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声優とは?

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声優(せいゆう)とは、映像作品や音声作品に、の出演をする俳優のこと。広くはナレーターも含めることがある。英語では一般的に男性を voice actor、女性を voice actress といい、日本語でもボイスアクターという場合がある。

アニメーション作品ではしばしばキャラクターボイス (character voice)、略してCVというが、これは和製英語である。1980年代後半にアニメ雑誌アニメック』で副編集長だった井上伸一郎が提唱した用語で、その後、井上が角川書店で創刊した『月刊ニュータイプ』でも用いられている。

目次

  • 1 声優の仕事内容
    • 1.1 アニメ
    • 1.2 日本語吹き替え
    • 1.3 ゲーム
    • 1.4 ラジオドラマ・ドラマCD
    • 1.5 ナレーション
    • 1.6 俳優・女優、タレント活動
    • 1.7 歌手活動
    • 1.8 ラジオパーソナリティ
    • 1.9 アダルト(18禁)作品への出演
    • 1.10 特撮番組への出演
    • 1.11 人形劇・着ぐるみショー
    • 1.12 その他の仕事
  • 2 声優の仕事の取り方
  • 3 異性の声を演じることについて
  • 4 新人声優の待遇
  • 5 ベテラン声優の収入源
  • 6 声優の歴史
    • 6.1 ラジオドラマ時代
    • 6.2 第1次声優ブーム
    • 6.3 第2次声優ブーム
      • 6.3.1 1990年前後
    • 6.4 第3次声優ブーム
    • 6.5 第4次声優ブーム
  • 7 アイドル声優・声優アーティスト
  • 8 声優プロダクション
  • 9 諸外国の声優
  • 10 声優の経歴
    • 10.1 放送劇団出身
    • 10.2 声優養成所・声優学校出身
      • 10.2.1 養成所・専門学校
    • 10.3 舞台役者出身
    • 10.4 子役出身
    • 10.5 その他の出身
  • 11 他の芸能人・著名人などの声優活動
    • 11.1 批判
    • 11.2 俳優を声優に起用すること
    • 11.3 特撮番組系の俳優の声優活動
  • 12 声優の経済環境
    • 12.1 ランク制
    • 12.2 新人声優の待遇
    • 12.3 ベテラン声優の収入源
  • 13 厳しい声優業
  • 14 声優の数
  • 15 脚注
    • 15.1 注釈
    • 15.2 出典
  • 16 参考文献
  • 17 関連項目
  • 18 外部リンク

声優の仕事内容

アニメオリジナルビデオアニメ(OVA)ラジオドラマドラマCDゲームテレビ映画洋画海外ドラマの日本語吹き替えなどがある。

アニメ

画面を見ながら台詞を吹き込むアフレコと、事前に台詞を収録し、それに合わせて後から動画を制作するプレスコの2種類の方法がある。日本ではアフレコが主流である。近年のアニメ制作のデジタル化により、アフレコ後に絵を修正するケースも多い。なお、声をあてることからアテレコとも言う。収録はスタジオに声優を集めて一度に行うのが主流だが、芸人や歌手などの非声優を起用する場合は、個別に別録りすることが多い。

出演料はランク制の適用を受ける。

日本語吹き替え

海外ドラマ・外国映画などの登場人物の声を演じる。アニメ同様、ランク制の対象となる。

ゲーム

基本的に、かけ合いではなく一人ずつ個別に収録する。そのため、共演者であっても顔を合わせたことがないというケースも多い。

CD-ROMの普及し始めた1980年代末から増えた仕事である。1990年代に、PlayStationなどの高性能なゲーム機が登場し、声優が起用されることが一般的になった。出演料については、当初は明確な基準がなかったが、1998年日本俳優連合(日俳連)と社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)の間で協議が持たれてからは、一般向けのゲームでは、アニメと同様にランク制が適用されるようになった。

ラジオドラマ・ドラマCD

ラジオドラマドラマCD作品の登場人物・登場キャラクターの声を演じる。

ドラマCDの場合キャスティングされる声優達は人気声優が多い。まだ売れてない無名の声優だとなかなかセールスが伸びず、人気声優だと販売店の扱いが違ったり、声優達の固定ファンの人達が買ってくれたりするためセールスが見込めてCD製作に踏み切れたりする。そのため「ドラマCD」の現場は人気声優達がいっぱい集まりやすい。

