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著作権とは?

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著作権(ちょさくけん、英語: copyrightコピーライト)は、人権(財産権)の一種。著作者権利として「著作権」と「著作者人格権」という二種類があり、このうち著作権は著作者の財産利益を保護する。

目次

  • 1 概要
  • 2 著作権としての役割
  • 3 権利としての法的特徴
  • 4 著作権による保護の対象
    • 4.1 著作権が生じないもの
  • 5 著作権の発生要件
    • 5.1 著作権マーク
  • 6 著作者人格権との関係
  • 7 著作権の歴史
  • 8 各国の著作権
    • 8.1 日本
      • 8.1.1 歴史
      • 8.1.2 権利の内容と譲渡可能性
      • 8.1.3 支分権
      • 8.1.4 権利行使
      • 8.1.5 著作権の対象とならないもの
      • 8.1.6 著作権の制限
      • 8.1.7 著作権と所有権
  • 9 著作権の保護期間
  • 10 類似の権利
    • 10.1 著作者人格権
    • 10.2 著作隣接権
    • 10.3 その他の知的財産権
  • 11 罰則
  • 12 著作権に関する資格
  • 13 註釈
  • 14 出典
  • 15 参考文献
  • 16 関連文献
  • 17 関連項目
  • 18 外部リンク

概要

著作者は、著作者人格権を持ち、同時に、財産権である著作権を持つ。著作権は無体財産権に含まれる知的所有権の一部であり、無体物を創作した著者がそれを排他的に支配が出来る権利である。

日本の著作権法は、著作物によって生じる著作者財産権の範囲を定めている。(著作権法第17条第1項)。従って本項も、これに従う。

日本では創作した時点で自動的に帰属される。著作権の保護については、『文学的及び美術的著作物の保護に関するベルヌ条約』(ベルヌ条約)、『万国著作権条約』、『著作権に関する世界知的所有権機関条約』(WIPO著作権条約)、『知的所有権の貿易関連の側面に関する協定』(TRIPS協定)などの条約が、保護の最低要件などを定めており、これらの条約の締約国が、条約上の要件を満たす形で、国内の著作権保護法令を定めている。

著作権者を表すコピーライトマーク「©」は、現在では、方式主義をとるカンボジア以外では著作権の発生要件としての法的な意味はないが、著作権者をわかりやすく表すなどのために広く使われている。

詳細は「#コピーライトマーク」を参照

著作権としての役割

著作権は著作者に対して付与される財産権である。著者は、著作権(財産権)を、他人に干渉されることなく、利用する権利を持つ。例えば、小説の著作者(作者)は、他人に干渉されることなく出版、映画化、翻訳する事ができる。

従って、著作権(財産権)のシステムが正しく機能している場合は、出版社などが得た収益を、後進の育成と採用への投資(育成費)に充当できる。これにより、アマチュアからプロへと進む際のハードルも低くなる。また、各分野での世代交代が活発化する。

しかし、著作者の合意(許諾)を得ていない他人が、その著作物を広く世間に発表(公表)すると、著作者は、生活するために必要な収入を失い、「執筆」「作曲」「映画製作」などの仕事(創作事業)も継続できなくなる。この、他人による著作者財産を盗み取る行為が、著作権の侵害である。

権利としての法的特徴

著作者が著作権を財産として扱える範囲」を明確に限定するために、支分権を用いて細目を列挙しており、著作者以外の者にとっては、細目の把握が困難である。これにより「著作者の権利の束」と表示し、細目の全てを含めた「全ての権利(財産権)」を保持していると、包括して記す場合もある。 あるいは、支分権による細目の分類を用いて、著作権(財産権)の一部を、人(自然人法人)に引き渡すことも可能である。このような販売形態を「譲渡」という。例えば、小説の(著作者)が、契約により著作権の「出版権」のみを他人(自然人もしくは法人)に譲渡し、それ以外の著作権(財産権)を、著作者が自ら保持するといった事も、法的には可能である。

