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視聴率とは?

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視聴率(しちょうりつ)は、あるテレビ番組をその地区のテレビ所有世帯のうち何パーセントが視聴したかを表す推定値であり、一つの指標である。視聴率には個人視聴率と世帯視聴率があるが、一般的に視聴率といえば世帯視聴率のことを指す。

目次

  • 1 概説
  • 2 米国
    • 2.1 調査
    • 2.2 視聴率測定における時間帯区分(プライムタイム)
  • 3 日本
    • 3.1 歴史
    • 3.2 調査
    • 3.3 視聴率測定における時間帯区分
      • 3.3.1 ゴールデンタイム・プライムタイム
      • 3.3.2 三冠王・四冠王
  • 4 問題点
    • 4.1 データの信憑性についての批判
    • 4.2 統計学的なデータの質についての問題
    • 4.3 その他の問題
    • 4.4 番組内容への影響
      • 4.4.1 視聴者への煽り
      • 4.4.2 視聴者よりスポンサーを向いた番組作り
  • 5 視聴率争い
    • 5.1 土曜20時戦争
    • 5.2 木曜21時戦争及びとんねるず包囲網
    • 5.3 22時ニュース戦争
    • 5.4 札幌戦争
    • 5.5 金曜20時戦争
    • 5.6 正午戦争
    • 5.7 マンデー・ナイト・ウォー
    • 5.8 関西土曜戦争
    • 5.9 選挙特番
      • 5.9.1 日本
  • 6 Twitter TV エコー
  • 7 視聴率を題材にしたフィクション
  • 8 関連書籍
  • 9 脚注
    • 9.1 注釈
    • 9.2 出典
  • 10 関連項目
  • 11 外部リンク

概説

かつては「聴視率」という言い方もされていた。

視聴率の測定は基本的に、モニター世帯に設置されるテレビに接続した専用の機器から得られるデータを基にしている。地域や調査内容によっては、日記式のアンケートによる調査を行っているものもある。

「視聴率」はその時刻に「テレビの電源が入っていた世帯からの割合」で測るものではなく、「調査対象世帯全体に対する割合」である。例えば、100世帯がテレビ視聴率計測の対象だったとした場合、そのうちの「1世帯がテレビをつけていた状態」とする。しかし、「残りの99世帯がテレビを消していた状態」の場合、つけていた1世帯が視聴していた番組の視聴率は100パーセントではなく、1パーセントとなる。電源が入っていた世帯からの割合で測る場合は、それぞれの局の割合を「番組視聴占拠率」と呼ぶ。

"平均視聴率"は毎分0秒の時の視聴率(瞬間視聴率)の平均で求められており、一番組中で最も高かった瞬間視聴率をマスコミ用語で"瞬間最高視聴率"として考慮することもある。

なお瞬間視聴率、瞬間最高視聴率という言葉はマスコミによる造語 で、「ビデオリサーチ」ではそれぞれ毎分視聴率、毎分視聴率の最高値という。

視聴率というものを調査する意義は、大きく分けて

  • 各種番組の視聴率から、国民の関心の高さを探る
  • 視聴率の移り変わりから社会の動きを知る
  • テレビの媒体力や広告効果のひとつの指標として提示することで、利用スポンサーに対して広告料をもらう根拠とできる

といったものがある。

2014年7月には初めて録画率を表す「録画視聴率」が公開された。

米国

調査

アメリカでは1950年代以降、視聴率調査はニールセン・メディア・リサーチ社が業務を独占している。ニールセン・メディア・リサーチ社はニューヨークに本社をおくマーケットリサーチ会社である。調査方法は、アメリカ全国調査は1987年よりピープルメーター方式(それ以前は日記式アンケート)、地域調査は1週間分の日記式のアンケートを郵送する方式に加えて、2003年後半から2004年前半にピープルメーター方式を導入した。

また日本の視聴率はパーセンテージのみで発表されるのに対し、アメリカの視聴率は「○○○万○千人」などといった視聴者数も同時に計測・発表しており、視聴率よりも視聴者数の方が重視される傾向にある点が日本と大きく異なっている。