ナレーション

テレビ番組・テレビやラジオのCM・PRビデオなどの原稿を読む。

ランク制の対象外の仕事で、ギャラはアニメ・日本語吹き替え・ゲームよりもはるかに高額とされ、特にテレビCMが高額とされている。

俳優・女優、タレント活動

戸田恵子山寺宏一高木渉等、映画やテレビに出演している声優もいる。また、チョー関俊彦等は、NHK Eテレ教育番組に顔出し出演している。

歌手活動

音楽CDを発売したり、コンサートを開催するなど、歌手として活動する。逆に、アイドル歌手が声優に転身するケースもある。

アニメ・ゲームにおいては、メインキャラクター級の担当声優が、その作品の主題歌を歌うことがある。また、キャラクターが歌っているという設定で、声優本人の名義ではなく、キャラクター名義でキャラクターソングをリリースすることがある。

1990年代以降は、レコード会社との専属契約を結び、本格的に歌手活動をするケースが多くなった。

数名の声優が音楽ユニットを結成し、歌手(音楽)活動をするケースもあり、そういう音楽ユニットのことを声優ユニットと称されることが多い。「アイドルマスター」や「ラブライブ!」のように、アリーナ級の会場でライブを行う人気作品もある。

オリコンなどのヒットチャートでは、アニメソングは児童向けの曲として別に集計されていた。また、アニメ専門店や電気量販店は集計の対象外だった。これらが改善された1990年代中頃から、声優の歌のCDがランキング上位になることが増えた。

1997年2月に椎名へきるが声優初となる日本武道館単独コンサートを開催したのを皮切りに、声優が武道館のような大きな会場で単独コンサートを開催するようになっていった。2011年12月には水樹奈々が声優初となる東京ドーム単独コンサートを開催した。

一般の音楽テレビ番組に出演し歌を歌うこともある。2009年に水樹奈々が声優初となるNHK紅白歌合戦(第60回NHK紅白歌合戦)出場を果たす。

ラジオパーソナリティ

声優によるラジオ番組のパーソナリティは、古くから行われているが、1990年代に入ってからは、文化放送やラジオ大阪が専門の放送枠を設けるなど、数が急増した。2000年代以降は、地上波放送だけでなくインターネットラジオ番組も増えている。

アダルト(18禁)作品への出演

アダルトゲーム(エロゲー)・アダルトアニメなどのアダルト(18禁)作品に声をあてる。この場合、声優名を非公表とするか、別の芸名を使うことがほとんどである。アダルト作品を専門としている声優もいる。

特撮番組への出演

スーパー戦隊シリーズ』『仮面ライダーシリーズ』『ウルトラシリーズ』などといった特撮番組に登場するキャラクターの声を演じる。

人形劇・着ぐるみショー

人形劇はキャラクターの演技とタイミングを合わせながらセリフを言う。

着ぐるみショーでは生で声を合わせることもあるが、基本的には事前に声を収録してそれに合わせて着ぐるみの中の演者(スーツアクター)が演技を行う。

その他の仕事

番号案内の録音されたメッセージ、デパートでの録音案内、駅や路線バスなどの公共交通機関のアナウンス(自動放送)、出演作のイベント出演、テレビ番組への顔出し出演、など。

声優の仕事の取り方

アニメ
オーディションを受けて自分の手で仕事を得るというシステムが主流。作品世界・登場人物のイメージに適合した声(声質)や演技力を持つ人物が採用され、新人や大物の区別なく選考オーディションを受ける。
通常は制作会社などから声優の事務所庶務にオーディションのお知らせが通達され、事務所は役柄に合うと判断した所属声優を数人選び、その選ばれた者だけがオーディションを受けられるというのが通例である。そのため大人数の声優を抱える大手事務所では、まず事務所内での競争を勝ち抜かないとオーディションを受ける機会すらない。そして、たとえオーディションを受けられたとしても、60本に1本受かればいいというほどの競争率と言われる。
ゲーム
オーディションで配役を決めることが多いが、ゲーム制作会社などからの指名で決まることもある。
日本語吹き替え
アニメとは異なりオーディションはほとんど行われず、プロデューサーやディレクターなどが声優を指名して決めることがほとんどとされる。ただし、ディズニー作品、スティーヴン・スピルバーグ作品、ジョージ・ルーカス作品などでは指名ではなく、アニメ同様オーディションが行われるという。
ナレーション
日本語吹き替え同様、オーディションはほとんど行われず、指名で決まることがほとんどとされる。

