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農業とは?

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農業

【概要】


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  • アラブ農業革命

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各国の農業
バイオテクノロジー
畜産

農業(のうぎょう)とは、土地の力を利用して有用な植物栽培し、また、有用な動物飼養する、有機的な生産業のこと。

目次

  • 1 概説
  • 2 歴史
  • 3 農業の種類
  • 4 耕作システム
    • 4.1 生産物
  • 5 畜産
  • 6 農法
    • 6.1 個別の農法
  • 7 加工・流通・マーケティング
  • 8 品種改良とバイオテクノロジー
    • 8.1 遺伝子工学
    • 8.2 除草剤に耐性のある遺伝子組み換え作物
    • 8.3 害虫に強い遺伝子組み換え作物
    • 8.4 遺伝子組み換え作物のコストと利点
  • 9 食の安全、表示と規制
  • 10 環境への影響
    • 10.1 畜産の問題
    • 10.2 土地開墾と荒廃
    • 10.3 富栄養化
    • 10.4 農薬
    • 10.5 気候変動
  • 11 国際経済と農業
  • 12 農業生産額
  • 13 エネルギーと農業
    • 13.1 石油不足の影響の緩和
  • 14 農業政策
  • 15 農民の階層区分
  • 16 脚注・出典
  • 17 参考文献
  • 18 関連項目
  • 19 外部リンク

概説

農業とは、土地を利用して有用な植物動物を育成し、生産物を得る活動のことである。広義には、農産加工や林業までも含む。

農業による生産物

主な農作物は大まかに、食品繊維燃料、各種原材料に分けられる。食品としては、穀物野菜果実食肉などがある。繊維としては、木綿ウールアマがある。燃料としては菜種油などが灯火用に使われてきた長い歴史があるが、近代以降は化石燃料に取って代わられることになり、現在では後述するバイオ燃料の原料としての用途が現れている。原材料としては、ゴム動物獣皮、革がある。農作物を原料とする他の素材としては、天然樹脂もある。

このほか、東洋では薬用植物の栽培もさかんにおこなわれてきた歴史があり、生薬の材料として用いられてきた。また、切り花花壇用の花のなどさまざまな装飾的植物の育成もある。

21世紀になって、植物の農作物が バイオ医薬品、(欧米でも)薬剤(生薬)、バイオプラスチックバイオ燃料、などの原料に使われることが多くなっている。ただしバイオ燃料として生産することは問題で、そもそも世界では今も食糧が不足していて飢餓で命を落としている人々・地域も多数ある、という状況だというのに、植物をわざわざ燃料に変換してしまって燃やしてしまうと、さらに食糧の総量が不足したり、基礎的な農作物の値をつり上げてしまう結果となり、(先進国の人々は自分たちの論理・都合で頭が一杯になっていて気付いていないが)世界人口で多くの割合を占める、収入が少なくて食べ物が十分に手に入ってはいない人々の生命を奪ってしまう結果をまねく、ということが問題として指摘されるようになっている。

人類の文明との関係

人類の文明発達の鍵であり、動物家畜化すること(畜産)と植物(農産物)の栽培(農耕)により、消費する以上に生産することで人口の増大をもたらした。だが、社会の階層化(不平等)をもたらしてしまった。

従事者

農業を職業としている人は農家や農民と呼ばれる。 2007年現在、全労働人口の3分の1が農業を中心とする第一次産業に従事している。世界全体では第三次産業に従事する人口が一次産業を凌駕している。従事する労働者は多いものの、農業の生産高は世界総生産(国内総生産の総和)の5%に満たない。

農作物栽培の場合、基本的に自然を対象にするため、日照気温降水量などの気象状態に左右されやすく、また需給関係や投資の影響による市場での価格変動もあり、収入面の安定に欠ける面がある。

また、畜産では、市場での価格変動以外にも、飼育する家畜に対する飼料の給餌や運動など、早朝から深夜までの世話が毎日必要となり、休日が取り難く、従事者の肉体的負担(過労)・精神的な負担(ストレス)が大きいという問題のほか、家畜の糞尿による悪臭環境汚染などの問題を有する。

一部のアリやシロアリにも農耕を行うものがある。

農業技術の功罪

農業には単に耕作だけでなく、広い土地を耕作に適した農地にすること(開墾)や水路を作るなどの灌漑といった様々な専門的技法が含まれる。農業の基本は、依然として農地での農作物の栽培牧草地での牧畜である。20世紀末以降、既存の農業に対する懸念から、持続可能な農業への関心が高まっている。品種改良農薬化学肥料などの技術革新によって収穫量は急激に増加したものの、環境への悪影響(環境汚染)や 人体への悪影響 が起きている。畜産においても品種改良や「集約型の」養豚・養鶏によって食肉の生産高が劇的に増加したが、動物虐待の問題、抗生物質成長ホルモンなどの化学物質を投与することによる人体への悪影響が懸念されている。

