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雇用保険事業とは?

(雇用保険事業から転送)
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この記事は特に記述がない限り、日本国内の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。ご自身が現実に遭遇した事件については法律関連の専門家にご相談ください。免責事項もお読みください。

雇用保険(こようほけん)とは、日本における雇用保険法に基づく、失業・雇用継続等に関する保険の制度である。保険者は日本政府。

なお労働者災害補償保険(労災保険)と雇用保険とを総称して、労働保険という。

目次

  • 1 沿革
  • 2 目的・定義
  • 3 管掌
  • 4 適用事業
  • 5 被保険者
    • 5.1 一般被保険者
    • 5.2 高年齢被保険者
    • 5.3 短期雇用特例被保険者
    • 5.4 日雇労働被保険者
    • 5.5 雇用保険被保険者証
    • 5.6 雇用保険被保険者資格取得等確認通知書
    • 5.7 離職票・資格喪失届
  • 6 財政
    • 6.1 保険料
    • 6.2 国庫負担
  • 7 失業等給付
    • 7.1 一般被保険者を対象とする求職者給付
      • 7.1.1 基本手当
        • 7.1.1.1 受給資格
        • 7.1.1.2 特定受給資格者・特定理由離職者
        • 7.1.1.3 就職困難者
        • 7.1.1.4 離職理由
        • 7.1.1.5 失業の認定
        • 7.1.1.6 求職活動
        • 7.1.1.7 基本手当日額
        • 7.1.1.8 所定給付日数
        • 7.1.1.9 受給期間
        • 7.1.1.10 延長給付
      • 7.1.2 技能習得手当
      • 7.1.3 寄宿手当
      • 7.1.4 傷病手当
    • 7.2 一般被保険者以外を対象とする求職者給付
      • 7.2.1 高年齢求職者給付金
      • 7.2.2 特例一時金
      • 7.2.3 日雇労働求職者給付金
    • 7.3 就職促進給付
      • 7.3.1 就業促進手当
        • 7.3.1.1 就業手当
        • 7.3.1.2 再就職手当
        • 7.3.1.3 常用就職支度手当
      • 7.3.2 移転費
      • 7.3.3 求職支援活動費
    • 7.4 教育訓練給付
    • 7.5 雇用継続給付
      • 7.5.1 高年齢雇用継続給付
      • 7.5.2 育児休業給付
      • 7.5.3 介護休業給付
  • 8 二事業
    • 8.1 雇用安定事業
    • 8.2 能力開発事業
  • 9 受給権の保護
    • 9.1 未支給失業等給付
  • 10 時効
  • 11 給付制限
    • 11.1 離職理由による給付制限
    • 11.2 就職拒否等による給付制限
    • 11.3 不正受給による給付制限
  • 12 処分に不服がある場合
  • 13 諸外国との比較
  • 14 脚注
  • 15 関連項目
  • 16 外部リンク

沿革

目的・定義

雇用保険は、労働者失業した場合及び労働者について雇用の継続が困難となる事由が生じた場合に必要な給付を行うほか、労働者が自ら職業に関する教育訓練を受けた場合に必要な給付を行うことにより、労働者の生活及び雇用の安定を図るとともに、求職活動を容易にする等その就職を促進し、あわせて、労働者の職業の安定に資するため、失業の予防、雇用状態の是正及び雇用機会の増大、労働者の能力の開発及び向上その他労働者の福祉の増進を図ることを目的とする(第1条)。この目的を達するために、失業等給付を行うほか、二事業(雇用安定事業、能力開発事業)を行う(第3条)。

雇用保険法において、「離職」とは、被保険者について、事業主との雇用関係が終了することをいう。「失業」とは、被保険者が離職し、労働の意思及び能力を有するにもかかわらず、職業に就くことができない状態にあることをいう(第4条)。したがって、「離職」=「失業」ではない。

管掌

「雇用保険は政府が管掌する」と法定され(第2条)、雇用保険の保険者は国である。雇用保険法の本則では厚生労働大臣が幅広い権限を有しているが、雇用保険法に定める厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、その一部を都道府県労働局長に委任することができ(第81条1項)、この規定により都道府県労働局長に委任された権限は、厚生労働省令で定めるところにより、公共職業安定所長に委任することができる(第81条2項)、とされ、以下のように分掌される(施行規則第1条、施行令第1条)。

