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自動列車制御装置とは?

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  • 日本中心に書かれており、世界的観点からの説明がされていないおそれがあります。(2014年11月)

自動列車制御装置(じどうれっしゃせいぎょそうち、ATC : Automatic Train Control)とは、鉄道における信号保安装置の一種である。運転安全規範には「先行列車との間隔及び進路の条件に応じて、車内に列車の許容運転速度を示す信号を現示し、その信号の現示に従って、列車の速度を自動作用により低下する機能を持った装置をいう」と定義されている。

開発の経緯

ATC受電器(首都圏新都市鉄道TX-1000系)

地上信号機による信号確認が困難であり、見落としの可能性がある新幹線などの高速鉄道、地下鉄、長大トンネル線区、普通鉄道での稠密線区などで使用されている信号システムである。

ATCの基本的なシステムは、以下の通り。

  1. 軌道回路(閉塞区間)においてレールに、現時点での許容速度のATC信号電流(ATC信号波の変調周波数に変調された搬送波の電流、ATC信号波の変調周波数と搬送波はともに低い周波数 (AF) を使用している)を流す
  2. その信号電流が発生する磁界(右ねじの法則)を車上側のATC受電器で連続受信(電磁誘導)する
  3. 受信した許容速度の信号電流が接続箱を経由してATC受信器に送られ、その許容速度を判別する
  4. ATC受信器から、判別された最高速度の情報が運転台の速度計とATC制御器に送られる
  5. 運転台の速度計にある車内信号機に、その時点の許容運転速度を示す車内信号が表示される
  6. ATC制御器で、速度発電機からの速度信号とATC受信器からの許容速度の情報が比較され、列車が車内信号の許容速度以上になると常用ブレーキが自動的に作動して、列車が車内信号の許容速度以下に戻れば常用ブレーキが自動的に解除される
埼玉新都市交通伊奈線で使用されている多段ブレーキ制御方式のATCの車内信号機の表示。速度計の周囲に刻まれた信号現示が20km/h信号を現示しているが、その他にも、表示されてはいないが×・0・30・40・60の表示が薄く見える。

日本の鉄道において、自動的にブレーキ制御を行うATCを最初に採用した鉄道は、1961年に開業した帝都高速度交通営団(現・東京地下鉄)日比谷線である。この日比谷線で採用されたATCは、それまでに開発された新技術をベースに連続照査や機械優先制御などの多くのATCが有する特徴を有する一方で、地上信号方式、確認(ブレーキ緩解)スイッチ、最高速度制限なしなど、当時の自動列車停止装置 (ATS) の特徴を引きずる折衷仕様となった。

ATCの標準的仕様である車内信号方式等を確立したのは、1964年(昭和39年)に開業した東海道新幹線である。新幹線は最高速度210km/hでの営業運転を行うにあたり、高い安全性を備えた運転保安システムが要求された。高速運転中は地上に建植された信号機では確実な現認は難しく、また高速走行中に運転士が異常や錯誤に気づいて非常ブレーキをかけても、ブレーキを掛けてから完全停止するまでに走ってしまう「制動距離」は数kmとなる。当時在来線で採用されていたATSのように、速度照査は行われず信号冒進などの異常事態が発生してから動作するというバックアップ装置では、高速走行かつ安全な運行を行うためには極めて不十分なシステムであった。

以上の理由により採用された自動列車保安装置スピードシグナルの概念を基本として、車内信号閉塞方式 (CS-ATC : CabSignal-ATC) による速度信号現示を行い、信号現示より高い速度で運転されている場合には、自動的に速度を信号現示以下に減速させるシステムとなった。この思想がATCの基本となっている。またATCの車上装置の受信器の受信部と制御器の速度照査部の間は3重系となっており、3重系多数決論理により制御され、列車がある許容速度を超えてブレーキが掛かる場合には、その許容速度の信号電流が受信器の3つの受信部に送られ、そこで判別されたその許容速度の信号がリレー部を介して制御器にある速度照査部の独立した3つのチャンネルに送られて、その3つのチャンネルが同じブレーキ指令を出した場合のみブレーキが掛かるようになっている。またATCの地上装置は各軌道回路に信号電流を流す機能の他に、列車位置検知機能も兼ねており、検知した位置情報を地上側の列車位置表示装置に送るとともに、その情報と各駅の連動装置とその他の外部条件を元に、地上装置により、列車が在線する軌道回路の後方区間に許容速度のATC信号を送信する。