一方で、著作物を収めた記録媒体(CDやDVD、ブルーレイや書籍などの有体物)を第三者に販売した場合でも、著作権が消滅することはない。このような販売形態を「貸与」と言う。 他にも、「譲渡」や「貸与」以外に、著作者ではない人(自然人法人)と「許諾の契約」を結び、著作者ではない人(自然人や法人)が自由に利用できるようにする方法もある。このような契約を「利用許諾の締結」といい、殊に音楽制作では「買い取り」という。 著作権は相対的独占権あるいは排他権である。特許権や意匠権のような絶対的独占権ではない。すなわち、既存の著作物Aと同一の著作物Bが作成された場合であっても、著作物Bが既存の著作物Aに依拠することなく独立して創作されたものであれば、両著作物の創作や公表の先後にかかわらず、著作物Aの著作権の効力は著作物Bの利用行為に及ばない。同様の性質は回路配置利用権にもみられる。

著作権による保護の対象

著作権は、著作者の精神的労力によって生まれた製作物を保護し、、また、自由市場における市場価格を著作者に支払うことを保証して、著作者の、創作業務を維持し、収入を安定させることで、間接的に、著作者本人を保護する効果もある。

日本の現行著作権法では具体的に「思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」(著作権法第2条第1項第1号)と定めており、ここでいう、「創作的」については、既存の著作物との差異(表現者の個性)が表れていればよく、新規性や独創性は求められず、区別できる程度であればよいとされる。また、表現されている必要があり、文字・言語・形象・音響などによって表現されることで著作物となる。

著作権の対象として想定されるのは、典型的には美術、音楽、文芸、学術に属する作品である。絵画、彫刻、建築、楽曲、詩、小説、戯曲、エッセイ、研究書などがその代表的な例である。他に、写真、映画、テレビゲームなど、新しい技術によって出現した著作物についても保護の対象として追加されてきた。

美術的分野では、著作権のほか、意匠権工業デザインの権利を保護するが、著作権は原則として美術鑑賞のための作品などに適用され、実用品には適用されないとする。ただし、この境界線は必ずしも明解ではなく、美術工芸品は双方の権利が及ぶとする説もある。また、国によっては意匠法と著作権法をまとめて扱っている場合もある。

国によって保護の対象が異なる場合があり、例えば、フランスの著作権法では著作物本体のほかにそのタイトルも創作性があれば保護する旨を規定している。同じく、一部の衣服のデザインが保護されることが特に定められている。米国の著作権法では船舶の船体デザインを保護するために特に設けられた規定がある。他に、明文規定によるものではないが、活字の書体は日本法では原則として保護されないが、保護する国もある。アプリケーションプログラミングインタフェース (API) についても日本法では明示的に保護対象外としているが、米国では「保護が及ぶ」という最高裁判決が出ている。