また、船員が失業した場合には、公共職業安定所のほかに地方運輸局も給付事務を行う。

行政庁は、雇用保険法の施行のため必要があると認めるときは(保険給付のほか、二事業に関する処分等も含む)、当該職員に、被保険者を雇用していた事業主の事務所に立ち入らせることができる。ただしこの権限は犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない(第79条)。また行政庁は被保険者を雇用していた事業主又は労働保険事務組合に対して、雇用保険法の施行に関して必要な報告、文書の提出又は出頭を命ずることができる(第76条)。

厚生労働大臣は、雇用保険法の施行に関する重要事項について決定しようとするときは、あらかじめ労働政策審議会の意見を聴かなければならない。労働政策審議会は、厚生労働大臣の諮問に応じ、また必要に応じ雇用保険事業の運営に関して、関係行政庁に建議し、又はその報告を求めることができる(第72条)。

適用事業

労働者が雇用される事業は、「適用事業」となり(第5条)、雇用保険に強制加入となる。国・地方公共団体が行う事業、法人が行う事業(法人の種類は問わない)、外国人事業主が日本国内で行う事業も労働者が雇用される事業に該当すれば適用事業となる。船員を雇用する事業については、それ自体を独立した事業として取り扱う(同じ事業主との雇用契約の下、船員と船員でない労働者との雇用管理が1つの施設内で行われている場合であっても、適用事業所としてはそれぞれ別々に設置させることとなる。従って、1つの適用事業所の中に、船員と船員でない労働者とが混在して被保険者となっていることはない)。

以下のすべての要件を満たす事業は、「暫定任意適用事業」となり、雇用保険に加入するかどうかは任意となる。その事業に使用される労働者の2分の1以上の希望があった場合は事業主は雇用保険に加入しなければならず、また事業主が加入しようとする場合にはその事業に使用される労働者の2分の1以上の同意を取り付ける必要がある(徴収法附則第2条2項、3項)。事業主が加入義務違反や、加入希望者に対する不利益取り扱いがあったときは罰則がある。任意加入に当たっては加入申請書を所轄公共職業安定所長を経由して都道府県労働局長に提出し、事業主に法令上の業務の履行が期待できるかについて所轄公共職業安定所長による十分な審査が行われる。

事業所の設置(廃止)をしたときは、その翌日から起算して10日以内に所轄公共職業安定所長に雇用保険適用事業所設置(廃止)届を提出しなければならない。平成28年1月からは、設置(廃止)届には法人番号の記載が必要となる。

事業主及び労働保険事務組合は、雇用保険に関する書類(二事業及び徴収法による書類をのぞく)をその完結の日から2年間(被保険者に関する書類にあっては4年間)保存しなければならない(規則第143条)。

被保険者

雇用保険において「被保険者」とは、適用事業に雇用される労働者であって、以下のいずれにも該当しない者をいう(第4条、第6条、施行規則第3条の2、第4条)。雇用保険の被保険者になるか否かは、本人の意思に関係なく、加入要件を満たすことで当然に被保険者となるため、労働者の側から加入を拒むことはできない。なお平成29年1月より「65歳に達した日以後に雇用される者」が適用除外から削除され、継続雇用の有無にかかわらず65歳以上の者も被保険者となる。

被保険者資格は、雇用されるに至った日(雇用契約締結日ではなく、実際に雇用関係に入った最初の日を指す)に取得することとされる。また離職日の翌日、死亡日の翌日に被保険者資格を喪失する。ただし、離職日に新たに被保険者資格を取得すべき場合は離職日当日に従前の雇用関係に基づく被保険者資格を喪失する。離職以外による被保険者資格の喪失(取締役への就任、労働条件の週20時間未満への変更、雇用保険の保険関係の消滅等)については、それぞれ当該事実があった日に被保険者資格を喪失する。