異性の声を演じることについて

男性と女性とでは声質が違うということもあり、アニメのアフレコや洋画の吹き替えなどで、女性声優が男性(特に少年・幼い男の子)の声を演じるというケースはよくあるが、その逆の男性声優が女性(特に少女・幼い女の子)の声を演じるというケースは極めてまれである。

新人声優の待遇

声優学校や声優養成所を卒業して、マネ協加盟の声優事務所のオーディションに合格した新人声優は、まず預かりという身分から声優業をスタートする。この時点ではまだ声優個人としての日俳連への加盟はできない。預かりは声優業の最初のステップとして、ランク制の事実上の番外とでもいうべき存在である。次いでジュニアランクとなり、ジュニアランクでいられる期間は3年間ないし所定の起用率に到達するまでで、その後は日俳連へ加盟し通常のランクに移行する。

出演料が安すぎるという理由で1990年に一度新人(ジュニア)ランクを撤廃したことがあったが、1994年から新たな形で再び導入された。

ベテラン声優の収入源

声優としてベテランになり日俳連のランクが高くなると、予算の関係からアニメ・ゲーム・吹き替えの仕事は自然とできなくなっていく。そういったことを補うのが、CMやテレビ番組などでのナレーションの仕事である。ナレーションは日俳連の協定によるランクの縛りがなく、また、ギャラはアニメ・ゲーム・吹き替えよりもはるかに高額とされる。そのためか、新人・若手声優だった頃はアニメに多く出演していたが、後に中堅・ベテラン格になるにつれてアニメの仕事が徐々に減っていき、ナレーションが中心になるという傾向にある。

ベテラン声優の中には収入の少なさを補うため本業の傍ら、声優事務所の経営、声優の養成所や専門学校の講師、カルチャースクールの喋り方教室の講師、音響監督などといった副業をしている者もいる。また、ベテランになると、経済的にはむしろそのような副業のほうが本業という声優も珍しくない。

声優の歴史

日本で声優の専業化が進んだ理由は、

  • ラジオドラマ全盛期に、NHK民放が自前の放送劇団(NHK東京放送劇団など)を組織して専門職を育成したこと
  • テレビの黎明期は、番組コンテンツ不足のため、アメリカ合衆国からテレビドラマやアニメーションが大量に輸入され、声優による日本語吹き替えの需要が増大したこと
  • アニメやゲームの人気の高まりにより、最初から声優専門の演技者を志望する者が増えたこと

などが考えられる。

ラジオドラマ時代

1925年3月、NHKの前身である社団法人東京放送局がラジオ放送を開始。そのわずか1カ月後に「映画劇せりふ」の番組内でサイレント映画『大地は微笑む』のセリフ劇が放送された。この時の声の出演は新派劇俳優の井上正夫、女優の栗島すみ子などであった。専門職としてではないが、実質的に彼らが「日本で最初の声優」である。同年7月には舞台中継をスタジオで再現した『桐一葉』(出演:中村歌右衛門 (5代目)など)、さらに日本初の本格的なラジオドラマとして『大尉の娘』(出演:井上正夫、水谷八重子)が放送される。同年9月、東京放送局は声だけで演技を行う専門の俳優としてラジオドラマ研究生を公募。百余名の応募者のうち12名の女性が選ばれ、11月にラジオドラマ『太っちょう』に声をあてる。声優の歴史に関する多くの資料では彼女たちが「日本の声優第1号」とみなされている。この当時は新聞では「ラヂオ役者」と呼称していた。初期のラジオドラマには汐見洋東山千栄子築地小劇場の俳優が多く出演していた。また、この頃(主に1930年代)活躍していた者として舞台女優の飯島綾子が挙げられる。彼女はラジオドラマの他に日本舞踊家歌手(流行歌・歌謡曲・童謡オペレッタ)としても多彩な活動をしていた。

