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JIS_Z_8203とは?

(JIS Z 8203から転送)

数量の比較

単位の換算


国際単位系(こくさいたんいけい、: Système International d'unités: International System of Units、略称:SI)は、メートル法の後継として国際的に定められ、世界中で広く使用されている単位系である。

国際単位系 (SI) は、メートル条約に基づきメートル法のなかで広く使用されていたMKS単位系(長さの単位にメートル m、質量の単位にキログラム kg、時間の単位に s を用い、この 3 つの単位の組み合わせでいろいろな量の単位を表現していたもの)を拡張したもので、1954年の第10回国際度量衡総会 (CGPM) で採択された。

なお、国際単位系 (SI) はメートル法が発展したものであるが、メートル法系の単位系の亜流として「工学単位系(重力単位系)」「CGS単位系」などがあり、これらを区別する必要がある。

SI単位を表したロゴ

名称、公式文書

略称の SI はフランス語の「Système International d'unités」に由来する。これはメートル法がフランスの発案であったという歴史的経緯があること、及びメートル条約国際度量衡委員会(CIPM)・国際度量衡局(BIPM)の公用語がフランス語であるという事情による。SI は国際単位系の略称であるため「SI 単位系」というのは誤った用語である。ただし「SI 単位」(: unité(s) du SI: SI unit(s))は「国際単位系の単位」という意味で正しい用語である。

2019年5月20日以降の国際単位系についての公式文書は、BIPMによるフランス語と英語による第9版(2019年)である。なお2020年4月現在、公式の日本語訳は存在しない。

以下の記述(表を含む。)の一部は国際単位系の国際文書第8版日本語版による。

SIの定義

国際単位系の定義は以下である。

国際単位系(SI)は である単位系である。

ここで、ヘルツ(記号: Hz)、ジュール(記号: J)、クーロン(記号: C)、ルーメン(記号: lm)、ワット(記号: W)は、それぞれ(記号: s)、メートル(記号: m)、キログラム(記号: kg)、アンペア(記号: A)、ケルビン(記号: K)、モル(記号: mol)、カンデラ(記号: cd)と、 Hz = s、J = kg m s、C = A s、lm = cd m m = cd sr、W = kg m s で関係付けられている。 7つの定義定数の数値には不確かさはない。

この定義ではそれぞれの定数の値を対応するSI単位で表現したときの厳密な数値を定めている。 定数の値は数値と単位の積であるため、厳密な数値を固定することによって単位を定めることができる。 7つの定数はすべてのSI単位がこれらの積と比によって表すことができるように選ばれている。

表1. SIの7つの定義定数とこれらに定義される7つの対応する単位
【定義定数】
【記号】
【数値】
単位
セシウムの超微細遷移の振動数 | ΔνCs | 7009919263177000000♠9192631770 | Hz
真空における光速度 | c | 7008299792458000000♠299792458 | m s
プランク定数 | h | 6966662607015000000♠6.62607015×10 | J s
電気素量 | e | 6981160217663400000♠1.602176634×10 | C
ボルツマン定数 | k | 6977138064900000000♠1.380649×10 | J K
アボガドロ定数 | NA | 7023602214076000000♠6.02214076×10 | mol
発光効率 | Kcd | 7002683000000000000♠683 | lm W

SI単位

現行のSIでは、7つの定義定数の数値を固定することでSIを定義しており、すべてのSI単位が定義定数から直接に構成されるため、基本単位と組立単位の区別の必要性がない。 しかし、基本単位と組立単位の考え方は便利であり、定着しているため現行のSIでも維持されている。

SI 基本単位

SI基本単位の再定義 (2019年)」も参照

7つの定義定数の数値の固定によるSIの定義では、SI基本単位の定義は定義定数を用いて導き出される。

SI基本単位メートル m、キログラム kg、 s、アンペア A、ケルビン K、モル mol、カンデラ cd であり、対応する基本量はそれぞれ長さ質量時間電流熱力学温度物質量光度である。

この7つの基本単位のうち、キログラム kg、アンペア A、ケルビン K、モル mol の4つについては2018年11月16日の国際度量衡総会(CGPM)においてその定義が根本的に改定された。残りのメートル m、 s、カンデラ cd については定義は本質的にはこれまでと同じであるが、表現が改められた。基本単位の新しい定義は、2019年5月20日に発効された。詳細はSI基本単位の再定義 (2019年)を参照。

