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一般政府財政収支 - 赤字財政支出
公債(対外債務と国内債務)
財務大臣 - 財政同盟


通商政策

税収と税外収入
義務的経費と裁量的支出

調整
予算均衡 - 物価安定 - 経済成長

改革
財政再建 - 通貨改革


租税(そぜい、(ぜい)、: tax)とは、地方公共団体(政府等)が、公共財公共サービスの経費として、法令の定めに基づいて国民や住民に負担を求める金銭である。現代社会においてほとんどの国が物納や労働ではなく「お金(おかね、その国で使用されている通貨)」による納税方法を採用しており、日本では税金(ぜいきん)と呼ばれている。

税制(ぜいせい)とは、「租税制度」を指す用語であり、国家の運営に係る歳入歳出(財政)の根幹、また政治経済(経世済民)そのものである。商売や契約・取引等の行為及び所得や有形無形の財産などに対して税を賦課することを課税(かぜい)、課税された税を納めることを納税(のうぜい)、徴収することを徴税(ちょうぜい)、それらについての事務を税務(ぜいむ)という。政府の財政状況において租税徴収額を減額することを減税、逆に増額することを増税という。

日本の租税については、日本の租税の項を参照

目次

  • 1 租税の本質・目的
  • 2 租税の機能・効果
  • 3 租税の基本原則
    • 3.1 租税法律主義
    • 3.2 租税が課される根拠
  • 4 租税の種類
    • 4.1 所得課税・消費課税・資産課税等
    • 4.2 国税と地方税
    • 4.3 普通税と目的税
    • 4.4 直接税と間接税
    • 4.5 従量税と従価税
    • 4.6 応益課税と応能課税
  • 5 徴収方式
  • 6 租税の歴史
    • 6.1 古代
    • 6.2 日本
    • 6.3 中国
    • 6.4 イスラム
    • 6.5 ヨーロッパ
    • 6.6 租税時代
  • 7 租税に対する諸見解
    • 7.1 支持もしくは肯定
    • 7.2 反対もしくは否定
    • 7.3 社会主義者の見解
    • 7.4 租税選択
    • 7.5 ジオイストの見解
  • 8 理論
    • 8.1 ラッファー曲線
    • 8.2 最適な課税
    • 8.3 税率
  • 9 関連用語
  • 10 脚注
  • 11 関連項目
  • 12 外部リンク

租税の本質・目的

政府が「お金」の価値を保証することと租税の制度を存続させることとは表裏一体で、日本においては、明治時代の紙幣・債権経済への移行期に地租改正を行い通貨による納税制度を取り入れている。政府が「お金」の価値を保証することは、近世社会以降において治安と並んで国家的機能の重要な働きの1つで、国内的なあらゆる取引における一定の価値および安全性を保証するものである。なお、何よりもまず念頭におかなければならないのは、「税制改革」が法改正であるという事実であり、日本では、昭和63(1988)年、竹下登内閣の元、賛否両論を抱えたまま消費税を3%とする「税制改革法」が採決・施行され、同法に基づき平成元(1989)年に消費税法が施行された。

グレシャムの法則」も参照

租税の機能・効果

政府は、国家の基盤的機能を維持するため、個人から生殺与奪の権利を取り上げ、社会的ジレンマ外部性(フリーライダー)を回避する施策を検討しなければならない。租税には、次の4つの機能・効果があるとされている。