著作権が生じないもの

権利が生じず、保護の対象にならない製作物がある。主なものは以下の通り。

極めて正確に描かれた正方形は著作物ではない
日本の司法機関によって著作物ではないとされた文章
長い間ご愛読いただきましたBON TONは今月号(5月号)をもって休刊し、誌面
を一新して7月発売で新雑誌としてデビューいたします。どうぞ、ご期待ください!!
典型的にはまったく創作性のない表現と情報やアイディア・ノウハウ
最低限どのような創作性が必要になるかについては必ずしも明瞭な判断基準は存在しない。
自然科学に関する論文
大阪地方裁判所の判決では、『論文に同一の自然科学上の知見が記載されているとしても、自然科学上の知見それ自体は表現ではないから、同じ知見が記載されていることをもって著作権の侵害とすることはできない。また、同じ自然科学上の知見を説明しようとすれば、普通は、説明しようとする内容が同じである以上、その表現も同一であるか、又は似通ったものとなってしまうのであって、内容が同じであるが故に表現が決まってしまうものは、創作性があるということはできない』としている。なお、判例では『もっとも、自然科学上の知見を記載した論文に一切創作性がないというものではなく、例えば、論文全体として、あるいは論文中のある程度まとまった文章で構成される段落について、論文全体として、あるいは論文中のある程度まとまった文章として捉えた上で、個々の文における表現に加え、論述の構成や文章の配列をも合わせて見たときに作成者の個性が現れている場合には、その単位全体の表現として創作的なものということができるから、その限りで著作物性を認めることはあり得るところである。』としている。
また、控訴審である大阪高等裁判所の判決では、控訴を棄却した。この判決では、『自然科学論文,ことに本件のように,ある物質の性質を実験により分析し明らかにすることを目的とした研究報告として,その実験方法,実験結果及び明らかにされた物質の性質等の自然科学上の知見を記述する論文は,同じ言語の著作物であっても,ある思想又は感情を多様な表現方法で表現することができる詩歌,小説等と異なり,その内容である自然科学上の知見等を読者に一義的かつ明確に伝達するために,論理的かつ簡潔な表現を用いる必要があり,抽象的であいまいな表現は可能な限り避けられなければならない。その結果,自然科学論文における表現は,おのずと定型化,画一化され,ある自然科学上の知見に関する表現の選択は,極めて限定されたものになる。 したがって,自然科学論文における自然科学上の知見に関する表現は,一定の実験結果からある自然科学上の知見を導き出す推論過程の構成等において,特に著作者の個性が表れていると評価できる場合などは格別,単に実験方法,実験結果,明らかにされた物質の性質等の自然科学上の知見を定型的又は一般的な表現方法で記述しただけでは,直ちに表現上の創作性があるということはできず,著作権法による保護を受けることができないと解するのが相当である。』としている。
また、大阪高等裁判所の判決では『表現技法について著作権法による保護を認めると,結果的に,自然科学上の知見の独占を許すことになり,著作権法の趣旨に反することは明らかである。』としている。
非常に独創的な思想や非常に貴重な情報であり、そうした思想自体、情報自体
ここから、ある数学の問題の解法やニュース報道で取り上げられる事実などは、その発見や取材に非常な努力を要することがあっても、著作権で保護されることはない。ただし、その解法の表現や、ニュース報道における事実の表現などは著作権で保護されることがある。

著作権の発生要件

特許権、意匠権、商標権などは登録が権利発生の要件であるが、著作権の発生要件について登録等を権利発生の要件とするか否かについては立法例が分かれる。ベルヌ条約は、加盟国に無方式主義の採用を義務付けている(ベルヌ条約5条2項、無方式主義)。なお、日本には著作権の登録があるものの、ベルヌ条約の加盟国であることもあり発生要件ではなく、あくまでも第三者対抗要件であるに過ぎない。

また、著作物が有形の媒体に固定されている必要があるか否かについても立法例が分かれる。ベルヌ条約では固定を要件とするか否かに関しては加盟国の立法に委ねている(ベルヌ条約2条2項)。アメリカ合衆国著作権法では、著作物が固定されていることが保護の要件となっており(102条(a))、未固定の著作物は専ら州法の規律による。日本の場合は固定を要件としていないが、映画の著作物については物への固定が要件であると一般的には解されている(ただし、この点には議論がある)。

尚、北朝鮮もベルヌ条約加盟国であるが、日本は北朝鮮を国家として承認していない事を理由に、2011年12月、北朝鮮の著作物に関しては日本国内で保護義務が無いとの司法判断が最高裁によってなされた。

著作権マーク

詳細は「著作権マーク」および「著作権表示」を参照

著作権マーク「©」は、著作権の発生要件として著作物への一定の表示を求める方式主義国において、要件を満たす著作権表示を行うために用いられるマークである。

一方、日本などの無方式主義を採る国においては著作物を創作した時点で著作権が発生するため、著作物に特定の表示を行う義務は課されていない。しかし、著作権は各国ごとに発生するため、無方式主義国における著作物でも、方式主義国において著作権保護を得るためにはその国での著作権の発生要件を満たす必要があり、このマークを付すことが一般的に行われていた。