1941年、NHKはラジオドラマ専門の俳優を養成する東京中央放送局専属劇団俳優養成所の研究生を公募。1943年に養成を終えた東京放送劇団の第1期生がデビューを果たした。これが声優第2号とみなされ、「声優」という言葉はこの頃から使われたとする資料もあるが、実際はより古く、『読売新聞』では1926年から使用されている。声優という呼称は、読売新聞の芸能記者だった小林徳三郎によるものという説と、NHKの演芸番組担当プロデューサー大岡龍男が命名したという説がある。声優は当初、ラジオドラマを専門に行う東京放送劇団員やその他の放送局の劇団員を指し、テレビ時代になって吹き替えとアニメを行う役者を指す用語として定着していった。

1951年に民間ラジオ局のラジオ東京(現:TBSラジオ)が開局、専属の放送劇団(ラジオ東京放送劇団、後のTBS放送劇団)を設立して1957年に放送した連続ラジオドラマ『赤胴鈴之助』は当時の子供たちから絶大な支持を得た。テレビ放送がなく、ラジオがマスメディアで主要な地位を占めていたラジオドラマ時代の声優は決して日陰の存在ではなく、二枚目の主役の声を多く演じた名古屋章には月に何十通ものファンレターが届いたという。ラジオドラマは全盛期を迎え、声優の紹介記事が新聞のラジオ欄に掲載されるようになると、声優へのファンレターと同時に声優に憧れ、声優志願者も急増した。1953年のNHK東京放送劇団の第5期生募集には合格者が10名程度のところへ6000名の応募が殺到したという。この時代を声優の勝田久は第1期声優黄金時代としている。

アニメでは、1933年には日本初のトーキーの短編アニメーション映画『力と女の世の中』が公開。アニメキャラクターに声をあてたのは、喜劇役者の古川ロッパをはじめとする映画俳優達だった。1942年には中国の長編アニメーション映画『西遊記・鉄扇姫の巻(鉄扇公主)』が日本で公開され、活動弁士出身の徳川夢声山野一郎などが声をあてた。第二次世界大戦後に発足した東映動画により日本でもコンスタントにアニメ映画が製作されるようになると、映画俳優、コメディアン、放送劇団員が使われた。また、洋画の吹き替えはテレビ時代になってから本格的に行われるようになった。

第1次声優ブーム

民放テレビの草創期には、1961年五社協定でテレビ局への日本映画の供給停止が決まったことなどによるソフト不足から、海外ドラマや洋画などのいわゆる外画の日本語吹き替え版が数多く放送された。当初、NHKは基本的に字幕スーパーで日本国外の作品を放送していたため、日本語吹き替え版は民放が中心となっていた。以後、日本国外の作品は1960年代前半をピークとして放送された。これらを背景として声優人気が高まっていったという。ブームの中心人物はアラン・ドロンを持ち役とした野沢那智で、追っかけまでいたという。

テレビや映画の俳優は五社協定とギャラの問題で吹き替えをしなかったため、テレビでの吹き替えは、ラジオ時代からの放送劇団出身者や新劇の舞台役者が多く行った。放送劇団出身の若山弦蔵は当時の吹き替えに参入してきた新劇俳優について、「大部分の連中にとっては片手間の仕事でしかなかった」、「日本語として不自然な台詞でも疑問も持たず、台本どおりにしか喋らない連中が多くて、僕はそれがすごく腹立たしかった」と語っている。海外アニメにおいては、落語家や浅草出身のコメディアンなどもキャラクターの声をあてたという例がある。

労働環境や待遇は恵まれていなかったことから権利向上のために結束しようという動きがあり、久松保夫は清水昭の太平洋テレビジョンに参加するが同社で労働争議が発生。これを受けて東京俳優生活協同組合(俳協)が誕生したが、前述の若山弦蔵のように所属せず独立した者もいた。後に俳協から分かれて多くの声優プロダクションが結成された。この時代にはまだ声優という言葉は一般には認知されておらず、別称として、吹き替えを主にしたことから吹き替えタレント、声をあてることからアテ師というものがあった。