  1. 公共サービスの費用調達機能 - 「市場の失敗」という言葉に象徴される市場経済のもとでは提供困難なサービス(軍事、国防、裁判、警察、公共事業など)の提供のための費用を調達するための機能。
  2. 所得の再分配機能 - 自由(私的財産権の保護)と平等(生存権の保障)は、究極的には矛盾する考え方であるが、今日の多くの国では、いわゆる福祉国家の理念のもと、国家が一定程度私的財産に干渉することもやむを得ないことと考えられている。このような考え方に基づいて持てる者から持たざる者に富を再分配する機能。
  3. 経済への阻害効果 - 投資意欲の妨害、生産活動・労働意欲の阻害、消費意欲の低下など、経済が本来あるべき姿を歪め、経済全体に悪影響を与える効果。ジョン・メイナード・ケインズも述べるように、政府が忘れてはならない事として、重い徴税はビジネスなど経済活動を完全に止めてしまうのであり、極端に高い税率ではなく中等の税率こそが政府にとっての最大の税収になる。特に、国富が著しく喪失して景気が悪化している状況での増税による緊縮財政は極めて有害な政策である。
  4. 景気の調整機能 - 自由主義経済体制における特殊な調整機能。景気の循環は不可避のものとされるが、景気の加熱期には増税を行うことにより余剰資金を減らし投資の抑制を図る。逆に後退期には減税を行うことにより余剰資金を増やし投資の活性化を行う。これにより、ある程度景気を調節することが可能であるとされる。現代の租税制度は累進課税を採用している租税が国等の主要な財源を占めているため、所得の変動に応じた税率の変動により、景気が自動的に調整されるという効果を有する。この効果は「自動景気調整機能(ビルト・イン・スタビライザー)」と称される。

租税の基本原則

租税制度に関する一般的な基本原則として、アダム・スミスの4原則やワグナーの4大原則・9原則、マスグレイブの7条件などの租税原則が知られており、それらの理念は「公平・中立・簡素」の3点に集約できる。それらはトレードオフの関係に立つ場合もあり同時に満たされるものではなく、公正で偏りのない税体系を実現することは必ずしも容易ではない。種々の税目を適切に組み合わせて制度設計を行う必要がある。

租税原則
アダム・スミスの
4原則
公平の原則
税負担は各人の能力に比例すべきこと。言い換えれば、国家の保護の下に享受する利益に比例すべきこと。
明確の原則
租税は、恣意的であってはならないこと。支払時期・方法・金額が明白で、平易なものであること。
便宜の原則
租税は、納税者が支払うのに最も便宜なる時期と方法によって徴収されるべきこと。
最小徴税費の原則
国庫に帰する純収入額と人民の給付する額との差をなるべく少なくすること。

ワグナーの
4大原則・9原則

財政政策上の原則

課税の十分性
財政需要を満たすのに十分な租税収入があげられること。
課税の弾力性
財政需要の変化に応じて租税収入を弾力的に操作できること。

国民経済上の原則

正しい税源の選択
国民経済の発展を阻害しないよう正しく税源の選択をすべきこと。
正しい税種の選択
租税の種類の選択に際しては、納税者への影響や転嫁を見極め、国民経済の発展を阻害しないで、租税負担が公平に配分されるよう努力すべきこと。

公正の原則

課税の普遍性
負担は普遍的に配分されるべきこと。特権階級の免税は廃止すべきこと。
課税の公平性
負担は公平に配分されるべきこと。すなわち、各人の負担能力に応じて課税されるべきこと。負担能力は所得増加の割合以上に高まるため、累進課税をすべきこと。なお、所得の種類等に応じ担税力の相違などからむしろ異なった取扱いをすべきであること。

租税行政上の原則

課税の明確性
課税は明確であるべきこと。恣意的課税であってはならないこと。
課税の便宜性
納税手続は便利であるべきこと。
最小徴税費への努力
徴税費が最小となるよう努力すべきこと。

マスグレイブの
7条件
十分性
歳入(税収)は十分であるべきこと。
公平
租税負担の配分は公平であるべきこと。
負担者
租税は、課税対象が問題であるだけでなく、最終負担者(転嫁先)も問題である。
中立(効率性)
租税は、効率的な市場における経済上の決定に対する干渉を最小にするよう選択されるべきこと。そのような干渉は「超過負担」を課すことになるが、超過負担は最小限にとどめなければならない。
経済の安定と成長
租税構造は経済安定と成長のための財政政策を容易に実行できるものであるべきこと。
明確性
租税制度は公正かつ恣意的でない執行を可能にし、かつ納税者にとって理解しやすいものであるべきこと。
費用最小
税務当局及び納税者の双方にとっての費用を他の目的と両立し得る限り、できるだけ小さくすべきこと。