運転台に現示(表示)される車内信号は、速度計の周囲に刻まれた車内信号機に速度表示を点灯させることで、列車がいる閉塞区間(軌道回路)の最高運転速度を運転士に表示する。その中で0と×の停止現示があるが、前者の方は許容信号あり、条件により停止現示を超えて列車を進行させることができるが、後者の方は絶対信号であり停止現示を超えて列車を進行させることができない。

地下鉄などに採用されたATC機能は当初、高速走行をしないため地上信号方式 (WS-ATC : WaysideSignal-ATC) が採用されたが、最近はこれらの鉄道でもCS-ATCに切り替わりつつある。またATCの軌道回路は鉄道の閉塞と同じく1つの軌道回路(閉塞区間)に1つの列車しか進入できないため、閉塞区間を識別する閉塞境界標識が線路脇に設置されており、鉄道信号機と同じく出発・場内・閉塞に分別され、さらに番号で区分して表示されている。閉塞区間での閉塞境界標識の表示は、閉塞信号機の表示と同じように、停車場の外方から第一閉塞、第二閉塞、第三閉塞…と続き、場内区間での閉塞境界標識の表示は、場内信号機の表示と同じように、停車場場内の最も遠い所から停車場に向かって第一場内、第二場内、第三場内…と続き、出発区間での閉塞境界標識の表示は、出発信号機の表示と同じように、停車場に最も近い所から外方に向かって第一出発、第二出発、第三出発…と区別されている。また、鉄道信号機のように、運転進路を表示する機能が無いため、普通鉄道においては、分岐の線路がある停車場の手前には、進路方向を表示する進路予告機、停車場の場内には、進路方向を表示する進路表示機が設置されており、その他にも、前方の信号機を視認しての予測運転ができないため、先行の閉塞区間の許容速度が現時点での許容速度より下位の場合には、軌道回路に流れる信号電流にその情報を付加して、車内信号機にその情報を予告として表示する前方制御予告情報がある。

また、モノレール新交通システムの場合は、鉄道のレールによる軌道回路が使用できないため、代わりにループ線を設けて、モノレールは軌道桁の上部または横に、新交通システムは走行路に敷設して列車を制御する。

車内信号の現示変化の切替え音は当初、1音のチンベル(仏具でいう(りん)やボクシングプロレスでの試合開始合図であるゴングに似た音)であったが、近年の車両では電子音で「ピンポーン」という音が流れるタイプも存在する。

新しいATC

従来形のATCは、先行列車に後続列車が接近した際に、走行速度の下位の現示速度区間に進入した場合に常用最大ブレーキ(通常使うブレーキで最も効きが強いブレーキ)をかけ、走行速度が現示速度以下になると、自動的にブレーキを緩解(緩めること)することを繰り返して列車を停止させる多段ブレーキ制御方式であり、この方式では、停止すべき地点までに数回の常用最大ブレーキとブレーキ緩解が繰り返されしまう結果になる。このような動作は乗り心地悪化の原因であり、運転間隔短縮を実現する上での障害となってしまう。そこで現示速度区間(軌道回路)の長さを短くし、2周波組み合わせ方式により現示速度表示を多現示化して、列車が走行速度の下位の現示速度区間に進入し、走行速度がその現示速度以下になる前に、さらに下位の現示速度区間に列車が進入することを繰り返すことで、スムーズに列車を停止すべき地点に停止させる、1段ブレーキ制御方式のCS-ATCが東京急行電鉄田園都市線で初めて導入された。その後、東横線や東京地下鉄の一部路線などでさらに改良されたATC(ATC-P、東京地下鉄は営団新CS-ATC)が使用され、JRグループでは同じ理由でデジタルATCが使用されはじめている。