テレビの日本語吹き替え作品第1号はTBSの前身であるKRTテレビが1955年10月9日より放送開始したアメリカのアニメ『スーパーマン』であると言われる。実写では1956年にTBSの前身であるKRTテレビで放送された『カウボーイGメン』と記録されている。これらKRTテレビでの放送はいずれも生放送による吹き替えで、あらかじめ録音したアフレコによる作品第1号は、アニメでは1956年4月8日日本テレビが、番町スタジオの安井治兵衛に依頼して放送した海外アニメ『テレビ坊やの冒険』。

1966年に『土曜洋画劇場』(現・『日曜洋画劇場』)の放送が始まり、この番組によってスターの声を特定の声優に固定する持ち役制(フィックス制度)が始まった。

第2次声優ブーム

1970年代後半の劇場版『宇宙戦艦ヤマト』のヒットによるアニメブームと並行して起こったブーム。そのブームに押される形で声優業と並行した音楽活動も盛んになり、神谷明古谷徹古川登志夫などのアニメの美男子キャラクターを持ち役とする人気声優によるバンド『スラップスティック』を結成してライブ活動を行ったほか、多くの声優がレコードを出すなどした。当時万単位のレコードを売り上げる声優として、潘恵子戸田恵子、神谷明、水島裕、スラップスティックの名が挙げられている。1979年に放送開始した『アニメトピア』などアニメ声優がパーソナリティを務めるラジオ番組なども誕生。ラジオドラマでは声優人気を背景にした『夜のドラマハウス』があり、アマチュア声優コンテストも開催されていた。

この時代はアニメ雑誌が創刊され始めた時代であり、『アニメージュ』の創刊編集長である尾形英夫は、声優のアイドル化を編集方針の一つとして打ち出した。『アニメージュ』以外の他のアニメ誌も同様に誌面に声優コーナーを設けて、定期的に声優の情報を発信した。人材の供給・育成面では、声優専門プロダクションが分裂することによって次第に数が増え始め、各プロダクションにより声優養成所が設けられた。これらにより、放送劇団出身者や舞台役者などの俳優活動の一環や余技としての声優業ではなく、最初からアニメ声優を目指した声優が登場し始めた。このブームはおおむね1980年代前半頃までとされている。

1990年前後

1980年代末のテレビアニメ『鎧伝サムライトルーパー』に出演した5人の男性声優で1989年に結成したユニット『NG5』が人気を集め、ニュース番組で取り上げられるほどであった。声優がマルチ活動をするようになった先駆け的グループであるとも言われている。しかし、その人気はNG5に限定されて、声優界全体のブームと言えるほどの人気とまではいかなかった。一方で、林原めぐみ井上喜久子といった女性声優にも注目が集まるようになる。

一方、1990年代になって、吹き替え作品が、地上波放送の他にも、DVDなどのパッケージやCS放送などさまざまな形態で発信されるようになると、従来の持ち役制度はほぼなくなったとされる。

第3次声優ブーム

用語として一時期頻繁に用いられていたが、明確な定義は存在していない。おおむね1990年代中頃に起こったとされる。

  • 声優のマルチ活動化やアイドル化が進む。
  • 声優の音声入りのテレビゲームやパソコンゲーム、声優がパーソナリティを務めるラジオ番組、声優が出演するイベントが増える。
  • 声優の歌手活動が増える。
  • 1994年に初の声優専門誌『声優グランプリ』『ボイスアニメージュ』が創刊される。
  • 1995年に初の声優専門のテレビ番組『声・遊倶楽部』が誕生。
  • 声の演技力のほかにも、特にアニメ・ゲームで活躍するには容姿の良さや歌唱力などといったようなことも声優に求められる傾向。

などといったようなことが、このブームの主な特徴として挙げられる。

第4次声優ブーム

一部のマスコミで用いられていたが、「第3次声優ブーム」ほどには普及せず、明快な定義はない。おおむね2000年代後半頃から以降とされる。深夜アニメを中心に、若手声優が大量にデビューし、世代交代が進む現状を指すと思われる。