かつては米国が方式主義国の代表的存在であり、長い間、方式主義と無方式主義の両方を許容する万国著作権条約のみを締結し、無方式主義を義務づけるベルヌ条約を締結していなかった。しかし、米国は1989年にベルヌ条約を締結して無方式主義を採用し、他の国においても無方式主義の採用が進んだ結果、現在、万国著作権条約のみを締結して方式主義を採用している国はカンボジアだけとなっている。このため、カンボジア以外では、このマークにはもはや著作権発生要件としての法的な意味は存在していない。

著作者人格権との関係

著作者人格権」も参照

著作権は財産権の一種であるが、著作者に認められる権利(著作者の権利)としては、その他に著作者の人格的利益を保護するものとして、人格権の一種である著作者人格権がある。両者の関係については考え方及び立法例が分かれる。

まず、著作権法により著作者に対して保障する権利を純粋に財産権としての著作権として把握する考え方がある。この考え方を徹底しているのがアメリカ合衆国著作権法であり、著作者の人格的権利はコモン・ロー上の人格権の範疇に含まれる。もっとも、ベルヌ条約が加盟国に対して著作者人格権の保護を要求していることもあり、1990年の法改正により、視覚芸術著作物について限定された形で著作者人格権を保護する旨の規定を設けた(106A条)。

第2に、著作者に対して、財産的権利と人格的権利の双方を著作権法上保障する考え方がある。大陸法の著作権法は基本的にこのような考え方に立脚している。フランスの知的所有権法典に関する1992年7月1日の法律がこの考え方に立脚しており、著作者の権利について、人格的な性質と財産的な性質を包含するものとして規定し(111の1条第2項)、いわゆる著作者人格権は処分できないものとする(121の1条第3項)のに対し、著作権は処分できるものとして(122の7条)区別している点にこのような考え方が現れている。

第3に、著作者に対して、財産的権利と人格的権利の双方を著作権法上保障するが、両者は一体となっており分離できないものとして把握する考え方がある。ドイツの1965年9月9日の著作権及び著作隣接権に関する法律がこの考え方に立脚しており、著作者の権利の内容を構成するものとして著作者人格権に関する規定を置いているが(11条-14条)、財産権と人格権が一体化しているがゆえに、財産権をも含む著作者の権利について譲渡ができない旨の規定が置かれている(29条)点にこのような考え方が現れている。

日本法の法制は、著作権法上、著作者の権利として財産権たる著作権と人格権たる著作者人格権を保障しつつ、前者は譲渡可能なものとして理解し、後者は譲渡不可能なものとして理解している点でフランス法に近い。

著作権の歴史

詳細は「著作権の歴史」を参照

古来から書籍は貴重なもので、その閲覧や複写を制限しようという考え方はあり、また、真の著者をめぐって争われることもあった。

しかし、本格的に考慮されるようになったのは、15世紀にグーテンベルクによる印刷術が確立し、読者層が従来の聖職者、学者からブルジョワ階級に広がって以降である。

記録に残る最初の本の著作権は、1486年に、人文主義者のマルカントニオ・サベリーコのヴェネツィア史に与えられ、芸術家の最初の著作権は1567年にヴェネツィアの元老院からティツィアーノに与えられた。

16世紀になると、ヴェネツィアなど出版の盛んな地域で出版権が認められるようになり、イギリスでも特許の一種として、しばしば、個別の著作が認定されていたが、1662年に最初の出版権を定めた法が制定された。1709年のアン法で著作者の権利、すなわち、著作権が認められた。この法では、著作権の有効期間(14年、1度更新可能で最大28年)や、その後のパブリック・ドメインの概念も制定されている。

フランスでは革命時に、著作者の権利が宣言され、アメリカ合衆国では1790年に著作権法が制定されている。19世紀に入ると著作権の対象は印刷物以外(音楽写真など)に拡大されていく。

その後、1886年のベルヌ条約で国際的な著作権の取り決めができ、1952年に万国著作権条約が締結された。

著作権法および著作権についての考え方は、著作者・著作権者・利用者など利害関係者の様々な要請を受け、広く一般に主張が起きたり、専門家の間で議論が起きたり、立法の場で話し合われたり、行政の場で検討されたり、司法の場で争われたりするなど絶えず変更を受け続けている。