租税法律主義

租税法律主義とは、租税は、民間の富を強制的に国家へ移転させるものなので、租税の賦課・徴収を行うには必ず法律の根拠を要する、とする原則。この原則が初めて出現したのは、13世紀イギリスのマグナ・カルタである。

近代以前は、君主や支配者が恣意的な租税運用を行うことが多かったが、近代に入ると市民階級が成長し、課税するには課税される側の同意が必要だという思想が一般的となり始めていた。あわせて、公権力の行使は法律の根拠に基づくべしとする法治主義も広がっていた。そこで、課税に関することは、国民=課税される側の代表からなる議会が制定した法律の根拠に基づくべしとする基本原則、すなわち租税法律主義が生まれた。現代では、ほとんどの民主国家租税法律主義が憲法原理とされている。

租税が課される根拠

租税が課される根拠として、大きくは次の2つの考え方がある。

  1. 利益説 - ロックルソー、アダム・スミスが唱えた。国家契約説の視点から、租税は個人が受ける公共サービスに応じて支払う公共サービスの対価であるとする考え方。後述する応益税の理論的根拠といえる。
  2. 能力説 - ジョン・スチュアート・ミル、ワグナーが唱えた。租税は国家公共の利益を維持するための義務であり、人々は各人の能力に応じて租税を負担し、それによってその義務を果たすとする。「義務説」とも称される。後述する応能税の理論的根拠といえる。

租税の種類

租税制度は仕組みの異なるさまざまな税目から成り立っている。それぞれの税目には長所と短所があり、観点の違いによって様々な分類方法がある。

所得課税・消費課税・資産課税等

OECD各国平均の
税収構造(2012年)

給与税 (1%)
資産税 (5%)
一般消費税 (20%)
個別消費税 (11%)
その他の消費税 (3%)

税負担の尺度となる課税ベースに着目した分類として、所得課税消費課税、資産課税等がある。OECD諸国における各国平均の課税割合を右に記す。

所得課税
個人の所得に対して課税される個人所得課税(所得税など)と、法人の所得に対して課税される法人所得課税(法人税など)がある。累進課税による特性として、経済自動安定化機能(ビルト・イン・スタビライザー)をもたらすとされる。
所得控除、医療費控除をはじめ、年金貯蓄や住宅投資などに対する優遇措置など、納税者の負担軽減のための様々な制度を導入しやすいことが利点でもある反面、それらの制度が既得権化すると公平性を損なうだけでなく、課税ベースの縮小によって税収調達機能の低下、非効率化といった問題を生じる。また、納税者個々の収入を把握し的確に課税し徴収する必要があるため正確な徴税が行いにくく、この制度を有効に活用するには税務当局の能力の向上が必須となる。このため3つの課税ベースのうちでもっとも開発が遅れ、所得課税が租税全体において大きな役割を果たすのは国家の徴税能力の向上した近代以降のことである。また同じ理由で、納税・徴税者双方に大きな事務的な負担がかかる課税である。このことから、所得課税は先進国の税収において大きな割合を占めることが多いが、発展途上国においてはそれほどの重要性を持たないことが多い。
消費課税
財・サービスの消費に対して課税される。消費税のほか、関税酒税などが含まれる。控除などによる特別措置の余地が少なく、業種ごとの課税ベース把握の不公平も生じないため、水平的公平、世代間の公平に優れており、広い課税ベースによる安定した歳入が見込める。また所得税に比べて課税対象の把握が納税・徴税者双方にとってわかりやすく、税務当局の能力がそこまで必要ではないことから、特に発展途上国においては消費課税が税収の大半を占めていることが多い。反面、所得全体に占める税負担の割合が低所得者ほど大きくなるため、逆進的な性質を伴う。
資産課税等
資産の取得・保有・移転等に対して課税される。固定資産税相続税贈与税などが属する。他者からも明確に把握できる土地や資産を課税対象とすることから徴税が行いやすく、近代以前においては最も中心的な課税であった。また資産を有する富裕層に対しての課税という性格が強いため、所得課税と同じく所得格差の是正の機能を有するとされる。一方であくまでも有資産者に対する税であるため、課税対象が少なく税収の柱にはしにくい面がある。

