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松江城とは?

松江城
(島根県)
天守(国宝)

【別名】
千鳥城
【城郭構造】
輪郭連郭複合式平山城
【天守構造】
複合式望楼型 4重5階地下1階(木造 1607年築 現存)
【築城主】
堀尾忠氏
【築城年】
1611年(慶長16年)
【主な改修者】
京極忠高
【主な城主】
堀尾氏、京極氏松平氏
【廃城年】
1871年(明治4年)
【遺構】
現存天守、石垣、堀
【指定文化財】
国宝(天守)
国の史跡
【再建造物】
、門、橋
【位置】
北緯35度28分30.5秒
東経133度3分2.5秒
座標: 北緯35度28分30.5秒 東経133度3分2.5秒
【地図】
松江城

地理院地図 Googleマップ 松江城

松江城(まつえじょう)は、現在の島根県松江市殿町に築かれた江戸時代の日本の城。別名・千鳥城現存天守国宝、城跡は国の史跡に指定されている。

目次

  • 1 概要
  • 2 歴史・沿革
    • 2.1 前史
    • 2.2 築城
    • 2.3 近現代
  • 3 構造
    • 3.1 天守
    • 3.2 城下町
  • 4 その他
    • 4.1 人柱伝説
    • 4.2 国宝指定に向けて
    • 4.3 復元事業
    • 4.4 堀の自然環境
    • 4.5 城跡内にある施設
  • 5 指定文化財
    • 5.1 国宝
    • 5.2 史跡(国指定)
  • 6 交通
  • 7 観光
    • 7.1 周辺
  • 8 脚注
  • 9 参考文献
  • 10 関連項目
  • 11 外部リンク

概要

南櫓
1本丸 2二の丸上段 2s二の丸下段 3三の丸 H大手門

小瀬甫庵の縄張りによる平山城江戸時代には松江藩の政庁として、出雲地方の政治経済の中心であった。山陰地方で唯一の現存天守であり、国宝指定された5城のうちの一つである(他は犬山城松本城彦根城姫路城)。標高29メートルの亀田山に建つ天守からは宍道湖を眺望することができる。

明治時代初頭に廃城令によって松江城は陸軍省所管となり城内の建物は全て解体され売却される予定だったが、地元の有志によって天守閣だけは買い戻されて解体を免れた。近年、二の丸の櫓が復元されるなど往年の姿を取り戻しつつある。

昭和初期に城山部分は公園として開放され、現在は指定管理者制度に則り、特定非営利活動法人松江ツーリズム研究会が運営をしている。日本さくら名所100選都市景観100選に選ばれるなど島根県の主要な観光名所となっている。

歴史・沿革

前史

築城

近現代

構造

軍学者小瀬甫庵、土木職人の稲葉覚之丞らが設計に携わった。松江市街の北部に位置し、南を流れる京橋川を外堀とする輪郭連郭複合式平山城である。宍道湖北側湖畔の亀田山に築かれ、日本三大湖城の一つでもある。なお、城の周りを囲む堀川は宍道湖とつながっており、薄い塩水(汽水域)である。構造は、本丸を中心に据え、北に北の丸、南に二の丸上段、東に二の丸下段、二の丸上段のさらに南には出城のように独立した三の丸が配されている。城の中心となる御殿は二の丸上段に置かれていたが、敷地が狭いため三の丸にも御殿が建てられ藩主は主にこちらで生活していたようだ。大手門は石垣のみが残るが巨大な枡形を形成しており、江戸城や大阪城に匹敵する規模である。現在、北の丸には神社、三の丸には島根県庁が建っている。

天守

天守西面

天守は外観4重、内部5階、地下1階で、天守の南に地下1階を持つ平屋の附櫓が付属する。形式上は望楼型天守に分類され、二重の櫓の上に二重(3階建て)の望楼を載せた形になる。二重目と四重目は東西棟の入母屋造で、二重目の南北面に入母屋破風の出窓をつけている。附櫓も入母屋造である。壁面は初重・二重目は黒塗の下見板張り、三・四重目と附櫓は上部を漆喰塗、その下を黒塗下見板張りとする。南北の出窓部分の壁は漆喰塗である。屋根はすべて本瓦葺きとする。構造的には、2つの階にまたがる通し柱を多用している点が注目される。建物の中央部には地階と1階、2階と3階、4階と5階をそれぞれつなぐ通し柱があり、側柱など外側部分には1階と2階、3階と4階をつなぐ通し柱がある。

1・2階平面は東西12間に南北10間あり、高さは、本丸地上より約30m(天守台上よりは22.4m)ある。窓は突上窓火灯窓あり、2階に1階屋根を貫く形で開口した石落しが8箇所あることを特徴としている。地下の井戸は城郭建築では唯一の現存例である。最上階は内部に取り込まれた廻縁高欄があり、雨戸を取り付けている。は、木製の銅板張で現存天守の中では最大の高さ約2m。現在の鯱は昭和の修理の際に作り直されたもので、旧鯱は別途保管展示されている。また、石垣は「牛蒡積み」といわれる崩壊しない城石垣特有の技術が使われている。

正保城絵図』では、現在の天守と違い二重目、三重目に千鳥破風が存在する等、多くの相違点が確認された。松江城の国宝指定にともない平成28年(2016年)4月に行われた調査において、現存天守に残る柱から破風の痕跡が発見された。『正保城絵図』に描かれた二重目(内部2階)、三重目(内部3階)の千鳥破風部分、四重目(内部4階)の唐破風部分に貫跡が確認され、正保城絵図に描かれた松江城天守閣が築城当時の実際の姿を示すものと確認された。