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多段式ブレーキ制御方式ATCのATCブレーキ動作のグラフ図
縦軸は列車速度、横軸は距離、横軸下の数字は各軌道回路から発信される現示速度、黒の太線は現示速度による速度段、黒の細線はATCのブレーキによる列車の運転パターン、停止すべき地点までに、数回の常用最大ブレーキとブレーキ緩解が繰り返される。
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一段式ブレーキ制御方式ATCのATCブレーキ動作のグラフ図
現示速度区間(軌道回路)の長さを短くし、軌道回路から発信される現示速度を多現示化して、速度段を細かくすることにより、スムーズに列車を停止すべき地点に停止させる。


国鉄形ATC(アナログ)

日本国有鉄道(国鉄)・JRグループの路線・車両にて採用されたATCには下記のような種類がある。呼び名は車上装置の形式であり、地上装置の形式とは異なる。他の鉄道事業者では呼び名が異なるので注意。

ATC-1型(東海道・山陽型)(消滅)

リニア・鉄道館で展示されている0系新幹線電車の運転席に設置されていた主速度計。
ATCの車内信号装置と一体化されており、下に速度計、上にATCの車内信号の指示速度が点灯する。
下の速度計は指示速度がATCの各車内信号の指示速度の間にある時には、その範囲が点灯するようになっている。

東海道新幹線開業時1964年に採用されたATCで、東海道新幹線は地上装置がATC-1A型とし、最高運転速度210km/hとして設計され、続く山陽新幹線はATC-1B型とし、東海道より最高速度を上げた。信号現示は0・30・70・110・160・210で、すべて現示速度は抑止速度(実際に速度超過でブレーキが作動する速度)であった。このうち0信号は3つあり、軌道回路が30信号を発信し、先行区間に列車が存在する場合において、各軌道回路の境目から、約150m手前に設置された地点検知の地上子から発信されるP点信号を受信することにより作動する01(ゼロイチ)、先行区間進入などの無信号区間や各種機器の故障時等による02(ゼロニ)、ループコイルによる03(ゼロサン)があり、車上現示では区別が分からないが、01と02では確認扱いにより進行することができるが、03信号は絶対停止信号とも呼ばれ信号現示が変わらない限り進行することはできない。また、駅間で後続列車が先行列車に接近の場合には、地上側で先行列車までの速度信号を160・30・0 (01) で発信させ、停車での駅進入の場合には、同様に列車から駅までの速度信号を160・70・30・0 (03) で発信させることにより、ATCによる多段ブレーキ制御によって列車を自動的に減速させ、車両側の信号現示が30信号になり30km/h以下になった場合、運転席にある確認ボタン押して確認扱いをすることにより、ATCのブレーキが緩解して、その後、ブレーキハンドルによる手動操作により列車を停止させる。もし、この確認ボタンの操作を怠るとATCのブレーキが作動したまま列車は停止する。また、ブレーキハンドルによる手動操作が行われなかった場合、先行列車に接近している時は、地点検知のP点の地上子から発信される01信号によって停止し、駅停車時では、出発進路の始端の外方(前方)に設置された、添線式停止制御軌道回路(ループコイル)が発信される03信号によって停止する。東海道新幹線大阪運転所脱線事故や品川基地出入場線本線合流部・新大阪駅構内の異常信号現示により、無信号時の混信における意図しない信号現示が問題になり保安度向上の必要性に迫られた。その後、保安度向上および最高速度アップに伴う現示追加のため、信号波を2周波組み合わせる方式に改良された(ATC-1D型、山陽ATC-1W)。東海道新幹線での最高現示速度は1986年の11月に220km/hに1992年の300系登場後より270km/hとなり、山陽新幹線では1997年の500系登場後より300km/hとなり、信号現示は0・30・70・120・170・220・230・255・270・275・285・300となっていた。なお、220信号以上での抑止速度は現示速度+5km/h(300のみ+3km/h)であり、東北・上越・北陸新幹線とは考え方が異なる。東海道新幹線では2006年3月18日にデジタルATC (ATC-NS) へ更新され、山陽新幹線でも2017年2月19日にATC-NSへ更新された。これにより、新幹線からアナログATCは姿を消した。