近年では就労の促進や所得再分配機能の強化等を目的として、所得課税などに対する給付付き税額控除の導入も進んでいる。給付付き税額控除は制度の複雑化や過誤支給、不正受給などの課題を伴う反面、課税最低限以下の層を含む低所得世帯への所得移転を税制の枠内で実現でき、労働供給を阻害しにくい制度設計も可能であることから、格差是正や消費税などの逆進性対策に適するとされる。勤労所得や就労時間の条件を加味して就労促進策の役割を担う勤労税額控除は、アメリカ、イギリス、フランス、オランダ、スウェーデン、カナダ、ニュージーランド、韓国など10か国以上が導入している。子育て支援を目的とする児童税額控除はアメリカ、イギリスなどが採用しているほか、ドイツやカナダなども同趣旨の給付制度を設けている。消費税の逆進性緩和を目的とする消費税逆進性対策税額控除はカナダやシンガポールなどが導入している。

国税と地方税

OECD各国税収のタイプ別GDP比(%)。
赤は国家間、青は連邦・中央政府、紫は州、橙は地方、緑は社会保障拠出

租税は課税権者に応じて国税地方税に区分できる。子ども手当のような生存保障の支出は、国が全額財源を負担するのが論理的には一貫するが、対人社会サービスなど現物給付については、地方自治体が供給主体となる。国税では富裕層への課税や矯正的正義(応能原則)が重視されるが、所得の多寡を問わないユニバーサリズムの視点からすれば、地方税に関してはむしろすべての参加者が負担する配分的正義(応益原則、水平的公平性)が基準となる。

国税の課税権者は国、地方税の課税権者は各地方自治体となるが、地方税に関する税率などの決定は必ずしも各自治体の自由裁量ではなく、税率の上下限など、国によって様々な形での制約が設けられている。チェコ、デンマー ク、フィンランド、アイスランド、ノルウェー、ポルトガル、スペインといった国々では地方税の税目に対して上限と下限両方の制限が存在し、オーストラリア、ベルギー、フランス、ハンガリー、オランダ、ポーランド、スイス、イギリス、アメリカなどは上限のみが存在する。イタリアの州生産活動税のように、国が定めた標準税率を基準に税率の上下限幅が決められているケースもある。日本では法人課税を中心に税率の上限(制限税率)が設けられているが、直接的に下限を定めた規制は存在せす、法的拘束力の無い標準税率地方債の起債許可や政府間財政移転制度(地方交付税交付金)の交付額算定と連動させることで、それを下回る税率の選択を抑制する制度設計となっている。上位政府による起債制限と政府間財政移転の双方を背景として地方税率が下方硬直的になっている例は、日本以外の主要国には見当たらず、日本の標準税率制度は国際的にみてもかなりユニークな制度であるといえる。

普通税と目的税

租税は、特にその使途を特定しないで徴収される普通税と、一定の政策目的を達成するために使途を特定して徴収される目的税とに区分できる。目的税は公的サービスの受益と負担とが密接に対応している場合は合理性を伴った仕組みとなる反面、財政の硬直化を招く傾向があり、継続的に妥当性を吟味していく必要がある。