ニールセン調べにおける全米の視聴率歴代最高は1983年2月28日CBSマッシュ』最終回で記録した60.2%(視聴者数1億597万人)であり、視聴者数歴代最高は2015年2月1日NBC第49回スーパーボウル』で記録した1億1440万人(視聴率49.7%)である(2017年現在)。2010年以後、それまで視聴者数歴代最高だった『マッシュ』最終回の記録が、『スーパーボウル』のテレビ中継によって次々と更新されている。

視聴率測定における時間帯区分(プライムタイム)

ニールセンの調査では、月曜〜土曜の20時から23時及び日曜の19時から23時を特に視聴率の高い「プライムタイム」としている。これは日本の調査での「プライムタイム」とは異なる。

日本

歴史

日本における視聴率は記録に残っているものでは、1954年に「NHK放送文化研究所」が年に2回、訪問面接法による調査を開始したのが最初。「NHK放送文化研究所」による調査は、1971年に調査方式を配付回収法に変更した。数か月に1回、1週間分の個人視聴率の調査・発表を行っている。

1955年には電通が年に4回、日記式のアンケートによる調査を開始した(電通による視聴率調査は1963年1月が最終。以後の調査は「ビデオリサーチ」へ引き継がれる)。

1958年には社団法人中央調査社が同じく日記式のアンケートによる調査を年に4回開始し、1959年には年12回(毎月)に拡大した。1961年4月、ニールセンが日本に進出し測定機械による世帯視聴率調査を開始し、1962年12月からはビデオリサーチ社も調査を開始した。当時は測定器を該当する世帯のテレビに取り付け、情報を紙テープに記録するオフラインメータ方式 で、調査員が記録テープを回収 した後に集計を行っていたため、前週の視聴率が翌週に判明する状態であった。

1977年9月26日、関東地区にてビデオリサーチが開発した「ミノル・メーター」 を使用し、通信回路(電話回線)を経由して情報を自動回収するオンラインメータ方式 による調査を開始したことにより、翌日には視聴率が判明するようになった。

長らくこのニールセンとビデオリサーチの2社が日本国内における世帯視聴率を測定していたが、2000年3月にニールセンが日本国内における視聴率調査から撤退し、それ以後は、世帯視聴率はビデオリサーチの測定した結果のみが用いられることとなった。

ニールセン撤退の理由は機械式個人視聴率調査の導入に関して民放キー局と意見が対立したからだとされる。1987年春に日本民放テレビ業界で起こった視聴質論争をきっかけに機械式個人視聴率調査の導入問題が起こる。1994年11月にニールセンが三井造船系列の企業が開発した「Vライン」を使用した機械式個人視聴率調査を開始したが、Vラインの調査精度に疑問を唱えていたテレビ局側が猛反発し、実際に日本テレビなどがニールセンとの契約解除に踏み切る。1997年にはビデオリサーチも機械式個人視聴率調査を導入するが、これに伴い調査費用が高騰。結果的にこれがニールセンの撤退に繋がったとされる。

2006年8月よりケーブルテレビ会社のジュピターテレコム(J:COM)が、番組供給事業者向けにセットトップボックス(STB)の双方向機能を使った「デジタル視聴率」の提供を開始した。

2011年7月4日にビデオリサーチは、フルセグ放送が視聴できるデスクトップパソコンとケーブルテレビデジアナ変換を「パソコンテレビ」として視聴率の調査対象に加えた。また、同年7月24日以降、アナログ放送が終了したエリアでは、調査対象がデジタル放送を視聴できる世帯のみとなっている。

2015年1月から録画タイムシフトによる視聴率提供を開始している。

関東地区に限り、2016年の年度下期から(同年10月3日調査分から)は調査世帯数の増加に合わせ、従前のリアルタイム視聴率に加え、タイムシフト視聴率も調査対象に正式に加わった。「リアルタイム視聴率」と「タイムシフト視聴率」の和集合の数値を「総合視聴率」とも呼んでいる。

