このキーワード
友達に教える
URLをコピー

大麻とは?

アサ(ノーザンライト種)の花冠

大麻(大蔴、たいま、cannabis)は、アサ花冠、葉を乾燥または樹脂化、液体化させたもの。マリファナとも。花から製造されたものをガンジャ、樹脂をハシシ, チャラスと呼ぶ。含有される約60種類のカンナビノイド、特にテトラヒドロカンナビノール (THC) には薬理作用があり、紀元前から用いられてきた。嗜好品、また医薬品として用いられ近年では医療大麻とも呼ばれる。喫煙気化、飲食により成分を摂取することで用いられる。

大麻(麻)の繊維は、日本では古くからしめ縄神事のお祓いの大麻(おおぬさ)などに用いられてきた。1912年の万国阿片条約を1925年に補足した際に、大麻が精神等に害毒を起こすことを理由に国際法上、流通や使用が制限された。1961年麻薬に関する単一条約により輸出入だけでなく国内流通・生産、所持にも規制を求めるに至った。万国阿片条約の制定時より大麻の有害性は議論され続け、現在に至るまで様々な形で議論されてきた。21世紀に入り大麻の有害性の再評価を求める動きが強まっている。日本では大麻取締法により、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)の花や葉の許可のない所持、輸入は医療目的であっても禁止されており、医学的評価を行えない状況にある。

国連世界保健機関 (WHO) の2016年の報告書は、大麻常用と、精神病知能低下との関係について妥当性があるとすると指摘している。一方で後天性免疫不全症候群(AIDS)、緑内障の治療や抗うつ薬、食欲覚醒剤、抗けいれん剤疼痛疾患対策など様々な分野での治療効果が実証されていることから、さらなる研究の必要性についても推進している。

目次

  • 1 各国概要
  • 2 呼称
  • 3 歴史
  • 4 種類
    • 4.1 乾燥大麻
    • 4.2 大麻樹脂
    • 4.3 液体大麻
  • 5 摂取方法
  • 6 人体への影響
    • 6.1 個別研究
    • 6.2 社会的意見
      • 6.2.1 効力の増加
      • 6.2.2 交通事故との関係
      • 6.2.3 踏み石論
      • 6.2.4 世界保健機関事務局長の発言
  • 7 薬物検査(ドラッグテスト)
  • 8 日本の状況
    • 8.1 大麻の取締り
    • 8.2 事犯の背景
  • 9 法規制
    • 9.1 日本における法規制
      • 9.1.1 規制対象
      • 9.1.2 免許制
      • 9.1.3 罰則
      • 9.1.4 コントロールド・デリバリー
    • 9.2 各国・地域の大麻政策
      • 9.2.1 アメリカ合衆国
      • 9.2.2 EU
      • 9.2.3 ロシア
      • 9.2.4 カナダ
      • 9.2.5 イスラエル
      • 9.2.6 ウルグアイ
      • 9.2.7 ジャマイカ
      • 9.2.8 メキシコ
      • 9.2.9 ブラジル
      • 9.2.10 アルゼンチン、チリ
      • 9.2.11 コロンビア
      • 9.2.12 オーストラリア
      • 9.2.13 タイ王国
      • 9.2.14 シンガポール
      • 9.2.15 インドネシア、マレーシアなどの東南アジア島嶼部
  • 10 品種の違い
  • 11 現代の大麻信仰
  • 12 題材とした作品
  • 13 脚注
    • 13.1 注釈
    • 13.2 出典
  • 14 参考文献
  • 15 関連項目
  • 16 外部リンク

各国概要

大麻の規制のされ方は各国一様ではない。取引を犯罪として死刑を科す国から、少量の所持を非犯罪化して処罰の対象外とする国家、医療用のみにおいて合法である国、煙草などと同様に嗜好品としても合法である国、許可によって販売できるなど様々である。

医療大麻は、アメリカ合衆国、カナダ、イスラエル、ベルギー、オーストリア、オランダ、イギリス、スペイン、フィンランド、ドイツ などで用いられている。

アメリカ合衆国の連邦法において大麻は違法であるが、州法では2017年夏時点で全50州中29州と首都ワシントンD.C.で医療大麻として、嗜好品としての大麻の合法化は、2018年2月までに、首都と9州(ワシントン州、コロラド州、アラスカ州、オレゴン州、カリフォルニア州、マサチューセッツ州、ネバダ州、メイン州、バーモント州)である。1977年にはカーター政権が少量の大麻所持を刑事罰から除外することを提案、各州はそうした州法を作ってきた。合法の州においても、大麻使用が解雇理由とされた際、それが医療目的であっても司法的救済がない。

