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日本語とは?

表記体系
漢字(日本漢字)
仮名(平仮名片仮名)
【公的地位】

【公用語】
日本(事実上。詳細は「分布」を参照)
パラオ アンガウル州
【統制機関】
なし
日本:文化庁文化審議会国語分科会(事実上)
【言語コード】

ISO 639-1
ja
ISO 639-2
jpn
ISO 639-3
jpn
SIL
JPN

日本語(にほんご、にっぽんご)は、主に日本国内や日本人同士の間で使用されている言語である。

日本は法令によって公用語を規定していないが、法令その他の公用文は全て日本語で記述され、各種法令において日本語を用いることが規定され、学校教育においては「国語」として学習を課されるなど、事実上、唯一の公用語となっている。

使用人口について正確な統計はないが、日本国内の人口、および日本国外に住む日本人や日系人、日本がかつて統治した地域の一部住民など、約1億3千万人以上と考えられている。統計によって前後する場合もあるが、この数は世界の母語話者数で上位10位以内に入る人数である。

日本で生まれ育ったほとんどの人は、日本語を母語とする。日本語の文法体系や音韻体系を反映する手話として日本語対応手話がある。

2017年12月現在、インターネット上の言語使用者数は、英語中国語スペイン語アラビア語ポルトガル語マレー語フランス語に次いで8番目に多い。

目次

  • 1 特徴
  • 2 分布
  • 3 系統
  • 4 音韻
    • 4.1 音韻体系
      • 4.1.1 母音体系
      • 4.1.2 子音体系
    • 4.2 その他の記号
    • 4.3 アクセント
  • 5 文法
    • 5.1 文の構造
      • 5.1.1 題述構造
      • 5.1.2 主語廃止論
    • 5.2 文の成分
      • 5.2.1 種類とその役割
        • 5.2.1.1 主語・述語
        • 5.2.1.2 連用修飾語
        • 5.2.1.3 連体修飾語
        • 5.2.1.4 接続語
        • 5.2.1.5 独立語
        • 5.2.1.6 並立語
      • 5.2.2 目的語と補語
        • 5.2.2.1 対象語(補語)
        • 5.2.2.2 状況語
      • 5.2.3 修飾語の特徴
    • 5.3 品詞体系
      • 5.3.1 自立語
      • 5.3.2 付属語
    • 5.4 名詞の格
    • 5.5 活用形と種類
  • 6 語彙
    • 6.1 分野ごとの語彙量
      • 6.1.1 人称語彙
      • 6.1.2 音象徴語彙(オノマトペ)
    • 6.2 品詞ごとの語彙量
    • 6.3 語彙体系
      • 6.3.1 指示語の体系
      • 6.3.2 色彩語彙の体系
      • 6.3.3 親族語彙の体系
    • 6.4 語種
    • 6.5 単純語と複合語
  • 7 表記
    • 7.1 字種
    • 7.2 方言と表記
  • 8 文体
    • 8.1 普通体・丁寧体
    • 8.2 文体の位相差
  • 9 待遇表現
    • 9.1 敬語体系
      • 9.1.1 尊敬語
      • 9.1.2 謙譲語
      • 9.1.3 丁寧語
    • 9.2 敬意表現
  • 10 方言
    • 10.1 方言区画
    • 10.2 東西の文法
    • 10.3 アクセント
    • 10.4 音声・音韻
  • 11 歴史
    • 11.1 音韻史
      • 11.1.1 母音・子音
      • 11.1.2 ハ行転呼
      • 11.1.3 音便現象
      • 11.1.4 連音上の現象
      • 11.1.5 外来の音韻
    • 11.2 文法史
      • 11.2.1 活用の変化
      • 11.2.2 係り結びとその崩壊
      • 11.2.3 終止・連体形の合一
      • 11.2.4 可能動詞
      • 11.2.5 受け身表現
    • 11.3 語彙史
      • 11.3.1 漢語の勢力拡大
      • 11.3.2 外来語の勢力拡大
      • 11.3.3 語彙の増加と品詞
    • 11.4 表記史
      • 11.4.1 仮名の誕生
      • 11.4.2 仮名遣い問題の発生
      • 11.4.3 漢字・仮名遣いの改定
    • 11.5 文体史
      • 11.5.1 和漢混淆文の誕生
      • 11.5.2 文語文と口語文
    • 11.6 方言史
      • 11.6.1 近代以前
      • 11.6.2 近代以降
    • 11.7 研究史
      • 11.7.1 江戸時代以前
      • 11.7.2 江戸時代
      • 11.7.3 近代以降
    • 11.8 日本国外の日本語
  • 12 日本語話者の意識
    • 12.1 変化に対する意識
    • 12.2 若者の日本語
      • 12.2.1 若者言葉
      • 12.2.2 若者の表記
        • 12.2.2.1 丸文字
        • 12.2.2.2 ヘタウマ文字
        • 12.2.2.3 ギャル文字
        • 12.2.2.4 顔文字
        • 12.2.2.5 絵文字
        • 12.2.2.6 小文字
    • 12.3 日本語ブーム
    • 12.4 日本語特殊論
  • 13 辞書
    • 13.1 古代から中近世
    • 13.2 近現代
  • 14 脚注
    • 14.1 注釈
    • 14.2 出典
  • 15 関連項目
  • 16 外部リンク