日本に在住する外国人・無国籍者は、外国公務員及び外国の失業保険制度の適用を受けていることが立証された者を除き、原則として被保険者となる。海外の事業に出向・転勤する場合であっても、出向元適用事業主との雇用関係が継続する限り被保険者となる。一方海外の事業に現地採用される者は、国籍のいかんにかかわらず被保険者とならない。船員については、適用事業に雇用される船員であれば、当該船員が乗船している船舶が航行する領域に関わりなく被保険者となる。

当該事業所における通常の労働者と同じ時間働く者は被保険者となる。通常の労働者よりも勤務すべき時間が短い者(短時間就労者)は、「1週間の所定労働時間が20時間以上で、かつ、同一の事業主の適用事業に31日以上引き続いて雇用される見込みのある」者が被保険者となる。

労働者性の判断を要する場合

個人事業主や法人の代表取締役は被保険者とはならないが、法人の取締役監査役で労働者的性格の強い者であって雇用関係が認められるもの(業務執行権を持たない、役員報酬が給与額を超えない、等)は被保険者となる。

同居の親族は、原則として被保険者とされないが、「同居の親族実態証明書」及び添付書類の確認により他の労働者と就労状態に労働者性があると確認できれば、被保険者資格を認めるとされる。具体的には、以下のすべての要件を満たすこととされる。

家事使用人は労働基準法上の労働者でないため被保険者とならないが、適用事業に雇用されて主として家事以外の労働に従事することを本務とする者は、家事に使用されることがあっても被保険者となる。

駐留軍関係労務者は、ハウスメイド等の家事使用人を除き、すべて防衛省を経由して間接に雇用される形態をとっており、これらの者は、国に雇用される者に該当するが、国家公務員退職手当法の適用は受けないので被保険者となる。

外国人技能実習生(在留資格「技能実習1号イ」、「技能実習1号ロ」、「技能実習2号イ」及び「技能実習2号ロ」の活動に従事する者)として受け入れられ、技能等の修得をする活動を行う場合には、受入先の事業主と雇用関係にあるので、被保険者となる。ただし、入国当初に雇用契約に基づかない講習(座学(見学を含む)により実施され、実習実施期間の工場の生産ライン等商品を生産するための施設における機械操作教育や安全衛生教育は含まれない。)が行われる場合には、当該講習期間中は受入先の事業主と雇用関係にないので、被保険者とならない。

生命保険会社の外務員は、事業主と委任契約関係にある場合が多く、原則的には被保険者とならないが、その職務の内容、服務の態様、賃金の算出方法等から総合的に判断して、特に雇用関係が明確であると認められ、事業主の支配拘束・指揮命令を受けている者は、被保険者となるとされる。損害保険会社の外務員、証券会社の外務員、金融会社、商社等の外務員等についても、その職務の内容、服務の態様、給与の算出方法等の実態により判断して雇用関係が明確である場合は、被保険者となる。

在宅勤務者は、事業所勤務労働者との同一性(指揮系統、拘束時間、就業規則の適用等)が確認されれば、原則として被保険者となる。

派遣労働者は、派遣元の事業所における被保険者となる。いわゆる登録型派遣労働者の場合、週20時間以上の労働条件で次の派遣就業が開始されることが見込まれる場合、被保険者資格は継続する。見込まれない場合、派遣就業に係る雇用契約期間の終了日の翌日に被保険者資格を喪失する。終了日以降に当該派遣元事業主の下での週20時間以上の派遣就業を希望し、当該派遣元事業主に登録している場合は、「次の派遣就業が開始されることが見込まれる場合」として取り扱う。

授産施設は、身体上若しくは精神上の理由又は世帯の事情により就業能力の限られている者、雇用されることが困難な者等に対して、就労又は技能の習得のために必要な機会及び便宜を与えて、その自立を助長することを目的とする社会福祉施設であるから、その作業員(職員は除く)は、原則として、被保険者とならない。

4ヶ月以内の期間を定めて季節的事業に雇用される者がその定められた期間を超えて引き続き同一の事業主に雇用されるに至った場合はその定められた期間を超えた日から被保険者となる。ただし、当初の期間と新たに定められた期間が通算して4ヶ月に満たない場合は被保険者とならない。