ニューヨーク・タイムズ』は「アルコールよりも危険の少ない大麻を禁止していることで社会に多大な害悪を及ぼして来たことを批判し、大麻を禁止しているアメリカ連邦法を撤廃すべきだ」とする社説を掲載し、議論を呼んだ。2016年ギャラップ調査によると、アメリカ人の約60%が大麻の合法化を支持している。合法化支持は1969年には12%に過ぎなく、20世紀の末でも30%ほどで少数派であった。しかし2000年代以降に増加し、2010年を過ぎると合法化支持が多数派になった。。2015年時点でアメリカにおいて大麻の所持・使用を全面的に禁じている州はもはや10州しかない状態となっている。

カナダでは医療大麻は2001年に合法化され、医療大麻の市場規模は年間約8,000万カナダドルとなっている。嗜好品としては、2016年にニューヨークで開かれた薬物に関する国連特別総会において、大麻を合法化する方針を2017年に表明した。合法化は若者を守り、公共の安全を高める最善の方法であり、社会の安全にとってよりよい道であるとしている。2018年10月に嗜好目的の大麻までが合法化された。

ドイツでは2017年より解禁され医療大麻に健康保険も適応されている。また2017年の解禁に伴い利用希望者の多さから薬局では在庫切れ状態が各地で起こる事態となった。大麻には多くの医薬品にみられる過剰摂取で命を落とす危険がないことや薬による様々な副作用に悩まされることがないことなどから多くのドイツ人が大麻を利用した治療を希望したことが原因と考えられている

オランダでは大麻がコーヒーショップと呼ばれる大麻販売店などで販売され、早くから大麻が事実上合法化されている事が広く知られている。2014年現在、オランダ政府は「ドイツやベルギー国境で頻発している密輸を取り締まること、外国人によるドラッグ関連のトラブルを減少させること」などを目的に南部の地域では外国人の購入を禁じる方針をとっている。それらの地域ではオランダ住民の為の「大麻許可証」の発行という制度が導入されている。一方で規制への反対派は「オランダの観光業にとって自殺行為、流通がアンダーグラウンドに潜り治安が悪化する恐れもある」と猛反発している。アムステルダムなどの地域ではそのようなことを理由に、観光客でもコーヒーショップで5グラム(約50ユーロ)までの大麻を購入することが出来るという政策を続けている。オランダのあへん法においては、ソフトドラッグの区分に分類されている。

イギリス薬物乱用法は、薬物の危険度でABCに分類し、大麻はクラスBに分類されている(2009年1月よりクラスCから再度格上げ)。

日本では産業用のアサは陶酔成分が生成されないよう改良された品種が用いられている。また、品種が同じでも産業用と嗜好用とでは栽培方式が異なる。前者は縦に伸ばすために密集して露地に植えられる方式が主であるが、後者は枝を横に伸ばすために室内栽培が多い。そのため嗜好目的のためのアサを産業的栽培だと偽って栽培するのは困難である。また、大麻成分の研究が目的の場合、合成のカンナビノイドが使用されるため、栽培されない。古来より日本で栽培されてきた大麻は幻覚成分であるTHCの含有量が少なく、日本には大麻を吸引する文化はなかったとされるが、麻畑では麻酔いと呼ばれる精神作用があることが知られていた。 萬川集海には、大麻の葉を乾燥させて粉にした「阿呆薬」なるものの製法が記載されている(21巻)。食事などに混ぜて薄茶3服ほど摂取させると「気が抜けてうつけになる」とされている。 規制のない成分カンナビジオール (CBD) が日本に輸入されている。

世界ドーピング防止規程では、興奮剤やヘロイン等の麻薬と共に大麻の主成分であるカンナビノイドをスポーツ競技会における禁止薬物としている。長野オリンピックスノーボード金メダルを獲得したロス・レバグリアティは、ドーピング検査により大麻の陽性反応が出たためメダルが剥奪されかけたが、オリンピックの時点ではまだ吸っていなかったことから、最終的に処分は取り消されている。

