスリップすると、時折、自転車のサドルホーンが膣の入口からちょうど処女膜を破るのに十分なところまで侵入することがある。さらに、処女性の証拠として、損傷した処女膜を修復または置換するために処女膜縫合(または処女膜形成)手術を受け、次の性交時に膣出血が起きるようにする女性がいる。このこと処女性詐欺や不必要な行為だと考える人もいれば、生まれ変わった処女であると自称する人もいる。また、女性が性交の2時間ほど前に、「血液粉末(bood-powder)」と名付けられた赤い粉末が入ったカプセルを体内に入れておくとその時に処女の出血を装えるというものが販売されている。

処女膜を持たずに生まれてくる女性もいるというのが通説であるが、最近の研究ではこのことに疑問が投げかけられている。ほとんどすべての女性が処女膜をもって生まれている可能性があるが、しかし、必ずしも膣性交の最初の経験の間に測定可能な変化を経験するものではない。医療行為によっては、女性の処女膜を開く必要が生じることがある(処女膜切開)。

芸術作品

芸術作品において処女がテーマや題材になることがある。現代芸術では、サルバドール・ダリの「自らの純潔に獣姦される若い処女」、マルセル・デュシャンの「処女から花嫁への移行」、エリザベート・スティーンストラの「処女の光」といった作品がある。