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先行列車に接近時におけるATC-1型のATCブレーキ動作のグラフ図(210km/h運転時)。

縦軸は列車速度、横軸は距離、横軸下の数字は各軌道回路から発信される現示速度、黒の太線は現示速度による速度段、黒の細線はATCのブレーキによる列車の運転パターン、AはP点信号を発信する地点検知の地上子、Bは先行列車。赤の細線は、確認を扱わない場合のATCのブレーキによる列車の運転パターン。

この図では、確認扱い後、手動によるブレーキが行われなかった場合、地点検知の地上子のP点信号を受信してATCのブレーキが掛かった状態を表している。
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駅に停車するまでにおけるATC-1型のATCブレーキ動作のグラフ図(210km/h運転時)。

縦軸は列車速度、横軸は距離、横軸下の数字は各軌道回路から発信される現示速度、黒の太線は現示速度による速度段、黒の細線はATCのブレーキによる列車の運転パターン、Aが添線式停止制御軌道回路(ループコイル)、赤の細線は、確認を扱わない場合のATCのブレーキによる列車の運転パターン。

この図では、確認扱い後、手動によるブレーキ操作により、ループコイル手前の車両停止標識までに停車した状態を表している。


ATC-2型(東北・上越型)(消滅)

東北上越新幹線開業時には、東海道・山陽新幹線で実績のあるATC-1型をベースに、2周波組み合わせ方式化して保安度を向上するとともに将来の最高速度アップに伴う現示追加や電源周波数の50/60Hz両用化で全国新幹線網に対応した上位互換の地上装置ATC-1D型が採用された。しかし車両形式が異なることから、車上装置はATC-2型とされ、以後は、車両形式にかかわらず、東海道・山陽新幹線用をATC-1 (D・W) 型、東北・上越新幹線・北陸新幹線用をATC-2型と呼称しているが、北陸新幹線用の地上装置はME(マイクロエレクトロニクス)技術を使用して装置の小型化を図ったATC-HS型が採用されている。当初の信号現示は、0・30・70・110・160・210・240で、後に260(北陸)、275(東北・上越)が追加された。また、0信号は4つになり、駅間で後続列車が先行列車に接近の場合には、地上側で先行列車までの速度信号を210・160・110・30・0 (01) で発信させ、停車での駅進入の場合には、同様に列車から駅までの速度信号を210・160・70・30・0 (03) で発信させることにより、ATCによる多段ブレーキ制御によって列車を自動的に減速させ、車両側の信号現示が30信号になり30km/h以下になった場合、運転席にある確認ボタンを押して確認扱いをすることにより、ATCのブレーキが緩解して、その後、ブレーキハンドルによる手動操作により列車を停止させる。ATC-1型と同じく、確認ボタンの操作を怠るとATCのブレーキが作動したまま列車は停止する。ブレーキハンドルによる手動操作が行われなかった場合でも、先行列車に接近している時は、地点検知のP点の地上子から発信される01信号によって停止し、駅停車時では、出発進路の始端の外方(前方)に設置された、添線式停止制御軌道回路(ループコイル)が発信される03信号よって停止する。また、当初は200系の一部編成、その後E2系J編成E3系にも拡大した高速対応車両は、一部区間において、トランスポンダを使用して240信号を読み替えることで275信号を現示する。なお、東北・上越・北陸新幹線においては、すべて現示速度=抑止速度である。現在は、東北・上越・北陸新幹線全線において既にデジタルATC (DS-ATC) へ更新されている。

