エドワード・エンターテインメント・グループ
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MONKEY MAJIK(モンキーマジック)は、日本の4人組ロックバンド。所属レーベルはエイベックス・エンターテイメント内のbinyl records。所属芸能事務所はエイベックス・マネジメント。略称は「モマジ」または「モンマジ」。
カナダ人兄弟がツイン・ボーカルおよびツイン・ギターを担当し、日本人2人がリズムセクションを担う4人組バンド。青森県・南部地方で結成された当初は現メンバーより多国籍な在留外国人のバンドであったが、宮城県・仙台都市圏への移住を経て日本・カナダ混成バンドに収束したため、両国の「ハイブリッド・バンド」と称されることもある。メジャー・デビューした現在も全員が仙台都市圏在住。
カナダ人兄弟が日本語と母語の英語をミックスして歌う、J-POPと洋楽の要素を併せ持った楽曲が特徴で、その比重は日本語詞が大半を占めるものから全編英語詞のものまで様々である。ただし、曲中のラップはほぼ英語である。
バンドを結成した初期から歌詞に日本語を使用しており、メイナードは「日本語で歌わなかったら日本でやる意味がない」「日本人のメンバーも含めみんなの声を入れたい」と述べている。現在も日本語詞は日本人メンバーが作詞している。
2006年(平成18年)、フジテレビ月9ドラマ『西遊記』の主題歌「Around The World」のヒットにより有名バンドの仲間入りをし、2007年(平成19年)にはヨコハマタイヤイメージソング「空はまるで」がUSENの総合チャートとリクエストチャートで1位となり、発売前の楽曲が同チャート1位となるのは史上初だったため話題となった。このほかにもテレビ、CM、映画などでのタイアップが目立つ。また、SMAPの42枚目のシングル「そのまま」を手がけた。
日本国外務省およびカナダ外務省より「日加国交樹立80周年記念親善大使」、国土交通省東北運輸局および東北観光推進機構より「東北観光親善大使」、ベガルタ仙台より「ベガルタ仙台日加親善大使」、日本国外務省より「復興発信使(KIZUNA大使)」を委嘱されている。2009年(平成21年)にはカナダ公式訪問中の天皇・皇后両陛下の前で天覧ライヴを行った。
マネージメントはエドワード・エンターテインメント・グループに所属していたが、現在はエイベックス・マネジメント所属となっている。レーベルについては、スタジオ収録音源はインディーズ時代がUNDER HORSE RECORDS、メジャー・デビュー後がbinyl records(avex内レーベル、所属しているのはMONKEY MAJIKのみ)、ライブ収録音源はインディーズ・メジャー通じてUNDER HORSE RECORDS。
バンド名は、青森県でアマチュアバンドを結成した際、当時のドラマーであったトム(イギリス人)が2000年(平成12年)に名付けた。彼は幼少期に、イギリス国内で放送されていた『西遊記』(日本テレビ。イギリス国内では『Monkey!』というタイトル)を見て大ファンとなっていたため、同ドラマの主題歌であるゴダイゴの「Monkey Magic」にちなんで、バンド名を「MONKEY MAJIK」にした("majik" は "magic" の変綴り)。
この縁故なのか、2006年(平成18年)放送の『西遊記』の主題歌に、2ndシングル「Around The World」が使用された。この曲の全国的なヒットによって一躍有名になった。また、MONKEY MAJIKのメンバーはのちに仙台に移住し、仙台を拠点として活動するが、ゴダイゴのメンバーのスティーブ・フォックスが仙台出身であり、タケカワユキヒデも1998年(平成10年)から仙台の芸術系専門学校で講師をしているなど、不思議な繋がりがある。
ちなみに、バンド名の名付け親であるトムは今でも時々日本に遊びに来ており、その際はメイナードと会っている。メイナードに、「僕が付けたバンド名をまだ使っていてくれて嬉しい。僕の大好きな『西遊記』の主題歌を歌って、すごいし、うらやましい」と言っていたとのこと。