呼称

大麻 (神道)」も参照

日本語では大麻(たいま)、別名はである。ラテン語、ギリシャ語の kannabis は管を意味し、これを由来とし英語では広くカンナビス (cannabis) と呼ばれ乾燥した花や草をいう。メキシコ・スペイン語マリファナ (Marihuana, marijuana) は、女性名 Maria Juana の短縮形でポルトガル語の Marigango、興奮剤の意が変化したという推察がある。日本の辞書ではマリファナは、煙草に入れて吸引すると説明する辞書があるが、メキシコでは煙草に混ぜる習慣がある。 インドでは効果が弱く安い、葉と茎が原料のものがバングと、花穂から製造されるものがガンジャと、樹脂から製造されたものがチャラスと呼ばれる。中近東ではハシシと呼ばれる。

スラング・俗称としては、(英語圏含め)ウィード、グラス、ハーブ、ポット、420、(日本で)葉っぱ、野菜、緑。

歴史

アサ#歴史」および「医療大麻#歴史」も参照
ウィーン写本内の大麻の図(Cannabis sativa)
1937年以前に生産されていた大麻のリキッドエキス
アムステルダムの大麻博物館

大麻の薬や嗜好品としての歴史は長く、中国で2700年前にシャーマンが薬理作用を目的としたとされる大麻が発掘されている。2500年前の、中国の古代都市の車師の墓地からも、麻の布がなく花穂の特徴から摂取を目的としたと考えられる大麻草13本が出土している。後漢(25年 - 220年)の頃に成立したとされる中国最古の薬物学書『神農本草経』に薬草として使われていたことが記されている。歴史の父と呼ばれるヘロドトスは、『歴史』において、紀元前450年のスキタイ人やトラキア人は大麻を吸っていたと伝え、70年にはローマ帝国の医学治療として大麻の使用が言及された。アラビア中東では900年から1100年にかけて大麻の喫煙習慣が広まった。アメリカ大陸においては、1549年にアンゴラから連れてこられた奴隷が、ブラジル東北部での砂糖のプランテーション砂糖とともに大麻を栽培し、喫煙していた。アメリカ大陸のスペイン領やイギリス領でも大麻の栽培は行われ、特にメキシコでは大麻使用が大衆化した。ヨーロッパでは、嗜好品としての大麻は1798年のナポレオン・ボナパルトによるエジプト遠征によってエジプトから伝えられ、1843年にはパリで「ハシッシュ吸飲者倶楽部」が設立された。

西洋では1840年以降、大麻を医療に用いるための100冊以上の書籍が出版され、脚光を浴びた。1870年にギリシアで大麻使用が全土に普及した。また、イギリスの上流階級や王室の間にも広がり、ヴィクトリア女王は生理痛の緩和に使っていた。薬用としては腹痛や発熱不眠症結核患者に使われた。

江戸時代の博物学者貝原益軒の『大和本草』に大麻(アサ)の項があり、麻葉の(マラリア)への治療薬としての効能、日本で大昔から麻が植えられていた様子が日本書紀や舊事紀に見られることなどが記されている。その他、戦前の生薬学では、大麻の麻酔性がインド、中国では紀元前から知られており、嗜好用途のほかに鎮静薬及び催眠薬として、喘息への熏煙剤および紙巻煙草としての用法があると記載されている。また大麻取締法施行により使用されなくなる以前、1886年に印度大麻草として『日本薬局方』に記載され、1951年の第5改正まで収載されており、日本においても鎭静,催眠薬として利用されていた記録が残っている。。

アメリカ合衆国では、1840年に医薬調合品として大麻の利用が可能になり、1842年から1890年代まで処方される薬の上位にあった。嗜好品としてはオスマン帝国スルタンであるアブデュルハミト2世が伝えたとされ、1876年の独立100周年を記念するフィラデルフィア万国博覧会のオスマン帝国のパビリオンでは大麻の吸引が行われた。その後、アメリカ北部で大麻を吸引できる店が開店し、上流階級や地位のあるビジネスマンがお忍びで通った。禁酒法時代にはクラブなどの公共の場で酒の代わりとして振る舞われていた。しかし、1915年-1927年には南西部州を中心に医療目的以外の大麻使用が州法で非合法化され始め、禁酒法の廃止や治安悪化、人種差別や移民問題、合成繊維の普及と相まって、1937年に連邦法によって非合法化された。1960年代にはヒッピー・ムーブメントで大麻使用が大衆化され、ベトナム戦争の戦場で、大麻を吸うアメリカ軍兵士が急増した。