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先行列車に接近時におけるATC-2型のATCブレーキ動作のグラフ図(275km/h運転時)。

縦軸は列車速度、横軸は距離、横軸下の数字は各軌道回路から発信される現示速度、黒の太線は現示速度による速度段、黒の細線はATCのブレーキによる列車の運転パターン、AはP点信号を発信する地点検知の地上子、Bは先行列車。赤の細線は、確認を扱わない場合のATCのブレーキによる列車の運転パターン。

この図では、確認扱い後、手動によるブレーキが行われなかった場合、地点検知の地上子のP点信号を受信してATCのブレーキが掛かった状態を表している。
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駅に停車するまでにおけるATC-2型のATCブレーキ動作のグラフ図(275km/h運転時)。

縦軸は列車速度、横軸は距離、横軸下の数字は各軌道回路から発信される現示速度、黒の太線は現示速度による速度段、黒の細線はATCのブレーキによる列車の運転パターン、Aが添線式停止制御軌道回路(ループコイル)、赤の細線は、確認を扱わない場合のATCのブレーキによる列車の運転パターン。

この図では、確認扱い後、手動によるブレーキ操作により、ループコイル手前の車両停止標識までに停車した状態を表している。


ATC-3型

営団地下鉄東西線(当時)乗り入れ用の地上信号方式ATC(営団WS-ATC)で国鉄形式ではATC-3型と呼ばれる。1961年営団地下鉄日比谷線(当時)開業に伴い日本初のATCとして採用されたものと同型である(日比谷線は2003年に新CS-ATCに切り替え)。乗り入れ相手先の部分でのみ使用され国鉄区間では採用・使用されていない。同線に過去に乗り入れをしていた301系103系1000・1200番台、E231系800番台にはATC-3型車上装置が搭載されていた。乗り入れ先の東京メトロ東西線が2007年3月にデジタルCS-ATC へ切り替えられたため、既にJRではこの形式のATCは使用されていないが、2008年10月現在、東京メトロ東西線に乗り入れをしている東葉高速鉄道東葉高速線でこの方式を使用している。

ATC-4型

常磐緩行線営団地下鉄千代田線(当時)用で国鉄形式ではATC-4型と呼ばれ、地上装置はATC-1J型と呼ばれている、信号現示は0・25・40・55・75・90である。常磐線増強のため複々線化による緩急分離と、それに伴い千代田線と直通運転するため採用されたのが営団に合わせた車内信号方式であるATC-4型(営団CS-ATC)であった。使用開始は1971年。複々線化による緩急分離営業運転開始と相互直通運転開始は同時である。その後1999年に、常磐緩行線・千代田線の運転間隔短縮実現のため、ATC-4型からATC-10型へ変更され、既にJRではこの形式のATCは使用されていない。2012年8月に東京メトロ有楽町線の新木場 - 新富町間で新CS-ATCへ切り替えが行われたため、4型は同線に直通する西武鉄道西武有楽町線を除き消滅している。

ATC-5型(消滅)

総武快速線横須賀線地下ルート用で国鉄形式ではATC-5型と呼ばれ、地上装置はATC-1C型と呼ばれている、1972年 - 1976年に開通した総武快速線・横須賀線は、信号見通し距離の確保が困難であったためATC-4型と同等のCS-ATCを採用することになったが、信号現示が0・25・45・65・75・90で異なり、車上装置には使用線区両端部である錦糸町駅品川駅でのATS切替機能を追加したため、ATC-5型と呼称される。地上装置はATC-1C型である。なお、2004年に総武快速線・横須賀線の地上部で使用されていた地上信号方式のATS-Pへ切替統一されたため、以降この形式のATCを使用している区間はない。

ATC-6型(消滅)