特徴

日本語の音韻は、「」「」を除いて母音で終わる開音節言語の性格が強く、また標準語(共通語)を含め多くの方言モーラを持つ。アクセント高低アクセントである。

なお元来の古い大和言葉では、原則として

などの特徴があった(「系統」および「音韻」の節参照)。

文は、「主語修飾語述語」の語順で構成される。修飾語は被修飾語の前に位置する。また、名詞の格を示すためには、語順や語尾を変化させるのでなく、文法的な機能を示す機能語(助詞)を後ろに付け加える(膠着させる)。これらのことから、言語類型論上は、語順の点ではSOV型の言語に、形態の点では膠着語に分類される(「文法」の節参照)。

語彙は、古来の大和言葉(和語)のほか、漢語(字音語)、外来語、および、それらの混ざった混種語に分けられる。字音語(漢字の音読みに由来する語の意、一般に「漢語」と称する)は、漢文を通して古代・中世の中国から渡来した語またはそれらから派生した語彙であり、現代の語彙の過半数を占めている。また、「(かみ)」「/(ゑ)」など、もともと音であるが和語と認識されているものもある。さらに近代以降には西洋由来の語を中心とする外来語が増大している(「語種」の節参照)。

待遇表現の面では、文法的・語彙的に発達した敬語体系があり、叙述される人物どうしの微妙な関係を表現する(「待遇表現」の節参照)。

日本語は地方ごとに多様な方言があり、とりわけ琉球諸島で方言差が著しい(「方言」の節参照)。近世中期までは京都方言が中央語の地位にあったが、近世後期には江戸方言が地位を高め、明治以降の現代日本語では東京山の手中流階級以上の方言(山の手言葉)を基盤に標準語(共通語)が形成された(「標準語」参照)。

表記体系はほかの諸言語と比べて複雑である。漢字(国字を含む。音読みおよび訓読みで用いられる)と平仮名片仮名が日本語の主要な文字であり、常にこの3種類の文字を組み合わせて表記する(「字種」の節参照)。ほかに、ラテン文字(ローマ字)やギリシャ文字(医学・科学用語に多用)などもしばしば用いられる。また、縦書きと横書きがいずれも用いられる(表記体系の詳細については「日本語の表記体系」参照)。

音韻は「子音+母音」音節を基本とし、母音は5種類しかないなど、分かりやすい構造を持つ一方、直音拗音の対立、「1音節2モーラ」の存在、無声化母音、語の組み立てに伴って移動する高さアクセントなどの特徴がある(「音韻」の節参照)。