学問

農業を研究する学問分野を農学と呼ぶ。

農業は、伝統的な分類では林業漁業と同じ第一次産業に分類される。農業・林業・水産業畜産業などに関わる研究は、農学という学問の一分野を成している。

政治・政策と農業

日本では、政府の主導で価格流通管理がされているコメの栽培が多いが、コメの消費量低下と供給過剰による減反政策もあり、野菜など他の作物への転作や、離農が多くなっている。近年、日本においては農業には多面的機能があるとされ、国土保全、景観維持などのほか、アグリツーリズム(グリーンツーリズム)や地産地消の運動も行われている。総称して農業の多面的機能と呼ばれる。

トマス・ロバート・マルサスは、地球は人口増加を支えきれないと予言したが、緑の革命などのテクノロジーが食糧需要増に応えることを可能にした。

多くの政府が適正な食品供給を保証するために農業に補助金や助成金を与えてきた。そういった農業補助金は、コムギトウモロコシダイズといった特定の食品に対して与えられることが多い。先進国がそのような補助金制度を実施する場合、保護貿易と呼ばれ、非効率で環境に対しても悪影響があると評されることが多い。

近年、集約農業の環境への悪影響(外部性)、特に水質汚染に対する反発から、有機農業を推進する動きが生まれた。例えば欧州連合は1991年に有機農産物の認証を始め、2005年には共通農業政策 (CAP) 改訂で生産量と補助金を段階的に切り離すいわゆる「デカップリング方式」の導入を決めた。

2007年後半、いくつかの要因が重なって穀物の価格が急騰し(コムギは58%上昇、ダイズは32%上昇、トウモロコシは11%上昇)、穀物を飼料としている畜産物の価格も押し上げた。世界中のいくつかの国で暴動まで発生した。高騰の要因は、オーストラリアなどでの干ばつ、中国やインドなどの成長が著しい中流階級の食肉需要増、穀物をバイオ燃料生産に転換し始めたこと、いくつかの国が貿易を制限したことなどである。

近年、Ug99株のコムギに小麦さび病 (en) という伝染病がアフリカやアジアで広まっており、懸念が強まっている。また、全世界の農地の約40%で土壌の荒廃が深刻な問題となっている。国際連合大学のガーナに本拠地のあるアフリカ天然資源研究所は、アフリカでこのまま土壌の荒廃が進めば、2025年にはアフリカの人口の25%にしか食糧が行き渡らなくなる可能性があるとしている。

歴史

農業の歴史」および「農耕#農耕の歴史」を参照

人類はもともとはもっぱら狩猟採集を行って生きていたと考えられており(狩猟採集社会)、どこかの段階で農業を"始めた"と考えられている。農業の起源については諸説あるが、ハーバード大学テルアビブ大学ハイファ大学の共同チームは、イスラエルガリラヤ湖岸で、23,000年前の農耕の痕跡(オオムギライムギエンバク、エンメル麦)を発見したと、ニューヨーク・タイムズなどで報道されている。 また、約10000年ほど前、中国の長江流域で稲作を中心とした農耕が始められていたことが発掘調査で確認されている。またレバント(シリア周辺、肥沃な三日月地帯の西半分)では、テル・アブ・フレイラ遺跡(11050BP, 紀元前9050年頃)で最古級の農耕の跡(ライムギ)が発見されている。イモ類ではパプアニューギニアにて9000年前の農業用灌漑施設の跡「クックの初期農耕遺跡」がオーストラリアの学術調査により発見されている。農耕の開始と同時期に牧畜も開始された。

農業の種類

農業をどのように種類分けするかは論者によって異なっており、それにより、実際にある地域の農業をどれに分類するかも変化する。また、ある地域の一つの農業が複数の要素を持つものとして捉えられることもある。以下では代表的な農業の種類を挙げる。

アジア的稲作。フィリピン・コルディリェーラの棚田群 ユネスコ世界遺産に登録されている世界最大規模の棚田である。

耕作システム

「悪しき政府が田舎に及ぼす悪影響」。悪政によって田舎(農村)が荒廃してしまっている図。(14世紀)

