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気象とは?

出典は列挙するだけでなく、脚注などを用いてどの記述の情報源であるかを明記してください。記事の信頼性向上にご協力をお願いいたします。(2017年7月)
サイクロン(熱帯低気圧)
竜巻
宇宙から見た地球。大気中では様々な気象現象が発生している。

気象(きしょう)は、気温気圧の変化などの、大気状態のこと。また、その結果現れるなどの現象のこと。広い意味においては大気の中で生じる様々な現象全般を指し、例えば小さなつむじ風から地球規模のジェット気流まで、大小さまざまな大きさや出現時間の現象を含む。

気象とその仕組みを研究する学問を気象学、短期間の大気の総合的な状態(天気や天候)を予測することを天気予報または気象予報という。

目次

  • 1 定義と類義語
  • 2 気象の仕組み
    • 2.1 気象現象が起こる範囲
    • 2.2 太陽・熱と気象
    • 2.3 水と気象
    • 2.4 気象現象の本質
  • 3 気象要素の一覧
  • 4 気象現象の一覧
    • 4.1 気象現象のスケール
    • 4.2 気象に関連する現象
  • 5 気象観測とその活用
    • 5.1 天気予報における活用
  • 6 気象と自然環境・人類
    • 6.1 気象がもたらすもの
    • 6.2 気象と人類
    • 6.3 気象の予測
    • 6.4 気象の制御
  • 7 地球以外の気象
  • 8 注釈
  • 9 出典
  • 10 参考文献
  • 11 関連項目
  • 12 外部リンク

定義と類義語

日本において、日本語の「気象」が一般的に大気現象の意味で用いられるようになったのは、明治時代初期のことである。それまでは人物性格や気質を指して用いられており、現在の「気性」と同じ意味であった。1873年(明治6年)発行の柴田昌吉、子安峻編『附音挿図英和字彙』においてMeteorologyを気象学と訳したのが初期の用例として挙げられ、1875年(明治8年)6月に設立された東京気象台(現在の気象庁)では行政機関の名として初めて使用された。

「気象」には類義語がある。

ただし、同じ大気中の物理現象であっても、地理的な観点から「ある土地固有の気象現象」として捉えた場合は「天候」「気候」と呼び、別の意味をもつ。

また地球を取り巻く諸現象(地球科学的現象)を考えたとき、大気の中で起こる現象を「気象」といい、大気圏外で起こる現象は「天文現象」、地面や地中で起こる現象は「地質現象」として区別される。ただ、これらは全くの無関係ではなく相互に影響しあう部分がある。

気象の仕組み

気象現象が起こる範囲

地球の大気は地表から高度数百km程度までで、地表から順に対流圏成層圏中間圏熱圏と命名され、これらの層内には地球の重力に捉えられた気体が存在している。地表から熱圏中間圏の境界である高度約80kmまでは、大気の組成窒素約78%・酸素約21%・その他微量成分1%で一定であり、それ以上の高度では高度が上がるに従い分子量の大きな重い成分から減少する。高度約80kmまで成分が一定なのは、この範囲で空気の混合が起こっているためである。そのため、気象現象が起こる範囲はこの高度約80kmまでと考えることが多い。

地表の気圧標準大気圧1 気圧(= 1013.25 hPa)の前後数十hPaの範囲内にある。高度が上がるに従い気圧は低くなり、また気温も低くなる。ただし、気温が低下するのは赤道付近では約16kmまで、中緯度では約11kmまで、北極南極付近では約8kmまでである。これ以上の高度に行くと気温は一定か逆に上昇する。この気温低下の止まるところを対流圏と成層圏の境界、対流圏界面といい、ほとんどの気象現象はこの対流圏内で起こる。地上にを降らせるは対流圏内に存在する。もくもくと湧き上がる背の高い積乱雲も、対流圏界面を突き抜けることはない。一方、成層圏中間圏にも強い風が吹いているほか、真珠母雲夜光雲が発生するが、対流圏に影響を与えることはほとんどない。

太陽・熱と気象

地球上に起こる気象は、太陽の活動により地球に供給されるエネルギー(放射エネルギー)に由来している。太陽が発している放射エネルギーを太陽放射といい、ほぼ全量が電磁波であり、そのうち47%が波長0.4 - 0.7μm可視光線(人間の目に見える光)、46%が波長0.7 - 100μmの赤外線、7%が波長0.4μm以下の紫外線である。なお、生物に有害な波長0.2μm以下の紫外線のほとんどは散乱されたり大気上層(オゾン層)の成分により吸収されたりして、地表にほとんど到達しない。地球に入ってくる太陽放射を100とすると、30は反射によりすぐに宇宙に放出され、残りの70が地球の大気や地面海洋などに吸収されてとなる、