2018年の「年度」から(同年4月2日調査分から)関西地区でも、同年の「年間下期」から(同年7月2日調査分から)名古屋地区でも、それぞれタイムシフト視聴率の調査を各地区のリアルタイム調査全世帯600に拡大予定。

調査

日本では、測定する有力会社が「ビデオリサーチ」1つのみになった2000年3月以降、同社の調査結果が世帯のリアルタイム視聴率とされている。「ビデオリサーチ」の場合、機械式の視聴率調査は関東関西名古屋札幌仙台福島新潟静岡岡山香川広島北部九州の11地区で毎日、青森岩手秋田山形富山金沢長野山陰(鳥取島根)、山口愛媛高知熊本長崎大分鹿児島沖縄の16地区で毎月の月始め2週間、それぞれ調査期間を設けて調査を行っている。標本数は関東は900、関西、名古屋の2地区で600、それ以外の地区は200である。なお、放送エリア内に地元民放テレビ局が3局以上あることが機械式視聴率調査の条件のため、福井山梨徳島佐賀宮崎では機械式視聴率調査は行われていない。

CSデジタル放送・ケーブルテレビ地上独立テレビ局などは一括して「その他の局」という扱いとなり、個別の数字は特に公表されていない が、NHK BSスポーツ中継NHK BSプレミアム移行後の連続テレビ小説大河ドラマなどはNHKがビデオリサーチに対して特別に依頼の上、測定される。地上デジタル放送については、2003年12月の開始当初は対象外 としていたが、普及に合わせてデジタル対応の調査機器への更新が進められた。BSデジタル放送については、2015年4月よりBSパワー調査が機械式調査に移行したことにより、地上波とは若干条件が異なるものの視聴率が測定・公表される。ただし有料チャンネルは除かれる。

パソコンや携帯受像機による視聴は機械式調査ではカウントされていない。録画による視聴(タイムシフト視聴率)に関しては、2016年10月3日の調査分から関東地区に限り測定されている。なお、録画率ランキングというものは別途存在する。

一般に関東、関西、名古屋地区などで、ゴールデンタイムプライムタイムで15パーセントを超えるとヒット作と言われるものが多く、逆に10パーセントを切ると「一桁」として視聴率が低迷していると言われるものが多い。様々な事情が絡むため一概には言えないが、関東キー局の場合平均視聴率が概ね8%(テレビ東京では6%)を下回ると打ち切りが検討される可能性が高くなる。

民間放送各社、特にキー局にとってはこの数値が1ポイント増減しただけで利益や広告の営業活動に大きく響くため、視聴率を重視している。全国の世帯から徴収する受信料で成り立つNHKは「視聴率に左右されないテレビ局」を謳っているが、NHK以外のメディアにおいて「NHKも民放と同様、あるいはそれ以上に視聴率を意識している」との見解が示されているか、またはそれを前提とした報道・評論がされている例も多い。また、かつてNHKの気象情報に出演していた気象予報士タレント半井小絵は、「チャンネルを変えられないようにとの指示が出ていた」と証言している。

これまでの関東地区における最高視聴率は「ビデオリサーチ」が視聴率調査を開始した1962年12月3日以降では1963年12月31日NHK総合テレビ第14回NHK紅白歌合戦』で記録した81.4パーセントであり(1961年-2000年に行われていた「ニールセン」による調査でも『第14回NHK紅白歌合戦』の89.8パーセントが最高)、「ビデオリサーチ」以前も含めた最高視聴率は1955年5月30日日本テレビボクシング中継・パスカル・ペレス白井義男戦で記録した96.1パーセント(電通調べ) である。

「ビデオリサーチ」調査における関東地区の全日視聴率では、NHK総合が1963年から1986年までの24年間、各民放キー局を押しのけて、連続して1位を獲得していた。1987年以降は民放局がその座を獲得する例が多くなった。

「ビデオリサーチ」調査では『NHK紅白歌合戦』があることなど(後述)から、年間視聴率1位はNHK総合の番組という例が多い。2001年までNHK総合の番組が年間視聴率1位の座を譲ったことがなかった(紅白についても1997年まで年間視聴率1位の座を譲ったことがなかった)。2002年以降は年によっては民放番組(主に国際スポーツ中継の日本戦)が年間視聴率1位を獲得する例もある。