分布

日本語は、主に日本国内で使用される。話者人口についての調査は国内・国外を問わず未だないが、日本の人口に基づいて考えられることが一般的である。

日本国内に、法令上、日本語を公用語ないし国語と定める直接の規定はない。しかし、法令は日本語で記されており、裁判所法においては「裁判所では、日本語を用いる」(同法74条)とされ、文字・活字文化振興法においては「国語」と「日本語」が同一視されており(同法3条、9条)、その他多くの法令において、日本語が唯一の公用語ないし国語であることが当然の前提とされている。また、法文だけでなく公用文はすべて日本語のみが用いられ、学校教育では日本語が「国語」として教えられている。

日本では、テレビやラジオ、映画などの放送、小説や漫画、新聞などの出版の分野でも、日本語が使われることがほとんどである。国外のドラマや映画が放送される場合でも、基本的には日本語に訳し、字幕を付けたり声を当てたりしてから放送されるなど、受け手が日本語のみを理解することを当然の前提として作成される。原語のまま放送・出版されるものも存在するが、それらは外国向けに発表される前提の論文、もしくは日本在住の外国人、あるいは原語の学習者など限られた人を対象としており、大多数の日本人に向けたものではない。

日本国外では、主として、中南米(ペルーブラジルボリビアドミニカ共和国パラグアイなど)やハワイなどの日本人移民の間に日本語の使用がみられるが、3世・4世と世代が下るにしたがって非日本語話者が多くなっているのが実情である。また、太平洋戦争の終結以前に日本領ないし日本の勢力下にあった朝鮮総督府朝鮮半島台湾総督府台湾・旧満州国で現在中華人民共和国の一部・樺太庁樺太(サハリン)・旧南洋庁南洋諸島(現在の北マリアナ諸島パラオマーシャル諸島ミクロネシア連邦)などの地域では、日本語教育を受けた人々の中に、現在でも日本語を記憶して話す人がいる。台湾では先住民の異なる部族同士の会話に日本語が用いられることがあるだけでなく、宜蘭クレオールなど日本語とタイヤル語クレオール言語も存在している。また、パラオのアンガウル州では歴史的経緯から日本語を公用語の一つとして採用しているが、現在州内には日本語を日常会話に用いる住民は存在せず、象徴的なものに留まっている。

日本国外の日本語学習者は2015年調査で365万人にのぼり、中華人民共和国の約95万人、インドネシアの約75万人、大韓民国の約56万人、オーストラリアの約36万人、台湾の約22万人が上位となっている。地域別では、東アジア東南アジアで全体の学習者の約8割を占めている。日本語教育が行われている地域は、137か国・地域に及んでいる。また、日本国内の日本語学習者は、アジア地域の約16万人を中心として約19万人に上っている。

詳細は「日本語教育」を参照

系統

 | 
この節の出典は、Wikipedia:信頼できる情報源に合致していないおそれがあります。そのガイドラインに合致しているか確認し、必要であれば改善して下さい。(2014年12月)

アルタイ諸語日本語(族)朝鮮語の分布
詳細は「日本語の起源」を参照

「日本語」の範囲を本土方言のみとした場合、琉球語が日本語と同系統の言語になり両者は日本語族を形成する。いっぽう琉球語(琉球方言)も含めて日本語とする場合は、日本語は孤立した言語となる。

日本語(族)の系統は明らかでなく、解明される目途も立っていない。言語学・音韻論などの総合的な結論は『孤立した言語』である。しかし、いくつかの理論仮説があり、いまだ総意を得るに至っていない。

アルタイ諸語に属するとする説は、明治時代末から特に注目されてきた。その根拠として、古代の日本語(大和言葉)において語頭にr音(流音)が立たないこと、一種の母音調和が見られることなどが挙げられる。ただし、アルタイ諸語に属するとされるそれぞれの言語自体、互いの親族関係が証明されているわけではなく、したがって、古代日本語に上記の特徴が見られることは、日本語が類型として「アルタイ型」の言語であるという以上の意味をもたない。

南方系のオーストロネシア語族とは、音韻体系や語彙に関する類似も指摘されているが、語例は十分ではなく、推定・不確定の例を多く含む。

ドラヴィダ語族との関係を主張する説もあるが、これを認める研究者は少ない。大野晋は日本語が語彙・文法などの点でタミル語と共通点を持つとの説を唱えるが、比較言語学の方法上の問題から批判が多い(「大野晋#クレオールタミル語説」も参照)。

