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多重国籍とは?

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緑:多重国籍を認めている国家
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多重国籍(たじゅうこくせき)とは二つ以上の国籍を持っている状態のこと。重国籍ともいい、二つならば二重国籍、国籍の積極的抵触となる。大約として重国籍であることは、個々人にはさしたる害は生じないので制約しなくても構わないという意見も存在しているが、単一の国籍しか持てないことが原則であり、法整備上の問題などで、制限つきや政治家や公務員ではない者のみに認められている国がある。

目次

  • 1 概要
  • 2 国籍取得における血統主義と出生地主義
  • 3 各国の実情
    • 3.1 アメリカ合衆国の実情
    • 3.2 欧州の実情
    • 3.3 ロシアの実情
    • 3.4 中東の事情
    • 3.5 アフリカの実情
    • 3.6 南米・中米の実情
    • 3.7 アジア・オセアニアの実情
    • 3.8 日本の実情
  • 4 政治家の二重国籍事情
    • 4.1 二重国籍者の被選挙権を全面的、または部分的に認めている国
    • 4.2 政治家に多重国籍を認めていない国
      • 4.2.1 オーストラリア
      • 4.2.2 インドネシア
      • 4.2.3 フィリピン
      • 4.2.4 台湾
    • 4.3 国民に多重国籍を認めていないが、被選挙権に規制のない国
  • 5 スポーツ選手における多重国籍
  • 6 脚注
    • 6.1 注釈
    • 6.2 出典
  • 7 関連項目

概要

多重国籍の場合、複数の国家から国民としての義務(兵役など)の履行を要求されたり、いずれの国家の外交的保護を認めるかという点で紛糾を生じる場合がある。このような不都合を避けるために1930年に「国籍の抵触についてのある種の問題に関する条約」(「二重国籍のある場合における軍事的義務に関する議定書」・「無国籍のある場合における議定書」・「無国籍に関する特別議定書」(未発効))が締結されているが、当事国は20か国にとどまっており、日本は署名したが結局批准や加入に至らなかった。この国籍抵触条約によって、現代国際法では、「人は必ず唯一の国籍を持つべき」とする「国籍単一の原則」、または「国籍唯一の原則」が基本原則である。他方、「国籍自由の原則」という考えもあるが、これは国籍の変更の自由などを意味し、多重国籍の自由を意味しない。(後述「国籍取得における血統主義出生地主義」)。

多重国籍の利点は、国籍を保有する国における生活の利便などがあるが、他方、短所としては、主権在民の観点から複数の国の主権者としてふるまうことの矛盾があげられる。たとえば、韓国は兵役の義務を国民に課しているが、日本と韓国の多重国籍である国民がいる場合などは、韓国は日本での居住者には兵役の義務を免除する法律があるため、そのような矛盾は発生しないとされる。このほか、犯罪人の引渡し、重婚などがあげられている。

船舶の国籍(船籍)は基本的に一つに限られるが、便宜置籍船対策として『第2船籍制度』が登場している。

航空機は多重国籍が禁止されており、外国へ売却する前に登録を抹消して無国籍とし購入者が新規登録する。

国籍取得における血統主義と出生地主義

出生した子の国籍取得の形式には、血統主義出生地主義がある。血統主義とは、親が自国民であれば子も自国民であるとする方式で、父親が自国民であることを要件とする場合は父系優先血統主義と、父母どちらかが自国民であれば子も自国民となる場合は父母両系血統主義という。日本中華人民共和国大韓民国イタリアノルウェーフィンランドなどの国々で採用されている。原則として血統主義であるが出生地主義を認める例外規定を設けている国にはイギリスオーストラリアオランダドイツフランスロシアなどがある。

出生地主義とは、自国の領域内で出生した子は、両親の国籍にかかわらず自国民であるとする方式である。かつてヨーロッパ諸国も血統主義が一般的であったが、アメリカ独立フランス革命を経て出生地主義が一部の国で採用されるようになった。出生地主義の国には、アルゼンチンカナダアメリカ合衆国ブラジルなどがある。

各国の実情

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この記事はその主題が日本に置かれた記述になっており、世界的観点から説明されていない可能性があります。ノートでの議論と記事の発展への協力をお願いします。(2017年7月)