20-21世紀に入り、テクノロジーの著しい進歩及び権利ビジネスの伸張など経済社会の変化を受けた産業保護の観点からの要請と、著作物の自由な利用の要請(時には自由な言論の存続の希望を含む)との衝突が顕著な争点の一つになっている。

1984年に判決が出た米国のベータマックス事件(ソニー勝訴)、1992年に生まれた日本の私的録音録画補償金制度、1997年に創設されたインタラクティブ送信に係る公衆送信権・送信可能化権(日本)、1999年に起こされたソニー・ボノ法への違憲訴訟(米国、2003年に合憲判決)、2001年のナップスター敗訴(米国)などである。

各国の著作権

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この節はその主題が日本法に置かれた記述になっており、世界的観点から説明されていない可能性があります。ノートでの議論と記事の発展への協力をお願いします。(2016年10月)

各国の著作権保護期間の一覧については、世界各国の著作権保護期間の一覧にまとめられているので、そちらを参照されたい。

日本

以下本節において、著作権という用語は日本の著作権法での定義どおり著作者人格権を含まない意味で用いる。

著作権法は以下で条数のみ記載する。

歴史

日本では、近代以前においては版木の所有者である版元が出版物に関する権利者と考えられ、著作権に相当する概念が存在しなかったとされている。明治初期に福沢諭吉らの紹介と政府への働きかけにより、「版権」として著作権の一部が保護を受けることになった。

19世紀末に日本がベルヌ条約への加盟をするにあたり、国内法の整備の一環として初めて著作権法が制定された。この著作権法は「旧著作権法」とも呼ばれるもので、1970年に旧法を全部改正して制定された新著作権法とは通常区別される。

20世紀半ば以降、企業により著作物が製作されるようになると、便宜的に架空の人物を著作者とした事例が出てくるようになった(八手三郎アラン・スミシーなど)。

権利の内容と譲渡可能性

日本の著作権法の下では、原則として、著作権は創作の時点で自動的に創作者(著作者)に帰属する(無方式主義 cf.方式主義)。つまり、原始的には著作者たる地位と著作権者たる地位が同一人に帰属する。

もっとも、著作権は財産権の一種であり、譲渡することが可能であり、さらには、以下のような支分権ごとにも譲渡可能と理解されている。したがって、創作を行った者と現時点の著作権者とは一致しないこともあるし、支分権ごとに権利者が異なることもありうる。ただし、譲渡を受けた者が第三者に対抗するためには、文化庁に著作権を登録しておく必要がある。また、映画の著作物については、著作権の原始的帰属について特例が設けられている(16条)。この場合でも人格権としての著作者人格権は著作者に残されるため(59条)、著作権者であるといえども無断で著作物を公表・改変したり、氏名表示を書き換えたりすることはできない。

なお、著作者と著作権者の用語の使い分けが分かりづらいためか、2005年1月に文化審議会著作権分科会から発表された「著作権法に関する今後の検討課題」の中では、用語の整理の検討が必要であると言及されている。

支分権

【権利】
概要
複製権 | 著作物を複製する権利。
上演権及び演奏権 | 著作物を公に上演したり演奏したりする権利
上映権 | 著作物を公に上映する権利。
公衆送信権等 | 著作物を公衆送信したり、自動公衆送信の場合は送信可能化したりする権利。また、公衆送信されるその著作物を受信装置を用いて公に伝達する権利。
口述権 | 言語の著作物を公に口述する権利。
展示権 | 美術の著作物や未発行の写真の著作物を原作品により公に展示する権利。
頒布権 | 映画の著作物をその複製によって頒布する権利。
譲渡権 | 著作物を原作品か複製物の譲渡により、公衆に伝達する権利(ただし、映画の著作物は除く)。
貸与権 | 著作物をその複製物の貸与により公衆に提供する権利。
翻訳権 | 「翻案権」。 著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案する権利。
著作物の種類などについては「著作物」を参照