個別の言語との関係についていえば、中国語、とりわけ古典中国語は、古来、漢字漢語を通じて日本語の表記や語彙・形態素に強い影響を与えており、拗音等の音韻面や、古典中国語における書面語の文法・語法の模倣を通じた文法・語法・文体への影響もみられた。日本は、文明圏として中国を中心とする漢字文化圏に属するが、言語系統としては、基礎語彙が対応しておらず、文法的・音韻的特徴でも、中国語が孤立語であるのに対し日本語は膠着語であり、日本語には中国語のような声調がないなどの相違点があり、系統的関連性は認められない。

アイヌ語は、語順(SOV語順)において日本語と似るものの、文法・形態は類型論的に異なる抱合語に属し、音韻構造も有声・無声の区別がなく閉音節が多いなどの相違がある。基礎語彙の類似に関する指摘もあるが、例は不充分である。一般に似ているとされる語の中には、日本語からアイヌ語への借用語が多く含まれるとみられる。目下のところは系統的関連性を示す材料は乏しい。

朝鮮語は、文法構造に類似点が多いものの、基礎語彙が大きく相違する。音韻の面では、固有語において語頭に流音が立たないこと、一種の母音調和が見られることなど、上述のアルタイ諸語と共通の類似点がある一方で、閉音節や子音連結が存在する、有声・無声の区別が無いなど、大きな相違もある。朝鮮半島死語である高句麗語とは、数詞など似る語彙もあるといわれるが、高句麗語の実態はほとんど分かっておらず、現時点では系統論上の判断材料にはなりがたい。

また、レプチャ語ヘブライ語などとの同系論も過去に存在したが、ほとんど偽言語比較論の範疇に収まる。

琉球列島(旧琉球王国領域)の言葉は、日本語の一方言(琉球方言)とする場合と、日本語と系統を同じくする別言語(琉球語ないしは琉球諸語)とし、日本語とまとめて日本語族とする意見があるが、研究者や機関によって見解が分かれる(各項目参照)。

音韻

詳細は「日本語の音韻」を参照

音韻体系

日本語話者は普通、「いっぽん(一本)」という語を、「い・っ・ぽ・ん」の4単位と捉えている。音節ごとにまとめるならば [ip̚.poɴ] のように2単位となるところであるが、音韻的な捉え方はこれと異なる。音声学上の単位である音節とは区別して、音韻論では「い・っ・ぽ・ん」のような単位のことをモーラ(拍)と称している。

日本語のモーラは、大体は仮名に即して体系化することができる。「いっぽん」と「まったく」は、音声学上は [ip̚poɴ] [mat̚takɯ] であって共通する単音がないが、日本語話者は「っ」という共通のモーラを見出す。また、「ん」は、音声学上は後続の音によって [ɴ] [m] [n] [ŋ] などと変化するが、日本語の話者自らは同一音と認識しているので、音韻論上は1種類のモーラとなる。

日本語では、ほとんどのモーラが母音で終わっている。それゆえに日本語は開音節言語の性格が強いということができる。もっとも、特殊モーラの「っ」「ん」には母音が含まれない。

モーラの種類は、以下に示すように111程度存在する。ただし、研究者により数え方が少しずつ異なっている。「が行」の音は、語中語尾では鼻音(いわゆる鼻濁音)の「か゚行」音となる場合があるが、「が行」と「か゚行」との違いは何ら弁別の機能を提供せず、単なる異音どうしに過ぎない。そこで、「か゚行」を除外して数える場合、モーラの数は103程度となる。これ以外に、「外来語の表記」第1表にもある「シェ」「チェ」「ツァ・ツェ・ツォ」「ティ」「ファ・フィ・フェ・フォ」その他の外来音を含める場合は、さらにまた数が変わってくる。このほか、外来語の表記において用いられる「ヴァ・ヴィ・ヴ・ヴェ・ヴォ」については、バ行として発音されることが多いものの、独立した音韻として発音されることもあり、これらを含めるとさらに増えることとなる。