耕作システムは利用可能な資源や制約条件(地形気候天候、政府の政策、経済的・社会的・政治的な圧力、農家の経営方針や慣習)によって変化する。

焼畑農業は毎年のように森林を燃やして、解放された栄養素を耕作に利用するシステムで、その後は多年生作物を数年間栽培する。その区画はその後休閑地とされて森林に自然に戻り、10年から20年後に再度焼いて利用する。休閑期間は人口密度が増加すると短くなるため、肥料を導入したり、病害虫管理が必要となってくる。

次の段階は休閑期を設けない耕作システムであり、栄養管理と病害虫管理がさらに必要となる。その後さらに工業化が進展すると、単一作物の大規模栽培システムが登場する。特定の栽培品種だけを作付けすると、生物多様性が低下し、必要な栄養素も均一化し、病害虫も発生しやすくなる。そのため、農薬や化学肥料にさらに頼ることになる。多毛作は1年間に複数種類の作物を次々と栽培するシステムで、間作は複数種類の作物を同時に栽培するシステムである。他にも混作という類似のシステムもある。

熱帯では、これら全ての耕作システムが実際に行われている。亜熱帯砂漠気候では、農作物の栽培は降雨の時期(雨期)に限定されて1年間に何度も栽培することができないか、さもなくば灌漑を必要とする。それらの環境では多年生作物(コーヒーチョコレート)が栽培され、アグロフォレストリーのような耕作システムも行われている。温帯では草原プレーリーが多く、年1回だけ収穫する生産性の高い耕作システムが支配的である。

20世紀は集約農業、農業における集中と分業が進んだ時代であり、農業化学の新技術(化学肥料農薬)、農業機械品種改良(交雑遺伝子組み換え作物)がそれを支えた。ここ数十年間、社会経済学的な公正さと資源保全の考え方や耕作システムにおける環境の考え方と結びついた持続可能な農業への動きもある。この動きから従来の農業とは異なる様々な農業の形態が生まれた。例えば、有機農業近郊農業community supported agriculture(地域で支える農業)、エコ農業、integrated farming などがあり、全体として農業の多様化に向かう傾向が明らかとなってきている。

生産物

農業による生産物(農産物)として、コメコムギオオムギトウモロコシなどの穀物野菜果物花卉(かき)などの園芸作物、工芸作物、などの畜産物、綿や麻、などの繊維類などが挙げられる。

農業は生物を栽培、飼育等するものであり、特定の部位のみを作るというわけにはいかない。そのためある農産物を得ようとする場合、主な生産目的とされるもののほかに副次的な生産物が得られる場合も多く、その効率的な利用や、場合によっては廃棄が求められる。例えば稲作では、稲の種子であるコメの他、稲の茎がとして草鞋など各種の製品の原料として利用されてきたし、酪農や養鶏などの畜産業では牛乳や肉、卵を得るほか、その皮や羽が衣服などとして、牛糞や鶏糞が肥料として利用されるなどその例は数多く、多岐にわたる。

農作物の重要な種類としては、穀物、擬穀、豆類、飼料作物、果実、野菜がある。それぞれの作物に生育に適した地域がある。国際連合食糧農業機関 (FAO) による作物の種類毎の生産量の推定を次に挙げる。

農作物の種類別生産量
(単位百万トン)2004年
穀物 | 2,263
野菜ウリ類 | 866
と塊茎 | 715
 | 619
果実 | 503
食肉 | 259
植物油 | 133
魚類(2001年推定量) | 130
鶏卵 | 63
 | 60
植物繊維 | 30
出典:
国際連合食糧農業機関 (FAO)

農作物の作物別生産量
(単位百万トン)2004年
サトウキビ | 1,324
トウモロコシ | 721
コムギ | 627
 | 605
ジャガイモ | 328
テンサイ | 249
ダイズ | 204
アブラヤシの実 | 162
オオムギ | 154
トマト | 120
出典:
国際連合食糧農業機関 (FAO)


畜産

詳細は「家畜」および「畜産」を参照

畜産は、基本的に、食肉鶏卵ウールなどを得るために動物を飼育することである。

歴史をたどれば、もともとは全て野生の動物であったのだが、その中から比較的飼いやすい種類(人間になついてくれる種類)や利用価値が高いものを見出し、人類が次第に家畜として利用するようになってきたのである。

畜産 "システム"