在京局歴代最高視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯・リアルタイム)
【放送局】
【番組名】
【放送日】
【放送時間】
【長さ】
【視聴率】

NHK総合 | 第14回NHK紅白歌合戦 | 1963年(昭和38年)
12月31日 | 21:05 - 23:45 | 160分 | 81.4 %
NHK Eテレ | 第61回全国高等学校野球選手権大会 箕島×星稜(箕島対星稜延長18回) | 1979年(昭和54年)
8月16日 | 18:00 - 20:00 | 120分 | 29.4 %
日本テレビ | 日本プロレス中継WWA世界選手権・ザ・デストロイヤー×力道山」 | 1963年(昭和38年)
5月24日 | 20:00 - 21:15 | 075分 | 64.0 %
テレビ朝日 | 2006 FIFAワールドカップ 日本×クロアチア | 2006年(平成18年)
6月18日 | 21:35 - 翌0:30 | 175分 | 52.7 %
TBS | 2010 FIFAワールドカップ 日本×パラグアイ | 2010年(平成22年)
6月29日 | 22:40 - 翌1:10 | 150分 | 57.3 %
テレビ東京 | 1994 FIFAワールドカップアジア地区最終予選 日本×イラク(ドーハの悲劇) | 1993年(平成5年)
10月28日 | 22:00 - 翌0:15 | 135分 | 48.1 %
フジテレビ | 2002 FIFAワールドカップ 日本×ロシア | 2002年(平成14年)
6月9日 | 20:00 - 22:54 | 174分 | 66.1 %

視聴率測定における時間帯区分

ゴールデンタイム・プライムタイム

冒頭で述べた通り、(1960年代から2000年まで2社体制で視聴率調査をしていた)「ニールセン」と「ビデオリサーチ」とで、最もテレビの視聴が高い時間帯の基準が両社で異なっていたからによるものとされている。米国に本社を持つ「ニールセン」では、米国基準で最もテレビの視聴が高い時間帯を設定し、これを19時から23時までとして「プライムタイム」と呼んだ(ただし実際の米国における「プライムタイム」の時間帯は前述のように日本のそれとは異なる)。

これに対し、「ビデオリサーチ」は日本独自の基準として、最もテレビの視聴が高い時間帯を19時から22時までとして「ゴールデンタイム」と呼んだ。

なお、この2区分の調査は、ニールセンの「プライムタイム」は1961年4月の調査開始当初から、「ビデオリサーチ」の「ゴールデンタイム」も1962年12月の調査開始当初から始めた。しかし「ビデオリサーチ」も1971年から「プライムタイム」の調査を開始し、現在に至っている。

三冠王・四冠王

日本の放送局が視聴率を評価する際に使う表現で、下記3区分すべてで平均視聴率がトップの放送局を指して「三冠王」と呼ぶ。

上記に加え、日本テレビではノンプライム(6時-19時、23時-24時)でも視聴率がトップであれば「四冠王」と呼んでいたが、2012年度からはノンプライムを内部参考化したため、こう呼ばれることはなくなった。テレビ朝日ではプライム2(23時-翌日1時)でも視聴率がトップであれば、「四冠王」と呼ぶ。なお、NHKおよびTBS・テレビ東京・フジテレビにおいて、公式にはいずれの意味の「四冠王」の表現を用いていない(フジはかつてノンプライムの放送区分を用いて四冠王を称していたことがあった)。

視聴率三冠王(NHKを入れたすべての在京テレビ局で)の第1号はTBSで、1978年に1度達成している。当時は『まんが日本昔ばなし』『クイズダービー』『8時だョ!全員集合』『Gメン'75』と言った土曜日の19時より22時台手前まで連続して超人気番組を同局で編成していたことが主な要因であった。なお、この年のTBSの全日視聴率はNHKと同率であった。とはいえ、この頃のNHKの連続テレビ小説大河ドラマの視聴率が2018年現在の2倍以上であったことなどを考慮すると、民放局での三冠達成は、業界内では画期的な出来事であった。