【\】
直音
拗音
清濁
母音  |  |  |  |  |  | ――
子音+母音  |  |  |  |  | きゃ | きゅ | きょ | (清音)
 |  |  |  |  | しゃ | しゅ | しょ | (清音)
 |  |  |  |  | ちゃ | ちゅ | ちょ | (清音)
 |  |  |  |  | にゃ | にゅ | にょ | ――
 |  |  |  |  | ひゃ | ひゅ | ひょ | (清音)
 |  |  |  |  | みゃ | みゅ | みょ | ――
 |  |  |  |  | りゃ | りゅ | りょ | ――
 |  |  |  |  | ぎゃ | ぎゅ | ぎょ | (濁音)
か゚ | き゚ | く゚ | け゚ | こ゚ | き゚ゃ | き゚ゅ | き゚ょ | (鼻濁音)
 |  |  |  |  | じゃ | じゅ | じょ | (濁音)
 |  |  |  |  |  | (濁音)
 |  |  |  |  | びゃ | びゅ | びょ | (濁音)
 |  |  |  |  | ぴゃ | ぴゅ | ぴょ | (半濁音)
半子音+母音  |  |  |  |  |  | ――
 |  |  |  |  |  | ――
特殊モーラ  | (撥音)
 | (促音)
 | (長音)

なお、五十音図は、音韻体系の説明に使われることがしばしばあるが、上記の日本語モーラ表と比べてみると、少なからず異なる部分がある。五十音図の成立は平安時代にさかのぼるものであり、現代語の音韻体系を反映するものではないことに注意が必要である(「日本語研究史」の節の「江戸時代以前」を参照)。

母音体系

基本5母音の調音位置
左側を向いた人の口の中を模式的に示したもの。左へ行くほど舌が前に出、上へ行くほど口が狭まることを表す。なお、[o] のときは唇の丸めを伴う。

母音は、「」の文字で表される。音韻論上は、日本語の母音はこの文字で表される5個であり、音素記号では以下のように記される。

一方、音声学上は、基本の5母音は、それぞれ

に近い発音と捉えられる。 ̈ は中舌寄り、 ̠ は後寄り、 ̜ は弱めの円唇、 ̹ は強めの円唇、˕ は下寄り、 ˔ は上寄りを示す補助記号である。

日本語の「あ」は、国際音声記号 (IPA) では前舌母音 [a] と後舌母音 [ɑ] の中間音 [ä] に当たる。「い」は少し後寄りであり [i̠] が近い。「え」は半狭母音 [e] と半広母音 [ɛ] の中間音であり、「お」は半狭母音 [o] と半広母音 [ɔ] の中間音である。

日本語の「う」は、東京方言では、英語などの [u] のような円唇後舌母音より、少し中舌よりで、それに伴い円唇性が弱まり、中舌母音のような張唇でも円唇でもないニュートラルな唇か、それよりほんの僅かに前に突き出した唇で発音される、半後舌微円唇狭母音である。これは舌と唇の動きの連関で、前舌母音は張唇、中舌母音は平唇・ニュートラル(ただしニュートラルは、現行のIPA表記では非円唇として、張唇と同じカテゴリーに入れられている)、後舌母音は円唇となるのが自然であるという法則に適っている。しかし「う」は母音融合などで見られるように、音韻上は未だに円唇後舌狭母音として機能する。また、[ɯᵝ] という表記も行なわれる。

円唇性の弱さを強調するために、[ɯ] を使うこともあるが、これは本来朝鮮語に見られる、iのような完全な張唇でありながら、u のように後舌の狭母音を表す記号であり、円唇性が減衰しつつも残存し、かつ後舌よりやや前よりである日本語の母音「う」の音声とは違いを有する。またこの種の母音は、唇と舌の連関から外れるため、母音数5以上の言語でない限り、発生するのは稀である。「う」は唇音の後ではより完全な円唇母音に近づく(発音の詳細はそれぞれの文字の項目を参照)。一方、西日本方言では「う」は東京方言よりも奥舌で、唇も丸めて発音し、 [u] に近い。