「畜産システム」には、まず飼料を供給する草原に基づくもの、混合型システム、土地を持たないシステムなどがある。

草原に基づく畜産は、反芻動物の飼料を供給する低木林地放牧地牧草地のような草地に依存している。家畜の厩肥を肥料として直接草地に撒いたとしても、それ以外の肥料も使用することもある。畜産というのは、気候や土壌のせいで農作物の栽培が現実的でない地域では特に重要であり、世界には3000万から4000万人の牧畜民がいる。混合型システムでは、飼料作物や穀物を生産して、反芻動物や単胃動物(主にニワトリとブタ)の飼料とする。厩肥は農作物の肥料として再利用される。統計的に見ると、実は、農地の約68%は飼料作物栽培地として畜産向けに使われている。人々が食事で食べる食品が、先進国で起きがちな肉食偏重傾向などによって、植物性の食品(穀物・野菜 類)から動物性の食品(肉類)へとシフトすると、結果として、せっかく生産された穀物・野菜類の大部分が(人の口に入らず)肉のための家畜の口に入ってしまう、ということが指摘されている。直接 植物を食べるのと、家畜に食べさせてから肉として食べるのを比較すると、人が同程度の栄養をとる場合を比較すると、肉にしてから口に入れるほうが10倍程度の植物が必要になる、と指摘されている。つまり、わざわざ肉に変換してから口に入れるということをすると、「植物の生産→人間の栄養」という経路の効率は1/10程度まで落ちてしまう、ということである。)

土地を持たないシステムでは、飼料は農場外から供給する。つまり飼料作物の生産と家畜の飼育を別々に行うもので、特に経済協力開発機構 (OECD) 加盟国によく見られる。特に(肉食偏重の)アメリカ合衆国では、生産した穀物の、実に 70%が飼料として消費される(消費されてしまう)。飼料作物の生産には化学肥料が多用されており、厩肥をどうするかも問題となっている。

使役動物の飼育

畜産は基本的に、食肉鶏卵ウールなどを得るために動物を飼育することであるが、「畜産」が(広義には)使役するための動物(使役動物)を産ませ育てることまで含めて指すこともある。 ウマラバウシラクダリャマアルパカイヌといった動物は、農地の耕作、作物の収穫、収穫物の運搬、他の家畜の番(牧羊犬など)などに使役されてきた。

農法

農場内の幹線道路。機械が通れるだけの幅を確保している。(タンザニア)

農法には次のような要素がある。

耕作
耕作とは、土壌を耕して作物を植えたり、肥料を土に混合したり、害虫駆除をする作業である。不耕起栽培のようにほとんど土地を耕さない農法もある。耕すことで土壌が暖まり、肥料を含ませ、雑草を除去することで生産性が改善される場合もあるが、表土が侵食されやすくなり、有機物の分解が促進されてCO2が放出され、土中の生物多様性が低下する原因にもなる。
病害虫管理
雑草昆虫病気などを防ぐことを病害虫管理と呼ぶ。化学的駆除(農薬)、生物的防除、機械的駆除(耕作)、農耕慣習などがある。農耕慣習としては、輪作間引き被覆作物間作堆肥化、作物の抵抗力を高めるなどの技法がある。総合的病害虫管理ではこれらの技法を駆使して害虫が経済的損失を及ぼさない程度に抑えることを目標とし、農薬の使用は最後の手段としている。
栄養管理(施肥)
栄養管理は、農作物と畜産物の生産において入力とする栄養素を管理するもので、家畜の生み出す厩肥の利用法を含む。与える栄養としては、肥料厩肥緑肥堆肥ミネラルなどがある。輪作や休閑期をもうけるといった慣習も栄養管理としての一面がある。厩肥は集中管理によるローテーション放牧 (en) のように牧草地に家畜を放牧することで利用したり、固形または液状の厩肥を耕作地や牧草地に撒くことで利用する。
用水管理
降水量が不十分な地域や降水量の変動が激しい地域では用水管理が必須であり、世界のほとんどの地域が多少なりとも用水管理を必要とする。地域によっては降水量を補うために灌漑を行っている。アメリカやカナダのグレートプレーンズでは、休閑期をもうけることで土壌に水分を蓄えさせる地域もある。世界の淡水利用の70%は農業用水である。

個別の農法

加工・流通・マーケティング

アメリカ合衆国では家計における食費に占める農業のコストの割合が低下し、食品加工、流通、マーケティングのコストが増大している。これは農業の生産性が向上しただけでなく、高付加価値の食品が増えていることを意味する。1960年から1980年まで、食費に占める農業コストは40%前後だったが、1990年には30%、1998年には22.2%に低下している。寡占化も進んでおり、1995年には食品企業上位20社の製品が全体の半分を占めるようになっており、1954年に比べると倍増している。流通面でも寡占化が進んでおり、アメリカのスーパーマーケット上位6チェーンが食品販売に占める割合は、1992年には32%だったものが2000年には50%になった。寡占化はある意味で効率向上にもなっているが、農村にとっては悪影響があるかもしれない。