アイドル声優・声優アーティスト

アイドル声優とは、第3次声優ブームと称されていた1990年代中頃から出てきた俗称。この頃にはボイスアイドルとも呼ばれた。本業に留まらず、歌を唄いそのCDを発売したりライブを開催するなど歌手活動をする、声優専門誌のグラビアに登場する、写真集やイメージビデオを発売する、などといったアイドル的活動を行う声優がこう称された。日本の女性声優に特に多い。本業を蔑ろにしているという揶揄的なニュアンスも含んでいる。

声優アーティストとは、上記のアイドル声優に代わって2000年代半ばから後半頃から出てきた俗称であり、主に、声優業と歌手業を両立させている声優を指すことが多い。

近年では本格的なアイドルもしくはアーティスト活動までは行かずとも、アニメに出演する場合、主題歌などを担当したり、各種関連番組(アニラジニコニコ生放送など)やイベントへの出演など、タレント活動を求められるケースが一般的になっている。更には、アイドル主体のアニメ・ゲーム作品における担当アイドル(キャラクター)を完全トレースし、本格的なアイドルレベルの振り付けによるライブ活動を展開し、中には本格的なアイドルを凌ぐドーム公演や紅白歌合戦への出場などを果たす声優ユニットも存在する。

声優プロダクション

声優プロダクションは、声優から手数料を徴収し、音響制作会社や放送局などに対して、アニメ・日本語吹替・ナレーションなど得意分野ごとに配置されたマネージャーが営業活動や声優の売り込みなどを行う。専門の養成所を持ったり専門学校と提携して新人の育成も行う。

元々制作会社の関連会社に位置していて連携の強いプロダクションが存在し、特に2000年代は特に新たに創業される例が見られたが、2010年代以降は制作会社の一部門として直営され、より連携が強固なプロダクションも存在する。特定の制作会社との連携が強くとも、他の制作会社が手掛ける仕事も請ける。また、元々音楽系のプロダクションでも声優のマネージメントを行う例が近年あり、この場合は本業を生かして歌手活動も積極的に行われることが多い。他分野中心のタレントプロダクションが声優に力を入れ始める例も見られる。

諸外国の声優

諸外国では日本のように専業の声優が確立している国は少なかったが、アメリカやフランスでは声優を専門とする役者も増えている。韓国では、放送局が放送劇団(声優劇会)を持っている。

中には、劉セイラジェーニャ陳幸翔のように、日本語母語としないながらも日本語を習得し、実際に日本で声優として活動している者も存在する。

声優の経歴

声優の経歴を見ると、以下のようなケースがある。

放送劇団出身

NHKと民放が組織した劇団で、局のアナウンサーとは別個に、芸能を担当するために放送局で養成され、主にラジオドラマを担当した放送タレントである。彼らを指す言葉として「声優」が生まれた。芸能事務所などの台頭で現在では全て解散している。

NHKの東京放送劇団からは、巖金四郎加藤道子中村紀子子大木民夫など、NHK札幌放送劇団出身の若山弦蔵、NHK九州放送劇団出身の内海賢二など多数。民放では後のTBSにあたるラジオ東京放送劇団からは大平透中村正滝口順平田中信夫朝戸鉄也向井真理子など。地方局では、CBC中部日本放送劇団出身の中江真司、RKB毎日放送劇団出身の八奈見乗児など。地方局で活動していたのはラジオドラマ時代までで、テレビ時代になると海外作品の日本語吹き替えなどの声優の仕事は東京に集中していった。

声優養成所・声優学校出身

声優プロダクション付属の声優養成所(養成所)、声優になるためのレッスン指導を主とする養成所、声優関連の学校(声優養成学科がある専門学校)などの出身。

養成所・専門学校

声優になることを目指すには、声優の養成所や専門学校に通うのがもっとも一般的である。養成期間はおおむね1年から3年で、養成期間修了後に行われる所属オーディションに合格するとプロダクション所属となる。この時点では「新人・ジュニア・仮所属」などと称される見習い期間となる。見習い期間が終了し、内部審査を経て、認められた者だけが正所属(正規に所属する)となる。

こうした養成機関でのレッスン経験が全く無く、現役声優だった父・大塚周夫の紹介で声優事務所に所属した大塚明夫は、自著『声優魂』で、ステレオタイプな役者が多く輩出している元であると批判している。