1972年に発生した日暮里駅追突事故を契機に、地下線区でない国電線区に保安度の高いATCを導入することとなり、標準ATCとして開発された。すなわち、ATC-5型をベースとしながら現示段数を細分化して既設線路条件に適合しやすくし、信号現示は0・15・25・45・55・65・75・90・100・110・120となった。国鉄形式ではATC-6型と呼ばれ、ATC-5型に対して上位互換性がある。地上装置としてはATC-1E型で、山手線、京浜東北線は最高速度90km/hだが、コードとしては埼京線と同じく120km/hまで割り当てられている。

第一期工事で1981年に山手線、京浜東北線(大宮 - 蒲田間)が、第二期工事で1984年に赤羽線、京浜東北線(蒲田 - 横浜間)、根岸線が使用開始となる。翌1985年に赤羽線の延長ともいえる通勤新線の大宮 - 赤羽区間が新規開通、赤羽線を吸収した形の埼京線全線で使用開始となる。また、1986年には埼京線が乗り入れることになった山手貨物線の一部区間でも使用開始となる。上記のうち山手貨物線と根岸線の一部区間はバックアップATC区間といい、貨物列車などのATC非搭載車両が入線できるよう地上側にATC-6型とATSを併設してあった。ATC非搭載車はATSを使用するが、ATC搭載車は地上信号機を視認しながら保安装置としてATC機能をそのまま活用するものである。

その後、山手貨物線(埼京線新宿駅 - 池袋駅間)のバックアップATC区間は、2003年5月25日に実施された線路切替工事の際ATS-Pに変更した。京浜東北根岸線(南浦和駅 - 鶴見駅間)は2003年12月21日に、山手線2006年7月30日に、京浜東北・根岸線の残存区間は2009年8月14日にD-ATCに切り替えた。最後まで使用されていた埼京線池袋駅 - 大宮駅も2017年11月4日にATACSに切替られた。

ATC-9型

筑肥線と直通運転する福岡市交通局(福岡市地下鉄)のATCは、国鉄形式がATC-9型となった。

ATC-10型

一段ブレーキ制御方式ATC(アナログ形)で、地上装置としては正式な略称は無い、ATC現示の多現示化に対応しており、東京地下鉄新CS-ATCと同じである。常磐緩行線および直通運転を実施している東京メトロ千代田線に採用されている。東京地下鉄各線も、2012年8月までにこの方式に変更されている。信号現示は0・10 - 90は5km/h刻み。新CS-ATCの項も参照のこと。

ATC-L型(消滅)

1987年に開業した海峡線(新中小国信号場 - 木古内駅間)に採用されていた。将来の北海道新幹線延伸計画を考慮し、当時の東北新幹線のATC-1D型(ATC-2型)との互換性を意識した方式である。地上装置はATC-1F型と呼ばれていて、ATCの信号波は2周波組合わせ方式を使用し、常時送信ではなく踏込送信方式となっている。開業時は、ほとんどの列車がED79形電気機関車に牽引される自動ブレーキのみの方式であり、ATCブレーキ動作後の自動緩解(弛め動作)が難しく、込め不足の危険があるため、制限速度が変化する進路の1進路手前で予告現示を行い、ブレーキハンドル位置を指定し、進路境界までに運転士の操作で減速させる方式とした。考え方としてはフランス国鉄TGVで採用されている方式と類似している。もちろん、運転士による減速が行われないまま進路境界を越えると、自動的に常用最大ブレーキが作動する。自動緩解が行われないため、当初はATCのハードを使ったATSとしてATS-L型と称していたが、車内信号閉塞式であることから制度上ATSとしては認められずATCの一種という整理がなされ、正式開業時にはATC-L型となった。ちなみにLはLocomotive(機関車)の意味である。信号現示は0・45R・45・110Y・110で、45R・110Yがそれぞれ0・45の予告となっている。電車列車(485系781系789系785系(クハ784-303))は、機能上通常のATCであり、信号現示は0・55・105・140となっている。