1980年代後半に、フジテレビが「三冠王」を使い始めた。フジテレビは1982年から1993年までの12年間、連続して三冠王となったが、これは在京民放局5局の中での三冠王である(NHKを含めた中での三冠王となったのは1987年1990年から1993年の合わせて5年間で、それ以外の年はNHKがフジテレビの全日視聴率を上回っていた)。なお、1993年のフジテレビの全日視聴率は、日本テレビと同率であった。一方で、年度視聴率においても、フジテレビは1982年から1992年までの11年間は連続して三冠王となったが、やはりこちらも在京民放局5局の中での三冠王であった(1990年になってやっとNHKの全日視聴率を含めて完全三冠王となったが、長くは続かず、NHKを含めた在京6局の中での三冠王は結局、1992年度までの3年だけであった)。

その後、日本テレビが「四冠王」の表現を使い始め、バラエティー番組やプロ野球巨人戦の中継が好調に推移したことで、同社が(NHKを含めた在京6局の中での)年間視聴率四冠王の座を1994年から2003年までの10年間、連続して獲得した(1994年の日本テレビは、全日は単独で首位だったが、ゴールデンタイム、ならびにプライムタイムのそれぞれの年間視聴率でフジテレビと同率であった)。一方で、年度視聴率においては、日本テレビは1994年から2002年までの9年間、連続して三冠王だったが、1993年度は全日のみ首位(ゴールデン、プライムはフジの二冠)、2003年度はプライム以外の三冠だった(プライム首位はフジ)。

2004年以降は、フジテレビが年間、および年度視聴率の三冠王を2010年まで7年連続で獲得(NHKを含めた在京6局中)。2011年は日本テレビが8年ぶりに年間視聴率三冠王を奪還した(こちらもNHKを含めた在京6局中。ただし、全日はフジテレビと同率であった)。

しかし、2012年はテレビ朝日が年間視聴率で、開局以来初のプライム首位を獲得し、日本テレビの2年連続三冠王達成はならなかった(日本テレビは全日、ゴールデンの二冠)。さらに、2012年の年度視聴率、ならびに2013年の年間視聴率では、テレビ朝日がゴールデン、プライムの二冠を達成した(全日は共に日本テレビが首位)。

問題点

データの信憑性についての批判

視聴率のデータの信憑性に対する主な批判としては次のようなものが挙げられる。

  • ビデオリサーチ社は調査方法の詳細を公開していないため、信憑性を検証できない。
  • ビデオリサーチ社は等間隔抽出法を使っているため、単純無作為抽出法層化抽出法に比べて標本誤差が大きい(それに対して、NHKの個人視聴率調査は層化無作為二段抽出法であるため、標本誤差が小さい)。
  • 日本における視聴率の調査は、(2000年3月以降から)ビデオリサーチ1社が独占しており、競合する業者が存在しないため、他の同等の品質の比較データがない。
  • サンプル(標本)の数が極めて少ない。多くて数百件しかないため、少ない件数で大きく数値が変動してしまう。この脆弱性を悪用し、過去に日本テレビ視聴率買収事件が起こっている。
  • テレビのない家庭が含まれていない。
  • 視聴データを回収するために固定電話回線が使われているが、携帯電話IP電話の普及によって固定電話を持たない家庭が増えてきている。
  • あくまで協力世帯のみであり、職業家族構成が聞かれたり、電気代の代わりに謝礼が払われるため、バイアスがかかる。