直接税と間接税

納税者と納税義務者が一致することを予定した租税を直接税といい、商品やサービスの価格を通じて税が納税義務者から消費者に転嫁されることを予定した租税を間接税という。日本の税目では所得税法人税などが直接税であり、消費税たばこ税などが間接税である。直接税はオフショア市場の活用により税収が減っている。

従量税と従価税

数量あたりで税率を定めた税を従量税、価額単位で課される税を従価税という。

応益課税と応能課税

納税者の担税力、すなわち租税の負担能力に応じて賦課する立場の考え方を応能課税、公共サービスの受益に応じて課税すべきとする考え方を応益課税という。租税は公益サービスのための財源であることから、少なからず応益課税の要素が内在するが、個別の受益と負担との関係が必ずしも明確でなく、応益負担だけでは成り立たない。地方税は地域住民による負担分任という性格上、応益課税の要素がより重視される。

受益者負担の原則」も参照

徴収方式

税の徴収方式としては、申告課税と賦課課税の二つの方式が主な方式となっている。賦課課税方式は各政府が納付義務を持つものに税額を計算して賦課するものであり、申告課税は逆に納付義務を持つものが自ら税額を計算して政府に申告するものである。賦課課税方式は近代までは中心的な徴収方式であったものの、20世紀後半に入ると申告課税が主流の納付方式となった。このほか、いくつかの国家においては納税者への給与等の支払いの際にその雇用者があらかじめ税額相当を天引きしておく、いわゆる源泉徴収が行われている。また、文書に対し収入印紙を貼り付けて納付する印紙納付もある。

租税の歴史

租税の歴史は国家の歴史と密接に関連する。極端な増税は、農民など税の負担者を疲弊させ反乱を招き国家の滅亡につながることもあった。歴史的には、労働、兵役やその地方の特産物等による納税が行われた時代があった。例えば万里の長城など歴史的な建造物の多くは、強制的な労働力の徴発より作られたものと考えられている。

租税制度は主に次のような変遷を遂げた。

古代

原始には、神に奉じた物を再分配する、という形を取っていたとされている。社会的分業によって私的耕作や家内工業の発展とともに集団の中で支配者と被支配者が生じ、支配者は被支配者から財産の一部を得るようになった。これには、被支配者が支配者に差し出す犠牲的貢納と支配者が被支配者から徴収する命令的賦課があった。古代の税としては、物納賦役が主に用いられた。物納は農村においては穀物を主とする収穫が主であり、それに古代においては貴重品であったや、その地方の特産品を特別に納付させることも行われた。賦役は税として被支配者に課せられる労役のことであり、土木工事などの公共事業や、領主支配地における耕作など様々な形態を取った。

古代エジプトパピルス文書に当時の農民に対する厳しい搾取と免税特権をもつ神官・書記に関する記述がある。

古代インドマウリヤ朝では、農民に対し収穫高の四分の一程度を賦課し、強制労働も行われていた。

ローマ帝国の税制の基本は簡潔であり、属州民にのみ課される収入の10%に当たる属州税(10分の1税)、ローマ市民と属州民双方に課される商品の売買ごとに掛けられる2%の売上税(50分の1税)、ローマ市民にのみ課される遺産相続税や解放奴隷税などであった。3世紀のアントニヌス勅令以降は国庫収入が減少し、軍団編成費用などを賄うための臨時課税が行われることもあった。マルクス・ユニウス・ブルートゥス属州の長官に赴任したとき、住民に10年分の税の前払いを要求した。