ヨーロッパでは1997年の国籍に関するヨーロッパ条約において、域内の国際結婚などで多重国籍となった場合には成人するまで容認するという規定が盛り込まれたため、オーストリア・ブルガリアなどのように二重国籍を認めない国では出生時に2つの市民権を持つ場合・相手国の法律で自国籍離脱が不可能な場合は例外として容認されている。また、多重国籍を認めている国でも、政府要職に就任する人物が多重国籍である場合は国家の権力行使において問題視されることがあるため、多重国籍者の政府要職者就任禁止が規定されていることがあり、法の明文で禁止されていなくても多重国籍を公表した上で他国籍離脱の検討及び国家に対する忠誠に問題ないか厳しく問われる社会文化となっている国もある。

国籍(または市民権)に関しては、国ごとに基準を設け、国ごとに決定されている。1国を超える市民権を得る状況になったときに、どちらかの国に法の規定がない場合は、二重国籍が発生し得る。認めている国でも、ロシアのように二重国籍の秘匿は避けるべきものと考えている国もある。

アメリカ合衆国の実情

アメリカ合衆国では多重国籍者の存在を認めてはいるものの、積極的には容認していない。アメリカ合衆国国務省も公式に多重国籍は租税回避やテロ対策のために推奨しないとしている。出生時に自動的に他国の国籍を得た場合は、アメリカ国籍に影響を与えないが、アメリカ人は米国籍を放棄する意志を持って、自らアメリカ以外の国籍を得た場合は、米国移民国籍法によってアメリカ国籍を失う可能性がある。米政府が多重国籍を公式に支持しない理由は、アメリカ国民が国民に義務を要求する場合に、他方の国の法律と反するような状況に陥ったり、また二重国籍者が他方の国で問題となった場合、米政府が自国民として保護することが制限される場合があるためとしている。更に新たにアメリカ合衆国市民となる移民はアメリカ合衆国に対して忠誠を誓う宣誓を宣誓式で行うこと、以前保持したすべての外国への忠誠の放棄・法律が定めた場合の兵役従事・内外の敵と戦う国防などの誓いが必要とされる(忠誠の誓い)。二重国籍者はCIAや国務省での機密を扱う職への応募資格を失うことがある。1967年連邦最高裁では、重国籍の権利が憲法修正第14条の範囲でのみ認められているとする判例が出ている。

欧州の実情

民間資料によれば、オランダオーストリアアンドラノルウェーグリーンランドベラルーシエストニアモナコモルドバスロバキアウクライナボスニア・ヘルツェゴビナサンマリノアゼルバイジャンブルガリアジョージア (国) などでは一定条件下での多重国籍を認めており、欧州連合加盟国では出生時に2つの市民権所持で成人以前・相手国の法律で自国籍離脱が不可能な場合は例外として容認されている。スペインではラテン系やスペイン語圏の国家の二重国籍の場合にのみ認めている。

ポーランドでは他国の市民権を持つ者は非多重国籍者同様に防衛の義務を負うことが求められている。いくつかの州では二重国籍を認識せずに他国の市民権を取得したときに自動的に以前の市民権を失うことがある。

フィンランドではウクライナを巡るロシアとEUの緊張関係を背景に、2017年にロシアとの二重国籍者に対してフィンランド軍への入隊を認めないとともに現職士官も機密情報へアクセスできるポジションから外し、また外務省での採用を見送った。更にロシアとの二重国籍者について政府全体としても二重国籍者の重要公職への就任制限を検討中であると報じられた。同年にはフィンランドの防諜機関は二重国籍保持者がロシアのスパイとして勧誘されていると警告した。

ロシアの実情

ロシアでは二重国籍は公職者以外の認められているが、国籍や保有する他国の市民権の秘匿が犯罪である。2014年2月以降、アメリカの市民権取得者のように厳密な忠誠宣言と他国の市民権・国籍を取得した場合に2ヶ月以内にロシア連邦移民局に届け出をしなければならず、違反した場合は500〜1000ルーブル(約1500〜3000円)の罰金が課され、意図的に隠した場合は20万ルーブル(約60万円)の罰金か400時間の労働刑がある。

中東の事情

イスラエルで多重国籍は認められているが、多重国籍者も非多重国籍者と共に兵役義務を負う。バーレーンオマーンカタールサウジアラビアクウェートアラブ首長国連邦イエメンなどでは二重国籍は認められていない。

