大阪府(おおさかふ、英: Osaka Prefecture)は、日本の近畿地方に位置する府。府庁所在地及び最大の都市は大阪市。
府庁所在地は大阪市。令制国の摂津国東部(7郡)および河内国と和泉国のそれぞれ全域で構成され、三国の文字を取って摂河泉(せっかせん)とも呼ばれるが、京都府から樫田村全域と亀岡市の一部が越境編入された1958年以降は丹波国南東部(ごく一部)も含むようになっている。なお、堺県編入の1881年から奈良県再設置の1887年までは、大和国の全域も含んでいた。
近畿地方の経済・交通の中心であり、都道府県としては、東京都、神奈川県に次いで日本第3位の人口規模を持ち(東京都 1,351万5,000人、神奈川県 912万6,000人、大阪府 883万9,000人、平成27年度国勢調査)、昼間人口及び人口密度は東京都に次いで日本第2位である。県内総生産は、名目で東京都、愛知県に次いで全国第3位、実質で東京都(平成29年度 105兆3,768億円)に次いで2位(平成29年度 38兆9,749億円)である。エコノミスト・インテリジェンス・ユニットによる「最も住みやすい都市」ランキングにおいて、2019年、大阪府は、ウィーン、メルボルン、シドニーに次いで4位と評価されている。
古代、神武天皇が即位前に難波埼 (なにわさき) に生国魂神社を創建。古墳時代、応神天皇の難波大隅宮 (なにわのおおすみのみや) や仁徳天皇の難波高津宮 (なにわのたかつのみや) 、欽明天皇の難波祝津宮 (なにわのはふりつのみや) などが営まれた。難波高津宮は単に高津宮とも。現在の高津宮(高津神社)はこの宮の遺跡を探索しその地に社殿を築き祭祀を行ったことに始まるとされ、元々は生国魂神社、大阪城のあたりにあった。)、孝徳天皇の難波長柄豊碕宮(前期難波宮)、聖武天皇の難波宮(後期難波宮)など、長岡京遷都までは一貫して首都や陪都(副都)として扱われた。
中世に「小坂(おさか、おざか)」、「大坂(おさか、おざか)」の名称が登場し、明治に至って「
近代以前の大阪府については「大阪」も参照。
大阪府は、近畿地方の中部に位置し、京都府・奈良県・兵庫県・和歌山県と接する。古くから上方へ通じる水上交通の要地である。南西部は大阪湾。
かつては面積の最も狭い都道府県(46位は香川県)であったが1988年10月1日に国土地理院が算定法を見直し、岡山県玉野市との間に境界未定部分がある香川県直島町の面積(14.2 km2)を県全体の面積に算入しないことになったため、香川県の面積が減少し大阪府と逆転したことで46位となった。その後、大阪府では関西国際空港の開港や大阪市西部の開発などで埋め立てが進められたため、現在では直島町を含めた香川県の参考値をも上回る面積となっている。
豊中市千里中央
大阪府内全域が瀬戸内海式気候に属し、年間を通して温暖であり、日本の中では雨の日は少なめで、都心部ではヒートアイランド現象が顕著で、夜間の気温が低下しにくい。冬季、平野部では積雪はほとんどないことが多く、あっても数センチメートル程度のことが多い。
現在、大阪府には33市9町1村の計43の自治体がある(このうち、政令指定都市2市、中核市7市、施行時特例市2市)。町の読み方はすべて「ちょう」である。村は千早赤阪村の1村のみで、村を「むら」と読む。大阪府は人口10万人以上の都市が22市と、全国では最も多い。大阪府を8区分すると豊能地域、三島地域、大阪市内、北河内地域、中河内地域、南河内地域、泉北地域、泉南地域となる。2006年4月1日に、堺市が政令指定都市へ移行し、福岡県、神奈川県に次いで、複数の政令市を有する都道府県となった。なお、翌年の4月1日には、大阪府に続き、静岡県が同じく複数の政令市を有する都道府県となっている。
政令指定都市・中核市・施行時特例市は移行順に、その他の市町村は施行順に並べている。地域区分は、大阪府の定義 による。
大阪市は当初の4区から5度にわたる再編を経て2017年11月現在は24区。政令指定都市の行政区数としては最多である。なお、最多時はさらに2区多い26区だった。
国土地理院の全国都道府県市区町村別面積調によると、大阪府の面積は1905.14平方キロメートルである。
大阪府の東西南北それぞれの端は以下の位置である。北端は天王峠付近、南端は大阪府道751号線の猿坂峠の西南西、東端は田辺西インターチェンジ南西、西端は岬町の住吉神社のすぐ西にある。また統計局の平成22年国勢調査によると、人口重心は大阪市生野区鶴橋1丁目付近にある。
重心