権利行使

著作権者は、他人に対し、その著作物の利用を許諾することができる(63条1項)。この許諾を得た者は、その許諾に係る利用方法及び条件の範囲内において、その許諾に係る著作物を利用することができる(63条2項)。また、この許諾に係る著作物を利用する権利は、著作権者の承諾を得ない限り、譲渡することができない(63条3項)。

共有著作権(共同著作物の著作権その他共有に係る著作権)は、その共有者全員の合意によらなければ、行使することができないが(65条2項)、各共有者は、正当な理由がない限り、合意の成立を妨げることができない(65条3項)し、信義に反して合意の成立を妨げることができない(65条4項、64条2項)。また、代表権に加えられた制限は、善意の第三者に対抗することができない(65条4項、64条4項)。

共同著作物とは、「2人以上の者が共同して創作した著作物であって、その各人の寄与を分離して個別的に利用できないものをいう。」(2条1項12号)と定義される。 間違い易いのは、二次著作物(二次創作物)で、「キャンディ・キャンディ事件」(最判平成13年10月25日判例)の事案においては、ストーリー作者により事前に原稿用紙に執筆されたストーリーに基づいて、作画者が作画をするという方式がとられており、二次的著作物に該当するものと判断された。

次に、間違い易いのは、結合著作物である。これは、各人の創作的表現を分離して利用可能なものであり、例えば、「歌詞と楽曲」、「小説と挿絵」などが、これに該当する。この場合は、共同著作物ではなく、それぞれが著作物であり著作権を有すると解される。

著作権の対象とならないもの

10条2項は「事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道は、前項第1号に掲げる著作物に該当しない」と規定している。

10条3項は、本法律による保護は「著作物を作成するために用いるプログラム言語、規約及び解法に及ばない」と規定している。これによりプログラミング言語APIアルゴリズムは、少なくとも日本法においては保護対象とならない(ただし日本国外ではAPIが保護対象と認定された例があるため注意が必要である)。

13条は、次の著作物が「この章の規定による権利の目的となることができない。」と規定している。これらの著作物の内容は、国民の権利や義務を形成するものであり、一般国民に対して広く周知されるべきものであるため、著作権による保護対象とすることは妥当でないと考えられるからである。

  1. 憲法その他の法令
    • 条約(未批准条約を含む)、外国の法令、廃止された法令も含まれる。また、政府作成の法律案、法律草案、改正試案なども、本号に含まれるものと解する。ただし、新聞社が作成した日本国憲法改正私案のように、私人が作成した法令案は本号の対象外であって、著作権の対象となりうる。
  2. 若しくは地方公共団体の機関又は独立行政法人(独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第2条第1項に規定する独立行政法人をいう。以下同じ。)が発する告示、訓令、通達その他これらに類するもの
  3. 裁判所の判決、決定、命令及び審判並びに行政庁の裁決及び決定で裁判に準ずる手続により行われるもの
  4. 前3号に掲げるものの翻訳物及び編集物で、国若しくは地方公共団体の機関又は独立行政法人が作成するもの

また、北朝鮮の著作物については、日本は保護する義務を負わないとする最高裁判所の判決が2011年12月8日に出ている。→無断放映#日本における北朝鮮著作物放映基準の最高裁判例を参照

著作権の制限

著作物の利用や使用について、その便宜上必要とされる範囲または著作権者の利権を害しない範囲において著作権が制限されることがある。これは、著作権というものが、公共性の高い財産権であることに由来する。主なものは以下の通り。

法規 概要 詳細
30条 | 私的使用を目的とした複製 | 個人的に又は家庭内、或いはこれに準ずる限られた範囲内において使用する場合は、権利者の承諾を得なくても複製を行うことが出来る。ただし、複製を行う装置・媒体がデジタル方式の場合は「補償金」を権利者に払わなければならないとされる(一般に「補償金」はそれらの装置や媒体を購入する時の値段に含まれる。詳しくは私的録音録画補償金制度を参照)。また、技術的保護手段(いわゆる「コピーガード」)を回避しての複製を意図的に行うことは、私的使用であっても権利者の承諾があった場合に初めて認められるとしている。ただ、ユーザーの間では、合法的に代金を支払って正規のソフトウェアを購入した場合においては、私的目的の範囲であれば、たとえ、そのソフトウェアのガードを回避してコピーを作成したとしても、「権利者に対し事前の複製許可を求めなくても、正規のお金を払ったのだから、実質的には問題無い」とも考えられているようである。30条を強行規定であると考える立場からは「私的複製・バックアップコピーに対し制限を加えるような契約条項は無効である」との見解もあり、2014年現在経済産業省では、30条の解釈について任意規定・強行規定の両論併記の形を取っている。