舞台役者出身

主に舞台演劇やミュージカルなどをやる舞台役者が声優としても活動するケースは多い。

子役出身

児童劇団に所属する小中学生が声優の仕事をすることが多いが、そのまま、声優業を中心に活躍するケースも、古谷徹古川登志夫など、古くから多くの例がある。

その他の出身

アイドルグラビアアイドルモデル特撮番組系俳優、歌手お笑いタレントレポーターコスプレイヤーといった経歴のタレントが、その知名度を買われて声優業に進出するケースは多い。その後、声優として活躍するようになることも増えてきている。

他の芸能人・著名人などの声優活動

俳優・歌手・音楽家・アイドル・グラビアアイドル・モデル・お笑いタレント・スポーツ選手・アナウンサーなどといった他の芸能人・著名人が、声優活動をすることがある。

もともと、専業の声優が確立されていなかった時代、東映動画の長編作品の頃から、長編アニメーション映画において、他の芸能人・著名人などを声優に起用することは珍しくない。1990年代以降のスタジオジブリ制作作品、2000年代以降のスタジオ地図制作作品に至るまで、こうした傾向は続いている。

批判

作品の質よりも話題性を狙って他の芸能人・著名人などを声優に起用するということも多いため、他の芸能人・著名人などの声優起用に批判が出ることもある。

2007年公開のアニメ映画『ザ・シンプソンズ MOVIE』や2012年公開の映画『アベンジャーズ』などで、これまでのシリーズで日本語吹き替えを担当していた声優を、新作映画で俳優・タレントに交代する事態が発生しており、企業への批判が殺到した。『ザ・シンプソンズ MOVIE』、『TAXi4』、『エクリプス/トワイライト・サーガ』では、ソフト化に伴い劇場公開版に加え、元々担当していた声優陣による新たな吹き替え版が同時収録された。しかし、ソフト化の際に劇場公開版のみが収録される作品が大半である。特に『アベンジャーズ』ではキャスティングの変更などに対する批判のコメントがAmazon.co.jpの本作品のレビュー欄に殺到する事態となった。2012年公開の映画『プロメテウス』の主人公エリザベス・ショウ役の吹き替えにタレントの剛力彩芽が起用された際、ソフト化に際して変更もなかったため『エイリアン』シリーズのファンなどから酷評され、Amazon.co.jpのレビューが炎上した。

ターミネーター3』や『サイレントヒル: リベレーション3D』のように、劇場公開版では芸能人が吹き替えを担当したが、ソフト版ではプロの声優に差し替えて収録する場合もある。また、『X-MEN フューチャー&パスト』のように、新規バージョンをソフト化する際は、プロの声優で収録し直すケースもある。

2004年公開のアニメ映画『イノセンス』では、プロデューサーの鈴木敏夫が大物俳優の起用を立案し、草薙素子役を田中敦子から山口智子に変更しようとしていたが、スケジュールの都合に加えて「出来上がっているイメージを変えるべきではない」と出演を固辞した山口と、監督や声優陣の反対により田中が続投したということがあった。

オリコンスタイルで「タレント(他の芸能人や著名人など)を声優に起用するべきか、それともしないべきか」というアンケート調査を2014年に行ったところ、ほぼ半々に意見が分かれた。

俳優を声優に起用すること

アニメ監督の原恵一は、他の芸能人や劇団の子役・俳優を声優に起用している。同じくアニメ監督の富野由悠季は、声優の演技は型にはまっていると批判したことがあり、主役に劇団出身者や新人声優を多く起用している。同じくアニメ監督の押井守は、存在感と新鮮さが声優に勝ることがあるとして、『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』ではメインキャラクター全員に有名俳優を起用している。

上述の俳優が声優に起用されることに関して、アニメを多く手がける脚本家の首藤剛志は「マイクの前で声を出しているだけの声優よりも、声優としての技量が劣っても、実際に観客の前で芝居をする俳優が買われているのではないか」と述べている。

特撮番組系の俳優の声優活動

東映特撮変身ヒーロー作品、とりわけ「仮面ライダーシリーズ」の「昭和ライダー」最終作にあたる『仮面ライダーBLACK RX』および「スーパー戦隊シリーズ」では『 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

出典:wikipedia
2018/02/05 22:19

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