アフリカの実情

アフリカのうち南アフリカ共和国エジプトエリトリアでは他国の国籍を取得するときに、自国の国籍を維持するためには許可を必要とする。ボツワナコンゴ民主共和国エチオピアジブチモザンビークジンバブエスワジランドなどでは原則認めらていない

南米・中米の実情

アルゼンチンは自国民の国籍離脱を認めていないため、他国の国籍を取得すると必然的に二重国籍となる。ブラジルは憲法第12条第4項の規定により国籍離脱を認めているが、複雑な手続きを必要とするため、非常に難しい、1991年以降、コロンビアドミニカエクアドルコスタリカ、ブラジル、メキシコの順に、国籍を有しながら外国に移住した国民の二重国籍を認める法改正を行っている。ハイチでは2012年に二重国籍は合法化された。キューバスリナムバハマハイチベネズエラなどでは二重国籍は禁止または制限されている。

アジア・オセアニアの実情

太平洋地域や日本・中国・インド・インドネシア・タイ・ベトナム・マレーシアなどアジアの多くの国は国籍選択年齢に達していない者以外の二重国籍を制限または禁止している。パキスタンでは特定の国家の二重国籍のみ認めている。

イラン、北朝鮮では他国の国籍を取得しても、自国の国籍を放棄することは困難・不可能となっている。オーストラリアフィジーニュージーランドフィリピンサモアバヌアツでは、二重国籍が認められている。フィリピン・オーストラリア・フィジーは二重国籍認められているが、公職者になることは禁止している。ニュージランドでは国益に反したり、他国を重視しているなど市民権の付与が不適切と判断された場合は剥奪できる。

日本の実情

1984年国籍法改正で、20歳に達する以前に日本国籍とともに外国の国籍を持つ多重国籍の状態になった場合は22歳に達するまで、20歳に達した後に多重国籍となった場合は多重国籍となった時から2年以内が、国籍選択をすべき期限とされている。しかし、日本国籍を選択した場合であっても、外国国籍の喪失は当該外国の法令によるため、日本国籍選択だけでは他国の離脱手続きをしないと外国国籍喪失を意味するものではない点に注意が必要である。多重国籍状態の解消には外国国籍を離脱した場合には「外国国籍喪失届」、外国の法令により外国国籍を選択した場合には「国籍喪失届」を市区町村役場又は外国にある日本の大使館・領事館に提出する必要がある。

1985年またはそれ以降に、自己の志望によらずに、日本以外の国籍を取得した場合(出生、結婚など)、期限までに国籍の選択をしなかった時には、法務大臣から国籍選択の催告を受け、場合によっては日本国籍を失う可能性がある。2008年の法務大臣の国会答弁によると、これまでに国籍選択の催告を受けた人はいない。

1984年以前に既に多重国籍であった日本人は、日本の国籍の選択の宣言をしたものとみなされる。また日本の国籍の選択を宣言した者は外国国籍離脱に務めなければならず、外国国籍を失っていない者が自己の志望によりその外国の公務員の職(その国の国籍を有しない者であっても就任することができる職を除く)に就任した場合において、その就任が日本の国籍を選択した趣旨に著しく反すると認めるときは、法務大臣はその者に対し日本国籍の喪失宣告をすることができる。

詳細は「国籍法 (日本)#多重国籍者の国籍選択制度」を参照

多重国籍を自覚している日本国籍保有者が、日本国のパスポートの取得において旅券申請書を提出する際に外国籍を保有していないと虚偽の申請をした場合は、旅券法第23条の規定により刑事罰の対象となる可能性がある。

また、日本に帰化した者の原国籍国が国籍放棄を認めない場合などは、結果的に二重国籍となる。

外交官等の外務公務員については外国の国籍を有することを欠格事由としており、人事院人事院規則において、国家公務員の外務省専門職員採用試験の受験資格につき、外国の国籍を有することを欠格事由としている。国家公務員については法律上の直接規定はないが、他省庁のキャリア官僚の場合は多くは外務省における在外公館への出向が想定されている人事構造から、多重国籍者は事実上制限されている。