品種改良とバイオテクノロジー

トラクターとグレインカート

人類は文明の始まった数千年前から品種改良を行ってきた。人間によってよりよい特徴を持つ作物になるよう植物の遺伝構造を変更してきた。例えば、果実や種がより大きくなるようにしたり、干ばつへの耐性を持たせたり、害虫に強くしたりといった改良である。グレゴール・ヨハン・メンデル以降、品種改良技術が著しく進歩した。遺伝形質についてのメンデルの業績により、遺伝について理解が深まり、それによって品種改良の技法が発展したのである。望ましい特徴を持つ植物を選択し、自家受粉および他家受粉を駆使し、最終的には遺伝子組み換えを行うようになった。

植物の品種改良により、徐々に収穫量が増えていき、病害や干ばつへの耐性が改善され、収穫が容易になり、作物の味と栄養価が高まった。慎重な選択と育種によって農作物の特徴は大きく変化していった。例えば1920年代から1930年代にかけて、ニュージーランドで選別と育種によって牧草やクローバーが改良された。1950年代にはX線紫外線を使って突然変異率を高める原始的な遺伝子工学が生まれ、小麦、トウモロコシ、大麦などの品種改良が行われた。

緑の革命では従来からの交雑技法を使うことが一般化し、生産性の高い品種を栽培することで収穫量が何倍にも高まった。例えば、アメリカでのトウモロコシの収穫量は1900年ごろには1ヘクタール当たり2.5トンだったが、2001年ごろには1ヘクタール当たり9.4トンになっている。同様に小麦の収穫量の世界平均は、1900年ごろには1ヘクタール当たり1トンだったものが、1990年には1ヘクタール当たり2.5トンになっている。南アメリカでの平均小麦収穫量は1ヘクタール当たり2トン、アフリカでは1トン以下だが、エジプトやアラビアの灌漑を行っている地域では3.5トンから4トンの収穫がある。これに対して技術の進んでいるフランスでは1ヘクタール当たり8トン以上の収穫がある。収穫量の地域差は主に気候、品種、耕作技法(肥料、害虫駆除、倒伏防止など)の差が原因である。

遺伝子工学

詳細は「遺伝子工学」を参照

遺伝子組み換え作物 (GMO) は遺伝子工学の技法を使って遺伝子に修正を加えた作物(植物)である。遺伝子工学によって新品種の生殖系列を生み出すのに使える遺伝子の幅が広がった。1960年代初めに機械式トマト収穫機が開発されると、農学者は機械による収穫により適した遺伝子組み換えを施したトマトを作り出した。最近では遺伝子組み換え技術は様々な作物の新品種開発に使われている。

除草剤に耐性のある遺伝子組み換え作物

Roundup Ready と呼ばれる種は、グリホサート剤にさらされても影響を受けないよう除草剤に抵抗力のある遺伝子を持っている。ラウンドアップはグリホサート剤をベースとした非選択的にあらゆる雑草を殺す除草剤の商品名である。つまり Roundup Ready 種を使えば、グリホサート剤を散布しても作物だけは影響を受けず、あらゆる雑草を殺すことができる。除草剤に耐性のある作物は世界中で栽培されている。アメリカの大豆は作付面積の92%が除草剤に耐性のある品種(遺伝子組み換え作物)になっている。

除草剤に耐性のある作物が多く栽培されるようになると、当然ながらグリホサート剤ベースの除草剤が散布されることが多くなる。中にはグリホサート剤に耐性のある雑草も出てきたため、別の除草剤への切り替えを余儀なくされた地域もある。広範囲なグリホサート剤の使用が収穫量や作物の栄養価に与える影響、さらには経済や健康に与える影響について研究が行われている。

害虫に強い遺伝子組み換え作物

害虫に強い遺伝子組み換え作物も開発されており、昆虫に作用する毒素を産出する土中バクテリアであるバチルス・チューリンゲンシスの遺伝子を組み込んでいる。そのような作物は昆虫に食い荒らされない。例えば、Starlink というトウモロコシがある。また、綿花でも同様の品種が作られており、アメリカでは綿花の63%がそういった品種になっている。

遺伝子組み換えを行わなくとも、従来からの品種改良、特に野生種との交雑または他家受粉によって害虫に強い品種を作ることができるという者もいる。野生種は様々な耐性の源泉となることもある。野生種との交雑によって19の病害に耐性のあるトマトの栽培品種を作った例もある。

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出典:wikipedia
2018/05/17 13:30

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