長期欠勤していても、雇用関係が存続する限りは、賃金の支払いがなくても被保険者となる。求職者給付及び就職促進給付の内容を上回るような退職金制度のある適用事業に雇用される者であっても、被保険者となる。

同時に2以上の雇用関係にある労働者(在籍出向者等)は、原則としてその者が「生計を維持するに必要な主たる賃金を受ける一の雇用関係」についてのみ被保険者となる。同時に2以上の雇用関係において被保険者となることはない。したがって出向先で主たる賃金が支払われている場合、出向元との保険関係は終了する。なお65歳以上の者の出向の場合は原則として出向元の被保険者とし、65歳未満の者が出向先で被保険者資格を取得したのちに65歳到達後に出向元に復帰した場合は出向元の被保険者となる。

事業主は、その雇用する被保険者を当該事業主の一の事業所から他の事業所に転勤させた場合は、当該事実のあった日の翌日から起算して10日以内に、雇用保険被保険者転勤届を、転勤後の事業所の所轄公共職業安定所長に提出しなければならない。転勤前と転勤後の事業所が同一の公共職業安定所の管内である場合であっても提出を要する。

一般被保険者

一般被保険者とは、被保険者のうち、下記に規定する者(高年齢継続被保険者・短期雇用特例被保険者・日雇労働被保険者)以外のものをいう。そのため、65歳未満という年齢制限がある。

高年齢被保険者

高年齢被保険者とは、被保険者(短期雇用特例被保険者・日雇労働被保険者に該当する者を除く)であって、65歳以上の者をいう(第37条の2)。法改正により、平成29年(2017年)1月1日(施行日)より65歳前からの継続雇用の有無にかかわらず雇用保険の被保険者とされる。施行日以降に新たに雇用された65歳以上の者はその雇用日に、施行日前に高年齢継続被保険者である者は施行日に高年齢被保険者となる。また施行日前に雇用される時点において65歳に達しているため高年齢継続被保険者の資格を得られなかった者が施行日をまたいで継続雇用されている場合、施行日に雇用されたものとみなして高年齢被保険者の資格を取得する。

平成28年12月31日までは、「高年齢継続被保険者」として、同一の事業主の適用事業に65歳に達した日の前日以前から雇用され、現在65歳以上になっている被保険者(短期雇用特例被保険者、日雇労働被保険者を除く。改正前の第37条の2)を対象としていた。つまり、継続雇用(定年後の再雇用も含む)されている一般被保険者のみが、65歳に達すると高年齢継続被保険者となり(特に手続きは必要なく、自動的に切り替わる)、雇用される時点において65歳に達している者は、適用除外であるため被保険者とならなかった。

短期雇用特例被保険者

短期雇用特例被保険者とは、被保険者であって季節的に雇用されている者(出稼ぎなどをいう)であって、以下のいずれにも該当しない者をいう(日雇労働被保険者を除く。第38条)。雇用対策としての観点から特例として被保険者となる。「季節的に雇用」に該当するかどうかは、資格取得届の記載内容(雇用形態、職種、雇用期間を定めた理由等)から判断する(出稼労働者手帳を所持することのみをもって当該労働者が季節的に入離職する者であると判断することができるものではない)。

短期雇用特例被保険者が同一の事業主に引き続いて1年以上雇用されるにいたったときは、その1年以上雇用されるにいたった日に65歳未満であれば一般被保険者に、65歳以上であれば高年齢被保険者に切り替わる。

日雇労働被保険者

日雇労働被保険者とは、被保険者であって日々雇用される者、または、30日以内の期間を定めて雇用される労働者(日雇い労働者)のうち、所定の要件を満たしたものをいう(第42条)。日雇労働求職者給付金#日雇労働被保険者を参照。

雇用保険被保険者証

雇用保険被保険者証(2012年交付の旧様式)
雇用保険被保険者証(2004年交付の旧様式)

事業主はその雇用する労働者が被保険者(日雇労働被保険者を除く)となったときは、翌月10日までに、所轄公共職業安定所長に雇用保険被保険者資格取得届を提出しなければならない(第7条、施行規則第6条1項)。平成28年1月からは、資格取得届には被保険者の個人番号を記載しなければならない。以下の場合には、資格取得届に労働契約に係る契約書、労働者名簿賃金台帳その他その事実を証明できる書類を添付しなければならない(施行規則第6条2項)。