1980年代までの取り締まりは、アメリカでの摘発を免れるための屋内栽培を増加させ、生産技術の向上を招き、その技術は世界に広まった。医療大麻については、連邦法との板挟み状態にあり、医療目的で大麻を使用する患者、薬局などが逮捕や強制捜査を受けるなどのグレーゾーンであったが、2009年2月に医療大麻に対する取り締まりが終結された。

宗教面では、前1200-前800年にはバラモン教の聖典『ヴェーダ』から医薬や儀式、シヴァ神への奉納物として使用されたと記されている。その他には前600年のゾロアスター教の経典『アヴェスター』では麻酔薬・鎮静剤として言及され、500年-600年にはユダヤタルムードにおいても大麻の使用が記載されている。また、日本の神道とも関わりが深く、古代より天皇即位の大嘗祭では麻の織物「あらたえ」が作られていたし、古墳からも出土されており、穢れを祓う紙垂(しで)は古くは麻の枝葉や麻布であったとされるし、神職がお祓いに使う大幣(おおぬさ)は大麻と書き、麻を使用している。ほかにお盆の迎え火の風習がある。

1912年の万国阿片条約は、あへんコカインならびに、これらから誘導された薬品が引き起こす害毒を禁止する目的で締結されたが、大麻に関しては統計的・科学的見地から研究されることが望ましいとされた。1924年11月20日、エジプト代表モハメド・エルグインデイは「ハシシは、オピウム以上ではないにしても、それと同程度に有害である」と発言し、ハシシの追加が要求された。「エジプトの精神障害者の30-60%はハシシによる」とのエルグインデイの発言は中国やアメリカ代表団の支持を取りつけた。イギリスをはじめとするヨーロッパの一部の植民地主義国の反対や、アフリカやアジアなど使用習慣のある国は消極的であったが、インド大麻製剤は学術・医療に制限され、貿易も取り締まられることとなった。1961年の麻薬に関する単一条約に引き継がれる。その後、ほとんどの欧州諸国で非合法化されてきたが、1976年にオランダで寛容政策が行われ、コーヒーショップやユースセンターでの大麻販売を認めた。

2010年10月、メキシコ軍はメキシコのティフアナ市郊外で民家などから大麻105トンを押収。末端価格は総額42億ペソ(約280億円)相当に上り、大麻の1度の押収量としては世界最高記録とされる。

種類

乾燥大麻
大麻樹脂
大麻樹脂

嗜好品としての大麻は、『2006年世界薬物報告』に従い、以下の3種類に分類する。

乾燥大麻

花穂や葉を乾燥させた大麻加工品で、「マリファナ」とか「ガンジャ」と呼ばれる。花穂を「バッズ」、無受精の雌花の花穂を「シンセミア」という。乾燥大麻は、嗜好品としての大麻の最も一般的な加工方法であり、世界で押収された大麻のうち79%が乾燥大麻である。バッズのテトラヒドロカンナビノール(THC)及びカンナビジオール含有率は、他の部位に比べて高い。シンセミアにおける含有率は最も高い。市場で流通する乾燥大麻のTHC含有率は大麻の品種改良や栽培技法の確立により年々上昇している。

また、良質のシンセミアを確実に得たいという思う愛好者の要望に応じるため、栽培業者は巧妙な交配を行って雌株の発芽率を高めた種子を販売している。このような種子をフェミナイズド・シード (feminised seeds) といい、種子製造メーカーによっては雌株発芽率が100%だと標榜している品もある。

インドでは効果が弱く安い、葉と茎が原料のものがバングと呼ばれ、花穂から製造されるものがガンジャと呼ばれる。

大麻樹脂

大麻樹脂は、花穂や葉から取れる樹液を圧縮して固形状の樹脂にした大麻加工品である。中近東や、欧米でハシシ (hashish)、インドでチャラスとも呼ばれる。チョコとも。ハシシの製法は大きく分けて、手もみ(チャラス)、ポリネーター(ポーリン)、アイソレーターがある。世界における消費地は主に西ヨーロッパであり、世界における大麻樹脂の74%はここで押収されている。また、モロッコが大麻樹脂の最大生産国である。