量 基本単位 定義
名称 記号
長さ | メートル(metre) | m | 真空中で1間の7008299792458000000♠299792458の1の時間にが進む行程の長さ。
質量 | キログラム(kilogram) | kg | プランク定数6966662607015000000♠6.62607015×10 ジュール秒とすることによって定まる質量。
時間 | (second) | s | セシウム133原子の基底状態の2つの超微細構造準位(F = 4, M = 0 および F = 3, M = 0)間の遷移に対応する放射の周期の7009919263177000000♠9192631770倍に等しい時間。
電流 | アンペア(ampere) | A | 電気素量6981160217663400000♠1.602176634×10 クーロンとすることによって定まる電流。
熱力学温度 | ケルビン(kelvin) | K | ボルツマン定数6977138064900000000♠1.380649×10 ジュールケルビンとすることによって定まる温度。
物質量 | モル(mole) | mol | 7023602214076000000♠6.02214076×10(アボガドロ定数)の要素粒子又は要素粒子の集合体(組成が明確にされたものに限る)で構成された系の物質量。
モルを使うときは、要素粒子 (entités élémentaires) が指定されなければならないが、それは原子分子イオン電子、そのほかの粒子またはこの種の粒子の特定の集合体であってよい。
光度 | カンデラ(Candela) | cd | 周波数 540 × 10ヘルツの単色放射を放出し、所定の方向におけるその放射強度が 1/683ワットステラジアンである光源の、その方向における光度。

上の表の中には、単位の定義の中に別の単位を用いているものがある。例えば、メートルの定義には秒の定義が前提とされている。単位の定義に求められるのは何より実用性、すなわち現在の社会生活に必要かつ十分な精度を持ち、定義値が容易に実現できることである。このため、定義の独立性は意味を持たない。

なお、基本量の次元の記号には、サンセリフ立体を用いる。

次元と記号
次元 | 長さ | 質量 | 時間 | 温度 | 物質量 | 電流 | 光度
記号 | L | M | T | Θ | N | I | J

SI 組立単位

詳細は「SI組立単位」を参照

組立単位は基本単位の冪の積で定義される。このうち特に比例係数が1である組立単位を一貫性のある組立単位と言う。

SIにおいて、一貫性のある組立単位の一部には、固有の名称とその記号が与えられている。

SI 接頭辞

詳細は「SI接頭辞」を参照

SI接頭辞は、SI単位の10進の倍量単位・分量単位を作るための接頭辞である。

SI 単位と併用される非 SI 単位

詳細は「SI併用単位」を参照

日々の生活で広く SI とともに用いられているため、CIPM により国際単位系と併用することが認められている非 SI 単位である。これらの使用は今後ずっと続くものと考えられ、SI 単位によって正確な定義が与えられている。

以下に、SI国際文書SI第9版(2019年)第4章「SIとの併用が認められる非SI単位(Non-SI units that are accepted for use with the SI )」の表8で挙げられている非SI単位の全てを列挙する。この表中の単位は、SI単位との併用が認められる。

なお、計量法では の各単位は、SI接頭辞とは併用されない(1 kh などとはしない)(SI接頭辞#計量法による使用制限)。ただし、は計量法上は計量単位ではなく、暦の単位とされている。

【量】
【単位の名称】
【単位の記号】
SI単位による値
時間 |  | min | 1 min = 60 s
 | h | 1 h = 60 min = 3600 s
 | d | 1 d = 24 h = 86 400 s
長さ | 天文単位(a) | au | 1 au = 149 597 870 700 m
平面角 |  | ° | 1° = (π/180) rad
 | ′ | 1′ = (1/60)° = (π/10 800) rad
(b) | ″ | 1″ = (1/60)′ = (π/648 000) rad
面積 | ヘクタール(c) | ha | 1 ha = 1 hm = 10 m
体積 | リットル(d) | L, l | 1 L = 1 l = 1 dm = 10 cm = 10 m
質量 | トン(e) | t | 1 t = 10 kg
ダルトン(f) | Da | 1 Da = 1.660 539 066 60(50)× 10 kg
エネルギー | 電子ボルト(g) | eV | 1 eV = 1.602 176 634 × 10 J
比の対数 | ネーパ(h) | Np | 
ベル(h) | B | 
デシベル(h) | dB | 
(欄外注)ガル(記号Gal)は、加速度の非SI単位である。重力加速度を表す単位として測地学と地球物理学で用いられる。1 Gal = 1 cm s = 10 m s

(a)~(h)の注については、SI併用単位を参照のこと。

その他の非SI単位の削除

2019年に改訂された国際単位系(SI)(第9版)では、前項の「SI 単位と併用される非 SI 単位」以外の「非SI単位」についての記述は削除された。

SI国際文書第8版(2006年)(廃版)の第4章には、SI併用単位とは別に表7、表8、表9に次の単位が掲げられていた。

SIとの併用が認められている単位 4単位
自然単位系 4単位
原子単位系 6単位
バール水銀柱ミリメートルオングストローム海里バーンノットネーパベルデシベル 9単位
エルグダインポアズストークススチルブフォトガルマクスウェルガウスエルステッド 10単位

(注)このうちガル(Gal)については第9版表8の欄外注に掲げられており、やや特別な扱いになっている。

以上の単位のうち、天文単位ダルトン電子ボルトネーパベルデシベルの6単位(およびガル)は、第9版の「SI併用単位」に格上げされ、残りの単位は全て第9版からは削除された。

