西村 凌(にしむら りょう、1996年2月21日 - )は、滋賀県甲賀郡甲西町(現湖南市)出身のプロ野球選手(捕手、外野手)。右投右打。オリックス・バファローズ所属。
三雲小学校時代に三雲スポーツ少年団で野球を始める。甲西中学校への在学中には、滋賀野洲ボーイズに所属していた。中学校での同級生に奥村展征がいる(奥村は草津リトルシニアパンサーズに所属)。
青森山田高等学校への進学後は、2年時の秋と3年時の春に青森県大会を連覇したが、3年時夏の全国高等学校野球選手権青森大会では、準決勝で弘前学院聖愛高等学校に敗退した。2学年上に山崎晃大朗、1学年上に京田陽太、木浪聖也がいる。在学中から捕手としての肩の強さや、対外試合で通算23本塁打を放った長打力をスカウトから注目され、3年時の秋にはプロ志望届を日本学生野球協会に提出。しかし、2013年のNPBドラフト会議で指名漏れとなり、卒業後は富士重工業へ入社した。
富士重工業では硬式野球部に所属。入部1年目に故障したことや、同僚の唐谷良磨が既に正捕手となっていたことから、2年目以降は捕手登録ながら主に外野手や指名打者として対外試合に出場していた。チーム名称がSUBARUに変更された4年目はチームが第88回都市対抗野球大会2次予選の北関東大会で敗退し、日立製作所の補強選手として本大会に出場した。
2017年のNPBドラフト会議で、オリックス・バファローズから捕手として5巡目で指名。契約金4,000万円、年俸700万円(金額は推定)という条件で入団した。背番号は、SUBARU時代にも着用していた25。契約合意後には、「走ることに自信があるので、走攻守いずれの面でも、今までにない捕手になりたい」との抱負を述べた。
2018年には、春季キャンプから公式戦開幕後の5月下旬まで二軍で調整。捕手登録で臨んだウエスタン・リーグの公式戦では、指名打者や外野手にも起用され、30試合の出場で打率.320を記録した。セ・パ交流戦の5月29日の対中日ドラゴンズ戦(ナゴヤドーム)で、4回裏から「1番・中堅手」として一軍公式戦にデビュー。6回表1死1・3塁で迎えた第2打席で、一軍公式戦初安打・初打点を、福谷浩司からの中前適時打で記録した。5月30日の同カードでは、「1番・中堅手」として、一軍公式戦での初スタメンを経験。6月8日の対東京ヤクルトスワローズ戦(明治神宮野球場)では、「1番・右翼手」としてスタメンで出場すると、3回表の第2打席で一軍公式戦初本塁打をデーブ・ハフから放った。高校時代を過ごした青森県内の弘前市はるか夢球場で7月12日に催されたフレッシュオールスターゲームでは、捕手扱いでウエスタン・リーグの監督推薦選手に選出。実際には「3番・左翼手」としてスタメンに起用され、フル出場で4打数1安打1打点という成績を残した。シーズン通算では、一軍公式戦31試合で打率.193、2本塁打、8打点、2盗塁をマーク。28試合で外野の守備に就き、捕手としての出場機会はなかった。ウエスタン・リーグ公式戦では、通算65試合の出場で打率.308、4本塁打、25打点、4盗塁を記録。29試合で外野手、23試合で捕手に起用された。シーズン終了後の秋季キャンプでは、打力を生かすべく、一軍ヘッドコーチから一軍監督へ昇格した西村徳文の提案で三塁の守備練習に参加した。
50メートル5秒8の俊足で、2塁送球1.8秒の強肩と評されている。
中学生時代までは裸眼での視力が左右とも1.5だったが、青森山田高校への入学を境に急速に低下。SUBARU時代の視力は左右とも0.1で、夜盲症にも見舞われていたため、コンタクトレンズを着用していた。そのため、オリックスへの入団記者会見に臨んだ直後の2017年12月23日に、レーシック手術を受けた。自己資金からおよそ40万円を投じた手術の結果、裸眼の視力は、左右とも2.0にまで向上したという。
小藪千豊(よしもと新喜劇座長)の大ファンで、一軍公式戦の始球式で小藪の投球を受けることを目標に挙げている。小藪自身は2014年から、オリックスが京セラドーム大阪で主催する一軍公式戦のうち、毎年1試合の始球式に登場。2018年の始球式登場日であった9月2日の対西武戦では、始球式へ臨む前に、西村とのキャッチボールが実現している。
投打ともに右であるが、日常生活では左利きである。