地球のエネルギー収支」も参照

この熱が、気象の原動力となる。

なお、大気が存在することにより地表は保温されている。全地球を平均した表面温度は現在約15℃だが、大気がない場合には約-20℃と推定される。大気中の成分が太陽放射や地球放射を吸収して熱に変換しているからであり、これを温室効果という。

地球の大気上端の太陽に対して垂直な面が受ける太陽放射の量を太陽定数といい、現在は平均1366W/mである。太陽放射の量は各地点の太陽の高度(水平線に対する角度)、すなわち季節緯度により変わる。仮に大気による吸収がないとした場合、太陽高度α度における太陽光は

I=1366×sinα{\displaystyle I=1366\times \sin \alpha } (W/m)

となる。緯度が高い地点ほど太陽の高度が低く、届く太陽光は少ない。また同じ地点では夏至に最も太陽の高度が高く、冬至に最も低い。春分秋分赤道は太陽高度が90度であるため、約1366W/mになる。なお地上の場合、大気や雲による吸収を経て地上に到達するため、これよりも小さい値となる。

水と気象

水循環」も参照

地球には、表面の7割を占める海洋のほか、氷河、地中、植物動物の体内など様々な場所に、が豊富に存在する。水は地球大気で起こりうる環境下で液体(水)、気体(水蒸気)、固体()の3態で存在しうるうえ、常温でも大気に対して揮発性が高く、状態変化を起こしやすい。状態変化は周囲の物質との間で転移熱(潜熱)の放出や吸収を伴う。

大気中の他の多くの気体は運動する大気の中で顕熱のみを運ぶが、水は顕熱と潜熱の両方を運ぶため、熱の移動の面からも水は重要な役割を担っていて、天気を予測する際には重要な因子となる。例えば、低気圧の多くは雲の発生により放出される凝結熱(潜熱)による加熱が発達要因の1つとなる。

さらに、水はなどの降水現象をもたらし、地上の天気にも関与している。

気象現象の本質

大気に供給されるは、緯度地形季節時間などによって異なるため温度差が生じる。大気の場合、空気が部分的に温まると膨張して密度が下がり、周囲より浮力が大きくなるため上昇する一方、逆に冷やされると収縮して密度が上がり、周囲より浮力が小さくなるので下降する。これは一例ではあるが、こうしたある空間の物理的な不均一を解消しようとする働きによって、一種の乱れが発生する。気象の根本的な原因はこの乱れであり、気象学においてはこれを擾乱(じょうらん)(気象擾乱)とよび、「大気の定常状態(平衡)からの乱れ」と定義している。

擾乱や定常状態は物理的な気象要素として方程式に記述できる現象であり、天気予報ではこの方程式を活用して擾乱を予測する。気象に関係する方程式は熱力学流体力学などが中心で、特にこれらの分野の理解が必要となる。また、気象は複雑なシステムであり様々な外的要因、内的な不安定要因が存在する。外的なものでは地形の影響、地球の自転の影響、海洋の影響など様々なものが関係していて、総合的に考える必要がある。内的なものではカオス理論(バタフライ効果)で述べられているような初期値鋭敏性、例えば分子原子レベルの振る舞いの違いが現象の現れ方の違いになりうるが、天気予報に用いるコンピューターの能力の限界からそれを完全に再現することは困難で、実際には近似によりある程度単純化して再現性の良いものを用いる、ということが行われている。

気象要素の一覧

気象要素を観測する自動気象観測所(AWS)

大気の状態や気象現象はいくつかの要素で表すことができ、これを気象要素と呼ぶ。気象要素の多くは物理的な値だが、天気分類や雲形などの例外もある。

これらの要素の中には、一定の期間やある地域内における最高値、最低値、平均値、閾値以上の回数や日数などを統計で取りまとめるものがある。例として気温では、最高気温、最低気温、平均気温を一日、1カ月、1年などの単位で算出するほか、日本の気象庁は最高気温30度以上の真夏日、最低気温0度未満の冬日などの日数を算出する。

また、気象要素を他の分野に応用したものとして、体感温度不快指数湿球黒球温度(WBGT)などの快適性指標や、火災の起きやすさを示す実効湿度などがある。

気象現象の一覧

晴れ、曇りなどを除いた気象現象を挙げる。

雨には降り方による分類もある。
  • 小雨 - 降水量が少ない雨。
  • 地雨 - 強度変化が小さく面的にまんべんなく降る雨。
  • 驟雨(shower) - 対流性の雲から降る強度変化が大きく雨。雪の場合は驟雪という。
  • にわか雨 - 急に降りだしてすぐ止む一過性の雨。
  • 時雨 - 降ったり止んだりを繰り返す雨。
  • 大雨 - 降水量が多い雨。
  • 集中豪雨 - 局地的で短時間の降水量が多い雨。
  • 天気雨 - 日が射しているのに降る雨。
  • 風花 - 日が射しているのに降る雪。
霧氷、雨氷、着雪をまとめて着氷現象と呼ぶことがある。
靄、霧、煙霧、風塵、砂嵐、吹雪、地吹雪などは視程障害現象と呼ぶことがある。
このほか、特徴のある風をその地域独自の名称で呼ぶ地方風というものがある。日本では春一番木枯らしおろしなどがある。
雲にはいろいろな形状があり、その形状や高度などから雲形分類がされている。基本雲形は積雲積乱雲層雲層積雲高積雲高層雲乱層雲巻雲巻層雲巻積雲の10種類。