日本

詳細は「日本の租税#日本における租税の歴史」を参照

中国

古代中国のの主要財源は、算賦(人頭税及び財産税)、田租、徭役(労働の提供)であった。

北魏において均田制が成立したのち、これに基づいて北周租庸調の税制をはじめ、でもこの税法を当初は引き継いだ。しかし玄宗期に入ると土地の集積が進み均田制が崩壊し、土地の存在が前提であった租庸調制も同時に崩壊したため、780年には徳宗の宰相楊炎によって両税法が導入された。これは税の簡素化と実情に合わせた変更によって税収を回復させる試みであり、以後にいたるまで歴代王朝はこの税法を維持し続けた。しかし明代に入ると再び税制の実情とのかい離が起こり、税制は複雑化したため、16世紀末の万暦帝期において、宰相張居正が税を丁税(人頭税)と地税にまとめて銀で一括納入させる一条鞭法を導入した。代に入ると、丁銀を地銀に繰り込んで一本化した地丁銀制が導入された。

イスラム

イスラーム国教とするいくつかの王朝では、ズィンミー(異教徒。キリスト教徒ユダヤ教徒など)に対してジズヤ(人頭税)の徴収が行われた。この方式は7世紀ウマイヤ朝を起源としている。正統カリフ時代には税制はいまだ未整備であったが、ウマイヤ朝期に入るアラブ人以外のイスラム教徒(マワーリー)および異教徒からジズヤとハラージュ(土地税)の双方を徴収することとなった。しかしこの方式はマワーリーからの大きな反発を招き、アッバース革命を招くこととなった。こうして成立したアッバース朝はマワーリーからジズヤの納入義務を撤廃し、またアラブ人のイスラム教徒であってもハラージュの納入を義務付けた。こうして成立したジズヤ(異教徒への人頭税)とハラージュ(全国民対象の土地税)の二本立ての税制は、イスラーム諸王朝の基本税制となって広まっていった。

ヨーロッパ

中世ヨーロッパでは封建制が採られ、土地を支配する封建領主は土地を耕作する農民から貢納を得て生活していた。貢納のほか、領主直営地における賦役農耕も重要な税のひとつであった。その代り、領主は統治者として領民を外敵から守る役割を果たしていた。領主の主収入は地代であったが、私的収入と公的収入が同一となっており、しばしば戦費調達のために臨時収入が課された。その後、領主は戦争や武器の改良、傭兵の台頭によって財政難に陥り、相続税・死亡税の新設や地代を上げる。しかし、それでも賄いきれなくなった領主は特権収入に頼るようになる。

ここで言う特権とは、鋳貨製塩狩猟・探鉱(後に郵便売店)を指し、領主はこの特権を売渡すことで収入を得た。特権収入の発生は実物経済から貨幣経済への移行の一つの表れとみられている。

貨幣経済が発達すると新しい階級として商人階級が生まれる。土地は売買の対象となり、領主と農民の関係は主従関係から貨幣関係へと変質した。貴族は土地の所有と地代収入を失ったため、商人たちに市場税・入市税・営業免許税・関税・運送税・鉱山特権税などを課す。これらは租税と手数料、両方の側面を持っていた。

1624年にはオランダにおいて収入印紙が初めて導入され、17世紀中にはヨーロッパの多くの国家に広まった。

租税時代

封建末期の貴族たちは商人たちから借金を重ねていたため、遂に徴税権を商人たちに売渡す。この商人たちは租税の代徴を行う徴税請負人として人々から税を徴収したが、増益分は自らの懐に入るため、過剰な租税の取り立てが行われた。特に18世紀のフランスアンシャン・レジームの下では、3つの身分のうち、第一身分(聖職者)・第二身分(貴族)は免税の特権を持っていた。このため人々の租税に対する不満が高まっていく。

1789年フランス革命とこれに続く市民革命によってヨーロッパの封建制は崩壊し、立憲君主制が始まった。国家の収入は経常収支としての租税が大半を占めるようになる。また、君主の私的収入と国庫収入が切り離され、租税収入が歳入の中心を占める公共財政が確立し、現代まで続いている租税時代が始まる。またこの時代になると近代化とともに賦役はほとんどの地域において廃止され、労働に対し国家が賃金を払って公共工事などを行うようになっていった。