液体大麻

乾燥大麻や樹脂を溶剤で溶かし抽出した大麻加工品を液体大麻という。ハシシオイル、ハッシュオイル、ハニーオイルとも呼ばれる。溶剤には、アルコールや油、石油エーテルブタンなどが用いられる。THCを抽出するためTHC含有率が高く、溶剤にもよるが50%を超える場合もある。日本の行政は一般に液体大麻と呼称するが、形状は溶剤により様々ある。

摂取方法

Aは紙巻き機、Bは完成したジョイント、Cは乾燥大麻、Dは巻き紙である
ジョイントによる喫煙摂取
ボング
熱伝導式ヴェポライザー
大麻が入ったブラウニー

大麻は主に以下の方法で摂取される。

パイプ(煙管様の喫煙具)で摂取する方法
もっともシンプルな摂取方法で、古くから行われているという。パイプは木、金属ガラス、陶器などの素材で作られており、様々な形状を持つ。中には装飾的な意匠の品もあり、これらを好みに応じて使い分けたり、コレクションとして収集する愛好者もいる。
インドではチラムと呼ばれる棒状のパイプがある。
ジョイントで摂取する方法
乾燥大麻または大麻樹脂を煙草の巻紙に巻いたものに点火して吸う。
地域や好みによって異なるが、紙で巻く時に乾燥大麻にタバコの葉を混ぜることがある。これはハシシ(大麻樹脂)が主流だった時の名残で、ハシシだけでは火の点きが悪いため、タバコの葉を用いることでこの問題を解消していたからである。
巻紙に巻く手間がかかること、有効成分が散逸しやすいのと、煙が直接体内に入るため一酸化炭素・タール・シアン化物などの有害な成分による健康被害を受けやすいという欠点がある。
ジョイントを好む愛好者は、どの巻紙を使うかという点にそれぞれの趣味を持っている。また、吸いたい時にさっと巻けることがスマートだと認識されており、その手法についても各人のこだわりが現れている。
ボング(水パイプ)で摂取する方法
ボングと呼ばれる喫煙具を使うと、煙をいったん水に通すことで喉あたりがよくなる。水を通すことで煙の有害物質が除去されると思われがちだが、実際には煙草のフィルターのような有害化学物質を取り除く力はほとんどない。ジョイントよりも効率よくTHCなどの有効成分を摂取することができる。
ボングには様々な形状のものがあり、好みのものを買い求めたり自作したりするなど副次的な趣味を形成している。手のひらに乗るくらいコンパクトなものから、一輪差しの花瓶や理科の実験で使うフラスコに似た形状のもの、それよりも大きくビールジョッキ程度の大きさのもの、さらに大きなものでボングの高さが80cmに及ぶものがある。
小さなボングは携帯性を重視しており、ハンドバッグに入れて持ち歩くことができるようになっている。大きなボングは吸引時に勢いよく煙を立てることができ、迫力を楽しむことができる。大きなボングには複数の吸い口が取り付けられ、複数人で一つの大麻を摂取することができるようになっているものがあり、親近感を深める意味合いで用いられる。
ヴェポライザー(気化器)で摂取する方法
ヴェポライザーと呼ばれる喫煙具は大麻を燃やさず、有効成分のみを気化させた蒸気を直接または袋に溜めて吸引する器具である。通常はTHCの気化する約170℃まで熱して蒸気を発生させる。調理用オーブン用に遥かに高い温度でも安全を保障する耐熱ラップや耐熱フィルムが開発されているため、こういった素材を使った製品では過剰に熱したり、より多くの成分を吸引しようとして長時間熱しても、プラスチックやビニール素材からくる有害成分は発生しない。
またタールやタバコを混ぜた場合のニコチン等、植物繊維を燃やすことによる有害成分も全く発生させないので、医療目的に使用されている。このほか、煙草を吸えない愛好家にも好んで使われている。オランダのコーヒーショップなどでもヴェポライザはあまり普及していないが、一般的になりつつある。
調理して摂取する方法
菓子の材料に加えたり、バターや食用油やアルコールに溶かし、調理して食べることで大麻を摂取することができる。
大麻で作られた菓子スペースケーキと呼ばれ喫煙と同様の酩酊作用を持つ。またインドには大麻の搾り汁をヨーグルトで割ったバング・ラッシーという飲み物がある。
ヴェポライザーと同じようにタールによる害を避けられ、医療目的での摂取に重宝されている。しかし、調理方法や使用する大麻の量と質によって効き目が変わり、遅れて作用が得られるため、適量の判断が難しいという欠点がある。
その他の方法
大麻樹脂を溶剤で溶かして、煙草に混ぜたり、煙草の紙に塗りつけたりして吸う。
この方法に用いられる大麻樹脂の抽出物はハニー、オイルと呼ばれる。
大麻成分の抽出物をカプセルや錠剤、スプレーなどで経口摂取する場合もある。