統計学的なデータの質についての問題

  • データの誤差がほとんど考慮されない。ビデオリサーチ社の調査方法では、標本数600・信頼度95パーセントの場合、視聴率10パーセントの時の誤差±2.4ポイント、視聴率20パーセントの時の誤差は±3.3ポイントである。つまり、「視聴率20.0パーセント」と発表された場合の視聴率は「16.7 〜 23.3パーセントの間にある」確率が95パーセントということである。標本数200の地域ではさらに誤差が大きい。
  • 「首都圏などの都市部では標本数が600」の場合と、「地方では標本数が200」の差があり、「都市部」と「地方」で標本数に違いがあるため、地域間の単純比較が難しく、公平性を欠いている。
  • 調査は「世帯」の単位で行っているので、テレビが一家に2台以上ある実態に対応できていない。また、録画率については対応していない。NHKを除き地上局(のスポンサー)にとっては、CMを飛ばされる録画を視聴率に加える価値はないともいえる。しかし、テレビドラマ特撮テレビアニメなどは後にDVDブルーレイディスクなどのパッケージ商品としてソフト化をすることが恒例である。特撮やテレビアニメは放送中(もしくは放送後、放送前)にグッズ販売をすることがほとんどであり、録画視聴者がグッズ購入に走ることも考えられ一概に録画を否定することはできない。また、中には『婚カツ!』のように(前半は)視聴率が低いが録画率では好調という番組もあった。
  • 「民放の地上波」を対象とした場合、「首都圏」(在京キー局5局 + 独立局)・「都市部」(テレビ東京系を含む5局)・「地方」(民放のチャンネル数が4局以下)において、チャンネル数と視聴できる番組(特にテレビアニメ・バラエティ番組の有無)の差が著しい。
  • 発表された視聴率が記事になる時は、基本的に「関東地区」の視聴率のみが記事になり、「キー局と同時に視聴できる(または遅れネットの)ローカル局」が対象に含まれていない。しかし、関東地区で視聴率が低くても、他地区で視聴率が高くなることこともある。
  • その番組自体を「観なければ」視聴率が上がらないが、番組内で興味深い内容が放送された場合、そのタイミングで視聴率が上がることがある(視聴者にとって、その番組自体を「観なければ」内容がわからないため)。

その他の問題

  • 一般視聴者が確認できる視聴率はランキング上位のごく一部の番組に留まっており、各番組の視聴率などの詳細はテレビ視聴率日報を見ることができる主にマスメディア関係の人しか判らない。
  • 番組内容が評価対象となる視聴質が無視されることにつながる。
  • 地域別・男女別・年齢層別のデータしかないため、データマイニングによる詳細な視聴者分析をすることができない。詳細なクラスタ解析ができてないため、番組製作や広告が曖昧なターゲット向けになってしまっている。

番組内容への影響

視聴率は番組の良し悪しについての客観的指標として最も使用されている。また同一日の同時間帯で放送される他局の裏番組よりも多く視聴してもらえるための目的および裏番組対策としても使用される場合がある。

視聴率が高い番組は「広告効果が高い番組である」という評価となり、それに比例して利益も大きくなるため、キー局主体のテレビ局は様々な手段で視聴率向上のための努力をする。しかし、その努力が行き過ぎると、番組内容は二の次で高視聴率を取れる(=利益の出る)番組を制作しようとしてしまう。その結果、様々な悪影響を与えてしまうこととなる。

視聴者も刺激的およびドラマ的な展開を求めたがるために「やらせ」などの捏造行為が発生しやすい。特に軽度の「やらせ」は「演出」と称して正当化する傾向があり、番組全体の劇場化が指摘される。中には犯罪を依頼し、作られた事件現場を真っ先に報道していたとして調査された事件も存在する。

視聴者への煽り

キー局は時折、視聴率を稼ぐため「ワイドショー」やスキャンダルなどにおける渦中の人物などを出演させ新聞のテレビ欄に「○○出演」などと煽るケースがある。ほとんどのケースで視聴率稼ぎのため人物を冒頭から出演させることはなく「もうすぐ○○登場」などとテロップで煽り、「番組の終盤で登場する」「番組の最後で差し障りのない内容のみ放送する」「同業の別人を出演させる」などのケースがあり、視聴者から抗議の電話が寄せられキー局が謝罪などの対応に追われることがある。