公共職業安定所長による被保険者資格の確認(確認自体は届出がなくても公共職業安定所長が職権で行うことができる。また被保険者自らが確認の請求をすることもできる)を受けると、雇用保険被保険者証(以下「被保険者証」)及び雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(被保険者通知用)(以下「取得確認通知書」)が被保険者に交付される(第8条、第9条、施行規則第8条~第12条)。被保険者証・取得確認通知書の交付はその被保険者を雇用する事業主を経由して行うことができ(規則第9条)、実際にはほとんどの場合事業主経由での交付である。事業主は、原則として両方とも被保険者(労働者)に渡す必要があるが、実務上は被保険者証を事業主が保管し、取得確認通知書を被保険者に渡すこととしている場合が多い。被保険者証を事業主が保管している場合でも在籍中のみであり、退職時には被保険者に返却される。被保険者証は、新たに雇用保険適用事業所へ雇用された場合、新事業主へ提示が必要となるので、離職票と共に紛失しないように保管しなければならない(新事業主は被保険者証の提示を受けて資格取得届に被保険者番号を記入すれば足り、資格取得届に被保険者証を添付する必要はない)。被保険者証そのものに有効期限の記載はないが、新たな事業所で資格を取得すると被保険者証も新しく交付され、その時点で古い被保険者証は回収となり効力を失うが、被保険者番号は原則変わらない。変わると被保険者期間の算定等で不利益が発生するから、注意が必要。

実務上は、被保険者番号さえ分かれば手続に問題はないので、古い被保険者証であってもそれが今まで使用していた被保険者番号と同一であれば問題はなく、もし被保険者証そのものがなくても(以前の被保険者証を紛失した場合、あるいは前に勤務していた事業者が被保険者証を加入者本人に渡していなかった場合など)、資格取得届の内容からハローワークが保有する被保険者台帳を照合するので(規則第15条)、今までの被保険者番号で継続して被保険者となることができる。また、被保険者証は健康保険証や社員証と違い身分証明書としては通用せず、悪用されにくいため、回収されない場合も多い。あくまでも、同じ被保険者番号を継続させることが重要である。なお、被保険者証を確認できる書類が一切なく、ハローワークにおいても確認ができない場合は、新規加入となり、新たな被保険者番号と被保険者証が交付される。裏面に「二重に交付を受けることの無いように」の旨、記載があるが、この「二重に」は、「別の被保険者番号で」という意味であるから、同じ被保険者番号で被保険者証が複数ある場合は、最新の被保険者証以外は処分しても良い。被保険者番号が異なる場合は、統合手続が必要となるので、ハローワークに申し出る必要がある(原則、後から発行された番号が生きる番号となる)。

なお、雇用保険に関する手続は、原則在職中は事業所を経由、離職後は本人が直接手続をする(複数の番号がある状態の際に行う統合手続きは、本人がハローワークで手続きを行う必要がある。この場合、基本は後から発行された番号側を、現事業所が使用することになるため、先の番号のデータを後の番号のデータに移す形で統一の手続きを取る。ただし、旧番号での保険給付の権利が消滅している場合は、統一ではなく、旧番号の「抹消」の手続きに移ることとなる)。

被保険者又は被保険者であった者は、いつでもハローワークに被保険者となった・ならなくなったことの確認の請求(雇用保険被保険者資格取得届出確認照会)を無料ですることができ(第8条)、事業主は労働者が当該請求をしたことを理由として解雇その他の不利益な取扱いをしてはならない。これに違反した事業主は、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金に処せられる(第83条)。この請求は口頭ですることができ、また当該請求に時効の定めはない。

なお、被保険者が氏名を変更した場合、従来は速やかに氏名変更届を提出することとされていたが、法改正により平成30年3月30日以降は個人番号を変更した場合あるいは雇用継続給付の支給申請の際等に併せて氏名変更届を提出すればよいこととされた(改正後の規則第14条)。