人体への影響

医療大麻」および「大麻の医学的研究」も参照
デビッド・ナットらによる薬物の相対的な有害性に関する論文は、2007年に医学雑誌『ランセット』に掲載された。大麻は、タバコやアルコールといった、より有害性が強い薬物のグループ(オレンジ)には属していない。
デビッド・ナット薬物に関する独立科学評議会(ISCD)による2010年に『ランセット』に掲載された薬物の相対的な有害性に関する論文は、社会的な有害性も評価し暴力や事故を引き起こす傾向の強いアルコールを最も有害とした。

近年、後述するようにイギリスやカナダのように大麻についての科学的な調査・研究医療利用への積極的な支援を行う国では、法規制の枠組みの下臨床試験が行なわれている。 1977年にアメリカ大統領の諮問に対するシェーファー委員会の答申に基づいて出されたカーター教書によってマリファナの使用は精神病の原因になるとはいえないこと、個人の少量所持を刑事罰の対象から外すのが望ましいと言明された。1999年、全米科学アカデミー医学研究所は煙による害を別にすれば、大麻使用による副作用は他の医薬品で許容されている副作用の範囲内にあるとしている。また2008年にはイギリスの大麻等の研究団体ベックリー財団も「大麻は精神及び身体を含む健康問題で良くない場合があるが、相対的な害では、それはアルコールかタバコより極めて害が少ない」とする報告書を発表した。

右の図にある医学雑誌『ランセット』に掲載された薬物の相対的な有害性に関する論文は、大麻は、煙草やアルコールよりも有害性が低いことを示しており(ただし2007年の論文は1049頁において煙草およびアルコールと違法薬物の危険性の直接の比較は可能ではないとする)、2011年の薬物政策国際委員会(国連機関ではなく民間NGOである)や、2012年のイギリス薬物政策委員会の報告書にて、薬物の相対的な有害性を示す目的で採用されている。

大麻が原因と考えられる精神疾患を総称して大麻精神病と呼ぶこともあるが、大麻精神病という疾患単位は確立しておらず、1997年に世界保健機関 (WHO) は、「大麻精神病」という障害は明確に定義されていないのが実情であり、さらに推定される症状も統合失調症など他のすでにある精神障害と判別がつかないため、大麻精神病を確認するには研究による証拠の提出が必要となるとしている。同報告書は、使用のコントロールの喪失など大麻依存症候群の十分な証拠を示したとも述べている。 世界保健機関の2016年の報告書は、精神病との関係、定期的な大麻の使用と認知能力の低下についても生物学的に妥当性があるとする。前者については、一部の研究では大麻の使用が精神病に先行しており、THCによる精神病とは関連し、若年での使用率増加・統合失調症の発生率増加には明確な結果がない(THCによる急性中毒の精神病を起こしやすいことが判明したが、統合失調症との関連は不明確)。一方、同年11月30日には世界保健機関の専門委員会による正式な審査を受けていないことや、医療大麻の使用を認め、審査のための文書の準備を開始した。

2017年時点、日本の厚生労働省が根拠としている国連世界保健機関 (WHO) の報告書は、カンナビノイド(大麻ではないものが例示されている)による、癌やAIDSなどの病気が進行した段階での吐き気嘔吐への治療効果、また、喘息および緑内障の治療、抗うつ薬、食欲刺激薬、抗痙攣薬および鎮けい薬として、管理下臨床試験によって実証されているとしている。また、大麻使用の健康被害および社会的悪影響は、それらが、アルコールまたはオピオイドに依存する人を対象に報告されるほど、深刻ではないと報告している。現在の厚生労働省の報告は、WHOの報告と乖離が見られる。