日本国民が外国の国籍も有する多重国籍であることは、公職選挙法上「被選挙権の欠格事由」には該当しない。また、外国の国籍を有する日本国民が国務大臣内閣総理大臣になることにも法律上の規制はないが、国会議員から起用されることも想定されている外務公務員(全権委員特派大使など)に就任することはできず、選挙で当選しても国籍法により日本国籍を失った場合は被選挙権喪失という形で公職を失職となる。

また、日本国籍を持っていた者が、他国の国籍を取得した際に手続き上の問題から、実質的な多重国籍者になることがある。国籍法第11条の規定により、他国の国籍を取得した者、すなわち他国に帰化した者は自動的に日本国籍を失う。しかし、帰化の事実が発生したところで、外国政府が日本政府にその事実を通知するようなシステムもないため、現実的には、日本政府はこうした帰化の事実を自動的に把握することができない。そのため戸籍法では、国籍離脱者に対して、国籍喪失の届出を義務付けているが、罰則はなく、届け出が徹底されていない。国籍喪失の届出がなされないと、日本国民としての戸籍がなお日本に残存し続けるため、結果的に多重国籍者のような取り扱いになってしまう余地が存在する。

1949年に制定され1979年に廃止された「外国人の財産取得に関する政令」では、政令の施行地に住所を有する者を除き、日本国籍と外国籍を保有する二重国籍者は外国人として扱われた。

日本の多重国籍者数については、1984年(昭和59年)の改正国籍法の施行前については未調査で、1985年(昭和60年)当時は年間約1万人程度、その後増加し1992年(平成4年)には2万人程度、2002年(平成14年)では約3万3千人を超えている。1985年(昭和60年)から2002年(平成14年)までの数の総計は約40万人であり、2008年(平成20年)の国籍法改正の時点の集計では約58万人である。日本にはアメリカなどと違って市民権獲得や帰化時には何の忠誠宣言もない。

政治家の二重国籍事情

二重国籍者の被選挙権を全面的、または部分的に認めている国

アメリカイギリスフランスデンマークなどの国々では法律上、大統領など一部の公職位以外の政治家の二重国籍を容認している。二重国籍者に被選挙権を認めていても、在住期間に規制が設けられている国もある。

政治家に多重国籍を認めていない国

政治家に多重国籍を認めていない国では、就任後に辞任や解任の例がある。

オーストラリア

詳細は「オーストラリア政治家二重国籍問題」を参照
  • 移民の国であり、国民の二重国籍は問題のないオーストラリアでは、外国の国籍を有する者は連邦議員には就任できない旨が、憲法44条で規定されている。ニュージーランドの国籍を保有することを知らずに9年間活動していた緑の党所属の連邦上院議員、スコット・ラドラムが、2017年7月14日に議員辞職していた。2017年7月18日に同じく緑の党所属の上院議員、ラリッサ・ウォーターズも出生国のカナダの国籍をまだ放棄していないことが判明されたため、議員を辞職した。また2017年7月25日、当時現職資源・北部担当相のマシュー・キャナヴァンが、母親が無断で申請していたことでイタリア国籍を保有していることが判明し閣僚を辞任したが、本人が署名していない国籍取得の有効性が確認できるまでは上院議員にとどまるとしている。さらに同年10月27日、オーストラリアの高等裁判所は、国民党党首で副首相でもあるバーナビー・ジョイスが、ニュージーランドとの二重国籍であり議員資格がないとの判断。バーナビー・ジョイスの父親がニュージーランド出身で、自動的に国籍が付与されていた結果であった。2017年、オーストラリア連邦議会では選挙当時に二重国籍を保有していたとして、上下院で合わせて10人が辞任に追い込まれた。2018年5月9日、最高裁にあたるオーストラリア高等裁判所は、ケイティー・ギャラガー元老院(上院)議員と4人の代議院(下院)議員について、議員不適格との判断を下した。

インドネシア

  • 2016年8月15日、インドネシアジョコ大統領は、自身が国外より招聘し任命したアルチャンドラ・タハル・エネルギー鉱物資源相を米国との二重国籍を理由に解任した。インドネシアでは成人の二重国籍保持は禁止されている。