雇用保険被保険者資格取得等確認通知書

雇用保険被保険者資格取得届出確認照会回答書

取得確認通知書は、被保険者に雇用保険の資格の取得手続が行われたことを通知する書面であり、事業主を経由して被保険者に交付される。雇用保険への加入を確認する書面として、被保険者証と似た役割を持つが、取得確認通知書でしか確認できない事項として、資格取得年月日、事業所名、受理日が記載されている。2011年の改正前の様式では、被保険者証にすべてが記載されていて、取得確認通知書は交付されていなかった。

しかし、雇用保険など各種保険制度に精通している労働者は少なく、事業主を信頼して当然に加入しているものと思い、実際退職時に雇用保険に入っていなかったことを初めて知る労働者が発生、これにより退職した労働者が予定していた給付を受けられない問題が多発した。これはそもそも被保険者に交付しなければならない被保険者証を便宜上事業主が管理していることにより、被保険者自身は雇用保険に加入したかの確認が実質できないため、この対策として、被保険者へ雇用保険に加入したことを通知する専用の書面として被保険者証とは別に交付されるようになっている。これすら渡されない場合は、労働者はハローワークに雇用保険への加入を確認すべきである。

ハローワークとしては、従来通り被保険者証と共に交付するように指導しているが、未だ浸透しておらず、会社が保管しているケースもある。会社が保管する理由としては以下の理由がある。

なお、退職後新たに勤務する事業主へ取得確認通知書は提出する必要はないが、新様式の場合は切り取らずそのまま渡しても問題ない(旧様式の場合は全体で被保険者証であるから改変はできない)。個人情報が気になる場合は切り取って被保険者証のみを新たに勤務する事業主に渡しても良いが、取得確認通知書に記載されている個人情報は通常は履歴書と同程度のものであるから、切り取ることにより事実上秘匿できる情報はない。

離職票・資格喪失届

事業主は、その雇用する労働者が被保険者でなくなったとき(離職のほか、労働者が適用除外に該当することとなった場合を含む)は、資格喪失日の翌日から起算して10日以内に雇用保険被保険者資格喪失届(資格喪失届)を所轄公共職業安定所長に提出しなければならない(施行規則第7条1項)。平成28年1月からは、資格喪失届には被保険者の個人番号を記載しなければならない。

被保険者が離職した後、基本手当を受けるためには、雇用保険被保険者離職票(離職票)をハローワークに提出しなければならない。この離職票は、事業主が作成する雇用保険被保険者離職証明書(離職証明書)に基づき、公共職業安定所長が受理し、事業主が当該離職者に交付する(施行規則第17条1項、2項)。離職証明書は3枚複写となっていて、そのうちの1枚が被保険者が受け取る離職票となる。このため、資格喪失届の提出には原則として離職証明書を添付しなければならない(資格喪失の理由が離職以外の場合は添付不要)。なお、基本手当の受給資格がない場合や、懲戒解雇の場合であっても、被保険者が離職票の交付を希望したときは事業主は離職証明書を作成しなければならない。離職日において59歳以上である被保険者については、当該被保険者が離職票の交付を希望しなくても離職証明書を作成しなければならない(後述の「六十歳到達時等賃金証明書」の作成に必要なため。施行規則第7条2項)。離職理由について事業主が離職証明書に記した内容について離職者に異議がある場合は、離職票にその旨を記入する欄がある。

離職票の交付は原則として事業主を通して行うが、離職者が直接ハローワークに離職証明書を持参したときは、離職票を離職者本人に交付しなければならない。

財政

保険料

保険料率は労働保険の保険料の徴収等に関する法律(徴収法)に定めることとされ(第68条)、本来の保険料率はその本則において、

とされている(徴収法第12条4項)。なお農林水産事業のうち、季節的に休業し、または事業の規模が縮小することのない事業として厚生労働大臣が指定する事業(以下の事業)については「一般の事業」として扱う(平成22年12月28日厚生労働省告示535号)。

しかし、徴収法において弾力条項が設けられ、厚生労働大臣は、毎会計年度において一定の要件に該当し、必要があると認めるときは、労働政策審議会の意見を聴いて、1年以内の期間を定め、保険料率を±0.4%以内で変更することができる(徴収法第12条5項)。また、所定の要件に該当するときは、1年間、二事業分の保険料が0.05%引き下げられる(徴収法第12条8項、9項)。さらに、平成29年度から平成31年度の間に限り、保険料率が0.2%引き下げられる(平成29年法律第14号)。これらの規定により、平成29,30年度の保険料率は本来の率よりも大幅に引き下げられ、以下のようになる(平成29年厚生労働省告示第170号、平成30年厚生労働省告示第19号)。