個別研究

上記が研究者らによる総論であり、以下は個別の研究であるため、特定の偏った研究結果である可能性がある。

長期かつ重度の使用者は、そうでない人と比べてある種の認知機能の低下がみられるが、それでもアルコール依存症患者のような認知障害は見られず、摂取の中止で元に戻る可能性について研究不足から判断出来ないし、同時にいわゆる「踏み石理論」は当てはまりそうにないとされる(ただし同論文は「大麻が最初に使用された年齢が早いほど、そして、大麻との関係が大きいほど、その若者はよりヘロインコカインを使用するようである」とも述べている)。循環器系への影響もあり、心拍数増加や、心臓疾患のある人では心不全発症の危険性がある。また、血圧が低下し、人によっては立ちくらみ失神を起こす。

物事に無関心になり学業、仕事、その他の目標思考活動に興味を示さなくなる無動機症候群が出現することが報告されていた。 大麻と精神障害者による暴力の関係につき、ジュール・R・デューレ(モントリオール大学)らが2017年9月21日に発表した、急性精神医学施設から最近退院した患者における大麻の継続使用と暴力との関係を調べた研究は、「長期にわたる持続的な大麻使用は、アルコールおよびコカインの使用よりも、暴力に対するより恒常的な関係を示した。」と述べる。

大麻は低用量・中用量では交感神経系が優位になり、頻脈心拍出量増加、血圧増加を起こす。高用量では逆に副交感神経系が優位になって、徐脈と血圧低下を起こす。さらに虚血性心疾患を起こし、わずかな労作で狭心症症状を示す頻度が増える。これは危険な症状であり、突然死の危険もある。正常な心臓を持った人にも、血管攣縮による心筋梗塞を起こすことも報告されている。また、大麻使用の直後に、一過性脳虚血発作脳卒中を起こした複数の若者の症例も報告されており、これは大麻以外の他原因による可能性が除外された症例である。

社会的意見

日本においては財団法人「麻薬・覚せい剤乱用防止センター」が大麻の有害性を主張している。その主張は薬物標本の説明書の翻訳であり、医学的根拠が定かではない。

イギリス薬物政策委員会(UKDPC)による、2012年の薬物全般の概括的な報告書では、大麻は、特定の健康上の問題があるために自己治療の目的で使用されている可能性があり、また孤立、不平等といった問題が薬物の使用の問題を悪化させていることがあるため、そうした本当の問題が識別されていないことを指摘している。

個別の研究であるが、2014年9月10日に『ランセット・サイキアトリー』で発表された研究によると、17歳未満で大麻を常用している者は、薬物を一切使用したことがない同年代に比べて高校卒業したり、大学学位を取得したりする可能性が約60%低いとされる。また、日常的な大麻使用者は、後の人生で自殺を試みる可能性が常人の7倍となり、また大麻以外の違法薬物を使用する可能性は、常人の8倍高かった。

効力の増加

現在の大麻は品種改良や栽培技術の向上によって、過去に比べて効力が増加しているとする社会的意見がある。

イギリス政府は「スカンク」と呼ばれるTHCが30%を超える高効力の大麻が蔓延し、深刻な精神病に陥ると主張しているが、押収されたスカンクのTHC(テトラヒドロカンナビノール)の平均含有率は14%であり、20%を超えたのは全体の4%のみで、30%を超えるスカンクは無かった。アメリカの薬物乱用予防教育 (DARE) は「現在の大麻は30年前(1970年代)と比べて効力(THCの含有量)が20倍に増している。」と指摘しているが、2007年のホワイトハウス麻薬撲滅対策室 (ONDCP) の発表では大麻の効力は20年で2倍程度増えたとしている。国立薬物乱用研究所 (NIDA) の調査 (NIDA-sponsored Marijuana Potency Monitoring System) でも連邦麻薬局 (DEA) が押収した大麻のうちTHC濃度が15%を超えていたのは10%以下で、20%以上のものはサンプル全体の2%であった。2008年、オーストラリアのニューサウスウェールズ大学と国立ドラッグ&アルコール研究センター (National Drug and Alcohol Research Centre) の世界中で実施された9つの研究のデータをメタ分析した研究では「社会では効力が過去よりも20〜30倍も強力になってメンタル・ヘルスに悪影響を及ぼしているとする主張されているが、今回の証拠はその主張を支持していない。」としている。また、ヨーロッパ麻薬監視センター (EMCDDA) の報告では効力の強い大麻が健康被害リスクを増やすことを示す証拠はなく、個人や社会、公共の秩序又は犯罪行為など全体において効力の強い大麻が普通の大麻よりもリスクが大きいということはないとしている。