公式表記はすべて大文字の「MONKEY MAJIK」だが、他アーティストとのコラボレーションのときは頭文字のみ大文字の「Monkey Majik」を用いる。ただし他アーティストの一部の作品での表記がすべて大文字になっている等、実際の使い分けはあまり厳密ではない。
メイナード兄弟の出身国であるカナダの公用語には、州によって英語とフランス語の2つがある。両人の母語は両者のうち英語であると公表されているが、親の教育方針によりフランス語も学生時代に身に付けている。するとバンド名は英語なのだから、[ˈmʌŋki ˈmæʤɪk](マンキ・マージク)と英語発音をするのが両人にとっては自然である。しかし両人は、少なくとも日本国内では、自らのバンド名を「モンキー・マジック」と忠実に日本語発音を用いている。
1997年(平成9年)、メイナードが、青森県上北郡七戸町の教育委員会の外国語指導助手として来日。七戸町に2年、同郡百石町(現・おいらせ町)に1年居た。その間、青森県三八上北地方(八戸都市圏。南部地方)の約15の小・中学校で英語を教えて回る。なお、三八上北地方には在日米軍の三沢基地等があるため、草の根国際交流が盛んで外国人には親和性のある地域である。
2000年(平成12年)、少林寺拳法を通じて知り合った漆坂ミサオと2人でバンドを組む。後に、国際交流のイベントで演奏してほしいとの依頼を受け、ALT仲間のカナダ人チャドとイギリス人トムが1名ずつ加わり4人になって、MONKEY MAJIK結成。この頃は、メイナード曰く「"オカサーファーのススメ" みたいな曲」をやっていた。このメンバーで半年ほど活動していたが、チャドとトム両名が、ALTの任期終了に伴い帰国。活動の記念につくったCDをあるメンバーがレコード会社に密かに送付。それを聴いた仙台市所在のエドワードリミテッド(現・エドワード・エンターテインメント・グループ)の社長が気に入り、同地へ呼び寄せられることになった。
2001年(平成13年)、メイナードと漆坂の2人で宮城県仙台市に移住。友達の紹介で、taxこと菊池拓哉と出会う。弟であるブレイズがカナダでどのような音楽ジャンルで活動しているか知らなかったメイナードであったが、ブレイズから送付されたデモテープを聴いて、ブレイズをカナダから呼び寄せる。taxが正式にバンドに加入するまでの間は、ドラムはドイツ人留学生のJanなど数名のサポートメンバーが交代で担当していた。
市内のライブハウスで活動を続けながら、メイナードは東北外国語専門学校で講師をしていた。この頃は、仙石線・下馬駅(多賀城市)近くに住んでいた(→参照)。
2002年(平成14年)、タワーレコード仙台店にてインディーズよりミニアルバム『TIRED』を1000枚限定発売。メイナードが授業中に生徒に宣伝するなどしたため、口コミで広まり、仙台店のセールス6週連続1位を記録し、完売。現在最も入手困難な作品である。
2003年(平成15年)、タワーレコード仙台店限定で1stフルアルバム『SPADE』を先行発売。13週連続1位・年間セールス1位という快挙。2004年(平成16年)、『SPADE』を全国リリース。これを機に、フジテレビ系「めざましテレビ」の番組内で特集を組んで紹介される。「めざましテレビ」は、インディーズ時代のMONKEY MAJIKを計3回も取り上げている。
2005年(平成17年)、2ndフルアルバム『eastview』をリリース。この作品の頃に漆坂が脱退し、新たにDICKを迎えて活動を始めた。
2005年(平成17年)秋、エイベックス・グループのレーベル・binyl recordsと契約。
2006年(平成18年)、「fly」にてメジャー・デビュー。全国33のFM局においてヘヴィー・ローテーションを獲得、4週間にわたってFMオンエアチャート1位を記録。ノンタイアップながらラジオや有線から話題となり、オリコンチャート初登場19位をマークした。2月に2ndシングル「Around The World」をリリース。月9ドラマ『西遊記』の主題歌に起用され、オリコンチャート初登場4位を記録、一躍トップアーティストの仲間入りを果たす。