直通先の東北新幹線は2007年までに全線がDS-ATCに切り替えられており、それに合わせる形で北海道新幹線開通の直前の2016年3月22日の設備切り替え工事により、ATC-LからDS-ATCに切替られ、現存形式としては消滅した。在来線車両(EH500形およびED79形・485系・789系・785系)のDS-ATCと25000V対応は実施されなかったので海峡線(青函トンネル区間)が走行できなくなったため、貨物列車の牽引機はEH800形に置き換えられ、EH500形は本州内へ、789系は道内へと運用場所を移した。そして用途が失われたED79形・785系は引退した。

デジタルATC

デジタルATCは車上主体型のシステムであり、「閉塞区間」という概念を持たないため、閉塞方式に含まれない。鉄道に関する技術上の基準を定める省令においては、「列車間の間隔を確保する装置による方法」に該当する。

JR化後に開発・採用されたデジタルATCは以下のような種類がある。

D-ATC

E233系のD-ATCディスプレイ表示

東日本旅客鉄道(JR東日本)の在来線で採用されており、D-ATC (Digital-ATC) と呼称する。

従来のアナログATCでは軌道回路による地上装置から許容速度を直接指示して、停止時には、それによる多段ブレーキ制御によって列車を停止させていた地上主体型のシステム(ゆえにアナログATCは閉塞方式に含まれる)であったが、D-ATCでは車上装置から許容速度を直接指示して、停止時には、一段ブレーキにより列車を停止させる車上主体型のシステムである。地上装置の送受信部から、列車検知の電文信号(TD電文と呼ばれるデジタル信号)を各軌道回路に送信して、列車の在線の有無をレベル変化により検知し、検知した列車位置情報を光ケーブルのATC-LANを介して地上装置の論理部に送り、論理部は送られた列車位置情報、連動装置からの路線の進路情報、架線エアセクション等の情報を元に、列車を停止すべき停止点の情報を作成して、その情報をD-ATC電文信号としてATC-LANと送受信部を介して列車が在線する軌道回路の後方区間に送信する。列車側の車上装置には、路線情報と速度照査パターンが記録されたデータベースが搭載されており、車両に付けられている速度発電機のパルス出力により算出される移動距離、一定距離で設置した位置補正用トランスポンダ地上子による補正、線区全体の路線情報を記録した車上装置のデータベースを併せることにより、常に自列車位置を把握している。車上装置の受信器がD-ATC電文信号の情報を受信すると、該当する速度照査パターンをデータベースの中から検索して、該当する速度照査パターンと自列車位置を元に求めた許容速度を車内信号で表示するとともに、停止時にはATS-Pと同じく、車上主体型の速度照査パターン制御による自列車の速度と求めた許容速度と比較して停止点まで停止させる。車上装置のデータベースを使用しているため、車両性能に応じたブレーキ扱いが可能となり、車両性能に応じて軌道回路の長さの変更などの地上設備の改修を行うことなく、列車運転間隔と運転所要時分の短縮を図ることができる。乗り心地の向上や保安性の向上、スピードアップによる運転密度の向上が図られている。また、列車の現在地が車上のデータベースの路線情報に無く現在地が把握できない場合、ATC信号の消失、装置自体の故障や速度発電機の故障または異常検知、列車の後退やATCによるブレーキ不足を検知した場合は直ちに非常ブレーキが作動する。D-ATCは本線運転と入換運転とで制御方式を変えているため、本線モードと入換モードを設けており、モードの切替は、切替区間でD-ATC電文を受信することにより自動で切替えられる。

車内信号の速度表示は5km/h刻み、減速パターン部分は無段階(ただし表示機の都合上E233系は1km/h刻み、他の車両は5km/h刻みでの速度表示)で、速度計を取り囲むように緑の(0km/hのみ赤の)で表示するほか、走行速度がATCの速度照査パターンに近づくとパターン接近を表示する。またデジタル電文による通信で扱える情報量が増えたため、先行列車の位置や踏切の非常ボタンが押された等の付帯情報も列車に送信し運転台に表示できる。