事業主の負担割合が多い理由は、失業等給付及び就職支援法事業分については労使で折半して負担するが、就職支援法部分を除く二事業分については事業主のみが負担するためである。なお厚生労働大臣は、弾力条項により保険料率を変更するに当たっては、被保険者の雇用及び失業の状況その他の事情を考慮し、雇用保険の事業に係る失業等給付の支給に支障が生じないようにするために必要な額の積立金を保有しつつ、雇用保険の事業に係る財政の均衡を保つことができるよう、配慮するものとする(徴収法第12条7項)。

派遣労働者については派遣元が適用事業主として保険料を納付するが、労災保険とは異なり、原則派遣先の実態にかかわらず「一般の事業」として扱う。

事業主は、被保険者が負担すべき保険料相当額を被保険者の賃金から控除することができるが、この控除は被保険者に賃金を支払う都度、当該賃金に応ずる額についてのみ行うことができる(徴収法第32条)。それゆえ、例えば1年分の被保険者負担保険料額の全額を1月分の賃金から控除するといったことはできない。1月に2回以上賃金の支払いがあった場合は、その都度(1回にまとめるのでなく)控除しなければならず、さらに健康保険厚生年金とは異なり、賞与支払月の途中で退職した場合でもその月の賞与からも控除しなければならない。また、控除した場合、事業主は計算書を発行する義務がある(徴収法第31条、実際には給与明細に一括記載することが慣行となっている)。

国庫負担

失業については政府の経済政策、雇用政策と無縁ではなく、政府もその責任の一端を担うべきであることから、保険料に加え国庫負担金も用いられる(第66条1項〜5項、第67条)。国庫が負担する割合は、

とされている(ただし、平成29年度から平成31年度の間は、それぞれの100分の10とする措置がなされている(附則第14条))。しかし、求職者給付のうちの高年齢求職者給付、就職促進給付、教育訓練給付、雇用継続給付のうちの高年齢雇用継続給付については、国庫負担はない。また、職業訓練受講給付金を除く二事業の運営に対しても、国庫負担はない。

また、国庫は、毎年、予算の範囲内で、就職支援法事業に要する費用(職業訓練受講給付金に要する費用を除く)及び雇用保険事業の事務の執行に要する費用を負担する(第66条6項)。

失業等給付

失業等給付は、「求職者給付」「就職促進給付」「教育訓練給付」「雇用継続給付」の4種類からなる。求職者給付の支給を受ける者は、必要に応じ職業能力の開発及び向上を図りつつ、誠実かつ熱心に求職活動を行うことにより、職業に就くよう努めなければならない(第10条の2)。

一般被保険者を対象とする求職者給付

一般被保険者が失業した場合に支給される。求職者が求職活動をする間の生活の安定を目的として支給され、「基本手当」「技能習得手当」「寄宿手当」「傷病手当」の4種類からなる。

基本手当

基本手当は、一般被保険者が離職した場合に、労働の意思及び能力を有するにもかかわらず職業に就くことのできない状態にある場合に支給される。

受給資格

一般被保険者の資格の喪失の確認を受けたものが失業している場合において、基本手当の受給資格を得るためには、原則、「離職の日以前の2年間」において、「被保険者期間」が「12ヶ月以上ある」ことが必要である(第13条)。

「被保険者期間」の算定に当たっては、被保険者として雇用された期間を、資格喪失日の前日からさかのぼって1ヶ月ごとに区切っていき、区切られた1ヶ月の中に、賃金支払いの対象となった日数(賃金支払基礎日数)が11日以上ある場合にその1ヶ月を被保険者期間の1ヶ月とする。区切ったことにより1ヶ月未満の端数が生じた場合、その端数が15日以上あり、かつその期間内に賃金支払基礎日

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出典:wikipedia
2018/11/18 00:04

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