2007年(平成19年)、第21回日本ゴールドディスク大賞において「ザ・ベスト10・ニューアーティスト」を受賞。「空はまるで」が、USEN総合、および、リクエストチャートの双方で1位を獲得。CD発売前の楽曲が同時1位を獲得するのは史上初。8月、『ミュージックフェア21』で、バンド名の由来である「Monkey Magic」を持ち歌とするゴダイゴと初対面・初共演した。
2008年(平成20年)、日本とカナダの国交樹立80周年を記念する「日加修好80周年親善大使」に任命され、外務省で高村外相から委嘱状を手渡された。1928年(昭和3年)に日本がカナダ・オタワに公使館を設けたことから、日本側から任命された。10月29日(現地時間)、日加親善大使としてカナダを公式訪問。10月30日(現地時間)、日加修好80周年記念行事の1つとして、プラント兄弟の出身地でもある首都オタワのライブハウス「ZAPHOD BEEBLEBROX」でライブ。これが初のカナダ凱旋公演。11月3日(現地時間)、日加修好80周年記念行事の1つとして、バンクーバーのライブハウス「Richard's on Richards」にてライブ。
2009年(平成21年)、「日加修好80周年記念大使」に任命された。1929年(昭和4年)にカナダが日本・東京府に公使館を設けたことから、今回はカナダ側から任命された。7月に日加修好80周年を記念してカナダ公式訪問中の天皇・皇后両陛下が、首都オタワのレスター・ピアソン・ビルディング(カナダ外務国際貿易省が入居)で祝賀行事に臨席し、日加親善大使のMONKEY MAJIKが天覧ライブを行った。10月、「ベガルタ仙台日加親善大使」に就任。
2010年(平成22年)、「MONKEY MAJIK BEST 〜10Years&Forever〜」を発売。同アルバムのプロモーションとして過去のプロモーション・ビデオを再編集した30分のCM を製作、「最も長いテレビコマーシャル」としてギネス・ワールド・レコーズに認定された。
2011年(平成23年)2月2日、国土交通省東北運輸局および東北観光推進機構から「東北観光親善大使」を委嘱される。3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)で被災したが、メンバーはそれぞれ無事であったとTwitterにて報告している。後にスタッフも含め全員無事と公式サイトに記載された。多くの著名人が募金や支援物資を送る活動、あるいは、被災地でのイベントを行う一方(参照)、メンバーは一般ボランティアに混じって泥かきや瓦礫撤去などの肉体労働のボランティア活動を発災後すぐから継続的に行っている。7月3日には大阪城野外音楽堂で同じ被災地・仙台在住のアーティストのRake、GAGLE、SOUL ADDICTIONをゲストに迎えてのチャリティーライブ「SEND愛」を開催。ライブの売り上げ金は義援金として寄付された。10月16日には仙台のセキスイハイムスーパーアリーナにて同じくゲストを迎えてのチャリティーライブを開催。
2012年(平成24年)、外務省から「震災復興発信使」(KIZUNA大使)に任命された。2月19日にはトロントの日系文化会館小林ホールにて、また2月21日にはオタワのライブハウス(Zaphod Beeblebrox)にて、それぞれ在トロント日本国総領事館主催、在カナダ日本国大使館主催の無料スペシャルアコースティックライヴが開催された。 3月26日に、MTVアンプラグドに初出演。11月、アジア(香港・台湾)、北米(ニューヨーク・トロント・オタワ) でのライブを開催。12月21日に東京のNHKホールでチャリティーライブ「SEND愛」の第3弾を開催、5日にコラボレーションシングルをリリースした小田和正をサプライズゲストに迎えた。
2015年(平成27年)2月7日、初となる日本武道館でのワンマンライブ「MONKEY MAJIK Live at BUDOKAN -15th Anniversary-」を開催、これまでコラボ曲を発表したアーティストを始め様々なゲストを迎え、約8000人の観客を動員した。