ある季節にのみ生じるような気象を特に季節現象という。日本では梅雨秋雨などがある。

なお、風を除いた主要な気象現象は、大まかに4つに分類することがある。

分類名のアルファベット表記は、ギリシャ語のmeteor(大気現象)と各現象の種類を示す語をあわせたもの。大気光象以外の分類名はあまり用いられない。

気象現象のスケール

気象現象の規模は大小様々で一括りにして扱うのは困難で、規模によって現象を記述する方程式が異なる(規模の異なる現象は、単なる拡大や縮小ではなく、その現象を支配する物理法則が異なる)ことから、規模によって分類するのがふつうである。一般的には、オーランスキー(Isidoro Orlanski)が考案したものを一部修正したものを用いることが多い。

【スケール名】
【水平規模km(m)】
現象例
マクロスケール
(大規模) マクロαスケール 惑星スケール 10000km以上 | 超長波プラネタリー波、巨大高気圧
マクロβスケール 総観スケール 2000 - 10000km | 温帯低気圧高気圧
メソスケール
(中規模) メソαスケール 1000 - 2000km | 前線熱帯低気圧(台風)
 | 200 - 1000km
メソβスケール 20 - 200km | スーパーセル集中豪雨海陸風
メソγスケール 2 - 20km | 積乱雲ダウンバースト
マイクロスケール
又はミクロスケール
(小規模) マイクロαスケール 0.2 - 2km(200 - 2000m) | 積乱雲
マイクロβスケール 0.02 - 0.2km(20 - 200m) | 竜巻塵旋風、ビル風
マイクロγスケール 0.002 - 0.02km(2 - 20m) | 風の乱渦(風の息)


上記の区分は水平規模で区分したものであるが、継続時間とも相関性がある。下記は世界気象機関(WMO)による気象現象の継続時間ごとの分類である。

【スケール名】
【継続時間】
現象例
気候スケール 数か月 | 超長波、プラネタリー波、巨大高気圧
温帯低気圧、高気圧
総観スケール
数日 | 前線、熱帯低気圧
スーパーセル、集中豪雨、海陸風
メソスケール
数時間
積乱雲、ダウンバースト
マイクロスケール
又はミクロスケール
数十分 | 積乱雲、竜巻
数分 | 積乱雲、塵旋風、ビル風
数秒-数十秒 | 風の乱渦(風の息)


天気予報で用いる天気図は総観スケールの状態を表現するものである。総観スケールの天気図は総観スケールの現象しか表現できず、それより大きな現象や小さな現象は正確に表現できない。しかし、中緯度では総観スケールの現象が天気に関して支配的、つまり総観スケールの現象を把握しておけば大方の天気の予想ができる。また主要な先進国の多くは中緯度に位置することから、近代気象学が始まって以来最もよく使用されてきた。

気象に関連する現象

気象観測とその活用

詳細は「気象観測」を参照
東京の雨温図

気象観測とは気温などの気象要素や気象現象の発生の様子を記録することであり、現在は天気予報のために世界的に構築された観測網によって定期的にデータが収集されている。気象観測は地上だけではなく、海上のブイ航空機でも行われる。またラジオゾンデなどの観測気球により地表から上空までの気象の変化も観測されるほか、気象レーダー気象衛星により広域的に観測されるものもある。

観測データにおいて平年値とは、数十年間のデータを平均して算出される過去の気象の傾向を示す値である。極値とは、観測開始から継続して観測を行ってきた上で最も平均から外れた値である。平年値は気候を知る上で重要であり、極値はその観測地点の気象がどの程度の範囲で変動するかを知る上で重要なものである。なお、観測値が約30年に1度かそれより少ない頻度でしか発生しないような気象を異常気象といい、気象災害の目安とする。

初雪真夏日などは、季節の変化を見る目安となることから季節現象として観測されている。また、日本ではの開花やセミの初鳴きなど、季節性のある生物の営みを見る生物季節観測も行われている。

観測を通じて様々な気象要素をデータ化し統計としてまとめることは、気象予報や気象学において基本であり重要な事業である。さらに、気象データは気候学建築学 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

出典:wikipedia
2019/10/19 08:27

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