個別の研究であるが、2017年にフランスで発表された論文では、同国内でマリファナ中毒のため緊急治療室に運ばれる子供の数が増加傾向にあることを報告。取りまとめた小児科医は、原因を大麻に含まれるTHCの濃度変化にあることに言及し、「2004年には9%だったTHCの濃度が、2014年には20%に跳ね上がった」ことを指摘している。

カナダで医療用に発売されている大麻のTHC含有量は10〜14%であり、オランダの医療用大麻のBedrocanは19%である。効力の強い大麻のほうが少量の吸引量で望む陶酔状態が得られるので、煙の害を抑えることができるという指摘がある。

交通事故との関係

米国において大麻が合法化された州でも、大麻が効いた状態で運転することは違法である。アメリカでは死者が発生した自動車事故において運転者から検出されることのある薬物の1位がアルコール、2位がマリファナである(ただしこの調査で検出対象となっているのはヘロイン・コカインなどの違法薬物およびアルコール・大麻などの運転時には違法となる薬物のみである)。大麻の影響下にある運転者の自動車事故リスクについて過去に行われた調査では、大麻の影響(典型的には運転者の血中THC濃度によって測られる)が大きいほど、自動車事故リスクが高まると報告されている。しかしながらそれらの調査においても、大麻のために上昇したとされる事故リスクは、違法運転とならない量のアルコールを摂取した場合のリスクよりも一貫して低い水準にある事が示されている。イェール大医師らの報告によると、大麻が効いてる間の運転で重大事故を引き起こす確率は、飲酒運転の10分の1程度であるという(大麻も運転能力の一時的低下をもたらして事故原因になることは前提)。

大麻を吸引すると調整能力、視標追跡能力、反応時間といった運転時に必要な能力が低下するが、大麻タバコ3分の1本以下の少量の吸引であれば運転能力に支障は見られず、かえってシラフのドライバーよりも事故を起こしにくいという研究報告がある。特に近年は欧米政府機関により、同様の趣旨の報告が相次いでおり、英国運輸省による報告書は「平常時とは異なるが、必ずしも事故につながる技能的な障害があるとはいえない。」としている。米国運輸省やカナダ政府違法薬物委員会からも同様の報告がある。また、英国国会貴族院科学技術委員会の報告書では、アルコール使用者は平常時よりも危険な運転をする傾向があることに対し、マリファナ使用者は危険を回避しようと低速で注意深く運転する傾向にあり反応時間や運動能力の低下を相殺するため、直接的に事故の増加にはつながらないとしている。

大麻を多量に吸引した場合は、車線に沿って運転できな

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
出典:wikipedia
2018/11/13 20:13

HAPPY Wikipedia

あなたの考える「大麻」の意味を投稿しよう
「大麻」のコンテンツはまだ投稿されていません。
全部読む・投稿 

大麻スレッド一覧

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「大麻」のスレッドを作成する
大麻の」
友達を探す
掲示板を探す
このページ
友達に教える
URLをコピー

注目のキーワード

錦織圭/北島康介/2014_FIFAワールドカップ・アジア予選/サッカー日本女子代表/消費税/東京スカイツリー/ダルビッシュ有/イチロー/香川真司/野田内閣/復興庁/石川遼/HKT48/AKB48/ワールド・ベースボール・クラシック日本代表/黒田博樹/尖閣諸島/バレンタインデー/ONE_PIECE

キーワードで探す

 
友達を探す
掲示板を探す
ハッピーWiki
ハッピーメール
ハッピーランド
HAPPY NEWS
2010Happy Mail