松江城は築城より100年以上経過した江戸時代中期の元文3年(1738年)から寛保3年(1743年)にかけて大改修が行われた。改修前には千鳥破風や唐破風、漆喰壁があったとみられるが、この大改修の際に天守も改装されて、現在の松江城天守の姿になったと推測される。作成年月が不明とされていた松江市指定文化財「松江城天守閣雛形」は、この大改修を行うために作られた模型であると考えられる。江戸時代制作の天守雛型が残るのは宇和島城大洲城小田原城延岡城、松江城の5城(合計8つ)があり、国宝5城の内では唯一の雛型である。

松江城の本丸は有事の際にだけ使用される「詰の丸」であり、天守は倉庫として使われていた。

城下町

城下町の模型

亀田山は北の奥谷方面から続く丘陵の南端にあたり、現在松江北高校のある赤山との間には宇賀山と呼ばれる丘陵があった。本丸北側の内堀開削は宇賀山を開削する大工事となり、大量に出た土砂は城下の整備に利用された。

松江城のある大橋川以北の島根郡側では、殿町、母衣町、田町、内中原町。外中原町などが武家屋敷地、京橋川以南の末次が町人地に割り当てられた。大橋川以南の意宇郡側では、白潟が町人地と寺町に割り当てられ、松平氏時代になると天神川以南の津田街道(山陰道)沿いに足軽町(雑賀町)が建設された。

その他

人柱伝説

国宝指定に向けて

昭和30年代に、国宝指定に向けての運動や陳情があったが国宝指定には至らなかった。松浦正敬が松江城の国宝指定も公約に掲げて松江市長(2期目)に当選した2009年(平成21年)以降は、「松江城調査研究委員会」や「松江城を国宝にする市民の会」を立ち上げるなど、国宝指定に向けての調査・運動が活発化していた。懸賞金を掛けて史料を探していたが平成24年に松江神社で国宝指定に重要な、築城時期を特定できる「慶長拾六年正月吉祥日」などと書かれた祈祷札が見つかった。2015年(平成27年)5月15日文化審議会が松江城天守の国宝指定について文部科学大臣に答申。同年7月8日の『官報』告示をもって国宝に指定された。

復元事業

1960年(昭和35年)に本丸一ノ門と南多聞の一部が復元され、1994年(平成6年)に三の丸と二の丸を結ぶ廊下門と二の丸下段の北惣門橋が復元された。二の丸の建造物として、2000年(平成12年)2月に南櫓と塀の一部(40m)、2001年(平成13年)2月には中櫓・太鼓櫓と塀の一部(87m)がそれぞれ復元された。

さらに松江市では大手門復元に向けて懸賞金を掛けて図面や古写真などの史料を探している。

堀の自然環境

堀は、汽水域であるためハゼメダカ、時にはアカエイも入り込む豊かな生物相となっている。2016年からは、ミシシッピアカミミガメなどの外来種の駆除も行われている。

城跡内にある施設

指定文化財

国宝

史跡(国指定)

交通

観光

堀川めぐり

松江市と周辺で2018年12月2日に初開催されたフルマラソン大会は「国宝松江城マラソン」と命名された。

周辺

脚注

  1. ^ 松江城ホームページ「松江城の歴史」
  2. ^ 学習研究社編『【決定版】図説 国宝の城』学習研究社 2010年
  3. ^ 国宝から重要文化財への「格下げ」ではなく、旧法(国宝保存法)の廃止と新法(文化財保護法)の施行に伴うものである。
  4. ^ 平成27年文部科学省告示第118号
  5. ^ 文化庁文化財部「新指定の文化財」『月刊文化財』623、第一法規、2015、pp.11 - 12
  6. ^ 「重要文化財松江城天守保存活用計画」、松江市、2014(参照:[1])
  7. ^ 現存天守で最大の鯱鉾:山陰中央新報
  8. ^ 松江市史料編纂課・松江城調査研究室
  9. ^ 毎日新聞社 国宝・松江城 幻の千鳥破風 柱の穴、江戸期の絵図と一致
  10. ^ 築城当初の松江城、天守に千鳥破風や唐破風 1740年頃に大幅修復か 米子高専名誉教授ら5日報告
  11. ^ 国宝・松江城「天守雛形」の謎…国内最古説も製作年不明、現天守と異なる細部
  12. ^ 新人物往来社編『CG復元 よみがえる天守』新人物往来社 2001年
  13. ^ 川口素生「名城伝説事典」新人物往来社編『別冊歴史読本 24 日本の名城総覧』新人物往来社 1999年
  14. ^ 松江城国宝化をめぐる経過 (PDF)”. 松江市 第10回松江城調査研究委員会. 2015年5月19日閲覧。
  15. ^ 松江城:懸賞金かけ発見…「祈祷札」決め手 天守国宝に
  16. ^ 松江城“執念”の軌跡 国宝再指定を決めた「祈祷札」の発見 “格下げ”から65年、ついに悲願達成
  17. ^ 松江城天守の特色とその価値
  18. ^ 第25回 松江城創建に関わる祈祷札の発見
  19. ^ "国宝・重要文化財(建造物)の指定について (PDF)”. 文化庁 (2015年5月15日). 2015年5月15日閲覧。
  20. ^ 松江城大手門の復元資料を探しています(松江市)
  21. ^ お堀の水、抜いてみた 外来種の亀「一網打尽」のはずが”. 朝日新聞デジタル (2018年12月19日). 2019年1月4日閲覧。
  22. ^ 国宝松江城マラソン(2018年12月10日閲覧)。

参考文献

関連項目

外部リンク

現存天守
国宝 | 
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重要文化財 | 

関連項目 | 


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