視聴者よりスポンサーを向いた番組作り

上記のように視聴率が番組の良し悪しを決める唯一無二の存在になると、視聴者より「スポンサーの意向を反映」した番組になりやすい。例えば、バラエティ番組ではハイライトシーンの直前に山場CMが入ることが2000年頃から常識になっている。また、スポンサーが重視する購買欲の高い若い女性向け(F1層)の番組がバブル景気以降増えており、1980年代以前のゴールデンタイムは、老若男女だれでも受け入れられる番組が主体だったのに対して、それ以降は明らかに女性をターゲットにした番組がゴールデンタイムでも主流になっている。特に情報系番組は「女性に人気」「女性が支持する」といった語句を並べてあたかも男性視聴者は存在しないような番組作りを行っている番組もある。日本テレビは同局の人気番組であった「伊東家の食卓」を「女性の視聴率が低い」という理由で終了させた(週刊ダイヤモンド2011年1月15日号「新聞・テレビ勝者なき消耗戦」より) 。

そして、スポンサーの発言は(ローカル局を含めた)テレビ界全体を萎縮させる力を持っており、例えば2008年11月の厚生労働省への批判報道に対して経団連名誉会長兼トヨタ自動車相談役の奥田碩が「厚労省叩きは異常な話。正直言ってマスコミに報復してやろうかな。スポンサーを降りるとか」 と発言すると、日本民間放送連盟会長の広瀬道貞(兼テレビ朝日相談役)は「テレビの影響力の大きさから言えば、ある種の節度が必要かなという気もした」とトヨタに屈服するような発言をも行った。特に日本テレビ『踊る!さんま御殿!!』では自身の起こした窃盗事件を番組内で公表した芸能人の出演を巡りスポンサーのトヨタ自動車が「(芸能人)を出すならスポンサーを降りる」と番組およびスタッフに通告した。芸能人が出演した回はトヨタ自動車がスポンサーを降り、最終的にタレントが出演自粛を表明した事情も存在した。

視聴率争い

視聴率がテレビ局の評価の指針となる場合があるため、国や時代、時間帯を問わず視聴率争いは行われている。ここではその代表的なものをあげる。

土曜20時戦争

TBSの『8時だョ!全員集合』(1969年-1985年)が「お化け番組」と呼ばれる程の凄まじい人気を誇ったことで発生した。

他局への影響は大きく、当初『コント55号の世界は笑う』で優位だったライバルのフジテレビは対抗する番組『コント55号のやるぞみてくれ!』を企画するも2ヶ月で打ち切られ、その後は時代劇を中心としたドラマ路線に変更するも悉く放送終了し、土曜20時枠は「鬼門」とまで言われた。1974年に荒井注ザ・ドリフターズから抜けて暫くは『欽ちゃんのドンとやってみよう!』の成功もあって視聴率が逆転したが、志村けんの「東村山音頭」のヒットで再び逆転、以後、『オレたちひょうきん族』(1981年 - 1989年、フジテレビ)が登場するまで対抗出来る番組は無く、女子プロ野球チーム「ニューヤンキース」の試合をメインとした『土曜グランドスペシャル』(1978年)が目立つ程度だった。中には『ピーマン白書』のように大々的な番宣キャンペーンを行ったにも関わらず、放送回数6回で打ち切りになったものも存在した。日本テレビは『全日本プロレス中継』を放送するも振るわず放送枠を移動。以後、『笑点』の司会として当時人気だった三波伸介を出演させて『爆笑ヒット大進撃!!』→『ダントツ笑撃隊!!』を放送し対抗するが短命で終了した。テレビ朝日でも、時代劇や現代劇といった1時間ドラマを放送したが、対抗できず、1972年7月から直前枠である19:30枠の『仮面ライダー』(毎日放送制作)視聴者である子供をターゲットに、前後半の30分番組として分離し、前半30分は特撮番組『人造人間キカイダー』→『キカイダー01』、後半30分はアニメ『デビルマン』→『ミクロイドS』→『キューティーハニー』を放送した。スタート当初は健闘したものの、子供視聴者も『8時だョ!全員集合』を選ぶ傾向が強くなったため、視聴率は回復しなかった。このため1時間枠に戻したものの、それでも1978年開始の松平健主演時代劇『暴れん坊将軍シリーズ』までヒットしなかった。特に1976年5月に『刑事バレッ

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出典:wikipedia
2018/05/23 12:34

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