フィリピン

  • フィリピンでは、二重国籍者は被選挙権がなく、「フィリピン国内における出生」および「投票日からさかのぼって10年間の国内居住」が大統領選挙への立候補要件である。2016年フィリピン大統領選挙グレース・ポー候補者が、過去にアメリカ合衆国の市民権を取得して長期に居住していたことを指摘されて、候補者資格が無効だとの裁判があった。
  • ロドリゴ・ドゥテルテ大統領が指名した閣僚を審査するフィリピンの閣僚任命委員会はヤサイ前外相の就任を虚偽答弁により全会一致で否決した。ヤサイ外相は1980年代に米国市民権を取得したことがあったのに、公聴会で米国籍を取得したことはないと虚偽の説明をした。6月30日にドゥテルテ大統領の大学時代のルールメイトで「火消し役」として就任したヤサイ外相は1986年に取得していたことを認めて、上院議会に任命承認を7月8日に拒絶されて翌9日に辞任した。

台湾

  • 台湾では2009年、立法委員(国会議員)の二重国籍調査で、米国国務省から国民党の李慶安立法委員が米国籍を持っていると確認され、当時の野党である民進党から李慶安の議員解職を求める声が高まった。李慶安氏は違法に米国籍を隠したまま1994年から台湾の市議会議員、1999年からは国会議員を務めいたとして、2009年1月5日に台北地検から出国禁止処分が下され、1月8日、李慶安は立法委員の議員を辞職。

国民に多重国籍を認めていないが、被選挙権に規制のない国

日本では、日本の実情の被選挙権についての解説にもあるように、日本国民が選挙に立候補して公職に就任することについて、公職選挙法上外国国籍を有することによる制限はない。ただし外務公務員に関しては、外務公務員法第7条第1項の規定により、「外国の国籍を有する」ことは欠格事由となる。

  • 蓮舫参議院議員が2016年9月時点で日本と中華民国(台湾)との二重国籍の可能性があると判明した。これは、1984年改正前の国籍法が父系主義であったために、出生時には母親の国籍国である日本の国籍は取得できず父親の国籍国である台湾籍のみを有していたところ、同改正により日本が父母両系主義を採用し、その改正に伴う経過措置により日本国籍を取得したことが原因である。蓮舫は同年10月に、国籍法による日本国籍選択の届け出を行い中華民国籍を離脱する手続きを取った旨を公表している。日本国籍選択の届け出は、国籍法上は22歳の誕生日を迎える1989年11月までに行うべきものであったが、中華民国を国として認めていない日本の機関に、中華民国の「国籍喪失許可証」を共に提出した外国国籍喪失届を法務省によって一度不受理とされている。
  • 小野田紀美参議院議員が2016年10月時点でアメリカ当局に対しては米国籍放棄の手続きを取っていなかった二重国籍だと判明し離脱手続きを始めた。小野田は参議院に立候補する前の2015年10月には終えていた『日本国籍選択とアメリカ国籍放棄手続き』と2016年10月に始めた努力義務である『外国の法においての国籍離脱』の手続きが済んで2017年5月2日付で『アメリカ国籍喪失証明書』が届いたためアメリカ合衆国籍を正式に離脱し二重国籍状態を解消した。

スポーツ選手における多重国籍

ヨーロッパのサッカー1部リーグで活躍する選手の中には、所属チームの外国人枠を空けるため、ヨーロッパの国籍を取得し二重国籍となる選手もいる。ブラジル代表経験のある有名選手を例に挙げると、ロマーリオオランダロナウドロナウジーニョロベルト・カルロスジエゴ・ダ・シウヴァ・コスタらはスペイン(ブラジル生まれであるがスペインを選択)、カカエジミウソンイタリアの国籍を取得している。なお、EU域内のいずれかの国籍を有していれば、規定により、EU域内のどの国のクラブでも外国人とはみなされない。ただし、これらの選手が、もう一方の国籍の選手としてプレーすることは原則認めていない(一例を挙げると、ロマーリオがオランダ代表としてプレーするのは不可能である)。

しかし、年代別代表選出経験があってもフル代表選出経験(親善試合は対象外)がなければ、もう一方の国籍のフル代表としてプレーすることは可能である。例としてティアゴ・モッタはU-23ブラジル代表に選出されているが、フル代表はイタリアを選択している。この場合、モッタがブラジル代表としてプレーするのは不可能となる。

韓国では、科学経済文化体育など特定分野で非常に優秀な能力を保有する者で、韓国の国益に寄与すると認められる者に限り認められる「特別帰化制度」がある。「特別帰化」で韓国籍を取得した外国人は、成人後も多重国籍であることが特例として認められる。