単位と数値の記法

国際単位系(SI)は、数値単位を記述するときの記法について詳細な規定を定めている。

量記号と単位記号

量の性質についての付随情報を単位に与えてはならない。量の性質についての付随情報は量記号に与えるものとし,単位記号に与えてはならない。

例:最大電位差の表現 Umax = 1000 V とする。 U = 1000 Vmax は不可。

量の値の書式

数値と単位を分割するために空白(space)を用いる。量の値は数字と単位の積として表され,空白は乗算記号 を表す(二つの単位の間に挿入される空白がそれらの積を表すのと同じである)。この原則は,セルシウス度(degree Celsius)についても適用され,セルシウス温度 t の値を表現するときには,その単位記号である°C の前に空白を挿入する。

例: 123.4 kg 30.2 ℃ 不適例:30.2℃ 不適例:30.2 °C

この原則における唯一の例外は,平面角を表す単位である角度(degree),(minute),及び(second)であり,それぞれの単位記号である°,′,及び″に対しては,数値と単位記号との間に空白を挿入しない(度 (角度)#記法)。

例: 30゚28'8"

数字の書式及び小数点

  例: 0.234、-0.879        .234、-.879 とはしない。
  例:43 279.2    0.168 29                  不適例:43,279.2     0.168,29
   例:3279.3   0.1683 又は 3 279.3    0.168 3

実際に数をどのようにグループ化して表現するのかは選択の問題であり、機械製図,財務諸表,及び自動読み込みのための手書き文字などについては必ずしも上記の書式は適用されない。

各国における国際単位系

メートル法化」も参照

現在では、世界のほとんどの国で合法的に使用でき、多くの国で使用することが義務づけられている。しかしアメリカなど一部の国では、それまで使用していた単位系の単位を使用することも認められている。

アメリカ合衆国

アメリカ合衆国のメートル法化」を参照

イギリス

イギリスのメートル法化 」を参照

カナダ

カナダのメートル法化 」を参照

日本

日本のメートル法化」も参照

日本は、1885年(明治18年)にメートル条約に加入、1891年(明治24年)施行の度量衡法尺貫法と併用することになり、1951年(昭和26年)施行の計量法で一部の例外を除きメートル法の使用が義務付けられた。 1991年(平成3年)にはJIS規格が完全に国際単位系準拠となり、JIS Z 8203「国際単位系 (SI) 及びその使い方」が規定された。

参考文献

脚注

注釈

  1. ^ 原表では暫定的にCODATA2014の数値が掲げられているが、ここでは、CODATA2018の数値による。
  2. ^ 国際標準化機構(ISO)による ISO 1000 を翻訳した物。ISO 1000 は2009年に ISO 80000-1 に置き換えられ、JIS Z 8203 も2014年に ISO 80000-1 を翻訳した JIS Z 8000-1 に置き換えられた。

出典

  1. ^ SI Brochure: The International System of Units (SI)
  2. ^ 国際計量標準の書庫 《邦訳 第8版SI文書》※第9版の邦訳は、現在準備中です。
  3. ^ 国際文書第 8 版国際単位系 日本語版 (2006)
  4. ^ The InternationalSystem of Units (SI) 9th ed. Text in English 2.2 Definition of the SI, p.127
  5. ^ 国際文書第 8 版国際単位系 日本語版 (2006) p. 15, 1.3 量の次元。
  6. ^ 国際文書第 8 版国際単位系 日本語版 (2006) p. 36, 表6 SI 単位と併用される非 SI 単位。
  7. ^ The International System of Units(SI) 9th edition 2019 Bureau International des Poids et Mesures, 2019-05-20, pp.145-146
  8. ^ [1]知的基盤・計量行政、経済産業省 単位に関するよくあるご質問と答え(2)計量単位に関する質問/取引又は証明に使用する際の質問 Q5・A5 「時間の計量単位としてd(日)を取引又は証明に使用できるか。」「A:計量法が規定している物象の状態の量のうち、「時間」に対する物象の状態の量の概念は、秒、分、時で表すことができる物理的な量であり、計量法が規定している時間の計量であれば、取引又は証明に使用できる計量単位はs(秒)、min(分)、h(時)のみである。日、週、月、年は暦の単位であり、計量法における単位の使用規制の対象外である。したがって、暦の単位としてd(日)を用いることは可能である。 同様に、計量法における物象の状態の量としての流量も、暦の概念は含まれないので、暦としての1日当たりに流れる量を表すものとしてのm3/d(立方メートル/日)も計量法における単位の規制の対象外である。」
  9. ^ unified atomic mass unit The NIST Reference on Constants, Units, and Uncertainty. US National Institute of Standards and Technology. 2019-05-20. 2018 CODATA recommended values
  10. ^ 国際単位系 (SI) 国際文書第8版 2006年(日本語訳) 表7
  11. ^ 国際単位系 (SI) 国際文書第8版 2006年(日本語訳) 表8
  12. ^ 国際単位系 (SI) 国際文書第8版 2006年(日本語訳) 表9
  13. ^ The International System of Units (SI) 9th ed. Text in English 5.4 Rules and style conventions for expressing values of quantities, pp.149-150

関連項目

外部リンク

SI単位
基本単位 | 
 | 
組立単位 | 

併用単位 | 

関連項目 | 

Category:SI基本単位

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出典:wikipedia
2020/04/08 03:02

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