歌手(かしゅ、英語: singer)とは、歌を歌うことを職業とする人。
歌い手(うたいて)とも呼ばれるが、これは歌を歌うことを職業としていない人も含めた呼び方である。なおYouTubeやニコニコ動画では「歌い手」は「歌ってみた」と呼ばれる動画を投稿するユーザーを表す言葉として定着しており、プロを表す「歌手」とは区別されている(後述)。
歌手の声は歌手それぞれの主要な声種及び声域により分類される(後述)。また、音楽グループなどで歌手が2人以上いる場合、「リードボーカル」と「メインボーカル」に分けることがある。
センターとも呼ばれ、曲の全体的な流れを担いリードするのがリードボーカルであり、曲の部分部分、ハモリ、コーラス、ラップ、別音域など多角的・包括的に曲に参加し、時には主要な部分にも参加する。歌とラップが混合になっている曲の場合、ラップを主に担当するラッパーがリードボーカルと呼ばれることもある。リードボーカルの場合、主要な部分や歌唱力のみに集中しないため、メインボーカルに比べ歌唱力があまり要求されず、存在感や表現力が要求される。
リードボーカルが曲全体に参加するのに対し、メインボーカルは主要な部分や主要なソロパートを担当する。そのため他ボーカルよりも特に歌唱力が要求される。
その他にもホーミーなど特殊な発声もあり、民族音楽に顕著である。またデスヴォイスなど新たな発声法も生まれている。
ニコニコ動画において「歌ってみた」カテゴリ動画を投稿をしている人たちの総称として使われる言葉で、2020年現在、ニコニコ動画やYouTubeなどの動画サイト、短めの動画はTikTok、TwitterといったSNSなどにも投稿し、活動している。そらるは、「歌い手」と歌手との違いを「ボカロ曲やポップスのカバー、二次創作としての歌を中心に活動している」と定義した。 多くの場合、ニコニコ動画などにすでに投稿されている動画に歌を載せて作成するため、動画では投稿者本人の顔を出した活動はしていない。プロフィール画像(アイコン)はイラストや、自身の写真を大幅に加工したものを用いている。
2007年頃からニコニコ動画で活動を始めた「歌い手」は、2010年にピコがメジャーデビューするなど、活動の場をインターネット以外に広げていった。
2014年には、ぐるたみんが全曲ボーカロイド曲のカバーアルバムで歌い手初となるゴールドディスクに認定された。
2015年8月、音楽レーベルが主催する「EXIT TUNES ACADEMY」が日本武道館で開催され、歌い手、踊り手、VOCALOIDプロデューサー(ボカロP)が共演した。
2017年5月、まふまふが「ひきこもりたちでもフェスがしたい!」(ひきフェス)、「ひきこもりでもLIVEがしたい!」(ひきライ)を主催し、複数の歌い手が出演する大規模イベントやツアーを始めた。2020年3月のひきフェスは東京ドームで開催される予定だったが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け中止となった。