音韻論上、「コーヒー」「ひいひい」など、「ー」や「あ行」の仮名で表す長音という単位が存在する(音素記号では /R/)。これは、「直前の母音を1モーラ分引く」という方法で発音される独立した特殊モーラである。「鳥」(トリ)と「通り」(トーリ)のように、長音の有無により意味を弁別することも多い。ただし、音声としては「長音」という特定の音があるわけではなく、長母音 [äː] [i̠ː] [u̜̟ː] [e̞ː] [o̜̞ː] の後半部分に相当するものである。

「えい」「おう」と書かれる文字は、発音上は「ええ」「おお」と同じく長母音 [e̞ː] [o̜̞ː] として発音されることが一般的である(「けい」「こう」など、頭子音が付いた場合も同様)。すなわち、「衛星」「応答」「政党」は「エーセー」「オートー」「セートー」のように発音される。ただし、九州や四国南部・西部、紀伊半島南部などでは「えい」を [e̞i] と発音する。「思う」[omoɯᵝ]、「問う」[toɯᵝ]などの単語は必ず二重母音となり、また軟骨魚のエイなど、語彙によって二重母音になる場合もあるが、これには個人差がある。1文字1文字丁寧に発話する場合には「えい」を [e̞i] と発音する話者も多い。

単語末や無声子音の間に挟まれた位置において、「イ」や「ウ」などの狭母音はしばしば無声化する。たとえば、「です」「ます」は [de̞su̜̟̥] [mäsu̜̟̥] のように発音されるし、「菊」「力」「深い」「放つ」「秋」などはそれぞれ [kʲi̠̥ku̜̟] [ʨi̠̥käɾä] [ɸu̜̟̥käi̠] [hänäʦu̜̟̥] [äkʲi̠̥] と発音されることがある。ただしアクセント核がある拍は無声化しにくい。個人差もあり、発話の環境や速さ、丁寧さによっても異なる。また方言差も大きく、たとえば近畿方言ではほとんど母音の無声化が起こらない。

」の前の母音は鼻音化する傾向がある。また、母音の前の「ん」は前後の母音に近似の鼻母音になる。

子音体系

子音は、音韻論上区別されているものとしては、現在の主流学説によれば「か・さ・た・な・は・ま・や・ら・わ行」の子音、濁音「が・ざ・だ・ば行」の子音、半濁音「ぱ行」の子音である。音素記号では以下のように記される。ワ行とヤ行の語頭子音は、音素 u と音素 i の音節内の位置に応じた変音であるとする解釈もある。特殊モーラの「ん」と「っ」は、音韻上独立の音素であるという説と、「ん」はナ行語頭子音 n の音節内の位置に応じた変音、「っ」は単なる二重子音化であるとして音韻上独立の音素ではないという説の両方がある。

一方、音声学上は、子音体系はいっそう複雑な様相を呈する。主に用いられる子音を以下に示す(後述する口蓋化音は省略)。

唇音 舌頂音 舌背音 咽喉音
両唇音 歯茎音 そり
舌音
硬口
蓋音
軟口
蓋音
口蓋
垂音
声門音
破裂音 p b | t d |  |  | k ɡ |  | 
鼻音 m | n |  |  | ŋ | ɴ | 
はじき音  | ɾ | ɽ |  |  |  | 
摩擦音 ɸ | s z |  | ç | ɣ |  | h
接近音 (β̞) |  |  | j | ɰ |  | 
側面音 はじき音  | ɺ |  |  |  |  | 
側面接近音  | l |  |  |  |  | 

その他の記号

ɕ ʑ 歯茎硬口蓋摩擦音
破擦音
歯茎音 歯茎硬口蓋音
無声音 t͡s | t͡ɕ
有声音 d͡z | d͡ʑ

基本的に「か行」は [k]、「さ行」は [s]([θ] を用いる地方・話者もある)、「

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
出典:wikipedia
2018/12/09 03:55

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