京浜東北線は、同線で運用されている209系に順次D-ATC車上装置取付改造を実施したうえで、2003年12月21日南浦和駅 - 鶴見駅間がD-ATCへ変更された。

山手線は2005年4月をもって、205系からD-ATC車上装置が搭載されたE231系500番台への置き換えが完了した。地上装置側の整備を待ち、2006年7月30日に全線がD-ATCへ変更された。これに伴い2007年3月18日のダイヤ改正で、1周59分で運転される。

京浜東北線の残存区間および根岸線についても、直通する横浜線車両205系のD-ATC対応化や地上設備の更新が終了し2009年 8月14日にD-ATC化された。

なお、2005年5月14日より使用を開始した東京都交通局(都営地下鉄)新宿線の新ATCもD-ATCのシステムをほぼ踏襲している。

台湾高速鉄道700系ベースではあるが、700T形のD-ATCとしている。

DS-ATC

東日本旅客鉄道(JR東日本)の東北・上越・北陸新幹線で採用されており、DS-ATC (Digital communication & control for Shinkansen-ATC) と呼称する。

2002年12月の東北新幹線盛岡~八戸間延伸開業で使用が開始され、2013年までに東北・上越・北陸新幹線の全線で、アナログ型のATC-2型からDS-ATCへ更新された。

基本的なシステムはD-ATCと同じであるもの、列車側では車上装置には、走行路線の線路情報と速度照査パターンをデータベースとして記録しており、車上装置では速度発電機のパルス出力より算出した移動距離、トランスポンダ地上子から受信した位置情報、データベースで記録されている路線情報を元に、列車の位置と速度を常に把握している。一方、地上側では、日立製作所勝田事業所で製作されたとみられるSAINT-LAN (Shinkansen ATC and INTerlorcking) と呼ばれる地上装置があり、そこで軌道回路による列車の検知、列車の停止位置の決定、伝送する信号電文の作成を行い、作成された列車の停止すべき点の情報をデジタルATC信号として列車が在線する軌道回路の後方区間に送信する。それを車上装置が受信することにより、車上装置のデータベースから速度照査パターンを検索し、該当した速度照査パターンと列車の位置から、その時点での許容速度を算出し、ブレーキが掛かる際には、列車速度と比較しながら最適なブレーキ力を算出して、一段ブレーキにより減速する。高速走行等を考慮し、駅間で後続列車が先行列車に接近の場合には、列車の最高速度から停止まで、ATCの速度照査パターンによる一段ブレーキになるが、停車での駅進入の場合には、列車の最高速度から75km/hまで、75km/hから停車までの、ATCの速度照査パターンによる二段ブレーキとなっており、75km/h以下からは、ブレーキハンドルによる手動操作により列車を停止させ、従来のATC-2型で行われていた確認ボタンによる確認扱いは行わない。ブレーキハンドルによる手動操作が行われなかった場合には、ATCのブレーキパターンにより、進路終端までに列車を自動的に停止させる。また、速度照査パターンにより列車を自動的に減速させる時には、ATCのブレーキの強弱を行うことにより、そのパターンに沿った滑らかな減速を行えるようになっている。車庫線での車両入換については、進入番線を地上信号機ではなく運転台の表示で確認できるようになっている。これらの関係でATC信号から受信した電文には、誤りがないことを検定するチェック用電文が含まれており、電文の正当性チェックを行うため、認識するのに多少時間がかかることから、非常ブレーキについては、動作応答を速めるため特定のビットを連続して受信すると即座に動作するよう設定している。D-ATC・DS-ATCは、下記ATC-NS・KS-ATCとは異なり、速度照査パターンデータはあらかじめ作成済みのものをデータベースとして所持し、地上からの停止点情報を元にそのパターンデータを「検索」するという方式を採用しているため、速度照査パターンを都度演算するATC-NSで導入当初に頻発した演算エラー等での停止信号現示などの現象は起きにくいとされている。着眼点は地震の規模からあらかじめ津波予測を計算・データ化

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出典:wikipedia
2020/08/15 10:05

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