なお前述の「正規のお金」は有体物としてのソフトウェアの「所有権に対する対価」であって「著作権に対する対価」ではなく、所有権と著作権を混同したエンドユーザーの誤解に過ぎない。(#著作権と所有権を参照)

ちなみに、b:著作権法第47条の3において第113条2項が適用されない場合に「自ら当該著作物を電子計算機において利用するために必要と認められる限度において、当該著作物の複製又は翻案(これにより創作した二次的著作物の複製を含む。)をすることができる。」と定められている。これは、プログラムを実行するためにハードディスクなどの記録媒体からコンピュータのメモリ上にデータやプログラムを複製することを意味し(つまり「ロード処理」)、ユーザ間の配布のための複製を認めているわけではない。

また、平成24年6月20日に第30条の2が追加された。この条文は、著作物が写り込んだ写真に対する著作権法扱いを明確にしたものである。「写真の撮影、録音又は録画(以下この項において「写真の撮影等」という。)の方法によつて著作物を創作するに当たつて、当該著作物(以下この条において「写真等著作物」という。)に係る写真の撮影等の対象とする事物又は音から分離することが困難であるため付随して対象となる事物又は音に係る他の著作物(当該写真等著作物における軽微な構成部分となるものに限る。以下この条において「付随対象著作物」という。)は、当該創作に伴つて複製又は翻案することができる。ただし、当該付随対象著作物の種類及び用途並びに当該複製又は翻案の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。 」とあるように、著作物であるものが写り込んだ写真(対象となる著作物との分離が困難なものが軽微である場合)は著作権法上合法といえる。ただし、その場合は前提条件として著作権者の利益を不当に害することであってはいけないとされている。


31条 | 図書館における複製 | 図書館の果たすべき役割が達成されるようにするため、著作権法施行令第一条の三で定められた図書館(公立図書館、国立国会図書館及び社団法人、財団法人並びに日本赤十字社の設置する図書館、大学図書館など)において、利用者の求めに応じ、その調査研究の用に供するために、公表された著作物の一部分(判例(多摩市立図書館事件)により当該著作物の半分以下。発行後相当期間を経過した(次の号が発行された)定期刊行物に掲載された個個の著作物にあっては、その全部)の複製物を1人につき1部提供する場合、図書館資料の保存の必要性がある場合、他の図書館等の求めに応じて絶版等の理由により一般に入手することが困難な図書館資料の複製物を提供する場合、権利者の承諾がなくても複製が出来る。ただし、いずれも営利を目的としない場合に限られる。
32条 | 引用 | 公表された著作物は自由に引用して利用することが出来る。ただし、それは公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道・批評・研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行われるものでなければならないとされる。
38条 | 営利を目的としない上演等 | 

私人が所有する家庭用のDVD、ビデオテープ等については頒布権は消尽するとされている。


42条の2 | 行政機関情報公開法等による開示のための利用 | 行政機関の長、独立行政法人等又は地方公共団体の機関若しくは地方独立行政法人は、行政機関情報公開法、独立行政法人等情報公開法又は情報公開条例の規定により著作物を公衆に提供し、又は提示することを目的とする場合には、それぞれの法令で定める方法により開示するために必要と認められる限度で著作物を利用することができる。なお、行政機関以外では、最高裁判所は「最高裁判所の保有する司法行政文書の開示等に関する事務の取扱要綱」に、衆議院事務局は「 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
出典:wikipedia
2018/08/21 11:09

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