脚注

注釈

  1. ^ アルゼンチン・ボリビア・チリ・コロンビア・コスタリカ・ドミニカ共和国・エクアドル・グアマテラ・ホンジュラス・ニカラグア・パラグアイ・ペルー・ウルグアイ・アンドラ・ポルトガル・フィリピン・赤道ギニア
  2. ^ 男女の兵役義務は2008年に廃止された。
  3. ^ イギリス・イタリア・フランス・ベルギー・アイスランド・オーストラリア・ニュージランド・スウェーデン・アメリカ合衆国・アイルランド・オランダ・スイス・カナダ・エジプト・ヨルダン・シリア

出典

  1. ^ [1]法務省「国籍選択について」
  2. ^ アメリカ市民サービス > 二重国籍”. 在日アメリカ大使館. 2014年8月23日閲覧。
  3. ^ [2][3] 参議院第三特別室大山尚「重国籍と国籍唯一の原則」『立法と調査』2009,8,No.295
  4. ^ 「国籍」『日本大百科全書小学館
  5. ^ 政治家の二重国籍問題、海外では厳しい対応 発覚した閣僚は辞任、議員は辞職
  6. ^ 「国籍法の抵触に関する条約」『ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』
  7. ^ 航空機の登録について
  8. ^ 「月刊Hanada 2016年11月号」53頁。
  9. ^ 二重国籍秘匿は刑事犯罪”. ロシアNOW. Russia Beyond the Headlines. 2017年9月12日閲覧。
  10. ^ Dual Nationality”. US Department of Stat. 2017年7月30日閲覧。
  11. ^ https://www.uscis.gov/sites/default/files/files/article/chapter5.pdf
  12. ^ The Times Editorial Board (2014年12月26日). “The problem of dual citizenship”. Los Angeles Times. 2017年7月30日閲覧。
  13. ^ 重国籍 : 我が国の法制と各国の動向”. レファレンス 短報. 国立国会図書館 (2003年11月). 2017年8月14日閲覧。
  14. ^ https://flagtheory.com/dual-citizenship/
  15. ^ Dual Citizenship Countries
  16. ^ http://japan.hani.co.kr/arti/international/5354.html
  17. ^ http://www.migrant.info.pl/dual-citizenship-in-poland.html
  18. ^ “Yle: Defence Forces applying restrictions to Russian-Finnish dual citizens in armed service”. yle. (2017年1月31日). https://yle.fi/uutiset/osasto/news/yle_defence_forces_applying_restrictions_to_russian-finnish_dual_citizens_in_armed_service/9434289 2018年5月11日閲覧。
  19. ^ “HS: Dual Finnish-Russian citizen had Foreign Ministry job revoked because of Russian citizenship”. yle. (2017年2月2日). https://yle.fi/uutiset/osasto/news/hs_dual_finnish-russian_citizen_had_foreign_ministry_job_revoked_because_of_russian_citizenship/9437824 2018年5月11日閲覧。
  20. ^ “Supo varoittaa: Kaksoiskansalaisia pyritään värväämään salaiseen tiedustelutyöhön”. Iltalehti. (2017年3月29日). http://www.iltalehti.fi/uutiset/201703292200093480_uu.shtml 2018年5月11日閲覧。
  21. ^ Citizenship”. 南アフリカ. 2017年7月23日閲覧。
  22. ^ CIUDADANIA Y NATURALIZACION LEY 346 (pdf)”. アルゼンチン政府 (2015年9月). 2017年7月30日閲覧。
  23. ^ https://www.planalto.gov.br/ccivil_03/constituicao/constituicao.htm
  24. ^ responce to Information request (pdf)”. 米国司法省 (2004年11月23日). 2017年7月30日閲覧。
  25. ^ Haiti Votes to Allow Dual Nationality”. Americas quarterly (2011年5月9日). 2017年7月30日閲覧。
  26. ^ responce to Information request (pdf)”. European University Institute (2013年2月8日). 2017年7月30日閲覧。
  27. ^ “[http://cadmus.eui.eu/bitstream/handle/1814/36943/Eudo_Cit_2015_17_Suriname.pdf Report on Citizenship Law: Suriname]”. Quara (2004年11月23日). 2017年7月30日閲覧。
  28. ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
出典:wikipedia
2018/05/20 21:27

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