立憲制とともに租税法律主義も普及し、イギリスの「権利の請願」「権利の章典」などによって確立していく。さらにフレンチ・インディアン戦争による財政難からイギリス議会が英領アメリカ植民地に砂糖法印紙法、茶税などのタウンゼンド諸法によって次々と課税を試みようとしたことはアメリカ植民地を激昂させ、租税法律主義に由来する「代表なくして課税なし」という有名なスローガンのもとでアメリカ独立戦争を引き起こすきっかけとなった。

1799年、イギリスではナポレオン戦争の戦費を調達するために所得に対して課税が行われた。これ以降、産業革命による資本主義の発達を背景に所得税を中心とした所得課税が世界に普及していく。ただし初期の所得課税は高額所得者に対するもので、税収総額としてはわずかなものであった。

20世紀には、社会主義の台頭や社会権の定着によって、所得税・相続税の累進税率が強化された。しかし、1980年代に入ると企業意欲・労働意欲を高めるために税率のフラット化が行われた。また20世紀も中盤にいたるまで消費課税はある特定の商品のみにかけられるものであったが、1954年に一般的な消費すべてにかけられる付加価値税がフランスにおいて導入され、以降世界各国において導入されるようになっていった。

租税に対する諸見解

支持もしくは肯定

詳細は「社会契約」を参照

大部分の政治哲学によると、彼らが必要でありそして社会に益するであるところの活動を集めるものとして税は正当化される。加えて、累進課税は社会での経済的不平等を減少させるのに用いることができる。この見解によれば、現代の国民国家において課税は人口の多数と社会変動に益する。オリバー・ウェンデル・ホームズ・ジュニアによる違った文章の意訳の、この見解のひとつの通俗の表現は、「租税は文明の価格である」である。

反対もしくは否定

詳細は「en:Tax noncompliance 」および「徴税と窃盗」を参照

クラウドファンディングのような自発的であるよりもむしろ、税の支払いは義務的で法体系による執行であるので、幾らかの政治哲学は権力弾圧を意味するのを通して租税を課税する政府を非難する、窃盗としての徴税、強要、(もしくは奴隷制度、もしくは財産権の侵害として)、もしくは暴政として見る。

社会主義者の見解

カール・マルクス共産主義の到来の後に課税は不必要になることを推量し、そして「国家死滅」を期待する。中国におけることのような社会主義経済では、大部分の政府の歳入は企業の所有権からの運用だったので、課税は重要でない役割を果たした。そして或る人々によってそれは金銭による課税は必要でなかったことを議論された。

租税選択

詳細は「en:Tax choice」を参照

租税選択は納税者が、彼らの各々の租税を割り当てる方法をもって、よりコントロールするであろうことの理論である。もし納税者らが彼らの租税を受け取る政府の仕組みを選択できるならば、機会費用の決定は彼らの部分的な知識を寄せ集める。例えば、彼の租税を公立学校においてより割り当てる納税者は公費負担医療においてより少なく割り当てるかもしれない。

ジオイストの見解

詳細は「ジョージズム 」、「en:Geolibertarianism 」、および「地価税 」を参照

ジオイスト(英:Geoist、ジョージスト並びにジオリバタリアン)は、道義性と同じく経済的効果の両方の理由で、課税は基本的に地代、特にその地価税を徴集すべきであることを宣言する。(経済学者たちが同意する)課税に対して地代を用いることの有効性は、このような課税は渡るつまり脱税することができずかつ無効な重み損失を生じないこと、並びにこのことが土地において投機するような動機を除くこと、の事実に従う。それの道義性は、私的所有権労働の成果(英:products of labour)に対して正当化されるが土地と天然資源についてはそうでない、ところのジオイストの前提に基づく。

理論

詳細は「en:Theory of taxation」を参照

ラッファー曲線

詳細は「 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
出典:wikipedia
2018/05/28 10:09

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